2 / 133
第1章
第2話(改稿9/17)
しおりを挟む
もうもうと灰色の煙が至る所から噴き出している。
ごつごつと鋭角な形をした岩肌はまるで刃物のようだ。
活火山として知られるオッド山脈は、鼻につく毒ガスが立ち込めていて、所々には溶岩だまりができている。
そんな死の山の中腹にタイラントドラゴンは鎮座していた。
爬虫類独特の目で、眼下の先にあるコリカ公国の首都オスローを睨みつけている。
どれだけそうしていただろう。タイラントドラゴンはおもむろに体を押し上げ翼を拡げると、天に向かって咆哮した。
しばらくもしないうちにどこからともなくワイアームやワイバーンなどの亜竜達が、おびただしい数現れた。
それを見たタイラントドラゴンは目を細め、再び咆哮した。
◇
サラとソフィはクエスト受けると直ぐに出発の準備を始めた。
二人が拠点としている冒険都市セレンディアから、コリカ公国の首都オスロー
まで馬車でおおよそ一週間の道のりだ。
そこから東へ広い草原を越えて、広がる高い山々がオッド山脈だ。
「ひとまず急がないとね……あっちの冒険者達が討伐してしまわないように」
「着いた時にもし討伐されていたら買い取るしかないかな?」
「無理だよ。そんなお金ないもん……」
「それもそうか。でもサラのお父さんのために絶対手に入れないといけないんでしょ?」
「うん! だってこのために大好きなお父さんの元を離れて、冒険者になったんだから!」
「そうだね……私も応援するから、絶対手に入れようね!」
二人はAランクになってから数ヶ月が経ち、そのランクのクエストも随分とこなし、それまでの報酬と合わせてかなりの金額になっていた。
しかし、その金額をもってすら、サラが求めるものの値段を考えると、微々たるものに過ぎなかった。
エリクサー。その薬は全ての薬の王であり、それを飲んだものは身体のいかなる病や傷を瞬く間に癒し、身体を活性化させ人にあらざる力をもたらすとされた。
しかし、その名が現れるのは、神話や伝説の中だけで、現在においてそれを手に入れた者、作るのに成功した者は皆無であった。
そんな中、嘘か誠かある噂が広がった。
エリクサーは作れないがそれに近いもの、どんな病や傷でも治す薬は作れるのだと。
噂の出処ははっきりとしないし、そもそも実際に作れると言った薬師や錬金術士が現れた訳でも無い。
しかし、その必要な材料だけは恐ろしく正確に各地に広まっていた。
タイラントドラゴンの心臓も、その材料のひとつだった。
「見て。やっぱり他のみんなも大勢向かうみたい」
コリカ公国行きの馬車が集まる停留所には、普段見ないような数の馬車が所狭しと並んでおり、そのどれにも多くの人が乗り込んでいた。
見ればその多くは、クエストを受けることの出来ないような、低ランクの冒険者達だった。
別に討伐クエストを受けないと魔物を討伐していけないということは無い。
ただ、危険が高くなり過ぎないよう規制するために、ランク制度がある。
クエストを受けられないランクの冒険者が例えクエストを達成出来たとしても、報酬は払われないようになっている。
せっかく危険の高いクエストをこなしても報酬が受け取れずうまみが減るため、普通は実力に見合ったクエスト受けるのだ。
しかし、実力に見合わない欲を出し、あわよくばの一攫千金を狙っているのだろう。
我先にと馬車に群がり乗り込んでいく。
果たしてこの中に実際にタイラントドラゴンと対峙して、まともな動きが出来る者はどれだけいるのか。
命を粗末にするようなものだが、冒険者のそれは全て自己責任であり、普通の生活では決して手に入れることの出来ない名誉と金を欲して、冒険者になるのがほとんどなのだから、ある意味当然の流れのようにも思えた。
「あのー、この馬車まだ空きありますか?」
「お前さん達、二人だけかい?」
どれも満員を越すような状態だったが、ソフィが話しかけた御者の馬車は驚くほど空いているようだ。
ソフィは御者の問いに、そうだと答えると、御者は何やら中の人と話をした後、荷台を指さした。
「ありがとうございます」
「あれ? この馬車、女の人しかいないね?」
二人が乗り込んだ馬車は女商人の馬車で、なんでも身の安全のため女性のみの搭乗を許可していたらしい。
あれだけ混みあっていた馬車の中で、唯一この馬車だけ妙に空いていたのはそれが理由らしい。
「へぇ。じゃあ、シャルルさんは、定期的にオスローに荷物を運んでいるんですね」
「そうなの。他の一山当てようっていう商人達と一緒にしないでちょうだいね」
この馬車の主人である女商人、シャルルと道中会話をする。
