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対決!殺魚事件④
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「玉止か。玉止には会ってないな。それに戻った時間も16時25分くらいだな。昨日は16時30分から職員会議があったから、それに間に合うように教室に戻ったんだよ」
担持先生は自分の手帳をみて確認した。その手帳を覗いてみると確かに昨日の日付には16時30分~会議と書かれている。
「ちょっと待ってどういうことだろ?」
スケットくんは頭を悩ませている。僕も同じだ。
16時10分に飼馬くんが水換えを終わらせた。
そして16時30分に忘れ物を取りに来た玉止くんが担持先生から頼まれて水槽の水を足した。
だけど担持先生は16時25分には教室に見回りに行ったけれど16時30分には職員室で会議をしている。
担持先生と玉止くんが言っていることが食い違っている。
「担持先生も玉止くんも嘘を言っているわけないし……」
これはもうタイムリープしてシ確認するしかない。
「時間よ巻きもどれ!タイムリープ!ゴー!」
僕はタイムメガネで昨日の16時24分にタイムリープした。担持先生の言っていることを確認する為だ。
教室の一番後ろにある水槽の中の水は8割のまま変わっていない。
教室窓側のカーテンの後ろに隠れて担持先生が来るのを待った。
「あれ笛口さん?」
最初に教室にやって来たのは笛口さんだった。自分の机の引き出しからリコーダーを探して机に上に置いた。どうやら笛口さんも忘れ物をしたみたいだ。
「笛口どうした?」
ちょうどその時、担持先生が後ろのドアから教室に入ってきた。時間は16時25分。
「音楽クラブで使うリコーダーを忘れて取りに来ました」
「そうか。気をつけてな」
担持先生がそう言うと笛口さんは教室から出ようとする。
「あっ、笛口。ちょっとお願いしていいか?」
「なんですか?」
「水槽の水、足しといてくれないか?飼馬くんに水換えお願いしたんだけど、最後までできてないみたいなんだ。ほら水が満杯になってないだろ。水足してくれるだけでいいから頼んだ」
担持先生はそういうと笛口さんの返事を聞かないまま速足で教室から出ていった。職員室での会議が迫ってきているようだ。
何か言いたそうな表情の笛口さんはとぼとぼと水槽の目の前へ歩いていく。
「私、お魚さん苦手なのに……」
笛口さんはひとりごとを言った。
その瞬間、タイムリープのタイムリミットがやってきて僕はオリジナルタイムに戻ってしまった。
このタイムリープで担持先生が言っていたことが本当だと分かった。そして水槽の水を足すようにお願いされたのは玉止くんじゃなくて笛口さんだった。
そんな笛口さんは魚嫌い。きっと笛口さんは水を足さなかったんだ。とすると――。
僕は今日3回目のタイムリープをした――。
時間は16時29分。笛口さんと玉止くんは廊下でバッタリ会ったみたいだ。
そこで2人が話しているのが聞こえる。
「玉止くん。担持先生が水槽の水を満杯にしておいてって言ってたよ!それじゃお願いね」
笛口さんはそう言うと早足で廊下を曲がっていってしまった。
「水槽ね~水槽~」
玉止くんはそう呟きながら教室に戻って忘れ物の水筒を見つけて、水槽の前に行く。
そして怪我をした自分の手を見つめて頭を抱えている。
「これなら大丈夫だよな?」
自分自身にそう問いかけるように水筒を左右に振ってから、水槽の中に入れ始めた。
「事件の真相が分かったぞ!間違いない!」
僕は小さくガッツポーズをした。これで全ての謎が解けたはずだ。
僕とスケットくんが職員室から教室へ戻る途中、1時間目の終わりのチャイムが鳴った。
教室に入ると黒板の前にケイジくんが立っていた。自信満々な表情が顔を見るだけでも分かる。きっと事件の真相を見抜いたに違いない。
「ちょうどいい所にこれから俺の推理を披露するところだ」
ケイジくんはそういうと黒板に白いチョークで文字を書きながら推理を披露していく。
