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4章 迷いの森編
51話 精霊女王の登場です
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昨日の野営場所からも、引き続き電車ごっこスタイルで移動してきた俺たちは、迷いの森に到着したので、森の前で一泊した。
夜も明け、今は森の入口……に来ている。
これを入口なんて言ったら、入口さんに失礼だろ。木と木の間が少し空いている所と呼ぼう、いや面倒だしやっぱり入口でいいか。
入口から迷いの森を見ると、既に全ての葉が落ちて木々は枯れ木のようであるにも関わらず、霧が出ているせいか視界は悪い。
俺たちは周囲を警戒しつつ、お手製の地図を見ながら森の中へ入っていく。
葉っぱが落ちているため、森の中でも日が当たってるんだけど、何かヒンヤリとしている気がするな。
確かにこれほどの森で隔てられていれば、人間と獣人が戦争するのはデメリットばかりが大きくなりそうだ。
「そういえば、精霊の森の話しは聞いたけど、この森はなんで迷いの森って呼ばれているんだ?」
「結局精霊のお話しに繋がるのですけれど、この森は人がよく迷うと言われているのですわ。それが精霊のイタズラであると風説が立ったのだと言われています」
「精霊のイタズラ、ね」
火のないところに煙は立たないというが、そもそもこの世界は地球人の要望に添いすぎている気がする。
勇者に魔王、エルフがいればドワーフもいて、オリハルコンだってあるそうだ。精霊だけいないなんてことがあるんだろうか?
俺は考え事をしながら進んでいると、エドモンが木に何か印を付けている事に気がついた。
「通った場所を分かるようにしているのか?」
「ええ、森では真っ直ぐ歩くのが難しいと言われていますし、帰る時の道標にもなりますからね」
「考えてなかったわ、ありがとう」
「いえ、オサム殿なら森を破壊してでも出られますから不要だったでしょう。どちらかと言うと森を守るためにやっていました」
あれ?俺……別に森を壊したりしないよ?
「オサム様、不思議そうな顔をされてますが、例えば森の中で迷子になって、いよいよ命も危ないとなったらどうしますか?」
「え?そしたら森なんて燃や……」
ホントダ、オレ、モリ、コワス。
そんなに長い付き合いじゃないけど、皆はもう俺よりも俺の事を知ってるんだなー。
「今の流れでなぜそんなに穏やかな顔になったのか分かりませんが、あまり森を壊すと魔物が森の外へ出てきますから気をつけないといけませんわ」
あ、環境問題の話しじゃないんだな。そりゃそうか、まだ科学技術はそれほど進歩してないもんな。
森に入ってから半日ほど進んでいるが、魔物も何も出ないな。敏捷性の訓練になると思ってパルクールのようなフリーランをしているからだろうか。
「ちなみに方向は合っていますの?」
「ああ、このペースなら明日中には遺跡の計算地点に着くんじゃないかな」
「オサム殿!」
「ん?」
「これ、私が付けた印です」
何だって?エリーズがジト目で見てくるけど、方位磁針で同じ方向へ進んでいるんだ。万が一少しずつ曲がってしまっていたとしても、この短時間で一周してしまっているはずがない。
「印に番号をつけていますので、これは三個前の印ですね」
印に番号を付けるとか素敵過ぎる。何それ普通なの?そんなの思いつかなかったよ。
素敵なエドモン、ステモンだな。
「やっぱり、印三個分の間で気が付かずにその場を一周するなんて不可能だ。何かに巻き込まれていると考えた方がいい」
「この森は魔力視もあまり意味がありませんから、困りましたわね」
俺も定期的にエーテルサーチを行っているけど、もう一度発動する。……何も違和感はないな。
「こういう時は動くのは危険と言うからな、今日はここに家を建てて寝ようか」
「敵の策略のど真ん中かもしれませんのよ!?」
「え、でも俺のエーテルサーチにも引っかからないし、考えるだけ無駄じゃない?」
「き、切り替えが早すぎて私たち凡人にはついていけませんわ……」
「皆オーバーライドを使える時点で英傑達と同じくらいの強さなんだよ?襲われたら襲われたでなんとかなるでしょ」
「まぁ、冷静に考えればそうですわね。では『クマイホーム』」
森の外で発動した時と同様に、地面が隆起して家を形作る。違う所は、根の深い木々が次々と盛大な音を立てて倒されていくところか。
「敵地でこんなことをしていたら除名処分でも済まないですわね……」
エリーズが何か気にしているようだけど、もう君達は普通じゃないんだから、気にする必要なんてないんだよ?
