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【スキルの確認をしましょう】
第七話【鏡、成長したい】
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さて、次は盾の能力。
これもまたかなり異常なスキルをと持っているらしい。
「この盾だが、《レベル反比例防御》が備わっているようだ。」
「《レベル反比例防御》ですか?」
「そうだ。簡単に言うと、お前がLv1の今がこの盾の能力が1番高く、Lv100とかになったら多分そこら辺の薄っぺらい紙の方が防御力が高いとかいう謎の状況になるんだ。」
「なるほど。ここにスキル確認しに来てなければ多分この強さがデフォルトって信じちゃって、取り返しのつかないことになってたかもですね…。」
実際俺はこの盾をただ強いだけだと思ってたし、剣だって伸びるんだ~くらいの感想しかなかった。
自分の能力とかLvとかが関係してるなんて全然考えていなかったんだ。
王様がなんか言ってくれなかったのも悪いと思うが、結果的にこんな素晴らしい餞別を貰っていたんだから文句は言えない。
というか王様って俺が【鏡】だってこと知っててこの2つを渡した説まであるな。
どう考えても今のLvではどの勇者よりも弱い。
だからこの自分の能力を最大限使える剣と、弱い時に強い盾をくれたんじゃないか?
これが俺だけへの配慮だったら素晴らしいんだが、きっと他の奴らにも、各自に適切な物を渡してるんだろう。
そんな事を考えていると唐突に話しかけられた。
「少し聞きたいことがあるんだがいいか?」
「なんですか?」
「この武器と盾の能力について聞いて、お前は今成長したいか?」
かなり難しい質問をしてきた。
正直このLvで1番強い盾ってのは魅力的だし、攻撃の面でも今の俺のスキルのみ大体戦える。
ビビりだったらこのまま過ごし続けるだろうな。
ただ俺は王様がこの二つをくれた理由は「成長してほしい」からだと考えている。
本当に俺の推測でしかないが、【鏡】の能力は大器晩成型で、Lvがある程度上がると強くなる的な感じなんだろう。
こういうことも理由して、俺は自信満々にドルカスさんへ答える。
「俺は成長しますよ。この盾が使い物にならなくなった時は盾の新調お願いしますね?」
「なるほど。それが今回の【鏡】の選択か。いや、いきなり変な質問をして済まなかったな。お詫びとしてお前がもし盾を新調する時は全力で作らせてもらう。」
やはりとても頼りがいのある男だ。
ぜひここで盾を作ってもらおう。
そして俺は、もうひとつの疑問について再び聞く。
「盾を作る時はぜひ利用させてもらいます。ところでさっき言ってた『今回の【鏡の勇者】』がどうこうってどういうことですか?」
「その話なんだが、まずお前に聞いてもらいたい事実がある。」
そう前置きして少し息を吸い、ゆっくりと話を続ける。
「この国では毎年40人ずつ異世界から人を転移させている。」
「ま、毎年ですか?」
「そうだ。ただ40人じゃなかった年も今まで3回くらいあったらしい。ただそれは俺が生まれる前だから分からんが。」
俺は、今回転移してきた人数を改めて数え直してみる。
まずはクラスの女子25人。うちの学校は女子の比率多めだったし、さっき全員でスキルの話をし合っていた時に点呼があり、全員いることを確認している。
そして男子15人。これは俺も合わせた数だ。
これで25+15で40。
ただ今回はここにさらに+1される。
先生も転移してきてしまっているからだ。
このことをドルカスさんに伝えると少し驚いた様な顔をして考え込むような素振りをみせる。
「どうかしたんですか?」
考え込み動かなくなったドルカスさんに話しかける。
「これもまた言いづらい事実なんだが、勇者達が40人じゃなかった年は、どこからともなく必ず魔王が現れるんだ。」
これもまたかなり異常なスキルをと持っているらしい。
「この盾だが、《レベル反比例防御》が備わっているようだ。」
「《レベル反比例防御》ですか?」
「そうだ。簡単に言うと、お前がLv1の今がこの盾の能力が1番高く、Lv100とかになったら多分そこら辺の薄っぺらい紙の方が防御力が高いとかいう謎の状況になるんだ。」
「なるほど。ここにスキル確認しに来てなければ多分この強さがデフォルトって信じちゃって、取り返しのつかないことになってたかもですね…。」
実際俺はこの盾をただ強いだけだと思ってたし、剣だって伸びるんだ~くらいの感想しかなかった。
自分の能力とかLvとかが関係してるなんて全然考えていなかったんだ。
王様がなんか言ってくれなかったのも悪いと思うが、結果的にこんな素晴らしい餞別を貰っていたんだから文句は言えない。
というか王様って俺が【鏡】だってこと知っててこの2つを渡した説まであるな。
どう考えても今のLvではどの勇者よりも弱い。
だからこの自分の能力を最大限使える剣と、弱い時に強い盾をくれたんじゃないか?
これが俺だけへの配慮だったら素晴らしいんだが、きっと他の奴らにも、各自に適切な物を渡してるんだろう。
そんな事を考えていると唐突に話しかけられた。
「少し聞きたいことがあるんだがいいか?」
「なんですか?」
「この武器と盾の能力について聞いて、お前は今成長したいか?」
かなり難しい質問をしてきた。
正直このLvで1番強い盾ってのは魅力的だし、攻撃の面でも今の俺のスキルのみ大体戦える。
ビビりだったらこのまま過ごし続けるだろうな。
ただ俺は王様がこの二つをくれた理由は「成長してほしい」からだと考えている。
本当に俺の推測でしかないが、【鏡】の能力は大器晩成型で、Lvがある程度上がると強くなる的な感じなんだろう。
こういうことも理由して、俺は自信満々にドルカスさんへ答える。
「俺は成長しますよ。この盾が使い物にならなくなった時は盾の新調お願いしますね?」
「なるほど。それが今回の【鏡】の選択か。いや、いきなり変な質問をして済まなかったな。お詫びとしてお前がもし盾を新調する時は全力で作らせてもらう。」
やはりとても頼りがいのある男だ。
ぜひここで盾を作ってもらおう。
そして俺は、もうひとつの疑問について再び聞く。
「盾を作る時はぜひ利用させてもらいます。ところでさっき言ってた『今回の【鏡の勇者】』がどうこうってどういうことですか?」
「その話なんだが、まずお前に聞いてもらいたい事実がある。」
そう前置きして少し息を吸い、ゆっくりと話を続ける。
「この国では毎年40人ずつ異世界から人を転移させている。」
「ま、毎年ですか?」
「そうだ。ただ40人じゃなかった年も今まで3回くらいあったらしい。ただそれは俺が生まれる前だから分からんが。」
俺は、今回転移してきた人数を改めて数え直してみる。
まずはクラスの女子25人。うちの学校は女子の比率多めだったし、さっき全員でスキルの話をし合っていた時に点呼があり、全員いることを確認している。
そして男子15人。これは俺も合わせた数だ。
これで25+15で40。
ただ今回はここにさらに+1される。
先生も転移してきてしまっているからだ。
このことをドルカスさんに伝えると少し驚いた様な顔をして考え込むような素振りをみせる。
「どうかしたんですか?」
考え込み動かなくなったドルカスさんに話しかける。
「これもまた言いづらい事実なんだが、勇者達が40人じゃなかった年は、どこからともなく必ず魔王が現れるんだ。」
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