47 / 67
5章 筋書きならお任せください
15話 再演の幕開け③
しおりを挟む
ニコを主人公の座から追い落とし、悪役のステヴァン殿下を懐柔するため――兄と結婚してもらおうと考えた。
ステヴァン殿下にとっては両国が手中に収まる形で、わざわざフセスラウに攻め込む必要がなくなる。
さらに、兄の乱心も防げるはず。
『兄とステヴァン殿下で愛を育むのはいかがですか。わたしは兄にも幸せになってほしいのです』
ソーマに初稿を見せた際、思いきって提案した。
一周目はあんな幕切れだったものの、兄にはニコに対するような憎悪を抱けない。ニコにつけ込まれたのは、ふたりきりの兄弟なのに、兄の重圧に気づいてあげられなかったゆえだ。できれば罪滅ぼししたい。
『ステヴァン殿下なら、王太子の重圧を理解し合えます。二人が結ばれれば両国は安寧となり、わたしたちも「すろうらいふ」できます』
『君は本当に優しい』
ソーマはこちらが気恥ずかしくなるほどの微笑みで賛成してくれた、と思いきや。
『ただ、魔力が解放されちゃう懸念が……』
と悩み出す。
『ところで、魔力の封印を解く方法とは』
『まだ待って』
わたしも眉も顰める。どうしてかこの件だけ頑なだ。
『豹変しないようよく見てればいいか。いざというとき頼りになるし。婚約破棄された王子が隣国の王太子に溺愛されるのは、流行り超えて定番だし』
『フセスラウではそういった物語は流行していませんが……一周目のあなたが、ステヴァン殿下と友好を深めたのを参考にしたのですよ』
『そうなの? 一周目の展開書き留めてるなら、その手帳貸し』
「だめです』
とんでもないと手記を引っ込めた。前半に夢恋愛戯曲が書きつけてある。見られたら二度と顔を合わせられない。
(ソーマも魔力の封印の解き方を教えてくださらないのでお互いさまです。――さておき)
ついソーマのことを考えてしまう頭を、現在に引き戻す。
「どう……、急に訊かれてもだな」
ステヴァン殿下は無意識にか、灰眼を彷徨わせた。耳もほんのり赤い。
(これは――思った以上に手応えありです)
一周目の婚儀の折。彼は憂いを含んだ声で「コンスタンティネ……」とつぶやいていた。二十五歳と適齢にもかかわらず未婚なのは、美しい兄を憎からず想っているのもあったのだ。ここぞと言い募る。
「この機に改めて考えたのです。我々の祖父王が休戦のみならず魔力を封印した意味を。始まりの魔法遣いたちの望みを」
「魔法遣いの望み――融和と発展、か」
わたしの誘導により、ステヴァン殿下の目に新たな意欲が灯ったように見えた。
ステヴァン殿下には一周目で特に害されていないので、いい思いをさせて差し上げよう。
「殿下と兄は、それをもたらすに相応しいお二方だと思うのです」
そうだめ押しし、帰国した。
(残るはシメオンと、ニコですね)
両親の私室へ向かいつつ、昨夜のソーマとのやり取りを思い返す。
『ペトルの恋愛フラグ建てるの速過ぎない?』
『悪役王子ですから』
『ちょ、ステヴァンともどうにかなってないよね!?』
悪を演じる才能はあったのかもしれない。含み笑いすれば、ソーマがそわそわとつぶやく。
『心臓に悪い……君の悪役顏はギャップがすごいよ』
その胸に飛び込んで心音を聴きたい、などと考えてしまう。悪役王子なら我儘でも許されるのではないか。
いや、大団円まで舞台に居続けなければ、と恋心をしまい込む。
そもそも逢瀬でなく進捗報告だ。人目を忍ぶには逆に王宮の私室がいい、となった。
『それより、シメオンの贈収賄の証拠は集まりましたか?』
