今日イチゴ明日ミルク明後日ココア

旭ガ丘ひつじ

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喧嘩するほど憎らしい、ことはない

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イチゴ「やっぱり雨が降ったのう」

ミルク「てるてる坊主まで作ったのに」

ココア「毎日が休みですし、また晴れて出掛ければいいじゃないですか」

イチゴ「行くぞ」

ココア「え?」

イチゴ「行くぞココア」

ココア「雨ですけど」

イチゴ「友達が泣いちょる。空を晴らすことは出来んでも、友達の心を晴れにすることは出来るはずじゃ」

ココア「出たな。ネオン街の言葉」

イチゴ「前に観たムシキュアじゃぞ。隣で一緒に見てたじゃろう」

ココア「ああ、思い出しました」

イチゴ「わしは感動した。すぐスマホにメモした」

ミルク「私も。今だって感動してる。イチゴの気持ちに」

ココア「こっちを見ないでください」

ミルク「行くよね」

ココア「行っても仕方ないでしょう。雨なのにピクニックするなんて聞いたことないです」

神父「雨でも出来る」

ココア「入って来ないでください」

神父「今日は私も行こう」

ココア「来なくていいです」

神父「雨でもテントを立てればいい」

ミルク「神父さん素敵!」

イチゴ「大人は頼りになる。ありがてえ!」

神父「行くと決まれば、さっそくお弁当作りだ」

ミルク「はい!」

神父「頑張って早起きしたんだ。最高のお弁当にしよう」

イチゴ「おー!やってやるぞー!」

神父「ココアさん。君は一人でお留守番しますか?それとも一緒にお出掛けしますか?」

ココア「行きますよ。濡れたくないし風邪ひきたくないしどうせ遊べないだろうけど」

イチゴ「ぐちぐち聞こえとるぞ」

ココア「ふん、聞こえるように言ったのです」

ミルク「ココアなんて嫌い。一人でお留守番してれば」

ココア「……嫌いだなんてそこまで」

イチゴ「泣くな泣くな」

ココア「泣きません」

イチゴ「ミルク。ココアも悪い思っとるけえ許してやってくれんか」

ミルク「一緒に行く?」

ココア「行きます」

ミルク「分かった。絶対に楽しいって思わせるから覚悟してね」

ココア「ええ、分かりました」

神父「今日行く自然公園はミルクさんの家のご近所です。だから、とても楽しみにしているはずです」

ココア「なるほど」

神父「みんなに思い出のある楽しいところを紹介したい。きっと、その気持ちでいっぱいなのです」

ココア「ミルク、私にもお手伝いさせてください」

ミルク「じゃあ、この玉ねぎ二つ微塵切りにして」

ココア「まだ怒ってます?」

ミルク「ぜんぜん怒ってないよ。ほら、にっこり」

イチゴ「女は怒らせたら怖い生き物じゃけえ」

神父「私も過去に何度も」

ミルク「そこサボらないで」

イチゴ「ひぇ、おっかないのう」

神父「しっ、聞こえますよ」
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