二人よりも幾分か歳上だが、さすが証人だけあって話が上手く、三人はたわいも無い話で盛り上がった。
「へぇ! 二人はAランクなんだ? 私は人を見る目には自信があったんだけど、初めて驚いたわ」
「数ヶ月前になったばかりですからね。でもおかげで今回のクエストも受けられました」
道中は馬車の大群が一斉に街道を走っていることもあり、魔物も盗賊もなりを潜めていた。
特段問題もなく、オスローまであと少しという所までたどり着いた。
しかし様子がおかしい。まだ街まで数キロはあるというのに、街の至る所から悲鳴や怒声が発されるのが聞こえ、また戦闘音も響いている。
さながら戦争でも起こっているようだった。
「空を見て!」
荷台の誰かがそう叫んだ。みな荷台から体を乗り出し空を見上げると、無数の黒い塊がオスローの上空に飛び、またそのいくつかが地上に急降下を繰り返している。
「亜竜だ! 亜竜の群れが街を襲っている!」
また誰かが叫んだ。サラとソフィは顔を見合わせ、同時にうなづくと御者に叫んだ。
「急いで! 助けに行く!」
◇
オスローは周囲を高い防壁で囲まれており、高い防御機能を有していた。
しかし、空を飛ぶワイアームやワイバーン相手には、その防壁も意味をなさず、簡単に市内へと敵の侵入を許してしまった。
始めこそ突然の襲撃に市民たちの避難が優先され防戦一方だったが、公国騎士団の手際よい指示により既に大半の市民は安全な所へと避難していた。
それに応じるように攻撃に転じたところ、タイラントドラゴン討伐に向け集まってきていた冒険者たちが市内へと乗り込んできたのだ。
運が良いことに通常ならば戦闘が始まった際には固く閉じられる門もすでに侵入を許し、また、地を這う魔物の襲撃は見られなかったため、開けたままになっていた。
到着した冒険者達も締め出しをくらうことなく戦場へと参加できたのだった。
無数に思われた有翼の魔物達も精鋭の誉れ高い公国騎士団や高ランクの冒険者達の攻撃に徐々に数を減らし、残りわずかとなっていた。
「なんだか大丈夫みたいね」
襲い掛かってくるワイバーンの首を一太刀で切り落としサラは辺りを見渡す。
街中至る所に亜竜の死骸が転がっているが、どうやら人のそれはまだ見当たらない。
亜竜とはいえ、低ランクの冒険者や、まして普通の市民が逆立ちしても敵うような強さではない魔物の群れが、一斉に攻め込んできたというのに死人が出なかったことは奇跡といえた。
落下してきた際に壊れた屋根や壁などの修繕には時間を有するだろうが、素材として高値で売れる亜竜の死体が山のようにあるのだ、金の心配はいらないだろう。
「それじゃあ、まずはギルドに行かないとね」
「この状況でギルドに入れるかしら。たぶん他の冒険者達も殺到してすごいことになっていると思うわ」
「じゃあどうするの? サラ?」
「それよりも先に宿を探しましょ。崩れていない宿を探さなきゃいけないし、ぐずぐずしてたら泊まる所が見つからずに野宿になってしまうわ」
ごつごつと鋭角な形をした岩肌はまるで刃物のようだ。
活火山として知られるオッド山脈は、鼻につく毒ガスが立ち込めていて、所々には溶岩だまりができている。
そんな死の山の中腹にタイラントドラゴンは鎮座していた。
爬虫類独特の目で、眼下の先にあるコリカ公国の首都オスローを睨みつけている。
どれだけそうしていただろう。タイラントドラゴンはおもむろに体を押し上げ翼を拡げると、天に向かって咆哮した。
しばらくもしないうちにどこからともなくワイアームやワイバーンなどの亜竜達が、おびただしい数現れた。
それを見たタイラントドラゴンは目を細め、再び咆哮した。
◇
サラとソフィはクエスト受けると直ぐに出発の準備を始めた。
二人が拠点としている冒険都市セレンディアから、コリカ公国の首都オスロー
まで馬車でおおよそ一週間の道のりだ。
そこから東へ広い草原を越えて、広がる高い山々がオッド山脈だ。
「ひとまず急がないとね……あっちの冒険者達が討伐してしまわないように」
「着いた時にもし討伐されていたら買い取るしかないかな?」
「無理だよ。そんなお金ないもん……」
「それもそうか。でもサラのお父さんのために絶対手に入れないといけないんでしょ?」
「うん! だってこのために大好きなお父さんの元を離れて、冒険者になったんだから!」
「そうだね……私も応援するから、絶対手に入れようね!」
二人はAランクになってから数ヶ月が経ち、そのランクのクエストも随分とこなし、それまでの報酬と合わせてかなりの金額になっていた。
