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第二十三章
第一話
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昨日あれだけ智香のことを求める気持ちがあった鬼平だったが、反対に今日は絶対に智香のことを探したり、考えたりしない、と思っていた。昨日は中途半端に智香を探そうと思ったからダメだったんだと思った。
どうせもう少しで、完全に関係が途絶えるのだからもっと徹底的に智香から離れないといけないと思った。もう自分は彼女の物語から退場したのだ、と彼は思い込もうとした。
今日は授業が終わったら一直線に帰宅しよう、と思った。どうせ、今までだってそうだったんだ。かつての日常に戻るだけだと思った。智香のいない日々。誰も鬼平に喋りかけない毎日。びんを手に入れる前の、灰色だが穏やかな日々に……。
だが、その思惑は智香の登場によってあっけなく崩れ去った。
鬼平は笑顔の智香と、彼女の鞄から覗いている白いびんを見て、自分には決定権なんてないのだと、初めて気づいた。智香が願えば、鬼平は拒むことができないのだ。
だが、そんなことは決して起こらないと思っていたから、彼には意外だった。
鬼平は、最後の抵抗として、智香に背を向けようとした。
「ちょ、ちょっと! どこ行くの?」
が、それも、彼女に腕を掴まれただけで、その決意は消えてしまった。彼の意識は智香に釘付けになってしまった。
「どうしたの? なんで逃げるの?」
怪訝そうな顔で見つめる智香に、鬼平は申し訳なくなった。
「ご、ごめん。その、びっくりして……」
鬼平は智香と視線を合わせず、弱弱しい声で弁明した。智香はまだ納得のいっていない表情をしていたが、深く考えないことにした。
「そう。まあいいけど。それよりね、ちょっとあなたに相談したいことがあって」
鬼平は身構えた。
「あのね、びんのことなんだけど」
鬼平は、すぐに彼女の意図を理解した。
「ぼ、僕が、買うよ。困ってるんでしょ?」
「え?」
智香は自分の隠しておきたい感情を言い当てられた気がして、気恥ずかしそうに髪を撫でて俯いた。
「う、うん。まあ、困っているのは確かね。でも、昨日考えたんだけど、それじゃ、あんまり変わらなくない? 結局私が渡しても、邪魔になったら、またあなたが誰かに売らないといけないじゃない。それじゃいつまで経っても終わらないよ。ねえ、本当にそれしかないのかな? 私は、それを考えたくて話しかけたんだよ。きっと、何かあるはずだって」
「び、びんを消したいってこと?」
「うん。だって、こんなものがあるだけで危険じゃない? それに、今回はあなたがたまたま持っていたからよかったけど、もし、これが誰か悪いことに使う人に渡ったら……」
智香は声を抑えた。鬼平は驚いていた。びんが、たとえば六条のような奴に渡るのはどうにかして避けたいと思っていたが、消そうとまでは考えなかったのだ。
「で、でも消す方法はないって……」
鬼平はおずおずと答えた。
「それって、本当なのかな?」
「え?」
鬼平は目を丸くする。
「消されたくないから、そういう仕組みにしてるんじゃないの? 例えば、本当はこの三つのルール以外にも、裏ルールみたいなのがあって、悪魔には不都合だから、それを隠してる、とか」
「そ、それは……」
考えたこともなかった。だが、その可能性は薄い気がした。なぜなら、
「それだと、悪魔に、ふ、不利すぎないかな。……だって、用が済んだら捨てられるってことじゃ……」
「不利になるから、隠してるんじゃないの?」
智香は首を傾げた。鬼平も自分の言いたいことと、食い違いがあったような気がして額にしわを寄せた。なぜ、こんな悪魔の味方をしているような言い方をしたのか自分でもわからなかった。
