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秘密のエデン
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ミルク「結構あついね」
神父「常夏ですので」
イチゴ「人が集まっちょる」
ココア「きっとユーエフオーとブラウニーが珍しいのです」
ブラ「ぷぴぃ……」
神父「みなさん。私から離れないように」
ミルク「はーい」
イチゴ「みんなよく日焼けしよる。サーファーけ?」
神父「漁師や農家がほとんどでしょう」
イチゴ「サーフィンはしとらんのけ?」
神父「さあ?」
ミルク「みんな、すごくにこにこしてるよ」
ココア「怖い人達ではないのかも知れません。失礼のないようにしましょう」
カルポス「みんな仕事に戻って。可愛い天使達が驚いています」
ミルク「天使だって」
ココア「ま、悪くはありません」
イチゴ「わしは切り込み天使、今日イチゴじゃ!はじめまして!」
カルポス「はじめまして。そして、ごきげんようイチゴさん」
イチゴ「お婆さんの手、すべすべ」
カルポス「きちんとケアしてるからね」
ミルク「私は」
カルポス「ミルクさん、ココアさん」
ココア「ごきげんようシスター」
神父「彼女は牧師です」
ココア「これは失礼しました。衣装が少し違うのは、そういうことでしたか」
カルポス「気にしないで、礼儀正しい天使さん。私は亡くなった夫の跡を継いで、ここで牧師を務めているの」
イチゴ「ここにも教会はあるんけ?」
カルポス「歩きながら話しましょう。ついてきて」
イチゴ「うん!」
カルポス「あそこに灯台が見えるでしょう。あの中に礼拝堂があって、私は皆を代表してそこで祈りを捧げているの」
イチゴ「でっけえのう」
カルポス「灯台の灯りは希望。灯台は昔から、人を正しく導くために存在しているのよ」
ミルク「セイントタワーに似てるね」
神父「セイントタワーは新時代の灯台を意識して建てられました」
ミルク「そうなんだ。じゃあ、あれも希望の灯りなんだね」
神父「ええ」
イチゴ「ねえ、牧師さん。ここに黒魔術師はおんのけ?」
神父「イチゴさん」
イチゴ「え、あーここ楽園て呼ばれてて、アンデットもおらん言うけ。黒魔術師もおらんのじゃろう」
カルポス「ええ、いません。ここは噂通りの楽園よ。アダムとイブが知恵の実を口にして神の子を生む神聖な場所」
イチゴ「よう分からん」
カルポス「子供には難しい話だもんね。でも、あなたは知っているよね?」
神父「ふむ。混乱のなか様々な宗教が瓦解して、その欠片を寄せ集めた、曖昧で複雑で、そして繊細な未だ名もなき新宗教。それには多種多様の神話が集まっていますので思い出すことが難しいです」
カルポス「勉強が苦手だから誤魔化してるだけじゃないの?」
神父「あの頃とは違います」
ココア「もしかして、お二人は知り合いなのですか?」
カルポス「私は彼と昔、ファミリーを組んでいたのよ」
ミルク「えー!」
イチゴ「あーあの時に話してくれた」
ミルク「え?あの時?」
イチゴ「わしが風邪ひいた時じゃ」
カルポス「レオンハーレムっていう、かなーりダサい名前でね」
ミルク「うわダサい」
カルポス「レオンハーレムは彼以外に、私を含めてヒューメイリアンの女性が三人の四人体制だったんだけど、くだらない訳があって早くに解散したの」
神父「それ以上は止せ。子供の前だぞ」
カルポス「別に構わないじゃない」
神父「止めておきなさい」
イチゴ「気になる!続けて!」
神父「大人の話だから黙っていなさい」
ミルク「分かった。神父さん、三人にちょっかい出したんでしょ」
神父「えええいいああ!!」
カルポス「おほほ、その通りよ。それでファミリーは解散したの」
ココア「あらあらまあまあ」
ミルク「ちょー絶に最低」
カルポス「おほほほ!しかも今日まで独身のようね!」
イチゴ「独身て?」
ミルク「結婚してない人のことだよ」
神父「私は神父だからね」
カルポス「言い訳じゃないの?」
イチゴ「違う!神父さんは皆を助けるために一生懸命お勉強して神父さんになったのじゃ!じゃけえ神父さんは男の中の漢じゃ!」
神父「イチゴさん……!」
カルポス「天使に救われて良かったじゃない。さ、到着よ」
ミルク「緑の屋根が可愛い、素敵なレンガのお家ですね」
カルポス「ありがとう。私も気に入っているの」
イチゴ「けど、ちんまい家じゃのう」
カルポス「一人だと意外と広いもんよ。さ、入って」
神父「常夏ですので」
イチゴ「人が集まっちょる」
ココア「きっとユーエフオーとブラウニーが珍しいのです」
ブラ「ぷぴぃ……」
神父「みなさん。私から離れないように」
ミルク「はーい」
イチゴ「みんなよく日焼けしよる。サーファーけ?」
神父「漁師や農家がほとんどでしょう」
イチゴ「サーフィンはしとらんのけ?」
神父「さあ?」
ミルク「みんな、すごくにこにこしてるよ」
ココア「怖い人達ではないのかも知れません。失礼のないようにしましょう」
カルポス「みんな仕事に戻って。可愛い天使達が驚いています」
ミルク「天使だって」
ココア「ま、悪くはありません」
イチゴ「わしは切り込み天使、今日イチゴじゃ!はじめまして!」
カルポス「はじめまして。そして、ごきげんようイチゴさん」
イチゴ「お婆さんの手、すべすべ」
カルポス「きちんとケアしてるからね」
ミルク「私は」
カルポス「ミルクさん、ココアさん」
ココア「ごきげんようシスター」
神父「彼女は牧師です」
ココア「これは失礼しました。衣装が少し違うのは、そういうことでしたか」
カルポス「気にしないで、礼儀正しい天使さん。私は亡くなった夫の跡を継いで、ここで牧師を務めているの」
イチゴ「ここにも教会はあるんけ?」
カルポス「歩きながら話しましょう。ついてきて」
イチゴ「うん!」
カルポス「あそこに灯台が見えるでしょう。あの中に礼拝堂があって、私は皆を代表してそこで祈りを捧げているの」
イチゴ「でっけえのう」
カルポス「灯台の灯りは希望。灯台は昔から、人を正しく導くために存在しているのよ」
ミルク「セイントタワーに似てるね」
神父「セイントタワーは新時代の灯台を意識して建てられました」
ミルク「そうなんだ。じゃあ、あれも希望の灯りなんだね」
神父「ええ」
イチゴ「ねえ、牧師さん。ここに黒魔術師はおんのけ?」
神父「イチゴさん」
イチゴ「え、あーここ楽園て呼ばれてて、アンデットもおらん言うけ。黒魔術師もおらんのじゃろう」
カルポス「ええ、いません。ここは噂通りの楽園よ。アダムとイブが知恵の実を口にして神の子を生む神聖な場所」
イチゴ「よう分からん」
カルポス「子供には難しい話だもんね。でも、あなたは知っているよね?」
神父「ふむ。混乱のなか様々な宗教が瓦解して、その欠片を寄せ集めた、曖昧で複雑で、そして繊細な未だ名もなき新宗教。それには多種多様の神話が集まっていますので思い出すことが難しいです」
カルポス「勉強が苦手だから誤魔化してるだけじゃないの?」
神父「あの頃とは違います」
ココア「もしかして、お二人は知り合いなのですか?」
カルポス「私は彼と昔、ファミリーを組んでいたのよ」
ミルク「えー!」
イチゴ「あーあの時に話してくれた」
ミルク「え?あの時?」
イチゴ「わしが風邪ひいた時じゃ」
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ミルク「うわダサい」
カルポス「レオンハーレムは彼以外に、私を含めてヒューメイリアンの女性が三人の四人体制だったんだけど、くだらない訳があって早くに解散したの」
神父「それ以上は止せ。子供の前だぞ」
カルポス「別に構わないじゃない」
神父「止めておきなさい」
イチゴ「気になる!続けて!」
神父「大人の話だから黙っていなさい」
ミルク「分かった。神父さん、三人にちょっかい出したんでしょ」
神父「えええいいああ!!」
カルポス「おほほ、その通りよ。それでファミリーは解散したの」
ココア「あらあらまあまあ」
ミルク「ちょー絶に最低」
カルポス「おほほほ!しかも今日まで独身のようね!」
イチゴ「独身て?」
ミルク「結婚してない人のことだよ」
神父「私は神父だからね」
カルポス「言い訳じゃないの?」
イチゴ「違う!神父さんは皆を助けるために一生懸命お勉強して神父さんになったのじゃ!じゃけえ神父さんは男の中の漢じゃ!」
神父「イチゴさん……!」
カルポス「天使に救われて良かったじゃない。さ、到着よ」
ミルク「緑の屋根が可愛い、素敵なレンガのお家ですね」
カルポス「ありがとう。私も気に入っているの」
イチゴ「けど、ちんまい家じゃのう」
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