しかし、その金額をもってすら、サラが求めるものの値段を考えると、微々たるものに過ぎなかった。
エリクサー。その薬は全ての薬の王であり、それを飲んだものは身体のいかなる病や傷を瞬く間に癒し、身体を活性化させ人にあらざる力をもたらすとされた。
しかし、その名が現れるのは、神話や伝説の中だけで、現在においてそれを手に入れた者、作るのに成功した者は皆無であった。
そんな中、嘘か誠かある噂が広がった。
エリクサーは作れないがそれに近いもの、どんな病や傷でも治す薬は作れるのだと。
噂の出処ははっきりとしないし、そもそも実際に作れると言った薬師や錬金術士が現れた訳でも無い。
しかし、その必要な材料だけは恐ろしく正確に各地に広まっていた。
タイラントドラゴンの心臓も、その材料のひとつだった。
「見て。やっぱり他のみんなも大勢向かうみたい」
コリカ公国行きの馬車が集まる停留所には、普段見ないような数の馬車が所狭しと並んでおり、そのどれにも多くの人が乗り込んでいた。
見ればその多くは、クエストを受けることの出来ないような、低ランクの冒険者達だった。
別に討伐クエストを受けないと魔物を討伐していけないということは無い。
ただ、危険が高くなり過ぎないよう規制するために、ランク制度がある。
クエストを受けられないランクの冒険者が例えクエストを達成出来たとしても、報酬は払われないようになっている。
せっかく危険の高いクエストをこなしても報酬が受け取れずうまみが減るため、普通は実力に見合ったクエスト受けるのだ。
しかし、実力に見合わない欲を出し、あわよくばの一攫千金を狙っているのだろう。
我先にと馬車に群がり乗り込んでいく。
果たしてこの中に実際にタイラントドラゴンと対峙して、まともな動きが出来る者はどれだけいるのか。
命を粗末にするようなものだが、冒険者のそれは全て自己責任であり、普通の生活では決して手に入れることの出来ない名誉と金を欲して、冒険者になるのがほとんどなのだから、ある意味当然の流れのようにも思えた。
「あのー、この馬車まだ空きありますか?」
「お前さん達、二人だけかい?」
どれも満員を越すような状態だったが、ソフィが話しかけた御者の馬車は驚くほど空いているようだ。
ソフィは御者の問いに、そうだと答えると、御者は何やら中の人と話をした後、荷台を指さした。
「ありがとうございます」
「あれ? この馬車、女の人しかいないね?」
二人が乗り込んだ馬車は女商人の馬車で、なんでも身の安全のため女性のみの搭乗を許可していたらしい。
あれだけ混みあっていた馬車の中で、唯一この馬車だけ妙に空いていたのはそれが理由らしい。
「へぇ。じゃあ、シャルルさんは、定期的にオスローに荷物を運んでいるんですね」
「そうなの。他の一山当てようっていう商人達と一緒にしないでちょうだいね」
この馬車の主人である女商人、シャルルと道中会話をする。
二人よりも幾分か歳上だが、さすが証人だけあって話が上手く、三人はたわいも無い話で盛り上がった。
「へぇ! 二人はAランクなんだ? 私は人を見る目には自信があったんだけど、初めて驚いたわ」
「数ヶ月前になったばかりですからね。でもおかげで今回のクエストも受けられました」
道中は馬車の大群が一斉に街道を走っていることもあり、魔物も盗賊もなりを潜めていた。
特段問題もなく、オスローまであと少しという所までたどり着いた。
しかし様子がおかしい。まだ街まで数キロはあるというのに、街の至る所から悲鳴や怒声が発されるのが聞こえ、また戦闘音も響いている。
さながら戦争でも起こっているようだった。
「空を見て!」
荷台の誰かがそう叫んだ。みな荷台から体を乗り出し空を見上げると、無数の黒い塊がオスローの上空に飛び、またそのいくつかが地上に急降下を繰り返している。
「亜竜だ! 亜竜の群れが街を襲っている!」
また誰かが叫んだ。サラとソフィは顔を見合わせ、同時にうなづくと御者に叫んだ。
「急いで! 助けに行く!」
◇
オスローは周囲を高い防壁で囲まれており、高い防御機能を有していた。
しかし、空を飛ぶワイアームやワイバーン相手には、その防壁も意味をなさず、簡単に市内へと敵の侵入を許してしまった。
始めこそ突然の襲撃に市民たちの避難が優先され防戦一方だったが、公国騎士団の手際よい指示により既に大半の市民は安全な所へと避難していた。
それに応じるように攻撃に転じたところ、タイラントドラゴン討伐に向け集まってきていた冒険者たちが市内へと乗り込んできたのだ。
運が良いことに通常ならば戦闘が始まった際には固く閉じられる門もすでに侵入を許し、また、地を這う魔物の襲撃は見られなかったため、開けたままになっていた。