「で、でも、わ、わざわざルールを設けるってことは、それを対価に、……力を貸してるような気がする」
智香もまた、考え込んでいた。
「もちろんそうでしょうね。おそらく、このルールがびんの力の源なのは間違いない。ねえ、もっと何か知らない?」
「い、いや。何も」
鬼平は俯きながら答えた。
「とにかく、私はどうにかこれを処分したいわけ。なるべく犠牲が少ないうちにね」
鬼平は、大勢の人のために智香がしようとしていることに、感銘を受けていた。だが、感傷に浸っている時間はそう長くなかった。突然、鬼平は智香に腕を掴まれて強く引っ張られたからだ。
「こっち! 早く!」
言われるままに鬼平は廊下の角へと隠れた。智香の表情はさっきと変わって、険しいものになっていた。彼女は、人差し指を立てて口元に持ってきた。鬼平はそれを見て、ドキリとして目を逸らし、その普段からやっている「声を出さないこと」を徹底した。
智香は壁に身体をくっつけて、呼吸を抑え、耳を澄ませていた。鬼平も智香に合わせて音を拾おうとする。遠くから足音が聞こえてくる。それから話し声、――女の声。聞き覚えがあった。
階段を上る音を聞いて、智香は角から顔を覗かせた。
「ついてきて」
智香は声を抑えながら鬼平に言った。鬼平は流れるままに智香について行く。このまま校舎から出るのかと思ったが、智香は階段を上がった。
「静かに。音を立てないで」
階段を上り切ると、智香は同じように人差し指を口元に当てて鬼平に示し、階段の角に身を寄せた。鬼平が傍に寄ると、廊下に姿を見せないように手で誘導される。
智香はそのまま角に立ったまま、廊下の向こうを見つめていた。鬼平は何が起きているのか気になって、珍しく声を出したくなった。が、そう思っただけだった。
智香は向こうで扉が閉まったのを見て、緊張が解けたようで、肩を落とした。振り返って、申し訳なさそうに、鬼平に向かって弁明をした。
「ごめん。無理やり連れてくるようなことして。でね、ちょっとお願いがあるんだけど、聞いてくれる? 私は向こうに行くから、ここで誰かこないか見張っててくれない? もし誰か来たら知らせて欲しいの。理由は後で絶対話すから。変だと思うでしょ? でもこれは、そう、びんの悪魔にも頼めないからさ」
智香は早口でそう言って、鬼平に頼んだ。鬼平は、それこそ悪魔にでも操られているかのように、迷いなく頷き、承諾した。智香が今までで一番の笑顔を見せる。
「ありがとう」
そして、智香は鬼平を置いて、扉が閉まった教室まで向かって歩いて行った。
鬼平は智香が向かって行く教室に何があるのか考えながら、さっき聞いた声が百川千花だと思い出したが、鬼平にはそれ以上のことは何もわからなかった。階段から目を離すわけにもいかず、彼は監視を続けるしかなかった。
幸い、その時階段を上がってくる人は誰もいなかった。何度か音がして、智香へジェスチャーを送ろうか迷った時もあったが、結局ここまで誰かが上がってくることはなかった。
どれだけ待っていただろうか。それほど長い時間ではなかったはずだ。校舎の中に差し込む陽射しの角度も、そこに舞っている埃の動きも、ほとんど変化しなかった。十分、十五分に満たない程で、智香が帰ってきた。鬼平は肩を掴まれ、飛び上がってしまった。その時も、声は出なかったが。
「びっくりした。大丈夫? 何も、そんなに驚かなくてもいいじゃない。ありがとう。おかげでいいものが撮れた」
智香はスマホと共に、レコーダーのようなものを掲げて鬼平に見せた。鬼平は智香の顔を見たが、興奮していて、上気したように赤くなっていて、いつもと違う印象(むしろどこか子供っぽいような)を受けた。
「早くここから離れよ。すぐにあいつらが来るとは思えないけど、一応ね。確認もしたいし」
