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第五話④
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「じゃあ、まあ野々宮くんには悪いけど、しばらくその恰好でいてもらおうか。君人くん、野々宮くん。この世界のことをどれくらいまで知ってる? この〝オブスキュラ〟のことだ」
シュガーは強調して言った。
「あんまりですけど、少しは知っています。たくさんの世界があるんでしょ?」
君人はそう言ったが、僕はそうは思えなかった。君人は、もっと詳しいことを知っているような気がした。「ほとんど何も」シュガーに促され、僕は答えた。
「そうか。じゃあまず基本的なことを説明する。まず君人くんがオブスキュラにはたくさんの世界があると言ったが、正確に言うと、この世界は大きく分けて十二の宇宙に分かれているんだ」
それからシュガーは手を広げて、エントランスの数字を示した。
「それぞれの宇宙は、皆特徴を持っていてね、宇宙にはみんな、ワールドと言われるまとまった世界が入っていて、ファンタジーの世界観、近未来の世界、大昔の世界、宇宙的世界、大量のゲームが集まっているところ、など、がある。そしてそれらは、ユーザーが混乱しないように、行きたい場所に行きやすいように、分類されている」
「ユーザーたちが、全部ワールドを自分で作っているんですか」君人が聞いた。
「まあ、概ね、そうだと言っていい」
「じゃあ、ワールド? の数は、十二以上は確実にあるってことですか?」話がこんがらがってくるまえに僕が聞いた。
「もっとたくさんあるよ。そうだね。いくつあるのかは知らないけど、ワールド自体の数は、確かこの前十万を超えた、というデータがあったな」
「十万……」僕は声を失った。
「ほとんどが、誰も訪れないんだがね。でも、ワールドの数は、増え続けている」
シュガーは僕たちを見てから続けた。
「その中で第七宇宙と言われるところが、俺たちのいる現代の地球に近いワールドが多い。ビルが立ち並ぶ都市があれば、ピラミッドとか、一面の花畑もあるし、その他さまざまな絶景もある。一番安心するが、一番つまらない宇宙だとも言われている」
シュガーは、七番ゲートを指差した。そこには新幹線が止まっている。
「八番は?」その横で鎮座しているグリフィンを見て僕は言った。
「八番は、わかるだろ、さっきみたいな人たちの世界、ファンタジー世界だ」
「さっきドラゴンがいたのも、そこ?」
「そうだ」
横の君人がそれを聞いてぶるっとしたような気がした。
「それぞれのワールドからこのエントランスにはワープで一発で来られるようになっている。あそこにゲートがあるけど、別にそれに乗らなくたって、テレポートすることもできる。まあそこは律義に歩く人と、そうじゃない人もいる」
僕はエントランスを見渡した。確かに、こうして喋っている間にも、何人かが突然現れてはゲートに向かったり、その場で消えたりを繰り返していた。
「とりあえず、こんなところかな。ここで喋れることはこれくらいかもしれない。何か質問ある?」
シュガーは、気さくな雰囲気を崩さず聞いた。僕の方の質問はさっき聞いてしまったので、黙っていた。横を見ると、君人がもじもじと(アバターがぶるぶると震えていた)何か言いたげにしていた。
「どうした?」シュガーが気を利かせて聞いた。
「あ、あの……」君人は、ほとんど聞こえないくらい小さな声で言った。
「〝ANNE〟ってどこにいるか、知ってますか?」
僕は固まった。初対面の相手に、いきなりそれを聞くのか? さすがに、ちょっと呆れた。しかしまあ、〝ANNE〟は有名人だし、事情通らしいシュガーなら居所を知っていると考えてもおかしくないのかもしれない。だが、その期待は裏切られた。
「〝ANNE〟? 知らないな。誰だそりゃ」シュガーはとぼけたような声を出した。
「知らないですか。すみません、変なことを聞いて」君人は気が弱いのか、それ以上突っ込んで聞こうとはしなかった。
「じゃあ、他にないなら、七番ゲートから、都市でも回ろうか。現実のメトロポリスを再現したところがあって、結構楽しいよ」
シュガーは、まるで〝ANNE〟の話題なんて聞かなかったというように言って、僕たちを先導した。君人は遅れたらいけないと、走ってついていく。僕もシュガーの炎と氷の剣を追おうと思って、立ち止まった。二人が不審に思って振り返る。
「どうして、そんなに親切にしてくれるんですか?」それから、ずっと思っていたことを僕は言った。