到着した冒険者達も締め出しをくらうことなく戦場へと参加できたのだった。
無数に思われた有翼の魔物達も精鋭の誉れ高い公国騎士団や高ランクの冒険者達の攻撃に徐々に数を減らし、残りわずかとなっていた。
「なんだか大丈夫みたいね」
襲い掛かってくるワイバーンの首を一太刀で切り落としサラは辺りを見渡す。
街中至る所に亜竜の死骸が転がっているが、どうやら人のそれはまだ見当たらない。
亜竜とはいえ、低ランクの冒険者や、まして普通の市民が逆立ちしても敵うような強さではない魔物の群れが、一斉に攻め込んできたというのに死人が出なかったことは奇跡といえた。
落下してきた際に壊れた屋根や壁などの修繕には時間を有するだろうが、素材として高値で売れる亜竜の死体が山のようにあるのだ、金の心配はいらないだろう。
「それじゃあ、まずはギルドに行かないとね」
「この状況でギルドに入れるかしら。たぶん他の冒険者達も殺到してすごいことになっていると思うわ」
「じゃあどうするの? サラ?」
「それよりも先に宿を探しましょ。崩れていない宿を探さなきゃいけないし、ぐずぐずしてたら泊まる所が見つからずに野宿になってしまうわ」
0
お気に入りに追加
1,112
あなたにおすすめの小説
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
美しい姉と痩せこけた妹
サイコちゃん
ファンタジー
若き公爵は虐待を受けた姉妹を引き取ることにした。やがて訪れたのは美しい姉と痩せこけた妹だった。姉が夢中でケーキを食べる中、妹はそれがケーキだと分からない。姉がドレスのプレゼントに喜ぶ中、妹はそれがドレスだと分からない。公爵はあまりに差のある姉妹に疑念を抱いた――
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と叫んだら長年の婚約者だった新妻に「気持ち悪い」と言われた上に父にも予想外の事を言われた男とその浮気女の話
ラララキヲ
恋愛
長年の婚約者を欺いて平民女と浮気していた侯爵家長男。3年後の白い結婚での離婚を浮気女に約束して、新妻の寝室へと向かう。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と愛する夫から宣言された無様な女を嘲笑う為だけに。
しかし寝室に居た妻は……
希望通りの白い結婚と愛人との未来輝く生活の筈が……全てを周りに知られていた上に自分の父親である侯爵家当主から言われた言葉は──
一人の女性を蹴落として掴んだ彼らの未来は……──
<【ざまぁ編】【イリーナ編】【コザック第二の人生編(ザマァ有)】となりました>
◇テンプレ浮気クソ男女。
◇軽い触れ合い表現があるのでR15に
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾は察して下さい…
◇なろうにも上げてます。
※HOTランキング入り(1位)!?[恋愛::3位]ありがとうございます!恐縮です!期待に添えればよいのですがッ!!(;><)
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
【完結】義妹とやらが現れましたが認めません。〜断罪劇の次世代たち〜
福田 杜季
ファンタジー
侯爵令嬢のセシリアのもとに、ある日突然、義妹だという少女が現れた。
彼女はメリル。父親の友人であった彼女の父が不幸に見舞われ、親族に虐げられていたところを父が引き取ったらしい。
だがこの女、セシリアの父に欲しいものを買わせまくったり、人の婚約者に媚を打ったり、夜会で非常識な言動をくり返して顰蹙を買ったりと、どうしようもない。
「お義姉さま!」 . .
「姉などと呼ばないでください、メリルさん」
しかし、今はまだ辛抱のとき。
セシリアは来たるべき時へ向け、画策する。
──これは、20年前の断罪劇の続き。
喜劇がくり返されたとき、いま一度鉄槌は振り下ろされるのだ。
※ご指摘を受けて題名を変更しました。作者の見通しが甘くてご迷惑をおかけいたします。
旧題『義妹ができましたが大嫌いです。〜断罪劇の次世代たち〜』
※初投稿です。話に粗やご都合主義的な部分があるかもしれません。生あたたかい目で見守ってください。
※本編完結済みで、毎日1話ずつ投稿していきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる