【R18+BL】sweet poison ~愛という毒に身を侵されて……~

hosimure

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新たなる未来の為に

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「陽一だけだよ? ボクが甘えるのは」
「それは嬉しいな」
 陽一は軽く笑うと、水を口に含み、羽月に口移しした。
「んっ…。ああ、本当に美味しいね。このお水」
「だろう? …もっと飲むか?」
「うん」
 弱々しくもいつものふんわりした笑みを浮かべて見せる羽月に、ほっと一安心した。
 二回目も口移しで水を飲ませた。けれど途中から羽月の舌が入り込んできた。
「んんっ…」
 冷たい水と、熱い舌の感触が腰に甘い痺れを走らせる。
「…具合悪いんだろう? 大人しく寝とけよ」
「んっ…。でも陽一が欲しい。陽一が一番元気になれる素なんだ」
「バカ」
 苦笑しながらも、羽月の首に腕を回す。ビンをサイドテーブルに置いて、より深くキスをする。
 再会してから数週間、ずっと餓えていた。身も心もお互いを求めて、乾いていた。
「陽一、それで悪いんだけど…このままの体勢で良い?」
「このままって…」
 今の体勢は、羽月の上に陽一が乗っかっている。それはつまり…と思い当たり、陽一は耳まで真っ赤になった。
「…分かったよ。コーヒーを飲ませたのは、オレのせいでもあるし」
「それは気にしなくていいんだけど…」
「気にする! いいからお前は黙ってろ!」
「ぶっ!」
 枕で顔を押さえ込み、陽一は深く息を吐いた。
 そして自らスーツを脱ぎ捨て、羽月の服も脱がせていく。
「うっ…」
 羽月の下着を脱がせた時、眼に飛び込んできたものを見て、思わず唸った。すでに上を向きかけているのだから、恐ろしい…。
「羽月、お前…キスだけでこうなるのかよ?」
 ぎゅっと先端を握り締めると、羽月は枕を自分の顔に押し付けた。
「だっだって久し振りだったし…」
 恐らく顔は真っ赤になっているだろうことは、見ずとも分かる。
 その様子は可愛らしいが、しかし威力を知っている陽一は少しげんなりした。
 だが羽月が具合を悪くした原因を思い起こし、覚悟を決めて羽月の熱を銜えた。
「んむぅっ…」
「あっ、陽一…!」
 羽月のはただでさえ大きいのに、興奮して太くなってしまったら陽一の口の中に全ては収まりきらない。
 なので先端を口に含み、割れ目から溢れる透明の蜜を舐める。そして自分の唾液と共に茎に滴らせ、両手で扱いていくしかない。
「んんっ、あふぅ…」
 羽月の味を舌に感じているうちに、唾液の量が増え、部屋に淫らな水音が満ちる。ぴちゃぴちゃと音を立てながら、羽月の熱を刺激していく。
 やがて硬さを持って立ち上がった熱を、陽一は口から外した。
「このくらいでいいか?」
「あっ、うん」
 羽月は枕を目元まで外して、陽一が自分のを銜えている様子を見ていた。
「でも陽一のは…」
「…ああ」
 陽一は気まずそうに自分の下半身を見た。恐る恐る自分の中指を窪みに差し込む。
「んっ…!」
 ゆっくり入れるも、どうしても力が入ってしまう。
「陽一、こっちに来て」
 羽月が枕を置いて、両手を広げる。陽一は黙って羽月の腕の中に包まれた。
「ちょっと冷たいかもしれないけど、ガマンしてね」
 羽月は手で陽一の太ももの裏を押し上げ、窪みを広げた。そして滑りのある指を一本、挿入した。
「んあっ、なっ何塗ってんだよ?」
「ローション。この前、かなり負担をかけたからね。用意しておいたんだ」
 甘いバラの匂いがする。ローションに濡れた羽月の指が一本、また一本と数を増やして中に入ってくる。
「んくぅっ…あっ、はぁ」
 出る吐息が熱く、そして甘くなる。
 だんだんと挿入のスピードが速くなるにつれ、中心に熱が集まっていくのを感じる。
 時折指が窪みの中の膨らみに当たるたびに、腰がビクビクと動いてしまう。
「あっ、羽月。もうっ…!」
「うん、大丈夫そうだね。じゃあ陽一、腰上げて」
 陽一はベッドに両手をつくと、腰を上げた。そして窪みに羽月の先端を当てると、ゆっくり下ろしていく。
「ああっ、んあっ…んっんん」
 滑りのおかげで、羽月の熱はスムーズに中に入っていく。それでも時々止まりながら、ゆっくりと全てを収め、深く息を吐いた。
「ああ…。陽一の中って、本当に気持ち良い」
「そう…か」
 頭に血が上っていて、上手く言葉が返せない。きっと顔は真っ赤に染まっているだろう。
 羽月の熱を体に馴染ませてから、小刻みに腰を動かしはじめた。
「あっ、あっ、んっ…あっ!」
 先端が陽一の前立腺を擦り上げるたび、腰に電流が走る。それがたまらなくて、足を広げて、片手で自らを扱き始めた。
「陽一、スゴイ…! イヤらしいね」
 欲情した眼で、羽月は陽一を見上げた。
「言って、ろ…」
 もう何も考えられなかった。頭の中が真っ白で、ただただ快楽を求めた。
 無我夢中で腰を動かし、自身を擦り上げる。透明な蜜が羽月の腹の上に飛び散るのも気にせず、ただ快楽を貪った。
「陽一、キスして」
 上半身を起こし、羽月が顔をこちらに向けてきた。
「んっ…ふう」
 だから噛み付くように、キスをする。空いてる方の手を羽月の首に回し、腰を動かし続ける。
 陽一を扱く手に、羽月の手が重なる。
「あっ、羽月! オレもう…!」
「うん。イこう?」
 下から羽月が動き出した。激しい挿入に、眼が眩む。
「あっ、あっ! 羽月、羽月っ…!」
「陽一、愛してる。大好きだよ」
 熱い囁きが耳に流し込まれ、陽一は欲望を解放した。
「ああっ…!」
 そしてすぐに中に、羽月の欲望が爆ぜる。下半身から上ってくる快感に、まぶたを閉じても目の奥がチカチカした。
「ふっ…う」
 腹の中に何度も欲望を注ぎ込みながら、羽月の手は陽一のを扱いた。最後の一滴まで、欲望を搾り尽くそうとするかのように。
 ぐったりと凭れかかってくる陽一の体を受け止め、羽月は頭を撫でた。
「淫らな陽一も素敵だね」
「お前…ホントにバカだよな」
 憎まれ口をたたきながら、陽一は目の前にいる美しい男にキスをする。
「水、飲む?」
「ああ…。今度はお前が飲ませてくれよ」
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