なんとシメオンは、自らが王太子の新婚約者となるべく、金品をやり取りして議会での支持を取りつけていた。兄も実権も手に入れようというのだろう。
きっちり弾劾した上で、わたしに縋らせ、わたしを殺そうとすればシメオンも死ぬことになると封じ込む手筈だ。
『もちろん。……にしても、君の前で久しぶりにソーマとして過ごしてると、十三回目といえどもエドゥアルドの表情や言葉遣いは肩が凝るよ』
ソーマが頷き、よく演じているご褒美を欲しそうにする。
この、自分以外のためにどこまでも強くなれる人を、手放したくない。命を守れれば恋が実らなくてもいい、なんて強がりは言えない。
初恋でないにしても、わたしは今、譲れない恋をしている。
『では、癒されてください』
巻き毛を差し出すと、ソーマは二周目ではじめて深呼吸した。くすぐったい。
『すううう、はあ。――ユーリィ』
満足したらしいソーマが、おもむろに顔を覗き込んでくる。黒髪がさらりと流れる。
『まだ、ニコを殺したい?』
言い当てられたときと同じ、静かな問い。
今のところ首尾よくいっている。だが慢心は禁物だ。首を上下に動かそうとするも――長い指で頬を包む形で止められる。
『安寧な時間を断罪に割くのは、もったいないよ』
さらに、もともとのわたしの望みを引き合いに出す。
ソーマは今、生きて、そばにいる。
わたしの未来は、こういったささやかな時間も含めてすべて、ソーマに捧げたい。
『わかりました。あなたとの「すろうらいふ」を優先します』
わたしが演出変更を了承するや、ソーマは安堵の笑みを浮かべた。
『ですが、あの男を少なくとも王宮からは追い出しますよ。わたしは一周目のように無様な「脇役」ではありませんゆえ』
『……そんな言い方しなくても』
かと思うと、表情が翳る。
やはり彼が愛するのは、無垢な、十二回目までの、原作どおりの「わたし」のほうではないかと胸がざわめく。
今のわたしより長くソーマと過ごした他の回のわたしが、うらやましい。
(でも、何も知らなかった頃を真に幸せとは思いません)
頬に添えられている手に、そっと手を重ねる。唇は近づかない。見つめ合い、声なき声で名を呼び、熱い息を吐くに留めた。
――両親の私室の前でも、短く息を吐く。
「父上、母上。兄の婚約の件で、お話がございます。ステヴァン殿下が――」
一周目より早く、家族会議を持った。
ニコにも「原作」の知識があるという。物語が一から変わっていると彼が気づいたときには、もう打つ手がなくしておく必要がある。
母は「公爵」の説得に疲弊しており、隣国の王太子と手を取り合うという、思ってもない提案に飛びついた。父も魔法戦争の脅威をなくせるならと前向きだ。
兄本人にもひと声掛けておこうと、その足で立ち寄る。
これまではペトルがいた兄の私室前に、無造作な茶髪と灰色の瞳、逞しい肩の騎士――ニコが控えていた。
(他の近衛騎士を差し置いて兄の専属護衛に就くとは。キョウセイリョクを使った侵蝕ですね)
何とか平常心を維持せんとするわたしの前に、ニコが回り込んでくる。
「あんたも転生者か?」
ずいぶん棘のある口調で問われた。
【ユーリィ死亡ふらぐ】
① ④ ⑨⑩⓫⑫
ステヴァン殿下にとっては両国が手中に収まる形で、わざわざフセスラウに攻め込む必要がなくなる。
さらに、兄の乱心も防げるはず。
『兄とステヴァン殿下で愛を育むのはいかがですか。わたしは兄にも幸せになってほしいのです』
ソーマに初稿を見せた際、思いきって提案した。
