今日イチゴ明日ミルク明後日ココア

旭ガ丘ひつじ

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雨が好き

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イチゴ「あったかい!」

ミルク「シスターさんが着替えを持ってきてくれて良かったね」

ココア「もう濡れないよう気を付けてください」

イチゴ「分かっちょる」

ミルク「じゃ、お弁当を食べよっか」

ココア「今から熱々のポトフを配りますので、マグカップを倒して溢さないようにしてください」

イチゴ「はーい!」

ミルク「イチゴ、取り皿」

イチゴ「あんがと」

ミルク「久しぶり。こうして公園でお弁当を食べるの」

イチゴ「いつもテントの中で食うとったんけ」

ミルク「ううん、テントは初めてだよ。この雨の音もいいね」

イチゴ「めっちゃええ。たまらん」

ココア「私、雨が好きになった気がします。朝は雨ってだけで憂鬱でしたけど」

イチゴ「機嫌が悪かったのう」

ココア「そのことは、もういいでしょう」

ミルク「うん。みんなで作ったお弁当食べよ」

イチゴ「神父さんは隣のテントで食べちょるかのう」

ミルク「食べてるんじゃない?」

イチゴ「見てくる」

ミルク「わざわざ見に行かなくていいと思うけど」

ココア「先に食べてましょう」

ミルク「じゃあ、少し寒いしポトフから」

ココア「私も」

ミルク「ふう……温まる」

ココア「簡単な料理なのに、とても美味しいです」

ミルク「ベーコンとお野菜をコトコト煮込んで、最後に塩コショウとコンソメで味付けするだけだもんね。それでも本当に美味しい」

ココア「お野菜から出る、あま味、のおかげでしょうか?」

ミルク「コク?があるよね」

イチゴ「あーズルい!」

ココア「おかえりなさい」

ミルク「神父さんは何してた?」

イチゴ「何かミイラみたいになって寝とった」

ミイラ「ミイラ?」

イチゴ「寝袋じゃと。ご飯は食べたけ、帰るときに起こしてって」

ミルク「そのまま置いて帰っちゃおっか」

イチゴ「いひひ。ミルクも悪じゃのう」

ココア「冗談じゃ済みませんよ」

ミルク「えへへ」

イチゴ「電話して驚かせてやろうか」

ミルク「やーめーなーよー」

ココア「そういう悪戯は絶対にダメですよ」

イチゴ「はーい」

ミルク「りょーかーい」

神父「ぶええっいくしょい!」

ミルク「……びっくりした」

ココア「大きなくしゃみでした」

ミルク「風邪ひかなきゃいいけど」

イチゴ「そうじゃのう」

ミルク「イチゴもね」

ココア「ねえ、二人とも。唐揚げを食べてみてください」

ミルク「この黒いのはイチゴが揚げたやつかな」

イチゴ「ぴんぽん!揚げ物は危ないし難しかった」

ミルク「味は悪くないよ」

ココア「冷めても美味しいですよね」

ミルク「うん。いい感じ」

イチゴ「どれ、わしも食うてみるか」

ミルク「ねえねえ。こういうのって楽しいね」

ココア「ええ、またピクニックしましょう。雨の日に」
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