智香は呆気に取られている鬼平をよそに階段を下りていった。鬼平は扉の向こうで何があったのか気になったが、それはやはり言葉にならず、ただ後を追うしかなかった。
どうせもう少しで、完全に関係が途絶えるのだからもっと徹底的に智香から離れないといけないと思った。もう自分は彼女の物語から退場したのだ、と彼は思い込もうとした。
今日は授業が終わったら一直線に帰宅しよう、と思った。どうせ、今までだってそうだったんだ。かつての日常に戻るだけだと思った。智香のいない日々。誰も鬼平に喋りかけない毎日。びんを手に入れる前の、灰色だが穏やかな日々に……。
だが、その思惑は智香の登場によってあっけなく崩れ去った。
鬼平は笑顔の智香と、彼女の鞄から覗いている白いびんを見て、自分には決定権なんてないのだと、初めて気づいた。智香が願えば、鬼平は拒むことができないのだ。
だが、そんなことは決して起こらないと思っていたから、彼には意外だった。
鬼平は、最後の抵抗として、智香に背を向けようとした。
「ちょ、ちょっと! どこ行くの?」
が、それも、彼女に腕を掴まれただけで、その決意は消えてしまった。彼の意識は智香に釘付けになってしまった。
「どうしたの? なんで逃げるの?」
怪訝そうな顔で見つめる智香に、鬼平は申し訳なくなった。
「ご、ごめん。その、びっくりして……」
鬼平は智香と視線を合わせず、弱弱しい声で弁明した。智香はまだ納得のいっていない表情をしていたが、深く考えないことにした。
「そう。まあいいけど。それよりね、ちょっとあなたに相談したいことがあって」
鬼平は身構えた。
「あのね、びんのことなんだけど」
鬼平は、すぐに彼女の意図を理解した。
「ぼ、僕が、買うよ。困ってるんでしょ?」
「え?」
智香は自分の隠しておきたい感情を言い当てられた気がして、気恥ずかしそうに髪を撫でて俯いた。
「う、うん。まあ、困っているのは確かね。でも、昨日考えたんだけど、それじゃ、あんまり変わらなくない? 結局私が渡しても、邪魔になったら、またあなたが誰かに売らないといけないじゃない。それじゃいつまで経っても終わらないよ。ねえ、本当にそれしかないのかな? 私は、それを考えたくて話しかけたんだよ。きっと、何かあるはずだって」
「び、びんを消したいってこと?」
「うん。だって、こんなものがあるだけで危険じゃない? それに、今回はあなたがたまたま持っていたからよかったけど、もし、これが誰か悪いことに使う人に渡ったら……」
智香は声を抑えた。鬼平は驚いていた。びんが、たとえば六条のような奴に渡るのはどうにかして避けたいと思っていたが、消そうとまでは考えなかったのだ。
「で、でも消す方法はないって……」
鬼平はおずおずと答えた。
「それって、本当なのかな?」
「え?」
鬼平は目を丸くする。
「消されたくないから、そういう仕組みにしてるんじゃないの? 例えば、本当はこの三つのルール以外にも、裏ルールみたいなのがあって、悪魔には不都合だから、それを隠してる、とか」
「そ、それは……」
考えたこともなかった。だが、その可能性は薄い気がした。なぜなら、
「それだと、悪魔に、ふ、不利すぎないかな。……だって、用が済んだら捨てられるってことじゃ……」
「不利になるから、隠してるんじゃないの?」
智香は首を傾げた。鬼平も自分の言いたいことと、食い違いがあったような気がして額にしわを寄せた。なぜ、こんな悪魔の味方をしているような言い方をしたのか自分でもわからなかった。
「で、でも、わ、わざわざルールを設けるってことは、それを対価に、……力を貸してるような気がする」
智香もまた、考え込んでいた。
「もちろんそうでしょうね。おそらく、このルールがびんの力の源なのは間違いない。ねえ、もっと何か知らない?」
「い、いや。何も」
鬼平は俯きながら答えた。
「とにかく、私はどうにかこれを処分したいわけ。なるべく犠牲が少ないうちにね」
鬼平は、大勢の人のために智香がしようとしていることに、感銘を受けていた。だが、感傷に浸っている時間はそう長くなかった。突然、鬼平は智香に腕を掴まれて強く引っ張られたからだ。
「こっち! 早く!」
言われるままに鬼平は廊下の角へと隠れた。智香の表情はさっきと変わって、険しいものになっていた。彼女は、人差し指を立てて口元に持ってきた。鬼平はそれを見て、ドキリとして目を逸らし、その普段からやっている「声を出さないこと」を徹底した。
智香は壁に身体をくっつけて、呼吸を抑え、耳を澄ませていた。鬼平も智香に合わせて音を拾おうとする。遠くから足音が聞こえてくる。それから話し声、――女の声。聞き覚えがあった。
階段を上る音を聞いて、智香は角から顔を覗かせた。
「ついてきて」
智香は声を抑えながら鬼平に言った。鬼平は流れるままに智香について行く。このまま校舎から出るのかと思ったが、智香は階段を上がった。
「静かに。音を立てないで」
階段を上り切ると、智香は同じように人差し指を口元に当てて鬼平に示し、階段の角に身を寄せた。鬼平が傍に寄ると、廊下に姿を見せないように手で誘導される。
智香はそのまま角に立ったまま、廊下の向こうを見つめていた。鬼平は何が起きているのか気になって、珍しく声を出したくなった。が、そう思っただけだった。
智香は向こうで扉が閉まったのを見て、緊張が解けたようで、肩を落とした。振り返って、申し訳なさそうに、鬼平に向かって弁明をした。
「ごめん。無理やり連れてくるようなことして。でね、ちょっとお願いがあるんだけど、聞いてくれる? 私は向こうに行くから、ここで誰かこないか見張っててくれない? もし誰か来たら知らせて欲しいの。理由は後で絶対話すから。変だと思うでしょ? でもこれは、そう、びんの悪魔にも頼めないからさ」
智香は早口でそう言って、鬼平に頼んだ。鬼平は、それこそ悪魔にでも操られているかのように、迷いなく頷き、承諾した。智香が今までで一番の笑顔を見せる。
「ありがとう」
そして、智香は鬼平を置いて、扉が閉まった教室まで向かって歩いて行った。
鬼平は智香が向かって行く教室に何があるのか考えながら、さっき聞いた声が百川千花だと思い出したが、鬼平にはそれ以上のことは何もわからなかった。階段から目を離すわけにもいかず、彼は監視を続けるしかなかった。
幸い、その時階段を上がってくる人は誰もいなかった。何度か音がして、智香へジェスチャーを送ろうか迷った時もあったが、結局ここまで誰かが上がってくることはなかった。
どれだけ待っていただろうか。それほど長い時間ではなかったはずだ。校舎の中に差し込む陽射しの角度も、そこに舞っている埃の動きも、ほとんど変化しなかった。十分、十五分に満たない程で、智香が帰ってきた。鬼平は肩を掴まれ、飛び上がってしまった。その時も、声は出なかったが。
「びっくりした。大丈夫? 何も、そんなに驚かなくてもいいじゃない。ありがとう。おかげでいいものが撮れた」
智香はスマホと共に、レコーダーのようなものを掲げて鬼平に見せた。鬼平は智香の顔を見たが、興奮していて、上気したように赤くなっていて、いつもと違う印象(むしろどこか子供っぽいような)を受けた。
「早くここから離れよ。すぐにあいつらが来るとは思えないけど、一応ね。確認もしたいし」
智香は呆気に取られている鬼平をよそに階段を下りていった。鬼平は扉の向こうで何があったのか気になったが、それはやはり言葉にならず、ただ後を追うしかなかった。
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