光輪学院高等部・『オカルト研究部』

hosimure

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榊はゆっくりと眼を開けた。

「んんっ……」

光が弱まり、恐る恐る眼を開ける。

鐘の音も、すでに鳴り止んでいた。

榊の眼に映ったのは、眩い朝日だった。

「ふぅ……。何とか無事に、今年も終わったな」

疲れた笑みを浮かべ、榊は手摺まで歩いて行った。

見下ろせば、四人の部印達が校庭で合流しているのが見えた。

「……さて、部長として、締め括ろうか」



「はぁ……。やっと終わったわね」

「今年も無事に終わって良かった」

「そうだねぇ」

「コレが……無事、ですか」

四人も疲れた顔をしていた。

「あ~。今日が土曜日で良かったわ」

「念の為、今日と明日は学校を閉鎖するみたいだね」

「いろいろと危ないからねぇ」

「……もう寝て、忘れたいです」

「お~いっ! みんなぁ!」

榊が再び合流したところで、オカルト研究部全員がそろった。

「お疲れ様! そしてご苦労様でした」

「それ、こっちのセリフですよ。部長」

「最後の締め括りは、やっぱり部長じゃないといけませんよね」

神無月と依琉が笑みを浮かべた。

「ホントホント。部長、お疲れ様でしたぁ」

「そしてご苦労様でした」

雛と九曜は二人そろって頭を下げた。

「みんな……、ありがとう」

榊は満面の笑みで、四人の顔を見た。

「さて! それじゃあお開きにしようか」

「は~い!」

四人の声が、キレイにそろった。

「ところでみんな、これからの予定は?」

「寝たいところですけどね~」

「お腹空いたよね、神無月」

「そうだよねぇ。お腹減ったよねぇ」

「こんな朝早く開いてる所なんて、ファーストフードがファミレスしかないですよ?」

「良いね! みんなで行こっか!」

「じゃあ部長の奢りで!」

「ボクも賛成」

「アタシもぉ」

「俺も賛成です。年上が奢るのって、当然ってカンジですし」

「みんなして……。もう! 分かったよ! 僕の奢りで食べに行こう!」

「「「「やったぁ~!」」」」



晴れ渡る青空の下、5人はまだ知らなかった。

部活動はまだ、続いていることを――。



【終わり】
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