空気が読める俺はそんなこと言わないけどね。
――翌朝。
うん、何事もなく一晩過ぎてしまったな。
「よし、とりあえず出発してみよっか!」
一晩ゆっくりした俺たちは改めて出発した。エドモンが付けた三個前の印まで戻り、地図と方位磁針を確認して、遺跡があると思われる方へ進む。
やはり進んでいる方向は同じだったようで、二個前の印、最後に付けた印が順番に見つかった。
「ここが昨日付けた最後の印です」
「問題はここからだね。果たして一晩だけだったのか、今日も変わらないのか……。リオンも臭いや音で違和感があったら教えてくれ」
「はいなのです!」
俺はエーテルサーチを定期的に発動し、周囲に異常がないか確認しながら進んでいく。
「ハァ……流石に覚えた。これ三個前の印だな?」
「僕も分かったよ……」
「そうですわね……」
「これはどういうことなんでしょうか」
「リオンも何も分からなかったのです……」
「よし、エリーズ燃やそうか。いや森林火災は面倒臭くなりそうだから『メテオスウォーム』いってみよう!」
「迷いが無さすぎますわ!」
「なんだ……久々に撃ちたくないのか?まだ一人での発動だと小隕石の流星群になっちゃうって言ってたじゃないか。ほれほれチャンスだぞ?」
「くぅぅ……。撃ちますわ!」
「エリーズさん!本当にいいの!?」
「良く考えればここは帝国でもないですし、森が広範囲に消滅してしまいますけど、私はとても楽しいですわ」
「だめだ、僕にはもう止められない」
「諦めましょう、そもそもオサム殿をこんな所に閉じ込めようとする何者かが悪いのです」
「デストローイ、なのです?」
「ああ、デストローイだ!エリーズ、こっちへ」
「お……く……い」
俺はイメージ共有魔法で、エリーズにメテオスウォームを伝達する。
「おや……くだ……い!」
ん?何か聞こえた気が……。
「きた!そうですわ、このイメージですわ!行きますわよ!」
「おやめください!」
「『メテオス「エリーズ!ストーッップ!」
危ない、発動する寸前だったじゃないか。
「誰だ?」
どこから声がしたか分からず、周囲を確認しながらエーテルサーチを発動しているのだが、俺たち以外には誰もいない。
「ここにおります」
今度はしっかりと方向が分かったため、声がした方を確認すると、俺の顔の高さに、キラキラとした鱗粉を周囲に飛ばす小人さんがいた。
精霊……だよな?
真っ白のドレスを来た少女は手のひらに乗るほどの大きさで、サラサラとした金髪のロングヘアーが膝の裏辺りまで伸び、そよ風に揺られている。
よく見ると、背中には左右で合計四枚の羽が生えており、高速に動かすことで身体を浮かせているように見える。
そんな小さい羽じゃその体積の身体は浮かないのでは?いやいや、無粋なことはやめよう。俺は賢音じゃないんだ。
「えーと、あなたは?」
「私たちは魔法で浮いていますので、背中の羽は補助的な意味合いなのです」
すみません、顔ですか?顔でバレましたか?
