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まさかの結末
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あのレースから数日後、俺はいつもと同じように静かな日常を過ごしていた。
レースで優勝し、周りの人間から最初は色々と言われたが、2日も経つとなにも言われなくなった。
秀一郎からは未だに冷やかしのメールが来たりする。
そんな秀一郎だが、レースに出てからラブレターを貰う数が増えたという。
俺はなにも変わらない。
今まで通りだ。
「高橋君。」
「白石さん?」
屋上でゆっくりしていると、白石さんが屋上にやって来た。
あの騒動のあと、白石さんから「ありがとう」とお礼を言われた。
そして、彼女の親友の皆川さんから「良くやった」と言われた。
それから皆川さんに押されるような形で2人と連絡先を交換した。
学校では皆川さんとは良く話すようになったが、白石さんから声をかけられるのは初めてだった。
「どうしたの?」
「あ、あの…。」
白石さんはモジモジしながら何か言いたそうにしている。
「…今度の週末って何か予定ある?」
「週末?特に何もないけど。」
「も、もし良かったら、旅館に泊まりに行かない?」
「旅館?」
「う、うん。綺麗な景色を見ながら温泉に入れるらしいんだ。ちょっと行ってみたいなぁと思って。」
…旅館か、秀一郎と皆川さんも喜びそうだな。
「うん。良いよ。」
「…ほ、ホントに!?」
「うん。秀一郎と皆川さんの他にも誰か来るの?」
「え?」
「ん?」
白石さんは驚いたような顔をしている。
「あ、あのね。」
「うん。」
「皆でじゃなくて、ふ、2人で行きませんか!?」
「……え?」
母さん、たまには目立つのも良いかもしれない。
レースで優勝し、周りの人間から最初は色々と言われたが、2日も経つとなにも言われなくなった。
秀一郎からは未だに冷やかしのメールが来たりする。
そんな秀一郎だが、レースに出てからラブレターを貰う数が増えたという。
俺はなにも変わらない。
今まで通りだ。
「高橋君。」
「白石さん?」
屋上でゆっくりしていると、白石さんが屋上にやって来た。
あの騒動のあと、白石さんから「ありがとう」とお礼を言われた。
そして、彼女の親友の皆川さんから「良くやった」と言われた。
それから皆川さんに押されるような形で2人と連絡先を交換した。
学校では皆川さんとは良く話すようになったが、白石さんから声をかけられるのは初めてだった。
「どうしたの?」
「あ、あの…。」
白石さんはモジモジしながら何か言いたそうにしている。
「…今度の週末って何か予定ある?」
「週末?特に何もないけど。」
「も、もし良かったら、旅館に泊まりに行かない?」
「旅館?」
「う、うん。綺麗な景色を見ながら温泉に入れるらしいんだ。ちょっと行ってみたいなぁと思って。」
…旅館か、秀一郎と皆川さんも喜びそうだな。
「うん。良いよ。」
「…ほ、ホントに!?」
「うん。秀一郎と皆川さんの他にも誰か来るの?」
「え?」
「ん?」
白石さんは驚いたような顔をしている。
「あ、あのね。」
「うん。」
「皆でじゃなくて、ふ、2人で行きませんか!?」
「……え?」
母さん、たまには目立つのも良いかもしれない。
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