一周目はあんな幕切れだったものの、兄にはニコに対するような憎悪を抱けない。ニコにつけ込まれたのは、ふたりきりの兄弟なのに、兄の重圧に気づいてあげられなかったゆえだ。できれば罪滅ぼししたい。
『ステヴァン殿下なら、王太子の重圧を理解し合えます。二人が結ばれれば両国は安寧となり、わたしたちも「すろうらいふ」できます』
『君は本当に優しい』
ソーマはこちらが気恥ずかしくなるほどの微笑みで賛成してくれた、と思いきや。
『ただ、魔力が解放されちゃう懸念が……』
と悩み出す。
『ところで、魔力の封印を解く方法とは』
『まだ待って』
わたしも眉も顰める。どうしてかこの件だけ頑なだ。
『豹変しないようよく見てればいいか。いざというとき頼りになるし。婚約破棄された王子が隣国の王太子に溺愛されるのは、流行り超えて定番だし』
『フセスラウではそういった物語は流行していませんが……一周目のあなたが、ステヴァン殿下と友好を深めたのを参考にしたのですよ』
『そうなの? 一周目の展開書き留めてるなら、その手帳貸し』
「だめです』
とんでもないと手記を引っ込めた。前半に夢恋愛戯曲が書きつけてある。見られたら二度と顔を合わせられない。
(ソーマも魔力の封印の解き方を教えてくださらないのでお互いさまです。――さておき)
ついソーマのことを考えてしまう頭を、現在に引き戻す。
「どう……、急に訊かれてもだな」
ステヴァン殿下は無意識にか、灰眼を彷徨わせた。耳もほんのり赤い。
(これは――思った以上に手応えありです)
一周目の婚儀の折。彼は憂いを含んだ声で「コンスタンティネ……」とつぶやいていた。二十五歳と適齢にもかかわらず未婚なのは、美しい兄を憎からず想っているのもあったのだ。ここぞと言い募る。
「この機に改めて考えたのです。我々の祖父王が休戦のみならず魔力を封印した意味を。始まりの魔法遣いたちの望みを」
「魔法遣いの望み――融和と発展、か」
わたしの誘導により、ステヴァン殿下の目に新たな意欲が灯ったように見えた。
ステヴァン殿下には一周目で特に害されていないので、いい思いをさせて差し上げよう。
「殿下と兄は、それをもたらすに相応しいお二方だと思うのです」
そうだめ押しし、帰国した。
(残るはシメオンと、ニコですね)
両親の私室へ向かいつつ、昨夜のソーマとのやり取りを思い返す。
『ペトルの恋愛フラグ建てるの速過ぎない?』
『悪役王子ですから』
『ちょ、ステヴァンともどうにかなってないよね!?』
悪を演じる才能はあったのかもしれない。含み笑いすれば、ソーマがそわそわとつぶやく。
『心臓に悪い……君の悪役顏はギャップがすごいよ』
その胸に飛び込んで心音を聴きたい、などと考えてしまう。悪役王子なら我儘でも許されるのではないか。
いや、大団円まで舞台に居続けなければ、と恋心をしまい込む。
そもそも逢瀬でなく進捗報告だ。人目を忍ぶには逆に王宮の私室がいい、となった。
『それより、シメオンの贈収賄の証拠は集まりましたか?』
なんとシメオンは、自らが王太子の新婚約者となるべく、金品をやり取りして議会での支持を取りつけていた。兄も実権も手に入れようというのだろう。
きっちり弾劾した上で、わたしに縋らせ、わたしを殺そうとすればシメオンも死ぬことになると封じ込む手筈だ。
『もちろん。……にしても、君の前で久しぶりにソーマとして過ごしてると、十三回目といえどもエドゥアルドの表情や言葉遣いは肩が凝るよ』
ソーマが頷き、よく演じているご褒美を欲しそうにする。
この、自分以外のためにどこまでも強くなれる人を、手放したくない。命を守れれば恋が実らなくてもいい、なんて強がりは言えない。
