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第一章
第71話 終幕
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トランペットの調べ。
身を切り裂く鋭さの冷たい突風が、俺のアトムスーツの表面に霜を振らせながら吹き付けた。
トランペットの音色から絶え間なく発生するその生の息吹は、折れかけた心に再び火を灯す。
力が、湧いてくる。
全身を覆いつくしていたヒルどもは凍って飛ばされ、俺を潰そうと群がっていたショゴスは動きを緩慢にして次第に力を弱めていく。
心臓がバクバクと早鐘を打ち、呼吸が楽になり、疲れ切った筋肉にみるみる活力が充填されていくのが分かる。脛の痛みも和らいだ、流石に治りはしないが。
後ろを表示映像で確認すると、熊谷市内から大量のキャタピラに曳航された何台もの巨大なクレーンが進路上の家屋をなぎ倒しながらウーファーに向かってきていた。
ここだけでなく全部のウーファーに向かっている。
その後ろに、バックで迫ってくる巨大なダンプカーが確認できた。
視界を邪魔するショゴスを薙ぎ払い、メット表面の凍った血糊を拭い落とすと、ダンプカーに載った何本もの巨大なスピーカーの上、真っ赤な逆光の中に踊る影が見えた。
ソフィア。
隣でスピーカーに座って吹いているのは、たぶん本社でスミレさんとエロ女が交渉していた時に一緒にいた奴だ。見覚えがある。
音はウルフェンとハーモニーしているのだが、二人のコラボ効果がピンポイントで俺への支援となっている。ソフィアがコントロールしているのだろう。
あんな所で踊っていて、転げ落ちないのか?
「回れ回れっ!!」
バンドメンバーの参戦にヴォーカルのエロ女がテンションを上げて曲の合間に叫んだ。
つつみちゃんの方に偏った群れを少しずつ引き寄せている。
見上げると、上の雲から供給される肉の竜巻もコントロールされ始めている。
近づいてきた巨大クレーンはウーファーパイルの隣に止まり、計八発のアンカーボルトが地響きを立てて打ち込まれると、アームがグングンと伸びていく。
「鉄球クレーンか」
確かに、これなら火は出ないし、威力も十分だ。考えたな。
「生きてる?」
俺が積み上げたショゴスの死体の山を踏みつぶし、巨大ダンプカーが隣に止まった。
カツンと踵を鳴らし、ダンスに区切りを付けたソフィアは、顔が見えるタイプのフルフェイスガスマスクの下から、通信でなくリアル音声で呼びかけてきた。
相変わらずファージの使い方が巧みだ。どういう仕組みなのか不明。後で教えてもらおう。
「なんとかな」
無音で振りかぶられた鉄球がウーファーパイルに群がるショゴスを問答無用で押し崩し、潰し飛ばす。
もう大丈夫そうだ。
鉄球の質量攻撃で爆散したショゴスが降ってくるが、トランペットの起こす風に吹かれ、また群れに戻ってゆく。
「救護テント設営したって。戻って洗浄と治療しましょ。ライヴはまだ続くわ。後ろに捕まって」
「踊らなくていいのか?」
腕組みをしたソフィアは口の端を引き、肩をすくめる。
「あたしが?まさか。観客が趣味じゃないわ」
済まんの。
ダンプカーのヘリに掴まり戻っていく途中、全体を見渡せる位置まで来ると、鉄球クレーンがそれぞれのウーファーパイルの傍で暴れているのが見えた。
余裕が出てきたのか、エロ女がメンバー紹介を始めている。
微かにだが、市街地から歓声が聞こえてきた。避難所でライヴ映像でも流しているのだろう。
救護テントは医療用バスを中心に結構大がかりに設営されていて、手前にダンプが停まると、スタッフが十人以上駆け寄ってきた。大げさ過ぎ。
アシストスーツからは一人で抜け出せるのに、動かないよう指示が来て、見世物のチンパンジーの気分だ。
洗浄されて素っ裸になって、テントの中でポッドにぶっ込まれたら、スミレさんがやってきた。
「街中にショゴスの欠片は持ち込めないから、嵐が過ぎ去るまでここで治療するわ」
喋れないので頷く。
液体越しなので歪んでよく見えないが、優しく笑っているように見える。
もう怒っていないのか?
スタッフに呼ばれて直ぐに行ってしまった。
入口でずっと腕を組んで突っ立ってたソフィアが俺のポッドに腰を下ろす。
尻の潰れ具合が下から見えてエロい。
「あんた何か勘違いしてない?」
何だ?いきなり。
何の話だ?