クラスメイトはみんな黙ってケイジくんの推理を聞こうとしている。僕とスケットくんは教室の前に立ったままケイジくんの推理を聞くことにした。
「まず被害者であるメダちゃんが元気を無くした理由だ。今朝の時点でエサはまだ入っていたから空腹が理由じゃない。だとすると、なにが原因だと考えられるのか……飼馬くん」
ケイジくんは飼馬くんの言葉を目線でうながした。
「メダちゃんは……メダカは汚れた水が嫌いなんだ」
担持先生は自分の手帳をみて確認した。その手帳を覗いてみると確かに昨日の日付には16時30分~会議と書かれている。
「ちょっと待ってどういうことだろ?」
スケットくんは頭を悩ませている。僕も同じだ。
16時10分に飼馬くんが水換えを終わらせた。
そして16時30分に忘れ物を取りに来た玉止くんが担持先生から頼まれて水槽の水を足した。
だけど担持先生は16時25分には教室に見回りに行ったけれど16時30分には職員室で会議をしている。
担持先生と玉止くんが言っていることが食い違っている。
「担持先生も玉止くんも嘘を言っているわけないし……」
これはもうタイムリープしてシ確認するしかない。
「時間よ巻きもどれ!タイムリープ!ゴー!」
僕はタイムメガネで昨日の16時24分にタイムリープした。担持先生の言っていることを確認する為だ。
教室の一番後ろにある水槽の中の水は8割のまま変わっていない。
教室窓側のカーテンの後ろに隠れて担持先生が来るのを待った。
「あれ笛口さん?」
最初に教室にやって来たのは笛口さんだった。自分の机の引き出しからリコーダーを探して机に上に置いた。どうやら笛口さんも忘れ物をしたみたいだ。
「笛口どうした?」
ちょうどその時、担持先生が後ろのドアから教室に入ってきた。時間は16時25分。
「音楽クラブで使うリコーダーを忘れて取りに来ました」
「そうか。気をつけてな」
担持先生がそう言うと笛口さんは教室から出ようとする。
「あっ、笛口。ちょっとお願いしていいか?」
「なんですか?」
「水槽の水、足しといてくれないか?飼馬くんに水換えお願いしたんだけど、最後までできてないみたいなんだ。ほら水が満杯になってないだろ。水足してくれるだけでいいから頼んだ」
担持先生はそういうと笛口さんの返事を聞かないまま速足で教室から出ていった。職員室での会議が迫ってきているようだ。
何か言いたそうな表情の笛口さんはとぼとぼと水槽の目の前へ歩いていく。
「私、お魚さん苦手なのに……」
笛口さんはひとりごとを言った。
その瞬間、タイムリープのタイムリミットがやってきて僕はオリジナルタイムに戻ってしまった。
このタイムリープで担持先生が言っていたことが本当だと分かった。そして水槽の水を足すようにお願いされたのは玉止くんじゃなくて笛口さんだった。
そんな笛口さんは魚嫌い。きっと笛口さんは水を足さなかったんだ。とすると――。
僕は今日3回目のタイムリープをした――。
時間は16時29分。笛口さんと玉止くんは廊下でバッタリ会ったみたいだ。
そこで2人が話しているのが聞こえる。
「玉止くん。担持先生が水槽の水を満杯にしておいてって言ってたよ!それじゃお願いね」
笛口さんはそう言うと早足で廊下を曲がっていってしまった。
「水槽ね~水槽~」
玉止くんはそう呟きながら教室に戻って忘れ物の水筒を見つけて、水槽の前に行く。
そして怪我をした自分の手を見つめて頭を抱えている。
「これなら大丈夫だよな?」
自分自身にそう問いかけるように水筒を左右に振ってから、水槽の中に入れ始めた。
「事件の真相が分かったぞ!間違いない!」
僕は小さくガッツポーズをした。これで全ての謎が解けたはずだ。
僕とスケットくんが職員室から教室へ戻る途中、1時間目の終わりのチャイムが鳴った。
教室に入ると黒板の前にケイジくんが立っていた。自信満々な表情が顔を見るだけでも分かる。きっと事件の真相を見抜いたに違いない。
「ちょうどいい所にこれから俺の推理を披露するところだ」
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