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恩返し
2 お仕事の時間だ
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明くる朝
桜桃は都で聞き込みを続けた
おたふく侍は素直についてきてくれた
結果的に、お京については誰も何も知らなかった
ところが歌については手応えがあった
最近、王都で乙姫という作家の和歌が流行っているらしい
おたふく侍は歌が和歌を示していると全く分かっていたようだ
桜桃は悔しさを覚えた
知ってたなら知ってると教えてくれや
返事はない
あまりの無口に桜桃はちょっぴりぷん
クエストの案内に従って露店で和歌集を一冊購入した
十ページもない薄いものだったので、さらっと読めたがヒントはない
和歌については何も知らん
クエストの指示もこれで終わり
ダメだ!さっぱり分からん!
桜桃が頭を抱えたその時である
突然、おたふく侍が駆け出した
追いかけようというクエストの指示よりも早く、桜桃も走り出していた
おーい待て待て!
どこ行くってんだ!
無視
返事してくれや!
おたふく侍が大通りの真ん中で立ち止まった
何かを求めるように辺りをキョロキョロ見渡している
その後、がっくしと肩を落とした
何だ、どうした
おたふく侍は首を振る
んー困ったな
話してくれなきゃどうにもならん
と、向こうからヨボヨボの爺達がクタクタになって歩いて来た
名前付きのNPCで、家来と追記してある
殿様の家来達だと直ぐ理解した
大通りの人々が道を開けたことでバッチリ目が合う
おお!あなたは猫騙師ではないか!
丁度よいところへ
ねこだまし、とは彼らNPCがプレイヤーに対してたまに言う呼び名
今度、図書館で調べてみようかな、桜桃は呑気に考える
どうかわしらの頼みを聞いて下され
どうしました?
実は、イカナゴ町に大量のネコツキが発生したとの報せがありましてな
隣でおたふく侍が動揺する
イカナゴ町と言えば、昨日訪れた漁師町のことだ
若様が馬にも乗らず向かってしまわれた
若い者らが戦の支度を整えておるが、時間が惜しい
どうか、不思議な扉を持つ猫騙師殿にお願いする
「、、、若様を、そして町を救って下され」
導くように、桜桃の背後で自動的に扉が開かれた
おたふく侍が腕を引く
迷う理由はない
桜桃は警備服に着替えた
俺に任せとけ
桜桃は都で聞き込みを続けた
おたふく侍は素直についてきてくれた
結果的に、お京については誰も何も知らなかった
ところが歌については手応えがあった
最近、王都で乙姫という作家の和歌が流行っているらしい
おたふく侍は歌が和歌を示していると全く分かっていたようだ
桜桃は悔しさを覚えた
知ってたなら知ってると教えてくれや
返事はない
あまりの無口に桜桃はちょっぴりぷん
クエストの案内に従って露店で和歌集を一冊購入した
十ページもない薄いものだったので、さらっと読めたがヒントはない
和歌については何も知らん
クエストの指示もこれで終わり
ダメだ!さっぱり分からん!
桜桃が頭を抱えたその時である
突然、おたふく侍が駆け出した
追いかけようというクエストの指示よりも早く、桜桃も走り出していた
おーい待て待て!
どこ行くってんだ!
無視
返事してくれや!
おたふく侍が大通りの真ん中で立ち止まった
何かを求めるように辺りをキョロキョロ見渡している
その後、がっくしと肩を落とした
何だ、どうした
おたふく侍は首を振る
んー困ったな
話してくれなきゃどうにもならん
と、向こうからヨボヨボの爺達がクタクタになって歩いて来た
名前付きのNPCで、家来と追記してある
殿様の家来達だと直ぐ理解した
大通りの人々が道を開けたことでバッチリ目が合う
おお!あなたは猫騙師ではないか!
丁度よいところへ
ねこだまし、とは彼らNPCがプレイヤーに対してたまに言う呼び名
今度、図書館で調べてみようかな、桜桃は呑気に考える
どうかわしらの頼みを聞いて下され
どうしました?
実は、イカナゴ町に大量のネコツキが発生したとの報せがありましてな
隣でおたふく侍が動揺する
イカナゴ町と言えば、昨日訪れた漁師町のことだ
若様が馬にも乗らず向かってしまわれた
若い者らが戦の支度を整えておるが、時間が惜しい
どうか、不思議な扉を持つ猫騙師殿にお願いする
「、、、若様を、そして町を救って下され」
導くように、桜桃の背後で自動的に扉が開かれた
おたふく侍が腕を引く
迷う理由はない
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俺に任せとけ
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