初恋でないにしても、わたしは今、譲れない恋をしている。
『では、癒されてください』
巻き毛を差し出すと、ソーマは二周目ではじめて深呼吸した。くすぐったい。
『すううう、はあ。――ユーリィ』
満足したらしいソーマが、おもむろに顔を覗き込んでくる。黒髪がさらりと流れる。
『まだ、ニコを殺したい?』
言い当てられたときと同じ、静かな問い。
今のところ首尾よくいっている。だが慢心は禁物だ。首を上下に動かそうとするも――長い指で頬を包む形で止められる。
『安寧な時間を断罪に割くのは、もったいないよ』
さらに、もともとのわたしの望みを引き合いに出す。
ソーマは今、生きて、そばにいる。
わたしの未来は、こういったささやかな時間も含めてすべて、ソーマに捧げたい。
『わかりました。あなたとの「すろうらいふ」を優先します』
わたしが演出変更を了承するや、ソーマは安堵の笑みを浮かべた。
『ですが、あの男を少なくとも王宮からは追い出しますよ。わたしは一周目のように無様な「脇役」ではありませんゆえ』
『……そんな言い方しなくても』
かと思うと、表情が翳る。
やはり彼が愛するのは、無垢な、十二回目までの、原作どおりの「わたし」のほうではないかと胸がざわめく。
今のわたしより長くソーマと過ごした他の回のわたしが、うらやましい。
(でも、何も知らなかった頃を真に幸せとは思いません)
頬に添えられている手に、そっと手を重ねる。唇は近づかない。見つめ合い、声なき声で名を呼び、熱い息を吐くに留めた。
――両親の私室の前でも、短く息を吐く。
「父上、母上。兄の婚約の件で、お話がございます。ステヴァン殿下が――」
一周目より早く、家族会議を持った。
ニコにも「原作」の知識があるという。物語が一から変わっていると彼が気づいたときには、もう打つ手がなくしておく必要がある。
母は「公爵」の説得に疲弊しており、隣国の王太子と手を取り合うという、思ってもない提案に飛びついた。父も魔法戦争の脅威をなくせるならと前向きだ。
兄本人にもひと声掛けておこうと、その足で立ち寄る。
これまではペトルがいた兄の私室前に、無造作な茶髪と灰色の瞳、逞しい肩の騎士――ニコが控えていた。
(他の近衛騎士を差し置いて兄の専属護衛に就くとは。キョウセイリョクを使った侵蝕ですね)
何とか平常心を維持せんとするわたしの前に、ニコが回り込んでくる。
「あんたも転生者か?」
ずいぶん棘のある口調で問われた。
【ユーリィ死亡ふらぐ】
① ④ ⑨⑩⓫⑫
52
お気に入りに追加
217
あなたにおすすめの小説
わからないから、教えて ―恋知らずの天才魔術師は秀才教師に執着中
月灯
BL
【本編完結済・番外編更新中】魔術学院の真面目な新米教師・アーサーには秘密がある。かつての同級生、いまは天才魔術師として名を馳せるジルベルトに抱かれていることだ。
……なぜジルベルトは僕なんかを相手に?
疑問は募るが、ジルベルトに想いを寄せるアーサーは、いまの関係を失いたくないあまり踏み込めずにいた。
しかしこの頃、ジルベルトの様子がどうもおかしいようで……。
気持ちに無自覚な執着攻め×真面目片想い受け
イラストはキューさん(@kyu_manase3)に描いていただきました!

美形×平凡の子供の話
めちゅう
BL
美形公爵アーノルドとその妻で平凡顔のエーリンの間に生まれた双子はエリック、エラと名付けられた。エリックはアーノルドに似た美形、エラはエーリンに似た平凡顔。平凡なエラに幸せはあるのか?
──────────────────
お読みくださりありがとうございます。
お楽しみいただけましたら幸いです。

悪徳領主の息子に転生しました
アルト
ファンタジー
悪徳領主。その息子として現代っ子であった一人の青年が転生を果たす。
領民からは嫌われ、私腹を肥やす為にと過分過ぎる税を搾り取った結果、家の外に出た瞬間にその息子である『ナガレ』が領民にデカイ石を投げつけられ、意識不明の重体に。
そんな折に転生を果たすという不遇っぷり。
「ちょ、ま、死亡フラグ立ち過ぎだろおおおおお?!」
こんな状態ではいつ死ぬか分かったもんじゃない。
一刻も早い改善を……!と四苦八苦するも、転生前の人格からは末期過ぎる口調だけは受け継いでる始末。
これなんて無理ゲー??
Switch!〜僕とイケメンな地獄の裁判官様の溺愛異世界冒険記〜
天咲 琴葉
BL
幼い頃から精霊や神々の姿が見えていた悠理。
彼は美しい神社で、家族や仲間達に愛され、幸せに暮らしていた。
しかし、ある日、『燃える様な真紅の瞳』をした男と出逢ったことで、彼の運命は大きく変化していく。
幾重にも襲い掛かる運命の荒波の果て、悠理は一度解けてしまった絆を結び直せるのか――。
運命に翻弄されても尚、出逢い続ける――宿命と絆の和風ファンタジー。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

身代わりになって推しの思い出の中で永遠になりたいんです!
冨士原のもち
BL
桜舞う王立学院の入学式、ヤマトはカイユー王子を見てここが前世でやったゲームの世界だと気付く。ヤマトが一番好きなキャラであるカイユー王子は、ゲーム内では非業の死を遂げる。
「そうだ!カイユーを助けて死んだら、忘れられない恩人として永遠になれるんじゃないか?」
前世の死に際のせいで人間不信と恋愛不信を拗らせていたヤマトは、推しの心の中で永遠になるために身代わりになろうと決意した。しかし、カイユー王子はゲームの時の印象と違っていて……
演技チャラ男攻め×美人人間不信受け
※最終的にはハッピーエンドです
※何かしら地雷のある方にはお勧めしません
※ムーンライトノベルズにも投稿しています

俺の親友がモテ過ぎて困る
くるむ
BL
☆完結済みです☆
番外編として短い話を追加しました。
男子校なのに、当たり前のように毎日誰かに「好きだ」とか「付き合ってくれ」とか言われている俺の親友、結城陽翔(ゆうきはるひ)
中学の時も全く同じ状況で、女子からも男子からも追い掛け回されていたらしい。
一時は断るのも面倒くさくて、誰とも付き合っていなければそのままOKしていたらしいのだけど、それはそれでまた面倒くさくて仕方がなかったのだそうだ(ソリャソウダロ)
……と言う訳で、何を考えたのか陽翔の奴、俺に恋人のフリをしてくれと言う。
て、お前何考えてんの?
何しようとしてんの?
……てなわけで、俺は今日もこいつに振り回されています……。
美形策士×純情平凡♪
虐げられている魔術師少年、悪魔召喚に成功したところ国家転覆にも成功する
あかのゆりこ
BL
主人公のグレン・クランストンは天才魔術師だ。ある日、失われた魔術の復活に成功し、悪魔を召喚する。その悪魔は愛と性の悪魔「ドーヴィ」と名乗り、グレンに契約の代償としてまさかの「口づけ」を提示してきた。
領民を守るため、王家に囚われた姉を救うため、グレンは致し方なく自分の唇(もちろん未使用)を差し出すことになる。
***
王家に虐げられて不遇な立場のトラウマ持ち不幸属性主人公がスパダリ系悪魔に溺愛されて幸せになるコメディの皮を被ったそこそこシリアスなお話です。
・ハピエン
・CP左右固定(リバありません)
・三角関係及び当て馬キャラなし(相手違いありません)
です。
べろちゅーすらないキスだけの健全ピュアピュアなお付き合いをお楽しみください。
***
2024.10.18 第二章開幕にあたり、第一章の2話~3話の間に加筆を行いました。小数点付きの話が追加分ですが、別に読まなくても問題はありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる