今日イチゴ明日ミルク明後日ココア

旭ガ丘ひつじ

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算数は難しくて切なくて愛おしい

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神父「ぎょぎょぎょええー!」

イチゴ「ちゃんと門限の五時まで帰りました」

神父「え、ああ、おかえり。ところで凄い報告書ですね。報酬も相応で」

ココア「お金は税金を含めて三割が引かれましたわ。そういう決まりですって」

イチゴ「それで、九十万から二十七万が引かれて、いくらやっけ」

ココア「六十三万円。それを三人で分けて一人が二十一万円」

神父「ちっくしょおー!こんな仕事やってられっかあ!」

ミルク「どうしたの?」

神父「いや、何でもありませんよ。それで、そのお金は貯金したのですね。無駄遣いはしていませんね」

イチゴ「親に半分渡そうと思っとるけ、神父さんにお願いしてええですか?」

神父「それは立派」

イチゴ「みんなで決めたのじゃ。親に凄いて言わせちゃる」

神父「分かりました。任せてください」

イチゴ「あ、横取りせんでくださいね」

ココア「お世話になっている神父さんに失礼ですわよ!この教会で一番偉い人がそのような悪い事するはずがありません!」

神父「その通り。そんなことしたら私の首がリアルに飛んでしまいます」

ココア「あ……首が……」

神父「ごめんごめんごめん!怖がらせてごめんね!」

イチゴ「じゃ、お風呂入ってご飯しよ」

ミルク「今日から自分たちでしなきゃだっけ」

神父「いいえ。ご飯はいつもみたいに一緒に四人で食べましょう。洗濯などは明日の朝からシスターに教えさせます」

ミルク「分かりました」

ココア「そうですわ!今夜は特上のお寿司にしましょう!」

ミルク「いいね。いつものお礼に神父さんにご馳走してあげよう」

神父「めっちゃええ子たちやんけ……!」

イチゴ「待って」

ココア「何ですの?もしかして嫌なのですか?」

イチゴ「違う。特上のお寿司って宅配じゃろう」

ココア「ええ」

イチゴ「好きなお寿司が選べん!」

ミルク「本当だ!」

イチゴ「くるるん行こ」

ミルク「賛成。くるるん行こう」

ココア「それって回転寿司のことですか」

イチゴ「そうじゃ。知らんのけ」

ココア「行ったことありません」

神父「お嬢様ですからね」

ココア「黙れ」

神父「ごめんなさい」

ココア「大賛成です!是非くるるん寿司に行きましょう!」

イチゴ「神父さん、お腹が空いたから仕事はよ終わらせてね」

神父「はい。急ぎます」

イチゴ「がんばれー!」

ココア「早くお寿司食べたいんだね」

イチゴ「みんなもお腹が空いとるじゃろう」

ミルク「うん。でも、お風呂が先」

ココア「ところで、ブラウニーをいつ紹介しましょう」

イチゴ「バレたら怒られそうじゃ」

ココア「だからと言って、庭の林にずっと隠しておけないですし」

イチゴ「お寿司ーお寿司ー」

ココア「聞いてます?」

ミルク「ねえ、ブラウニーのご飯は?」

ココア「そう言えば」

イチゴ「外道書には何て書いとる?」

ココア「ええーと、一日に板チョコ三枚」

イチゴ「わしら三人やけ、ちょうどええね」

ミルク「うん。ブラックとビターとホワイトにしよう」

ココア「え?ブラックだけでよくありません?」

ミルク「同じ味だけは可哀想」

イチゴ「ミルクは優しい。その通りじゃ」
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