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第二十七話
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◆◇◆◇◆◇
まっか。おそろい。
小焼様のお目めとお揃いの色やの。
とっても綺麗……。小焼様の見開いた瞳がとても赤い。
赤い。赤い。赤い。赤い。赤い。
畳が赤い。でも、だんだん黒くなるの……。
指先に絡んだ赤色を舐める。
甘い。甘い。甘い。甘い。甘い。
ウチは今しあわせやの……。
小焼様がウチだけを見ててくれるから、しあわせやの。小焼様がウチを抱きかかえてくれてるから、しあわせやの。小焼様の頬を撫でると、ウチの赤色がべったりついた。
ああ、ウチの赤色で小焼様もお揃いになったの。
その真っ赤な瞳で、お揃いの色になったウチを見てて欲しいの。
ウチだけを見てて。他の女なんて見んといて。ウチだけを。
あれ? 何で小焼様そんなに悲しそうな顔をしてるん?
小焼様はとてもあったかいのに、どうしてウチは……つめたいん……?
これから夏になって、暑くなっていくからウチの身体は冷たくてちょうど良いって……錦姉様が言うてたの……。いつものように笑いながら言うてくれてたの。
小焼様、聞いてる? 何か言うてるの? 何処向いてるん? 何処に向かって口を開いてるん? 誰に向かってその優しい声を聞かせてるん? 誰か来たん? 小焼様? どうして小焼様が泣いてるん……?
ウチが悪いの……? やっぱりウチは悪い子やの。ウチが全部悪いの。全部ウチの所為やの。
ごめんなさい……ごめんなさい……ごめんなさい……ごめんなさい……。
ウチには、小焼様の首を剃刀で切る力なんて無いの……。
小焼様に嫌われたくないから……嫌われる前に…………。
小焼様が他の女とおる所を見たくないから……見てしまう前に…………。
ああ……誰かの足が見えたの……。もう何も見たくないの……。
ごめんなさい。
いつまでも大好き、やの……。
まっか。おそろい。
小焼様のお目めとお揃いの色やの。
とっても綺麗……。小焼様の見開いた瞳がとても赤い。
赤い。赤い。赤い。赤い。赤い。
畳が赤い。でも、だんだん黒くなるの……。
指先に絡んだ赤色を舐める。
甘い。甘い。甘い。甘い。甘い。
ウチは今しあわせやの……。
小焼様がウチだけを見ててくれるから、しあわせやの。小焼様がウチを抱きかかえてくれてるから、しあわせやの。小焼様の頬を撫でると、ウチの赤色がべったりついた。
ああ、ウチの赤色で小焼様もお揃いになったの。
その真っ赤な瞳で、お揃いの色になったウチを見てて欲しいの。
ウチだけを見てて。他の女なんて見んといて。ウチだけを。
あれ? 何で小焼様そんなに悲しそうな顔をしてるん?
小焼様はとてもあったかいのに、どうしてウチは……つめたいん……?
これから夏になって、暑くなっていくからウチの身体は冷たくてちょうど良いって……錦姉様が言うてたの……。いつものように笑いながら言うてくれてたの。
小焼様、聞いてる? 何か言うてるの? 何処向いてるん? 何処に向かって口を開いてるん? 誰に向かってその優しい声を聞かせてるん? 誰か来たん? 小焼様? どうして小焼様が泣いてるん……?
ウチが悪いの……? やっぱりウチは悪い子やの。ウチが全部悪いの。全部ウチの所為やの。
ごめんなさい……ごめんなさい……ごめんなさい……ごめんなさい……。
ウチには、小焼様の首を剃刀で切る力なんて無いの……。
小焼様に嫌われたくないから……嫌われる前に…………。
小焼様が他の女とおる所を見たくないから……見てしまう前に…………。
ああ……誰かの足が見えたの……。もう何も見たくないの……。
ごめんなさい。
いつまでも大好き、やの……。
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