「危ない事して欲しくないから止めたのよ」
何の事だか分からなかった。
いつの誰のどの話だ?
「ふん」
俺の顔をくだらないものを見る目で睥睨し、ソフィアも出て行ってしまった。あいつ、いつも何かにムカついてるよな。
深呼吸すると、肺が少し痛んだ。
ナノ治療をしているスタッフに、液体だから浅くゆっくり呼吸するように注意された。へいへい。
寝るつもりは無かったのだが、目を瞑ると意識はストンと落ちてしまった。
気を失っていたのか、気付いたら三十分程経っている。
全身に活力が満ちているのが分かる。
液体の中でもライヴはクリアに聞こえている。
エロ女が”燃えろ燃えろ”と叫んでいる。
燃やしているのか?
”臓器汚染がほぼ無かったので治療は終わっています。起きますか?”
スタッフからログが入った。
”よろしく”
ポッドから液体が抜かれ、ふたが開いたので身を起こす。
やはり、ゲホゲホと咳き込んでしまう。どうもこの肺まで水分で満たされるのは慣れない。分子間力もファージコントロールされてて、呼吸器系にはほぼ残らないという話だが、絶対嘘だと思う。
用意されたのは簡易防疫スーツだった。
あのアトムスーツはやはり駄目か。
「アトムスーツは洗浄と補修で二週間はみて下さい。部品が再現出来ない個所もありますので、完全補修は無理ですが」
俺の落胆した表情に気付いたのか、隣で着衣を手伝っていたスタッフが内訳を見せてくれた。
目ん玉が飛び出る補修予定時間と金額が並んでいる。材料削り出しから始めるのか?
俺の体よりよっぽど高価だ。
あのスーツには何度も命を救われたし、この金額をかける価値は有るだろう。流石におんぶ抱っこでは申し訳ない金額なので、後でスミレさんに支払いしておこう。
防疫スーツを着てテントの外に出ると、熱波が全身を舐める。
見上げると、市街地の向こうに巨大な火の玉が浮かんでいた。
街を通り過ぎた後に燃やしたのか。まだ秩父の手前だな、延焼したら消火に手間がかかりそうだ。
ああ、だからウーファーのコントロール下で燃やしたかったのか。
片付けの手間は減らない。近すぎてラインに影響出そうだが、都市圏からの要請か?ありえる。景気の良い熊谷に片付けも分担させる腹積もりなのだろう。
入道雲が丸ごと火の玉になっているのだが、直径は市街地より大きい。
巨大な太陽が浮かんでいるのかと勘違いしてしまうレベルだ。
小爆発を繰り返しながら徐々に高度を下げている。
熱いな。放射熱でスーツが溶けかけている。
ウーファーの範囲内は遮熱しているのだろうが、それでもこれだけ離れた距離でこのヒリつく暑さだ。
北側でコントロールされててこれなら、反対側では火事になりそうだな。
火の玉に照らし出された熊谷市街地は陽炎で全体の輪郭が把握できず遠近感を喪失させる。炎をバックに揺れる建設途中の積層型構造体を見ていると幻想的な影絵映像を観ている気分になる。
周りを見渡すと、そのほとんどの人が無言で火の玉を見つめている。
ライヴは佳境に入り、身体が自然とリズムを刻む。シンコペーションを繰り返す魂のメトロノームが俺の心の中にも見えてきそうだ。
ヴォーカルのエロ女の突き上げる拳が曲のテンションを上げ、曲が膨れ上がる中、つつみちゃんが奏でるドスンと安定のベースが、複雑なリズムを強固な檻へとしたためてゆく。
きっとこれは、芸術ってやつなんだろう。
音楽が捻じ曲げる気象変動は壮大過ぎて、別に悲しくもないのに見てて涙が頬を伝った。
疑似太陽の中に増えてゆく黒点はそれぞれが次第に繋がってゆき、黒い網目状の骨格を晒しだし、次第に光と熱を弱めていった。
竜巻の触手は灰となり夜空に消え、黒く絞られた太陽は消し炭となり落下してゆく。
綺麗に燃えて無くなった肉嵐の後に、小雨が降り始めると、スポットライトは色とりどりに変更され、街の各所から歓声が響き始める。エロ女が感謝を一言述べて、その日のライヴは終わった。
”お疲れ様”
自作の暗号通信でつつみちゃんに労いのログを送った。
******
第一部完結です。いつも応援していただきありがとうございます。
身を切り裂く鋭さの冷たい突風が、俺のアトムスーツの表面に霜を振らせながら吹き付けた。
トランペットの音色から絶え間なく発生するその生の息吹は、折れかけた心に再び火を灯す。
力が、湧いてくる。
全身を覆いつくしていたヒルどもは凍って飛ばされ、俺を潰そうと群がっていたショゴスは動きを緩慢にして次第に力を弱めていく。
心臓がバクバクと早鐘を打ち、呼吸が楽になり、疲れ切った筋肉にみるみる活力が充填されていくのが分かる。脛の痛みも和らいだ、流石に治りはしないが。
後ろを表示映像で確認すると、熊谷市内から大量のキャタピラに曳航された何台もの巨大なクレーンが進路上の家屋をなぎ倒しながらウーファーに向かってきていた。
ここだけでなく全部のウーファーに向かっている。
その後ろに、バックで迫ってくる巨大なダンプカーが確認できた。
視界を邪魔するショゴスを薙ぎ払い、メット表面の凍った血糊を拭い落とすと、ダンプカーに載った何本もの巨大なスピーカーの上、真っ赤な逆光の中に踊る影が見えた。
ソフィア。
隣でスピーカーに座って吹いているのは、たぶん本社でスミレさんとエロ女が交渉していた時に一緒にいた奴だ。見覚えがある。
音はウルフェンとハーモニーしているのだが、二人のコラボ効果がピンポイントで俺への支援となっている。ソフィアがコントロールしているのだろう。
あんな所で踊っていて、転げ落ちないのか?
「回れ回れっ!!」
バンドメンバーの参戦にヴォーカルのエロ女がテンションを上げて曲の合間に叫んだ。
つつみちゃんの方に偏った群れを少しずつ引き寄せている。
見上げると、上の雲から供給される肉の竜巻もコントロールされ始めている。
近づいてきた巨大クレーンはウーファーパイルの隣に止まり、計八発のアンカーボルトが地響きを立てて打ち込まれると、アームがグングンと伸びていく。
「鉄球クレーンか」
確かに、これなら火は出ないし、威力も十分だ。考えたな。
「生きてる?」
俺が積み上げたショゴスの死体の山を踏みつぶし、巨大ダンプカーが隣に止まった。
カツンと踵を鳴らし、ダンスに区切りを付けたソフィアは、顔が見えるタイプのフルフェイスガスマスクの下から、通信でなくリアル音声で呼びかけてきた。
相変わらずファージの使い方が巧みだ。どういう仕組みなのか不明。後で教えてもらおう。
「なんとかな」
無音で振りかぶられた鉄球がウーファーパイルに群がるショゴスを問答無用で押し崩し、潰し飛ばす。
もう大丈夫そうだ。
鉄球の質量攻撃で爆散したショゴスが降ってくるが、トランペットの起こす風に吹かれ、また群れに戻ってゆく。
「救護テント設営したって。戻って洗浄と治療しましょ。ライヴはまだ続くわ。後ろに捕まって」
「踊らなくていいのか?」
腕組みをしたソフィアは口の端を引き、肩をすくめる。
「あたしが?まさか。観客が趣味じゃないわ」
済まんの。
ダンプカーのヘリに掴まり戻っていく途中、全体を見渡せる位置まで来ると、鉄球クレーンがそれぞれのウーファーパイルの傍で暴れているのが見えた。
余裕が出てきたのか、エロ女がメンバー紹介を始めている。
微かにだが、市街地から歓声が聞こえてきた。避難所でライヴ映像でも流しているのだろう。
救護テントは医療用バスを中心に結構大がかりに設営されていて、手前にダンプが停まると、スタッフが十人以上駆け寄ってきた。大げさ過ぎ。
アシストスーツからは一人で抜け出せるのに、動かないよう指示が来て、見世物のチンパンジーの気分だ。
洗浄されて素っ裸になって、テントの中でポッドにぶっ込まれたら、スミレさんがやってきた。
「街中にショゴスの欠片は持ち込めないから、嵐が過ぎ去るまでここで治療するわ」
喋れないので頷く。
液体越しなので歪んでよく見えないが、優しく笑っているように見える。
もう怒っていないのか?
スタッフに呼ばれて直ぐに行ってしまった。
入口でずっと腕を組んで突っ立ってたソフィアが俺のポッドに腰を下ろす。
尻の潰れ具合が下から見えてエロい。
「あんた何か勘違いしてない?」
何だ?いきなり。
何の話だ?
「危ない事して欲しくないから止めたのよ」
何の事だか分からなかった。
いつの誰のどの話だ?
「ふん」
俺の顔をくだらないものを見る目で睥睨し、ソフィアも出て行ってしまった。あいつ、いつも何かにムカついてるよな。
深呼吸すると、肺が少し痛んだ。
ナノ治療をしているスタッフに、液体だから浅くゆっくり呼吸するように注意された。へいへい。
寝るつもりは無かったのだが、目を瞑ると意識はストンと落ちてしまった。
気を失っていたのか、気付いたら三十分程経っている。
全身に活力が満ちているのが分かる。
液体の中でもライヴはクリアに聞こえている。
エロ女が”燃えろ燃えろ”と叫んでいる。
燃やしているのか?
”臓器汚染がほぼ無かったので治療は終わっています。起きますか?”
スタッフからログが入った。
”よろしく”
ポッドから液体が抜かれ、ふたが開いたので身を起こす。
やはり、ゲホゲホと咳き込んでしまう。どうもこの肺まで水分で満たされるのは慣れない。分子間力もファージコントロールされてて、呼吸器系にはほぼ残らないという話だが、絶対嘘だと思う。
用意されたのは簡易防疫スーツだった。
あのアトムスーツはやはり駄目か。
「アトムスーツは洗浄と補修で二週間はみて下さい。部品が再現出来ない個所もありますので、完全補修は無理ですが」
俺の落胆した表情に気付いたのか、隣で着衣を手伝っていたスタッフが内訳を見せてくれた。
目ん玉が飛び出る補修予定時間と金額が並んでいる。材料削り出しから始めるのか?
俺の体よりよっぽど高価だ。
あのスーツには何度も命を救われたし、この金額をかける価値は有るだろう。流石におんぶ抱っこでは申し訳ない金額なので、後でスミレさんに支払いしておこう。
防疫スーツを着てテントの外に出ると、熱波が全身を舐める。
見上げると、市街地の向こうに巨大な火の玉が浮かんでいた。
街を通り過ぎた後に燃やしたのか。まだ秩父の手前だな、延焼したら消火に手間がかかりそうだ。
ああ、だからウーファーのコントロール下で燃やしたかったのか。
片付けの手間は減らない。近すぎてラインに影響出そうだが、都市圏からの要請か?ありえる。景気の良い熊谷に片付けも分担させる腹積もりなのだろう。
入道雲が丸ごと火の玉になっているのだが、直径は市街地より大きい。
巨大な太陽が浮かんでいるのかと勘違いしてしまうレベルだ。
小爆発を繰り返しながら徐々に高度を下げている。
熱いな。放射熱でスーツが溶けかけている。
ウーファーの範囲内は遮熱しているのだろうが、それでもこれだけ離れた距離でこのヒリつく暑さだ。
北側でコントロールされててこれなら、反対側では火事になりそうだな。
火の玉に照らし出された熊谷市街地は陽炎で全体の輪郭が把握できず遠近感を喪失させる。炎をバックに揺れる建設途中の積層型構造体を見ていると幻想的な影絵映像を観ている気分になる。
周りを見渡すと、そのほとんどの人が無言で火の玉を見つめている。
ライヴは佳境に入り、身体が自然とリズムを刻む。シンコペーションを繰り返す魂のメトロノームが俺の心の中にも見えてきそうだ。
ヴォーカルのエロ女の突き上げる拳が曲のテンションを上げ、曲が膨れ上がる中、つつみちゃんが奏でるドスンと安定のベースが、複雑なリズムを強固な檻へとしたためてゆく。
きっとこれは、芸術ってやつなんだろう。
音楽が捻じ曲げる気象変動は壮大過ぎて、別に悲しくもないのに見てて涙が頬を伝った。
疑似太陽の中に増えてゆく黒点はそれぞれが次第に繋がってゆき、黒い網目状の骨格を晒しだし、次第に光と熱を弱めていった。
竜巻の触手は灰となり夜空に消え、黒く絞られた太陽は消し炭となり落下してゆく。
綺麗に燃えて無くなった肉嵐の後に、小雨が降り始めると、スポットライトは色とりどりに変更され、街の各所から歓声が響き始める。エロ女が感謝を一言述べて、その日のライヴは終わった。
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