君人がまずいと思ったのか、「野宮、何言っているんだよ」と僕をたしなめた。でも僕はそこに駄々をこねた犬みたいに、ぺたんと座り込み(この機能、解除できないのか?)シュガーを見つめた。
「こいつ、信用できないかもって思った?」
シュガーが、少々苦々しく答えた。僕は頷く。反映されたかよくわからないが、コタローの姿で頷く。
「はっきり言うねえ! でも、確かにな。と言っても、なにか証明できることもないしなあ……」困って頭をかく。
「そうだ、ねえ、君たち、何歳? いや、現実世界の話。たぶんめっちゃ若くないか? 高校生くらい?」
僕は答えなかった。かわりに君人が頷いた。
「だよね。俺はね、今年で二十六になる。普段はバイトをしていて、オブスキュラにいる時はさ、依頼をこなしたりしてお金をもらったりしてるんだ。たいした額じゃないけどね。俺には恋人もいないし、家も借家。どうだ? 偉そうにしているけど、未来のある君たちと違って、目の前にいる奴が現実じゃ落ちこぼれだって思えば、少しは怖くなくならないか?」
シュガーは、僕の様子を伺っていた。シュガーの告白した情報は、はっきり言って何の役にも立たなかったが、その自分を卑下したような言い方に、少なからぬ同情を覚えた。
「……二十六、なんて、まだまだこれからじゃないの」僕はなんだか気に食わなくてそう答えた。
「おっ。君、言うねえ」シュガーは楽しそうに笑った。
「……三十じゃ、手遅れかもしれないけど」それを見て、ボソッと付け足す。
「あと四年で手遅れってこと⁉」シュガーは声を大きくした。
失礼かと思ったが、シュガーは怒らなかった。
「でも未来ある君たちに言っておくけど、この歳になると周りが着々と、結婚し始めるんだぞ」それから、なんだか耳に痛いことを言う。
僕は、シュガーの横に立った。
「少しは信用してくれた?」
「いや、別に」僕は答えた。
「ただ、何か変なことされたら、他の人に言いふらせばいいと気付いた」
「怖っ。君の友達、結構恐ろしいね」シュガーは震えあがり、君人に向かって言った。
「あ、そ、そうですね」しどろもどろになりながら君人が答えた。
「よし、じゃあ第七宇宙へ行こうか」
それから僕たちは、第七ゲートをくぐって、新幹線に乗り込んだ。外も中も、本物そっくりだった。「最初のうちは、結構楽しめると思う」室内の様子を見て回って楽しんでいると、シュガーが余計なことを言った。
それからシュガーが「じゃあ出発」と景気よく掛け声をかけ、新幹線は音もなく発進し、線路も何もないところを加速していく。銀に輝くエントランスが遠ざかっていくのが窓から見えた。と思うと、真っ暗な世界が覆いつくし、何も見えなくなった。
シュガーは強調して言った。
「あんまりですけど、少しは知っています。たくさんの世界があるんでしょ?」
君人はそう言ったが、僕はそうは思えなかった。君人は、もっと詳しいことを知っているような気がした。「ほとんど何も」シュガーに促され、僕は答えた。
「そうか。じゃあまず基本的なことを説明する。まず君人くんがオブスキュラにはたくさんの世界があると言ったが、正確に言うと、この世界は大きく分けて十二の宇宙に分かれているんだ」
それからシュガーは手を広げて、エントランスの数字を示した。
「それぞれの宇宙は、皆特徴を持っていてね、宇宙にはみんな、ワールドと言われるまとまった世界が入っていて、ファンタジーの世界観、近未来の世界、大昔の世界、宇宙的世界、大量のゲームが集まっているところ、など、がある。そしてそれらは、ユーザーが混乱しないように、行きたい場所に行きやすいように、分類されている」
「ユーザーたちが、全部ワールドを自分で作っているんですか」君人が聞いた。
「まあ、概ね、そうだと言っていい」
「じゃあ、ワールド? の数は、十二以上は確実にあるってことですか?」話がこんがらがってくるまえに僕が聞いた。
「もっとたくさんあるよ。そうだね。いくつあるのかは知らないけど、ワールド自体の数は、確かこの前十万を超えた、というデータがあったな」
「十万……」僕は声を失った。
「ほとんどが、誰も訪れないんだがね。でも、ワールドの数は、増え続けている」
シュガーは僕たちを見てから続けた。
「その中で第七宇宙と言われるところが、俺たちのいる現代の地球に近いワールドが多い。ビルが立ち並ぶ都市があれば、ピラミッドとか、一面の花畑もあるし、その他さまざまな絶景もある。一番安心するが、一番つまらない宇宙だとも言われている」
シュガーは、七番ゲートを指差した。そこには新幹線が止まっている。
「八番は?」その横で鎮座しているグリフィンを見て僕は言った。
「八番は、わかるだろ、さっきみたいな人たちの世界、ファンタジー世界だ」
「さっきドラゴンがいたのも、そこ?」
「そうだ」
横の君人がそれを聞いてぶるっとしたような気がした。
「それぞれのワールドからこのエントランスにはワープで一発で来られるようになっている。あそこにゲートがあるけど、別にそれに乗らなくたって、テレポートすることもできる。まあそこは律義に歩く人と、そうじゃない人もいる」
僕はエントランスを見渡した。確かに、こうして喋っている間にも、何人かが突然現れてはゲートに向かったり、その場で消えたりを繰り返していた。
「とりあえず、こんなところかな。ここで喋れることはこれくらいかもしれない。何か質問ある?」
シュガーは、気さくな雰囲気を崩さず聞いた。僕の方の質問はさっき聞いてしまったので、黙っていた。横を見ると、君人がもじもじと(アバターがぶるぶると震えていた)何か言いたげにしていた。
「どうした?」シュガーが気を利かせて聞いた。
「あ、あの……」君人は、ほとんど聞こえないくらい小さな声で言った。
「〝ANNE〟ってどこにいるか、知ってますか?」
僕は固まった。初対面の相手に、いきなりそれを聞くのか? さすがに、ちょっと呆れた。しかしまあ、〝ANNE〟は有名人だし、事情通らしいシュガーなら居所を知っていると考えてもおかしくないのかもしれない。だが、その期待は裏切られた。
「〝ANNE〟? 知らないな。誰だそりゃ」シュガーはとぼけたような声を出した。
「知らないですか。すみません、変なことを聞いて」君人は気が弱いのか、それ以上突っ込んで聞こうとはしなかった。
「じゃあ、他にないなら、七番ゲートから、都市でも回ろうか。現実のメトロポリスを再現したところがあって、結構楽しいよ」
シュガーは、まるで〝ANNE〟の話題なんて聞かなかったというように言って、僕たちを先導した。君人は遅れたらいけないと、走ってついていく。僕もシュガーの炎と氷の剣を追おうと思って、立ち止まった。二人が不審に思って振り返る。
「どうして、そんなに親切にしてくれるんですか?」それから、ずっと思っていたことを僕は言った。
君人がまずいと思ったのか、「野宮、何言っているんだよ」と僕をたしなめた。でも僕はそこに駄々をこねた犬みたいに、ぺたんと座り込み(この機能、解除できないのか?)シュガーを見つめた。
「こいつ、信用できないかもって思った?」
シュガーが、少々苦々しく答えた。僕は頷く。反映されたかよくわからないが、コタローの姿で頷く。
「はっきり言うねえ! でも、確かにな。と言っても、なにか証明できることもないしなあ……」困って頭をかく。
「そうだ、ねえ、君たち、何歳? いや、現実世界の話。たぶんめっちゃ若くないか? 高校生くらい?」
僕は答えなかった。かわりに君人が頷いた。
「だよね。俺はね、今年で二十六になる。普段はバイトをしていて、オブスキュラにいる時はさ、依頼をこなしたりしてお金をもらったりしてるんだ。たいした額じゃないけどね。俺には恋人もいないし、家も借家。どうだ? 偉そうにしているけど、未来のある君たちと違って、目の前にいる奴が現実じゃ落ちこぼれだって思えば、少しは怖くなくならないか?」
シュガーは、僕の様子を伺っていた。シュガーの告白した情報は、はっきり言って何の役にも立たなかったが、その自分を卑下したような言い方に、少なからぬ同情を覚えた。
「……二十六、なんて、まだまだこれからじゃないの」僕はなんだか気に食わなくてそう答えた。
「おっ。君、言うねえ」シュガーは楽しそうに笑った。
「……三十じゃ、手遅れかもしれないけど」それを見て、ボソッと付け足す。
「あと四年で手遅れってこと⁉」シュガーは声を大きくした。
失礼かと思ったが、シュガーは怒らなかった。
「でも未来ある君たちに言っておくけど、この歳になると周りが着々と、結婚し始めるんだぞ」それから、なんだか耳に痛いことを言う。
僕は、シュガーの横に立った。
「少しは信用してくれた?」
「いや、別に」僕は答えた。
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それから僕たちは、第七ゲートをくぐって、新幹線に乗り込んだ。外も中も、本物そっくりだった。「最初のうちは、結構楽しめると思う」室内の様子を見て回って楽しんでいると、シュガーが余計なことを言った。
それからシュガーが「じゃあ出発」と景気よく掛け声をかけ、新幹線は音もなく発進し、線路も何もないところを加速していく。銀に輝くエントランスが遠ざかっていくのが窓から見えた。と思うと、真っ暗な世界が覆いつくし、何も見えなくなった。
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