4 / 5
蛇足の後日談〜パン屋さん〜
しおりを挟む
「お前、今日具合悪いか? 顔色悪いぞ」
「お、王子様がまさかうちの店にくるとは思わなくて」
「王子様、って……さっきの客、王子殿下か⁉︎ な、なんでわかった……? 知り合い……? なんで教えてくれなかったんだよ。俺、無礼打ちにならないかな……」
「い、いいえ。お立ち振る舞いとお顔立ちから王子様みたいなお貴族様だと思って緊張しただけよ」
「なんだ、そうか。そりゃ、王子殿下みたいな雲の上のお方が、ウチの店に来るわけないよな! はぁ、びびって損した……」
……後日。
「お、王宮にお呼び出しって俺たち何したっけ……」
「面をあげよ」
「ぎゃあ! あの時の……本当に王子様だったのか……やっぱり無礼打ち?」
「も、申し訳ございません! この人は何も知らなくて……」
「……ラスクありがとう。パンも美味であった。それで相談があって呼んだだけなのだが……」
「へ? そ、相談?」
「王都に出店しないか?」
ヒロインは運命かと思ってびびったけど、前世の味が懐かしくてもっと気軽に食べたいだけの王子様なのでした、もぐ~。
「お、王子様がまさかうちの店にくるとは思わなくて」
「王子様、って……さっきの客、王子殿下か⁉︎ な、なんでわかった……? 知り合い……? なんで教えてくれなかったんだよ。俺、無礼打ちにならないかな……」
「い、いいえ。お立ち振る舞いとお顔立ちから王子様みたいなお貴族様だと思って緊張しただけよ」
「なんだ、そうか。そりゃ、王子殿下みたいな雲の上のお方が、ウチの店に来るわけないよな! はぁ、びびって損した……」
……後日。
「お、王宮にお呼び出しって俺たち何したっけ……」
「面をあげよ」
「ぎゃあ! あの時の……本当に王子様だったのか……やっぱり無礼打ち?」
「も、申し訳ございません! この人は何も知らなくて……」
「……ラスクありがとう。パンも美味であった。それで相談があって呼んだだけなのだが……」
「へ? そ、相談?」
「王都に出店しないか?」
ヒロインは運命かと思ってびびったけど、前世の味が懐かしくてもっと気軽に食べたいだけの王子様なのでした、もぐ~。
62
お気に入りに追加
86
あなたにおすすめの小説
【完結】婚約破棄した王子と男爵令嬢のその後……は幸せ?……な訳ない!
たろ
恋愛
「エリザベス、君との婚約を破棄する」
「どうしてそんな事を言うのですか?わたしが何をしたと言うのでしょう」
「君は僕の愛するイライザに対して嫌がらせをしただろう、そんな意地の悪い君のことは愛せないし結婚など出来ない」
「……愛せない……わかりました。殿下……の言葉を……受け入れます」
なんで君がそんな悲しそうな顔をするんだ?
この話は婚約破棄をして、父親である陛下に嘘で固めて公爵令嬢のエリザベスを貶めたと怒られて
「そんなにその男爵令嬢が好きなら王族をやめて男爵に婿に行け」と言われ、廃嫡される王子のその後のお話です。
頭脳明晰、眉目秀麗、みんなが振り向くかっこいい殿下……なのにエリザベスの前では残念な男。
★軽い感じのお話です
そして、殿下がひたすら残念です
広ーい気持ちで読んでいただけたらと思います
悪役令嬢の涙
拓海のり
恋愛
公爵令嬢グレイスは婚約者である王太子エドマンドに卒業パーティで婚約破棄される。王子の側には、癒しの魔法を使え聖女ではないかと噂される子爵家に引き取られたメアリ―がいた。13000字の短編です。他サイトにも投稿します。
いくら何でも、遅過ぎません?
碧水 遥
恋愛
「本当にキミと結婚してもいいのか、よく考えたいんだ」
ある日突然、婚約者はそう仰いました。
……え?あと3ヶ月で結婚式ですけど⁉︎もう諸々の手配も終わってるんですけど⁉︎
何故、今になってーっ!!
わたくしたち、6歳の頃から9年間、婚約してましたよね⁉︎
婚約破棄と言いますが、好意が無いことを横においても、婚約できるような関係ではないのですが?
迷い人
恋愛
婚約破棄を宣言した次期公爵スタンリー・グルーバーは、恥をかいて引きこもり、当主候補から抹消された。
私、悪くありませんよね?
公爵令嬢は愛に生きたい
拓海のり
恋愛
公爵令嬢シビラは王太子エルンストの婚約者であった。しかし学園に男爵家の養女アメリアが編入して来てエルンストの興味はアメリアに移る。
一万字位の短編です。他サイトにも投稿しています。
婚約破棄しようがない
白羽鳥(扇つくも)
恋愛
「アンリエット、貴様との婚約を破棄する!私はリジョーヌとの愛を貫く!」
卒業式典のパーティーでばかでかい声を上げ、一人の男爵令嬢を抱き寄せるのは、信じたくはないがこの国の第一王子。
「あっそうですか、どうぞご自由に。と言うかわたくしたち、最初から婚約してませんけど」
そもそも婚約自体成立しないんですけどね…
勘違い系婚約破棄ものです。このパターンはまだなかったはず。
※「小説家になろう」「カクヨム」にも掲載。
【完結】婚約破棄をしたいのだが婚約者が出てこない
を
恋愛
第二王子は、婚約者であるジェーン・ドゥ公爵令嬢との婚約破棄を卒業パーティーで宣言した。
彼女が行った数々の悪行も述べて。
だが、それでもジェーン・ドゥ公爵令嬢は姿を現さなかった。
一体、何故……?
婚約破棄される未来見えてるので最初から婚約しないルートを選びます
もふきゅな
恋愛
レイリーナ・フォン・アーデルバルトは、美しく品格高い公爵令嬢。しかし、彼女はこの世界が乙女ゲームの世界であり、自分がその悪役令嬢であることを知っている。ある日、夢で見た記憶が現実となり、レイリーナとしての人生が始まる。彼女の使命は、悲惨な結末を避けて幸せを掴むこと。
エドウィン王子との婚約を避けるため、レイリーナは彼との接触を避けようとするが、彼の深い愛情に次第に心を開いていく。エドウィン王子から婚約を申し込まれるも、レイリーナは即答を避け、未来を築くために時間を求める。
悪役令嬢としての運命を変えるため、レイリーナはエドウィンとの関係を慎重に築きながら、新しい道を模索する。運命を超えて真実の愛を掴むため、彼女は一人の女性として成長し、幸せな未来を目指して歩み続ける。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる