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第二十一章
第二話
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「最初はね、全然おかしいと思ってなかった」
「体重が減るたびに、どんどん綺麗になっているんだって」
次のメッセージが来るまで、時間がかかった。やがてバスが来て、智香は老人の後に続いて乗った。
「思ってたの」
「一か月で一キロ痩せて。前、話したことあるよね。五キロ痩せたってこと」
「言ってたね。すごいねって言った覚えある」
智香は揺れるバスの中で返信した。雨に濡れた街が後ろへと流れていく、なんてことのない街並みに、彼女は見とれた。
「そう。本当はね、その後、いっぱい食べちゃったんだけど、それは智香には言ってなかった。言ったら、馬鹿にされると思って」
「そんなこと言わないよ」
「うん。わかってるよ。そう思ったってだけ。それからね、吐くことを覚えちゃったのね。なんだ、食べても吐けばいいじゃんって」
智香は肩を落とした。
「そうだったんだ。気付かなかった。ごめん」
また返事が遅くなった。待っている間、一緒に乗った老人が咳込む音がバスの中で響いていた。
「ううん。気付かれたくなかったから隠してたの。気づいたら智香、絶対言うでしょ?」
「うん」
「そうでしょ? だから、言えなかった」
「ごめんね」
「ううん、謝らないで。私が悪いんだもの」
智香は鼻をすすった。アナウンスが聞こえた時、次が降りる場所だと気付いてボタンを押した。
「先月くらいから、」
智香がバスを降りると、返信があった。街は濡れて、空気も匂いもすべてが湿っぽく、べたついていた。それはどこに行ってもまとわりついてきた。
「何食べてもおいしくなかった。食べることが悪いこと、みたいになってて、食べても吐くことが増えて」
「いつもカロリーのことで頭の中が一杯になっちゃった。それで体重計を見てね、落ち込んで、また吐いてた」
智香は麻由里の家まで、あと十分ほどの位置まで来ていた。そのことを麻由里に伝えた時、ちょうど麻由里の返信と重なった。
「うん。わかった」
すぐ続きが送られてくる。
「私ね、ずっと智香みたいになりたくて、」
「痩せれば、私でもなれるんじゃないかって」
「でもね、今すごく痩せてから思ったんだけどね、鏡の前の私は、智香と全然違った。私は、智香みたいにはなれないんだって、この間、気付いちゃった。その時ね、全部どうでもよくなっちゃった。私がやってきたことも、私のことも、全部」
信号に差し当たって、智香は止まった。
「あのね、もしかして、百川千花が、麻由里にひどいこと言った?」
予想に反して、返事はあっさりしていた。
「うん。そうだよ」
「ごめん。それ、私のせいだよね。私のために言ってくれたんだものね。ごめんね」
智香はため息をつき、額の汗をハンカチで拭った。横を見ると、道に一列になっている街路樹もまた、汗をかいているみたいに濡れそぼって日に黒く輝いている。
「ううん、智香のせいじゃないよ。たぶんね、それがなくても、いつかはこうなってたんだよ。百川さんに言われて、ショックを受けたのは確かだけど」
「ねえ、智香、」
智香は麻由里の家の前に着いた。インターホンを押す。チャイムだけが明るく鳴った。
「私、摂食障害だって。どうしたらいいと思う?」
麻由里のお母さんが玄関を開けて智香を中に入れた。智香は、どうやって事情を伝えたらいいか考えていたから驚いた。
「お母さんには言ってあるから、入っていいよ」
遅れて麻由里からメッセージが届き、麻由里のお母さんは智香をリビングに通してくれ、クリーム色のソファに座らせた後、お茶を出してくれた。智香はお礼を言いながら、お茶を飲んだ。
「あの子がこんなことになるなんて……文句ひとつ言わない、いい子だったのに……」
麻由里のお母さんは、そう嘆きながら、口を閉ざした。
「お医者さんが言うにはね、私がお母さんの言うことをよく聞く、いい子だったからいけなかったんだって。私が食べられないのは、そのメッセージなんだって」
麻由里のお母さんがいなくなってから、メッセージが届いた。
「どうしていい子じゃいけないんだろう。ねえ、智香、そんなこといきなり言われたって、私、どうすればいいかわからない」
「麻由里」
智香は二階の麻由里の部屋の前で、ノックしながらそう言った。扉は鍵が閉められている。
「麻由里」
聞こえていないと思って、少し大きな声で繰り返した。
「……聞こえてるよ」
くぐもった声が扉の向こうから聞こえた。
「麻由里?」
智香が扉に近づくと、麻由里の無邪気な笑い声が聞こえた。智香がその声を聞いたのは久しぶりだった。
「そんな声出さなくても聞こえてるよ」
麻由里の声は楽しそうだった。
「ごめん。……元気? って聞くの、変かな」
智香はその先の体温を感じ取るかのように、扉の表面に手を当てて聞いた。
「ううん」
麻由里が答えた。それからしばらく二人は黙り込んだ。
「ここ、開けてくれない?」
智香は思い切って言ったが、返事はなく、また沈黙が訪れた。智香は祈りながら扉の前で立ち尽くした。
「それは無理だよ」
だが、やっと聞こえた麻由里の声色は、別人のように冷たかった。
「どうして?」
「……こんな姿、見せられないよ」
智香は扉から離れた。ため息をつきながら、何度も頷いた。
「ごめん、そうだよね」
「謝らないで。私が悪いんだから。智香をここまで来させたくせに、やっぱり怖くなった私のせい」
「麻由里は悪くないよ」
呟くように言った後、智香は気が重くなった。頭を振り、ここまで来ても結局はどうしようもないことに気付いた。智香がそうでも、麻由里に会えない理由があるならどうしようもないのだ。智香は、身勝手にもびんに願って、そのくせ、その力を否定するかのようにここまでやって来て、扉の前で立ち往生している無力な自分のことが情けなくなった。
「……ごめんね」
麻由里の声が聞こえて、智香は声を出そうとしたが、力なく口を閉じた。否定するために首を振ったが、それは麻由里には伝わらなかった。このまま麻由里の顔も見ないまま、帰るしかないような気がした。
だが首を下げて俯いた時、何かが智香の耳元で囁いたような気がした。それを、その思い付きを、彼女は忘れないうちに扉に近づいた。
「麻由里。部屋に毛布ある?」
「え?」
麻由里の声は上ずっていた。それがはたして悪魔の閃きなのか、自分の閃きなのか考えている時間はなかった。今はただ麻由里に会えるならなんでもよかった。
「あるでしょ?」
「なんで?」
「それで身体を隠して」
「え? ……あ、うん」
足音が扉から離れていく。微かな衣擦れの音。そのあと、扉の開く音がした。智香は目を見開いた。さっきまでピッタリと口を閉ざしていた扉は内側に開いた。中は暗く、廊下の光が部屋に差し込んで照らされている。体臭とそれを打ち消すための香りがごちゃ混ぜになった匂いが智香を襲った。
暗がりに、頭から花をあしらった毛布を被った麻由里が現れた。真っ黒に見える毛布に包まれて、そこから不安にまみれながらこちらを覗く麻由里の姿はまるで打ち捨てられた子供のようだった。
麻由里は胸の間に空いた穴から手を交差して伸ばし、身体を見せないように毛布の端をしっかりと掴んでいた。そして、俯きがちに智香を見ていた。
智香はゆっくり麻由里に近づくと、強く彼女を抱きしめた。麻由里の身体は、智香が手を離せば消えてしまいそうなほど細かった。
「体重が減るたびに、どんどん綺麗になっているんだって」
次のメッセージが来るまで、時間がかかった。やがてバスが来て、智香は老人の後に続いて乗った。
「思ってたの」
「一か月で一キロ痩せて。前、話したことあるよね。五キロ痩せたってこと」
「言ってたね。すごいねって言った覚えある」
智香は揺れるバスの中で返信した。雨に濡れた街が後ろへと流れていく、なんてことのない街並みに、彼女は見とれた。
「そう。本当はね、その後、いっぱい食べちゃったんだけど、それは智香には言ってなかった。言ったら、馬鹿にされると思って」
「そんなこと言わないよ」
「うん。わかってるよ。そう思ったってだけ。それからね、吐くことを覚えちゃったのね。なんだ、食べても吐けばいいじゃんって」
智香は肩を落とした。
「そうだったんだ。気付かなかった。ごめん」
また返事が遅くなった。待っている間、一緒に乗った老人が咳込む音がバスの中で響いていた。
「ううん。気付かれたくなかったから隠してたの。気づいたら智香、絶対言うでしょ?」
「うん」
「そうでしょ? だから、言えなかった」
「ごめんね」
「ううん、謝らないで。私が悪いんだもの」
智香は鼻をすすった。アナウンスが聞こえた時、次が降りる場所だと気付いてボタンを押した。
「先月くらいから、」
智香がバスを降りると、返信があった。街は濡れて、空気も匂いもすべてが湿っぽく、べたついていた。それはどこに行ってもまとわりついてきた。
「何食べてもおいしくなかった。食べることが悪いこと、みたいになってて、食べても吐くことが増えて」
「いつもカロリーのことで頭の中が一杯になっちゃった。それで体重計を見てね、落ち込んで、また吐いてた」
智香は麻由里の家まで、あと十分ほどの位置まで来ていた。そのことを麻由里に伝えた時、ちょうど麻由里の返信と重なった。
「うん。わかった」
すぐ続きが送られてくる。
「私ね、ずっと智香みたいになりたくて、」
「痩せれば、私でもなれるんじゃないかって」
「でもね、今すごく痩せてから思ったんだけどね、鏡の前の私は、智香と全然違った。私は、智香みたいにはなれないんだって、この間、気付いちゃった。その時ね、全部どうでもよくなっちゃった。私がやってきたことも、私のことも、全部」
信号に差し当たって、智香は止まった。
「あのね、もしかして、百川千花が、麻由里にひどいこと言った?」
予想に反して、返事はあっさりしていた。
「うん。そうだよ」
「ごめん。それ、私のせいだよね。私のために言ってくれたんだものね。ごめんね」
智香はため息をつき、額の汗をハンカチで拭った。横を見ると、道に一列になっている街路樹もまた、汗をかいているみたいに濡れそぼって日に黒く輝いている。
「ううん、智香のせいじゃないよ。たぶんね、それがなくても、いつかはこうなってたんだよ。百川さんに言われて、ショックを受けたのは確かだけど」
「ねえ、智香、」
智香は麻由里の家の前に着いた。インターホンを押す。チャイムだけが明るく鳴った。
「私、摂食障害だって。どうしたらいいと思う?」
麻由里のお母さんが玄関を開けて智香を中に入れた。智香は、どうやって事情を伝えたらいいか考えていたから驚いた。
「お母さんには言ってあるから、入っていいよ」
遅れて麻由里からメッセージが届き、麻由里のお母さんは智香をリビングに通してくれ、クリーム色のソファに座らせた後、お茶を出してくれた。智香はお礼を言いながら、お茶を飲んだ。
「あの子がこんなことになるなんて……文句ひとつ言わない、いい子だったのに……」
麻由里のお母さんは、そう嘆きながら、口を閉ざした。
「お医者さんが言うにはね、私がお母さんの言うことをよく聞く、いい子だったからいけなかったんだって。私が食べられないのは、そのメッセージなんだって」
麻由里のお母さんがいなくなってから、メッセージが届いた。
「どうしていい子じゃいけないんだろう。ねえ、智香、そんなこといきなり言われたって、私、どうすればいいかわからない」
「麻由里」
智香は二階の麻由里の部屋の前で、ノックしながらそう言った。扉は鍵が閉められている。
「麻由里」
聞こえていないと思って、少し大きな声で繰り返した。
「……聞こえてるよ」
くぐもった声が扉の向こうから聞こえた。
「麻由里?」
智香が扉に近づくと、麻由里の無邪気な笑い声が聞こえた。智香がその声を聞いたのは久しぶりだった。
「そんな声出さなくても聞こえてるよ」
麻由里の声は楽しそうだった。
「ごめん。……元気? って聞くの、変かな」
智香はその先の体温を感じ取るかのように、扉の表面に手を当てて聞いた。
「ううん」
麻由里が答えた。それからしばらく二人は黙り込んだ。
「ここ、開けてくれない?」
智香は思い切って言ったが、返事はなく、また沈黙が訪れた。智香は祈りながら扉の前で立ち尽くした。
「それは無理だよ」
だが、やっと聞こえた麻由里の声色は、別人のように冷たかった。
「どうして?」
「……こんな姿、見せられないよ」
智香は扉から離れた。ため息をつきながら、何度も頷いた。
「ごめん、そうだよね」
「謝らないで。私が悪いんだから。智香をここまで来させたくせに、やっぱり怖くなった私のせい」
「麻由里は悪くないよ」
呟くように言った後、智香は気が重くなった。頭を振り、ここまで来ても結局はどうしようもないことに気付いた。智香がそうでも、麻由里に会えない理由があるならどうしようもないのだ。智香は、身勝手にもびんに願って、そのくせ、その力を否定するかのようにここまでやって来て、扉の前で立ち往生している無力な自分のことが情けなくなった。
「……ごめんね」
麻由里の声が聞こえて、智香は声を出そうとしたが、力なく口を閉じた。否定するために首を振ったが、それは麻由里には伝わらなかった。このまま麻由里の顔も見ないまま、帰るしかないような気がした。
だが首を下げて俯いた時、何かが智香の耳元で囁いたような気がした。それを、その思い付きを、彼女は忘れないうちに扉に近づいた。
「麻由里。部屋に毛布ある?」
「え?」
麻由里の声は上ずっていた。それがはたして悪魔の閃きなのか、自分の閃きなのか考えている時間はなかった。今はただ麻由里に会えるならなんでもよかった。
「あるでしょ?」
「なんで?」
「それで身体を隠して」
「え? ……あ、うん」
足音が扉から離れていく。微かな衣擦れの音。そのあと、扉の開く音がした。智香は目を見開いた。さっきまでピッタリと口を閉ざしていた扉は内側に開いた。中は暗く、廊下の光が部屋に差し込んで照らされている。体臭とそれを打ち消すための香りがごちゃ混ぜになった匂いが智香を襲った。
暗がりに、頭から花をあしらった毛布を被った麻由里が現れた。真っ黒に見える毛布に包まれて、そこから不安にまみれながらこちらを覗く麻由里の姿はまるで打ち捨てられた子供のようだった。
麻由里は胸の間に空いた穴から手を交差して伸ばし、身体を見せないように毛布の端をしっかりと掴んでいた。そして、俯きがちに智香を見ていた。
智香はゆっくり麻由里に近づくと、強く彼女を抱きしめた。麻由里の身体は、智香が手を離せば消えてしまいそうなほど細かった。
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