33 / 41
第三章【天才、無双する】
第三十三話【強化合宿】
しおりを挟む
「無事に選考通ったわよ? 強化合宿」
アムレットの杖を作ってからしばらく経ったある日、サーミリアに呼ばれた俺とアムレットへ、呆れた顔で放たれた言葉は、俺たちが学園で行う強化合宿への選抜生徒に選ばれた知らせだった。
毎年、各学年から魔法の扱いに長ける者を選抜し、よりその能力を育てるために行われる強化合宿。
俺たちにとって重要なのは、その内容よりも学園からの評価の方だ。
「強化合宿に選ばれること自体が、一定の評価の証になり、さらに合宿中の評価は、普段の評価よりもはるかに効力がある。そうだったな?」
「そうね。そもそも魔法の扱いに長ける者を選抜するなんて表向きで、これまでは黄爵以上からしか選ばれなかったのに。実際はより上の爵位の者たちの優位性を盤石にするための特別学習よ?」
「表向きだろうが何だろうが、そうなっている以上、相応しい成績を残したら通すしかない。そうだろう?」
「まぁ、ペイル君なら通って当然な気はするけど。それにしてもアムレットちゃんは良く通ったわね」
サーミリアは意味ありげに目を細めて見せる。
その視線にアムレットは恥ずかしそうにする。
「フィリオ君のおかげです。色々教えてくれたから……」
「ふーん? ねぇ、ペイル君。私にも色々教えてくれるつもりはないの?」
「へ、変な意味じゃないですからね!」
アムレットは顔を真っ赤にするが、いつものサーミリアのからかいだ。
放っておけばいいのに。
まぁ、アムレットがそういうことができないと分かって、サーミリアは面白がってやってるのだろうが。
「ちなみに。私が推薦しておいたわ。メルビンなんてあからさまに反対していたけどね。ま、とにかく今回の強化合宿には二人とも参加が決まった。準備をしておいてね」
「準備と言っても、一週間の合宿で必要な着替えくらいだろう?」
「必要なものは各自の杖。それと、一週間の合宿中の身の回りの世話をする使用人を同行させることになっているから、その手配も」
「なんだと? 事前に仕入れた話には使用人の同行なんて聞いてないな……」
「今年から変わったのよ」
「使用人……フィリオ君……どうしよう? 私、使用人なんていないよ?」
平民出身のアムレットは、彼女の高い魔力量により本来は貴族の子息子女のみが通うマグナレア学園に通っているが、卒業するまでは身分は変わらない。
各学年ごとに実施される進級試験を合格し、無事に卒業できれば、晴れてその評価に応じて相応しいとされる貴族の養子になる。
そんな彼女には身の回りの世話をする使用人などいない。
今は寮生活のため、学園が雇った寮の使用人たちが他の生徒たちも含めて身の回りの世話を見ている。
「ああ。そうだったわね。仕方がないわ、アムレットちゃんには私の使用人を一人貸すわ。大丈夫。私と同じでいい子よ」
「サーミリア先生と同じってところに凄く不安がありますぅ」
こうして俺とアムレットは他の高位貴族の子息子女に混じって、学園の強化合宿に参加することとなった。
◇
「坊ちゃま。着いたようございます。荷物はルーナが部屋へ運んでおきますので、そのまま集合場所へお向かいください」
今回の強化合宿に同行してもらう侍女のルーナが場所が止まった瞬間そう言った。
少し考えたが、まだ時間がある。
せっかくだから荷物運びなどさっさと終わらせて、ルーナと合宿場所を見回ることに決めた。
「いや、荷物運びは俺も手伝うよ。遠出するなんてルーナも初めてだろう? 珍しい機会だから、周りを見て回ろう」
「ですが……いえ。かしこまりました。ありがとうございます」
そこまで多くない荷物だが、ルーナ一人で運ぶには数も量も一度には無理がある。
荷物の全てを魔法で浮かばせた後、そのまま俺たちは割り当てられた部屋へと運ぶ。
俺が魔法を使うところを見ても、ルーナはもう驚いた顔は見せない。
強化合宿に参加することを両親に伝えた際に、魔法が使えるようになったことを少しだけ見せたからだ。
両親、そしてルーナは始めは驚いた顔を見せたが、すぐに満面の笑みで喜びの声を上げていた。
部屋へ向かう途中、俺の横を付き添うように歩くルーナは、妙に嬉しそうな、誇らしげな顔を付きで話しかけてきた。
「それにしても、今でも少しだけ信じられません。まさか坊ちゃまが学園の選抜生徒に選ばれるなんて。ルーナは従者として誇りに思います」
「はは。まだ選ばれただけだ」
「いいえ! こう申し上げるのはなんですが、淡爵家から選ばれるということだけでも凄いことでございます」
「そうか。そうだな。お、着いたみたいだぞ」
事前に受け取っていたカギを使い部屋の扉を開けて中に入る。
一通り部屋を見て回った後、俺は感嘆の声を上げた。
「これが上級貴族のための部屋か。なるほど。凄まじいな」
「ルーナはあまり詳しくはありませんが、これでも黄爵家や赤爵家の方々の私邸に比べればつつましい方かと……」
一週間滞在するだけの部屋だが、まるで家のようだ。
部屋数は六つ。
主寝室の他に使用人のための部屋が二つ。
その三つを合わせたものよりもさらに広い居室が一つと、さらに二つ部屋がある。
ルーナ一人で切り盛りするには広すぎる広さだ。
そういえば、以前リチャードが学園内に侍女を三人帯同させていたのを見かけたが、なるほど、同じ貴族でも全く違うというのも頷ける。
「まぁ、そんなに汚す気もないし、使わない部屋もあるだろう。多少汚れていたって死にゃあしない。ルーナも適当にやってくれればいいよ」
「そんなわけにはいきません。坊ちゃまが頑張っている間にルーナが怠けるなど。身の回りのことはご心配せず、坊ちゃまは安心して合宿に励んでください。それに……」
「ん? 最後の方が聞き取れなかったな」
「いえ! なんでもございません」
何故かルーナは顔を赤くして否定の言葉を言う。
俺もあえて深追いする必要もないとそれきりにした。
とりあえず、部屋の中に居ても仕方がないので、予定通り集合時間までルーナと辺りを散策することに。
合宿場所は片側が海に面した場所だった。
生まれて初めて海を見るというルーナは、まるで子供のように目を輝かせて日の光を複雑に反射して光る真っ青な海にはしゃぐ。
「坊ちゃま! 見てください! これが波というものなんですね? 水が一人でに動いています! 誰か知らないところで魔法を唱えているのではないんですね⁉」
「はは。これだけの水を絶え間なく動かすだけの魔法を唱えるとなると、大変だろうな」
「おや? 貴様は確か……そうだ。フィリオだったな?」
話しかけられ、俺は声の主へ顔を向ける。
そこには金爵家の令嬢、ティターニアの姿があった。
アムレットの杖を作ってからしばらく経ったある日、サーミリアに呼ばれた俺とアムレットへ、呆れた顔で放たれた言葉は、俺たちが学園で行う強化合宿への選抜生徒に選ばれた知らせだった。
毎年、各学年から魔法の扱いに長ける者を選抜し、よりその能力を育てるために行われる強化合宿。
俺たちにとって重要なのは、その内容よりも学園からの評価の方だ。
「強化合宿に選ばれること自体が、一定の評価の証になり、さらに合宿中の評価は、普段の評価よりもはるかに効力がある。そうだったな?」
「そうね。そもそも魔法の扱いに長ける者を選抜するなんて表向きで、これまでは黄爵以上からしか選ばれなかったのに。実際はより上の爵位の者たちの優位性を盤石にするための特別学習よ?」
「表向きだろうが何だろうが、そうなっている以上、相応しい成績を残したら通すしかない。そうだろう?」
「まぁ、ペイル君なら通って当然な気はするけど。それにしてもアムレットちゃんは良く通ったわね」
サーミリアは意味ありげに目を細めて見せる。
その視線にアムレットは恥ずかしそうにする。
「フィリオ君のおかげです。色々教えてくれたから……」
「ふーん? ねぇ、ペイル君。私にも色々教えてくれるつもりはないの?」
「へ、変な意味じゃないですからね!」
アムレットは顔を真っ赤にするが、いつものサーミリアのからかいだ。
放っておけばいいのに。
まぁ、アムレットがそういうことができないと分かって、サーミリアは面白がってやってるのだろうが。
「ちなみに。私が推薦しておいたわ。メルビンなんてあからさまに反対していたけどね。ま、とにかく今回の強化合宿には二人とも参加が決まった。準備をしておいてね」
「準備と言っても、一週間の合宿で必要な着替えくらいだろう?」
「必要なものは各自の杖。それと、一週間の合宿中の身の回りの世話をする使用人を同行させることになっているから、その手配も」
「なんだと? 事前に仕入れた話には使用人の同行なんて聞いてないな……」
「今年から変わったのよ」
「使用人……フィリオ君……どうしよう? 私、使用人なんていないよ?」
平民出身のアムレットは、彼女の高い魔力量により本来は貴族の子息子女のみが通うマグナレア学園に通っているが、卒業するまでは身分は変わらない。
各学年ごとに実施される進級試験を合格し、無事に卒業できれば、晴れてその評価に応じて相応しいとされる貴族の養子になる。
そんな彼女には身の回りの世話をする使用人などいない。
今は寮生活のため、学園が雇った寮の使用人たちが他の生徒たちも含めて身の回りの世話を見ている。
「ああ。そうだったわね。仕方がないわ、アムレットちゃんには私の使用人を一人貸すわ。大丈夫。私と同じでいい子よ」
「サーミリア先生と同じってところに凄く不安がありますぅ」
こうして俺とアムレットは他の高位貴族の子息子女に混じって、学園の強化合宿に参加することとなった。
◇
「坊ちゃま。着いたようございます。荷物はルーナが部屋へ運んでおきますので、そのまま集合場所へお向かいください」
今回の強化合宿に同行してもらう侍女のルーナが場所が止まった瞬間そう言った。
少し考えたが、まだ時間がある。
せっかくだから荷物運びなどさっさと終わらせて、ルーナと合宿場所を見回ることに決めた。
「いや、荷物運びは俺も手伝うよ。遠出するなんてルーナも初めてだろう? 珍しい機会だから、周りを見て回ろう」
「ですが……いえ。かしこまりました。ありがとうございます」
そこまで多くない荷物だが、ルーナ一人で運ぶには数も量も一度には無理がある。
荷物の全てを魔法で浮かばせた後、そのまま俺たちは割り当てられた部屋へと運ぶ。
俺が魔法を使うところを見ても、ルーナはもう驚いた顔は見せない。
強化合宿に参加することを両親に伝えた際に、魔法が使えるようになったことを少しだけ見せたからだ。
両親、そしてルーナは始めは驚いた顔を見せたが、すぐに満面の笑みで喜びの声を上げていた。
部屋へ向かう途中、俺の横を付き添うように歩くルーナは、妙に嬉しそうな、誇らしげな顔を付きで話しかけてきた。
「それにしても、今でも少しだけ信じられません。まさか坊ちゃまが学園の選抜生徒に選ばれるなんて。ルーナは従者として誇りに思います」
「はは。まだ選ばれただけだ」
「いいえ! こう申し上げるのはなんですが、淡爵家から選ばれるということだけでも凄いことでございます」
「そうか。そうだな。お、着いたみたいだぞ」
事前に受け取っていたカギを使い部屋の扉を開けて中に入る。
一通り部屋を見て回った後、俺は感嘆の声を上げた。
「これが上級貴族のための部屋か。なるほど。凄まじいな」
「ルーナはあまり詳しくはありませんが、これでも黄爵家や赤爵家の方々の私邸に比べればつつましい方かと……」
一週間滞在するだけの部屋だが、まるで家のようだ。
部屋数は六つ。
主寝室の他に使用人のための部屋が二つ。
その三つを合わせたものよりもさらに広い居室が一つと、さらに二つ部屋がある。
ルーナ一人で切り盛りするには広すぎる広さだ。
そういえば、以前リチャードが学園内に侍女を三人帯同させていたのを見かけたが、なるほど、同じ貴族でも全く違うというのも頷ける。
「まぁ、そんなに汚す気もないし、使わない部屋もあるだろう。多少汚れていたって死にゃあしない。ルーナも適当にやってくれればいいよ」
「そんなわけにはいきません。坊ちゃまが頑張っている間にルーナが怠けるなど。身の回りのことはご心配せず、坊ちゃまは安心して合宿に励んでください。それに……」
「ん? 最後の方が聞き取れなかったな」
「いえ! なんでもございません」
何故かルーナは顔を赤くして否定の言葉を言う。
俺もあえて深追いする必要もないとそれきりにした。
とりあえず、部屋の中に居ても仕方がないので、予定通り集合時間までルーナと辺りを散策することに。
合宿場所は片側が海に面した場所だった。
生まれて初めて海を見るというルーナは、まるで子供のように目を輝かせて日の光を複雑に反射して光る真っ青な海にはしゃぐ。
「坊ちゃま! 見てください! これが波というものなんですね? 水が一人でに動いています! 誰か知らないところで魔法を唱えているのではないんですね⁉」
「はは。これだけの水を絶え間なく動かすだけの魔法を唱えるとなると、大変だろうな」
「おや? 貴様は確か……そうだ。フィリオだったな?」
話しかけられ、俺は声の主へ顔を向ける。
そこには金爵家の令嬢、ティターニアの姿があった。
0
思いついたネタを勢いで書いたので投稿しましたヾ(●´∇`●)ノ
『双子の侯爵令嬢の見習い執事は王太子』
評判が真逆な双子の姉妹のどちらかを婚約者に選ばなければいけなくなった王太子が侯爵家に身分を隠して執事として潜入するという異世界恋愛です。
タイトルから作品に飛べます。
よろしければこちらも読んでもらえると嬉しいです。
『双子の侯爵令嬢の見習い執事は王太子』
評判が真逆な双子の姉妹のどちらかを婚約者に選ばなければいけなくなった王太子が侯爵家に身分を隠して執事として潜入するという異世界恋愛です。
タイトルから作品に飛べます。
よろしければこちらも読んでもらえると嬉しいです。
お気に入りに追加
1,757
あなたにおすすめの小説

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

悪役貴族の四男に転生した俺は、怠惰で自由な生活がしたいので、自由気ままな冒険者生活(スローライフ)を始めたかった。
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
俺は何もしてないのに兄達のせいで悪役貴族扱いされているんだが……
アーノルドは名門貴族クローリー家の四男に転生した。家の掲げる独立独行の家訓のため、剣技に魔術果ては鍛冶師の技術を身に着けた。
そして15歳となった現在。アーノルドは、魔剣士を育成する教育機関に入学するのだが、親戚や上の兄達のせいで悪役扱いをされ、付いた渾名は【悪役公子】。
実家ではやりたくもない【付与魔術】をやらされ、学園に通っていても心の無い言葉を投げかけられる日々に嫌気がさした俺は、自由を求めて冒険者になる事にした。
剣術ではなく刀を打ち刀を使う彼は、憧れの自由と、美味いメシとスローライフを求めて、時に戦い。時にメシを食らい、時に剣を打つ。
アーノルドの第二の人生が幕を開ける。しかし、同級生で仲の悪いメイザース家の娘ミナに学園での態度が演技だと知られてしまい。アーノルドの理想の生活は、ハチャメチャなものになって行く。

八百長試合を引き受けていたが、もう必要ないと言われたので圧勝させてもらいます
海夏世もみじ
ファンタジー
月一に開催されるリーヴェ王国最強決定大会。そこに毎回登場するアッシュという少年は、金をもらう代わりに対戦相手にわざと負けるという、いわゆる「八百長試合」をしていた。
だが次の大会が目前となったある日、もうお前は必要ないと言われてしまう。八百長が必要ないなら本気を出してもいい。
彼は手加減をやめ、“本当の力”を解放する。

裏切られ追放という名の処刑宣告を受けた俺が、人族を助けるために勇者になるはずないだろ
井藤 美樹
ファンタジー
初代勇者が建国したエルヴァン聖王国で双子の王子が生まれた。
一人には勇者の証が。
もう片方には証がなかった。
人々は勇者の誕生を心から喜ぶ。人と魔族との争いが漸く終結すると――。
しかし、勇者の証を持つ王子は魔力がなかった。それに比べ、持たない王子は莫大な魔力を有していた。
それが判明したのは五歳の誕生日。
証を奪って生まれてきた大罪人として、王子は右手を斬り落とされ魔獣が棲む森へと捨てられた。
これは、俺と仲間の復讐の物語だ――

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

最低最悪の悪役令息に転生しましたが、神スキル構成を引き当てたので思うままに突き進みます! 〜何やら転生者の勇者から強いヘイトを買っている模様
コレゼン
ファンタジー
「おいおい、嘘だろ」
ある日、目が覚めて鏡を見ると俺はゲーム「ブレイス・オブ・ワールド」の公爵家三男の悪役令息グレイスに転生していた。
幸いにも「ブレイス・オブ・ワールド」は転生前にやりこんだゲームだった。
早速、どんなスキルを授かったのかとステータスを確認してみると――
「超低確率の神スキル構成、コピースキルとスキル融合の組み合わせを神引きしてるじゃん!!」
やったね! この神スキル構成なら処刑エンドを回避して、かなり有利にゲーム世界を進めることができるはず。
一方で、別の転生者の勇者であり、元エリートで地方自治体の首長でもあったアルフレッドは、
「なんでモブキャラの悪役令息があんなに強力なスキルを複数持ってるんだ! しかも俺が目指してる国王エンドを邪魔するような行動ばかり取りやがって!!」
悪役令息のグレイスに対して日々不満を高まらせていた。
なんか俺、勇者のアルフレッドからものすごいヘイト買ってる?
でもまあ、勇者が最強なのは検証が進む前の攻略情報だから大丈夫っしょ。
というわけで、ゲーム知識と神スキル構成で思うままにこのゲーム世界を突き進んでいきます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる