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99%密室暴行事件⑤
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「それは加藤さんが、1週間後に引越しちゃうからですよね。引越したら騒音の件を他に住んでる人から相談されることも無くなるから、1週間くらい我慢できるはず」
「そうなんだよ。弱いけど動機はある。でもわざわざギターをうばおうとしたり殴ったりしなくてよいんだよ」
「日暮警部補。もう1人います」
「時巻探偵。それは誰かな?」
「飛田さんです!」
「おお……それは一体どうやって?」
「スケットくん。飛田さんはサークルに入ってたよね?」
「そうだね。スカイダイビングサークルに入ってるって言ってた。アウトドア用品店でバイトもしてるって」
「飛田さんの部屋にあったモノを使えば、3階からケガすることなく部屋を出る方法があるんだ」
「飛田さんがスカイダイビングを説明してくれたよね?」
「えーっと。高いところから飛び降りてパラシュートで降りてくるやつ……パラシュート!」
「そう!その通り!鍵のかかってない玄関から部屋に入って、窓から部屋を出る前に玄関の鍵を閉める。そして窓からパラシュートで部屋を出たんだ!そうすれば密室の完成さ!」
飛田ソラオさんは上の階に住んでる加藤さんのギターの音に悩んでいた。
だからギターを盗んでやろうと部屋にやってきた。ドアを開けると鍵はかかっていなくて、中に入ると加藤さんは昼寝していた。
そしてギターを盗もうとしたが加藤さんが目覚めて思わず殴ってしまった。
加藤さんが気を失っている間に玄関の鍵を閉めて、あわてて窓からパラシュートで部屋を出たんだ。
「見事な推理だ!これから飛田ソラオの部屋に行くぞ!」
日暮警部補は飛田ソラオさんの部屋のチャイムを押した。
すぐに飛田さんはドアを開けた。
「またですか?今度はなんですか?」
「飛田ソラオ。加藤騒太さんへの暴行容疑で逮捕する!」
飛田さんはびっくりした顔で日暮警部補の顔を見つめた。
「ちょっと……たしかに加藤さんのギターの音に悩んでましたけど、言ってなかったけどアリバイありますから」
「なんだって?」
飛田さんの言葉を聞いて日暮警部補も驚いた顔をする。僕とスケットくんも同じだ。いったいどんなアリバイがあるって言うんだ。
飛田さんは加藤さんが殴られた時間、自分の部屋にいた。
その時に飛田さんは大家さんと一緒にいたそうだ。
「なぜ、大家さんと2人で飛田さんの部屋に?」
日暮警部補は飛田さんを問い詰める。
「実は、俺たち付き合ってるんです」
今日一番の驚きだ。でも飛田さんの言っていることが本当だったとしたら、飛田さんも大家さんもアリバイが成立してしまう。
「大家さんにも確認したが、事件の時間たしかに飛田さんと会っていたそうだ」
飛田さんと大家さんは関係がバレたくなくて黙っていたという。飛田さんが大家さんに加藤さんの騒音の件で相談を繰り返すうちに恋愛に発展したそうだ。
今、このアパートの敷地にいるのは被害者の加藤さんと元山カレンさん、飛田ソラオさん、大家です代さん。
飛田さんと大家さんの2人のアリバイが証明されてしまった。
ということは元山さんが犯人ということになるんだけど……。
「問題はどうやって元山さんが密室を作ったのか……」
「うーん。もしかして飛田さんと大家さんが2人でやったとかかな」
スケットくんも頭を悩ませながら考えた。僕も一瞬その可能性を考えたけれど――。
「加藤さんがもうすぐ引っ越すことを大家さんだけが知ってると思ったけど、恋人の飛田さんも知っててもおかしくないから、それはないかもしれない」
いくら騒音で悩んでいてもあと1週間で引っ越すと分かれば我慢出来るはずだ。
「これは困ったな。完全に行き詰まった。有栖もそろそろへばってきてるな」
日暮警部補は3人の容疑者がアパートから出ないように入口で立っている有栖刑事の方を見た。
