今日イチゴ明日ミルク明後日ココア

旭ガ丘ひつじ

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メダルゲームも人生も疲れがち

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ココア「ここのゲームは全てメダルが使えますの?」

イチゴ「そうじゃ。みんなで競馬するぞ」

ミルク「やだ」

イチゴ「何でじゃ」

ミルク「こっちが聞きたいよ。どうして競馬なの。普通にメダルゲームしようよ」

イチゴ「メダルゲームは演出がショボいから好かん」

ミルク「そうかな。当たったらメダルがジャラジャラドバドバーってなってるよ」

イチゴ「それはジャックポットじゃろう。そうそう当たらん」

ココア「よく分かりませんけど、私は競馬よりもメダルゲームがいいです」

ミルク「決まりね」

イチゴ「しゃーない。わしもメダルゲームでええ」

ミルク「ここ空いてるよ」

イチゴ「わしは真ん中に座って見てるけ、二人でメダルを入れえ」

ミルク「ココア、こうやってタイミングを合わせてメダルを発射するんだよ」

ココア「こうですか?」

ミルク「そうそう。それで、メダルでメダルを押して落とすの」

イチゴ「ほれ、どんどん入れてしまえ」

ココア「分かりました」

ミルク「ルーレットが回るよ」

イチゴ「どうせ当たらんじゃろう」

ココア「当たりましたよ!」

イチゴ「ほう、やるじゃないけ」

ココア「メダルがたくさん出てきました」

ミルク「それが貰えるわけじゃないよ。でも、おかげでメダルがいっぱい落ちるし」

ココア「ボールが二つ落ちました。これは?」

イチゴ「きたぞ!ジャックポットチャンスじゃ!」

ココア「隣で、いきなり大声を出さないでください」

ミルク「ラッキーだね」

イチゴ「いけ!いけ!いけえ!」

ココア「一番おおはしゃぎしているじゃないですか」

ミルク「イチゴはギャンブルが大好きだもん」

イチゴ「一つ突破したぞ!いけるかも知れん」

ミルク「ワクワクしてきた」

ココア「やった!もう少しですよ!」

イチゴ「しゃ!頼むぞ!ほら!」

ミルク「バンバン叩かないで。怒られるから」

ココア「みっともないですね。やっぱりギャンブルする人は醜いです」

イチゴ「何じゃと!」

ココア「ふん!」

ミルク「当たったよ!」

イチゴ「え!ほんまけ!うおおお!!」

ココア「すごい!やりました!きゃーメダルがたくさんです!」

ミルク「ジャラジャラドバドバー!」

イチゴ「おおーでるでる。気持ちええのう」

ミルク「最高だね」

ココア「でも、またメダルが増えてしまいました」

イチゴ「ええことじゃ」

ココア「使いきれますの?」

イチゴ「使いきれんでも預けりゃええ」

ミルク「イチゴ。このカップ一つあげるから競馬していいよ」

イチゴ「ほんまけ!」

ミルク「うん。使いきるの大変だし」 

イチゴ「大好き!じゃあの、行ってくる」

ココア「確か、イチゴのお母さんは馬に乗って走る選手でしたね」

ミルク「だから、馬が好きなんだと思うよ」

ココア「私も、馬が走る姿を見るのは好きです」

ミルク「私は行ったことないから分からないなあ。公園に移動動物園が来て、ポニーには乗ったことあるけど」

ココア「ポニーも好きです」

ミルク「小さくて可愛いよね」

ココア「ええ。大きい馬は近くで見ると迫力がありますし、私はポニーの方が好きです」

ミルク「そうそう。あのとき人参もあげたよ」

ココア「私は怖くて、とても」

ミルク「でも、アンデットには立ち向かうよね」

ココア「アンデットだって怖いですよ!馬なんかよりずっと!」

ミルク「イチゴは、あんまり怖がらないけどアンデットを馬みたいに思ってるのかな」

ココア「バカと言っても、そこまでバカじゃないでしょう」

ミルク「だよね」

ココア「みんな怖いと思っているから、アンデットのことはファミリーに任せるのです」

ミルク「私は正直言って、ファミリーになるつもりはなかったんだけどね」

ココア「本当は私だって。教会にちょっとだけお世話になって帰ろうと思っていました」

ミルク「イチゴはどうなんだろう」

ココア「賭けでしょう。深くは考えていなかったと思います」

ミルク「そもそも、みんなファミリーのことよく分かってなかったよね」

ココア「今さらですけど、大変なことになってしまいました」

ミルク「これからもっと大変だろうけど、何とかなると思ってるよ」

ココア「人は、こうして大人になっていくのですね」

ミルク「その言葉はまだ早くないかな。いいか。まあいいや」
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