「いえ、私は思念で皆様の考えが分かりますので、お顔で分かったとかではないですよ」
そうですか、俺まだ喋ってないけど会話出来てるもんねー。
「はい、私は精霊女王。私の子が皆様にイタズラしたようで、森が無くなる思念が届きましたので、慌てて参りました」
あー、あれイタズラだったのか。
「オサム様、多分会話されているんだと思うんですが、私たちが分かりませんので声に出して頂けますか?」
「ああ、すまん。あんまり便利だったから……。それでイタズラは解いて貰えるの?」
「もちろんです、ですがこの森でのご用件を聞かせて貰えますか?」
「この先に、ヘパイストス遺跡というのがあると思うんだけど、俺たちはそこに用があるんだ」
「なるほど、異界の方でしたか。確かに、この先に遺跡はありますけど、皆様だけでは辿り着くことが出来ません」
「なぜ?」
「ヘパイストス遺跡は森の奥深くにありますので、森のエルフに案内して貰う必要があるのです」
「なるほど、それで……どうしたら?」
「では、一度私たちの楽園へ案内しましょう。コチラについてきてください」
精霊女王はそう言うと、俺たち全員に鱗粉をかけ、森の奥へと進んで行った。
ん?今、何かを通った……か?
何か膜のようなものを通った感覚があり、何事か考えていると精霊女王が話しかけてくる。
「オサム様はエルフなのですか?」
「え?どういうこと?人間だよ?」
「そうなのですか?それにしては上位種のような肉体をお持ちですね、人間はよく分かりませんね」
「えっと、上位種ってのはなんだい?」
「エルフやドワーフ、魔人族などの長命種ですよ?」
「いや、そんな当然の事のように言われても……。待って、俺って長命種と同じ身体なの?」
「ええ、魔素の密度もとても高いですからエルフと同じくらい長生きすると思いますよ?」
魔素……恐らく以前違和感を覚えた細胞密度の話しだな。この世界の人間と比較して、地球人は細胞密度が高く、エルフと同じくらい長生きなのか。え、それ千年生きるってこと?
いや待てよ?
元の世界に戻ったら再構成された美砂や京介がどうなってしまうかも気になるけど……。
俺と同じく魔法が使えなかった先代勇者のキョウカ・ココノエは、いわゆる上位種。三百年前の話なんだから、もしかしたら今もどこかで生きているんじゃないか?
夜も明け、今は森の入口……に来ている。
これを入口なんて言ったら、入口さんに失礼だろ。木と木の間が少し空いている所と呼ぼう、いや面倒だしやっぱり入口でいいか。
入口から迷いの森を見ると、既に全ての葉が落ちて木々は枯れ木のようであるにも関わらず、霧が出ているせいか視界は悪い。
俺たちは周囲を警戒しつつ、お手製の地図を見ながら森の中へ入っていく。
葉っぱが落ちているため、森の中でも日が当たってるんだけど、何かヒンヤリとしている気がするな。
確かにこれほどの森で隔てられていれば、人間と獣人が戦争するのはデメリットばかりが大きくなりそうだ。
「そういえば、精霊の森の話しは聞いたけど、この森はなんで迷いの森って呼ばれているんだ?」
「結局精霊のお話しに繋がるのですけれど、この森は人がよく迷うと言われているのですわ。それが精霊のイタズラであると風説が立ったのだと言われています」
「精霊のイタズラ、ね」
火のないところに煙は立たないというが、そもそもこの世界は地球人の要望に添いすぎている気がする。
勇者に魔王、エルフがいればドワーフもいて、オリハルコンだってあるそうだ。精霊だけいないなんてことがあるんだろうか?
俺は考え事をしながら進んでいると、エドモンが木に何か印を付けている事に気がついた。
「通った場所を分かるようにしているのか?」
「ええ、森では真っ直ぐ歩くのが難しいと言われていますし、帰る時の道標にもなりますからね」
「考えてなかったわ、ありがとう」
「いえ、オサム殿なら森を破壊してでも出られますから不要だったでしょう。どちらかと言うと森を守るためにやっていました」
あれ?俺……別に森を壊したりしないよ?
「オサム様、不思議そうな顔をされてますが、例えば森の中で迷子になって、いよいよ命も危ないとなったらどうしますか?」
「え?そしたら森なんて燃や……」
ホントダ、オレ、モリ、コワス。
そんなに長い付き合いじゃないけど、皆はもう俺よりも俺の事を知ってるんだなー。
「今の流れでなぜそんなに穏やかな顔になったのか分かりませんが、あまり森を壊すと魔物が森の外へ出てきますから気をつけないといけませんわ」
あ、環境問題の話しじゃないんだな。そりゃそうか、まだ科学技術はそれほど進歩してないもんな。
森に入ってから半日ほど進んでいるが、魔物も何も出ないな。敏捷性の訓練になると思ってパルクールのようなフリーランをしているからだろうか。
「ちなみに方向は合っていますの?」
「ああ、このペースなら明日中には遺跡の計算地点に着くんじゃないかな」
「オサム殿!」
「ん?」
「これ、私が付けた印です」
何だって?エリーズがジト目で見てくるけど、方位磁針で同じ方向へ進んでいるんだ。万が一少しずつ曲がってしまっていたとしても、この短時間で一周してしまっているはずがない。
「印に番号をつけていますので、これは三個前の印ですね」
印に番号を付けるとか素敵過ぎる。何それ普通なの?そんなの思いつかなかったよ。
素敵なエドモン、ステモンだな。
「やっぱり、印三個分の間で気が付かずにその場を一周するなんて不可能だ。何かに巻き込まれていると考えた方がいい」
「この森は魔力視もあまり意味がありませんから、困りましたわね」
俺も定期的にエーテルサーチを行っているけど、もう一度発動する。……何も違和感はないな。
「こういう時は動くのは危険と言うからな、今日はここに家を建てて寝ようか」
「敵の策略のど真ん中かもしれませんのよ!?」
「え、でも俺のエーテルサーチにも引っかからないし、考えるだけ無駄じゃない?」
「き、切り替えが早すぎて私たち凡人にはついていけませんわ……」
「皆オーバーライドを使える時点で英傑達と同じくらいの強さなんだよ?襲われたら襲われたでなんとかなるでしょ」
「まぁ、冷静に考えればそうですわね。では『クマイホーム』」
森の外で発動した時と同様に、地面が隆起して家を形作る。違う所は、根の深い木々が次々と盛大な音を立てて倒されていくところか。
「敵地でこんなことをしていたら除名処分でも済まないですわね……」
エリーズが何か気にしているようだけど、もう君達は普通じゃないんだから、気にする必要なんてないんだよ?
空気が読める俺はそんなこと言わないけどね。
――翌朝。
うん、何事もなく一晩過ぎてしまったな。
「よし、とりあえず出発してみよっか!」
一晩ゆっくりした俺たちは改めて出発した。エドモンが付けた三個前の印まで戻り、地図と方位磁針を確認して、遺跡があると思われる方へ進む。
やはり進んでいる方向は同じだったようで、二個前の印、最後に付けた印が順番に見つかった。
「ここが昨日付けた最後の印です」
「問題はここからだね。果たして一晩だけだったのか、今日も変わらないのか……。リオンも臭いや音で違和感があったら教えてくれ」
「はいなのです!」
俺はエーテルサーチを定期的に発動し、周囲に異常がないか確認しながら進んでいく。
「ハァ……流石に覚えた。これ三個前の印だな?」
「僕も分かったよ……」
「そうですわね……」
「これはどういうことなんでしょうか」
「リオンも何も分からなかったのです……」
「よし、エリーズ燃やそうか。いや森林火災は面倒臭くなりそうだから『メテオスウォーム』いってみよう!」
「迷いが無さすぎますわ!」
「なんだ……久々に撃ちたくないのか?まだ一人での発動だと小隕石の流星群になっちゃうって言ってたじゃないか。ほれほれチャンスだぞ?」
「くぅぅ……。撃ちますわ!」
「エリーズさん!本当にいいの!?」
「良く考えればここは帝国でもないですし、森が広範囲に消滅してしまいますけど、私はとても楽しいですわ」
「だめだ、僕にはもう止められない」
「諦めましょう、そもそもオサム殿をこんな所に閉じ込めようとする何者かが悪いのです」
「デストローイ、なのです?」
「ああ、デストローイだ!エリーズ、こっちへ」
「お……く……い」
俺はイメージ共有魔法で、エリーズにメテオスウォームを伝達する。
「おや……くだ……い!」
ん?何か聞こえた気が……。
「きた!そうですわ、このイメージですわ!行きますわよ!」
「おやめください!」
「『メテオス「エリーズ!ストーッップ!」
危ない、発動する寸前だったじゃないか。
「誰だ?」
どこから声がしたか分からず、周囲を確認しながらエーテルサーチを発動しているのだが、俺たち以外には誰もいない。
「ここにおります」
今度はしっかりと方向が分かったため、声がした方を確認すると、俺の顔の高さに、キラキラとした鱗粉を周囲に飛ばす小人さんがいた。
精霊……だよな?
真っ白のドレスを来た少女は手のひらに乗るほどの大きさで、サラサラとした金髪のロングヘアーが膝の裏辺りまで伸び、そよ風に揺られている。
よく見ると、背中には左右で合計四枚の羽が生えており、高速に動かすことで身体を浮かせているように見える。
そんな小さい羽じゃその体積の身体は浮かないのでは?いやいや、無粋なことはやめよう。俺は賢音じゃないんだ。
「えーと、あなたは?」
「私たちは魔法で浮いていますので、背中の羽は補助的な意味合いなのです」
すみません、顔ですか?顔でバレましたか?
「いえ、私は思念で皆様の考えが分かりますので、お顔で分かったとかではないですよ」
そうですか、俺まだ喋ってないけど会話出来てるもんねー。
「はい、私は精霊女王。私の子が皆様にイタズラしたようで、森が無くなる思念が届きましたので、慌てて参りました」
あー、あれイタズラだったのか。
「オサム様、多分会話されているんだと思うんですが、私たちが分かりませんので声に出して頂けますか?」
「ああ、すまん。あんまり便利だったから……。それでイタズラは解いて貰えるの?」
「もちろんです、ですがこの森でのご用件を聞かせて貰えますか?」
「この先に、ヘパイストス遺跡というのがあると思うんだけど、俺たちはそこに用があるんだ」
「なるほど、異界の方でしたか。確かに、この先に遺跡はありますけど、皆様だけでは辿り着くことが出来ません」
「なぜ?」
「ヘパイストス遺跡は森の奥深くにありますので、森のエルフに案内して貰う必要があるのです」
「なるほど、それで……どうしたら?」
「では、一度私たちの楽園へ案内しましょう。コチラについてきてください」
精霊女王はそう言うと、俺たち全員に鱗粉をかけ、森の奥へと進んで行った。
ん?今、何かを通った……か?
何か膜のようなものを通った感覚があり、何事か考えていると精霊女王が話しかけてくる。
「オサム様はエルフなのですか?」
「え?どういうこと?人間だよ?」
「そうなのですか?それにしては上位種のような肉体をお持ちですね、人間はよく分かりませんね」
「えっと、上位種ってのはなんだい?」
「エルフやドワーフ、魔人族などの長命種ですよ?」
「いや、そんな当然の事のように言われても……。待って、俺って長命種と同じ身体なの?」
「ええ、魔素の密度もとても高いですからエルフと同じくらい長生きすると思いますよ?」
魔素……恐らく以前違和感を覚えた細胞密度の話しだな。この世界の人間と比較して、地球人は細胞密度が高く、エルフと同じくらい長生きなのか。え、それ千年生きるってこと?
いや待てよ?
元の世界に戻ったら再構成された美砂や京介がどうなってしまうかも気になるけど……。
俺と同じく魔法が使えなかった先代勇者のキョウカ・ココノエは、いわゆる上位種。三百年前の話なんだから、もしかしたら今もどこかで生きているんじゃないか?
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