僕とスケットくんも有栖刑事の様子を見てみる。
太陽が照りつける中、手で顔をあおぎながら誰も逃げないように立っている。見ているこっちも暑くなってくる。
「モドルくん。どうしよう」
「ちょっと、賭けにでるしかない」
スケットくんがどういうことという顔を僕に向けた。あとは僕に任せてスケットくん。
「時間よ巻きもどれ!タイムリープ!ゴー!」
僕はタイムメガネを使ってタイムリープした。今日使える最後の1回だ。
17時頃に加藤さんは殴られた。僕は17時10分にタイムリープした。
階段のところで加藤さんの部屋を隠れながら見る。
犯人は元山さんなのは確実だ。飛田さんと大家さんにはアリバイがあるし、防犯カメラから他の侵入者はいないから。
「そうなんだよ。弱いけど動機はある。でもわざわざギターをうばおうとしたり殴ったりしなくてよいんだよ」
「日暮警部補。もう1人います」
「時巻探偵。それは誰かな?」
「飛田さんです!」
「おお……それは一体どうやって?」
「スケットくん。飛田さんはサークルに入ってたよね?」
「そうだね。スカイダイビングサークルに入ってるって言ってた。アウトドア用品店でバイトもしてるって」
「飛田さんの部屋にあったモノを使えば、3階からケガすることなく部屋を出る方法があるんだ」
「飛田さんがスカイダイビングを説明してくれたよね?」
「えーっと。高いところから飛び降りてパラシュートで降りてくるやつ……パラシュート!」
「そう!その通り!鍵のかかってない玄関から部屋に入って、窓から部屋を出る前に玄関の鍵を閉める。そして窓からパラシュートで部屋を出たんだ!そうすれば密室の完成さ!」
飛田ソラオさんは上の階に住んでる加藤さんのギターの音に悩んでいた。
だからギターを盗んでやろうと部屋にやってきた。ドアを開けると鍵はかかっていなくて、中に入ると加藤さんは昼寝していた。
そしてギターを盗もうとしたが加藤さんが目覚めて思わず殴ってしまった。
加藤さんが気を失っている間に玄関の鍵を閉めて、あわてて窓からパラシュートで部屋を出たんだ。
「見事な推理だ!これから飛田ソラオの部屋に行くぞ!」
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すぐに飛田さんはドアを開けた。
「またですか?今度はなんですか?」
「飛田ソラオ。加藤騒太さんへの暴行容疑で逮捕する!」
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「ちょっと……たしかに加藤さんのギターの音に悩んでましたけど、言ってなかったけどアリバイありますから」
「なんだって?」
飛田さんの言葉を聞いて日暮警部補も驚いた顔をする。僕とスケットくんも同じだ。いったいどんなアリバイがあるって言うんだ。
飛田さんは加藤さんが殴られた時間、自分の部屋にいた。
その時に飛田さんは大家さんと一緒にいたそうだ。
「なぜ、大家さんと2人で飛田さんの部屋に?」
日暮警部補は飛田さんを問い詰める。
「実は、俺たち付き合ってるんです」
今日一番の驚きだ。でも飛田さんの言っていることが本当だったとしたら、飛田さんも大家さんもアリバイが成立してしまう。
「大家さんにも確認したが、事件の時間たしかに飛田さんと会っていたそうだ」
飛田さんと大家さんは関係がバレたくなくて黙っていたという。飛田さんが大家さんに加藤さんの騒音の件で相談を繰り返すうちに恋愛に発展したそうだ。
今、このアパートの敷地にいるのは被害者の加藤さんと元山カレンさん、飛田ソラオさん、大家です代さん。
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ということは元山さんが犯人ということになるんだけど……。
「問題はどうやって元山さんが密室を作ったのか……」
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