携帯彼氏の災難!?【マカシリーズ・6】

hosimure

文字の大きさ
1 / 11

災難のハジマリ

しおりを挟む
「あっ、ケータイ教室に忘れちゃった。ちょっと取ってくるから、ミナ、先に行ってて」

「うん、分かったぁ」

友人のミナを先に移動教室へ向かわせ、私、マカは教室へ早足で戻る。

昼休みが終わり、次は音楽室で音楽の勉強だ。

なのにケータイを机の中に入れっぱなしにしてしまった。

高校三年にもなって、ちょっと情けないかもしれない。

「早く行かないとな」

ぼそっと低く呟き、教室の引き戸を開けた。

「ひっ…!」

…ところが予想外の展開。

一年の時、同じクラスだった女の子が、私の机の中に手を突っ込んでいたのだ。

「…どうしたの?」

あえて明るく聞いてみた。

財布は持っている。貴重品と呼べるのはケータイぐらいだ。

しかし彼女の手には、私のシルバーのケータイが握られている。

「あっあのっ…あのっ!」

…だが、彼女はもう片方の手で、真っ赤なケータイを握り締めている。

「ごっごめんなさいっ!」

そう言って彼女は後ろの引き戸から教室を出て行った。

「…何なんだ? 一体」

私は不審に思いながら、駆け足で自分の机に向かう。

机に手を突っ込み、自分のケータイを取り出した。

そして開けて見る。

『あっ、はじめましてぇ』

バタンッ!

…閉じた。

何か今一瞬…ヘンなのが見えた。

恐る恐るケータイを開く。

『いっきなり閉じるなんてヒドイなぁ。ちゃんと挨拶したのに』

………。

「…何だ? お前は」

ケータイの待ち受け画面に、一人の青少年が写っていた。

確か私の待ち受け画面は、自分で撮った桜の写メだった。

なのにいつの間にか、変な男に代わっている。

『あっ、オレはハズミって言うんだ。よろしくね』

………。

………………。

………………………。

「幻覚か…」

『えっ、イヤっ、違うよ! オレはちゃんとキミのケータイの中にいるんだって!』

しかも会話まで出来る。

酷い幻覚だ。

疲れているんだな。

「さて、授業に遅れる」

私は再びケータイを閉じ、足早に音楽室に向かった。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

意味が分かると怖い話(解説付き)

彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです 読みながら話に潜む違和感を探してみてください 最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください 実話も混ざっております

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

七竈 ~ふたたび、春~

菱沼あゆ
ホラー
 変遷していく呪いに終わりのときは来るのだろうか――?  突然、英嗣の母親に、蔵を整理するから来いと呼び出されたり、相変わらず騒がしい毎日を送っていた七月だが。  ある日、若き市長の要請で、呪いの七竃が切り倒されることになる。  七竃が消えれば、呪いは消えるのか?  何故、急に七竃が切られることになったのか。  市長の意図を探ろうとする七月たちだが――。  学園ホラー&ミステリー

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

それなりに怖い話。

只野誠
ホラー
これは創作です。 実際に起きた出来事はございません。創作です。事実ではございません。創作です創作です創作です。 本当に、実際に起きた話ではございません。 なので、安心して読むことができます。 オムニバス形式なので、どの章から読んでも問題ありません。 不定期に章を追加していきます。 2026/1/6:『まどのそと』の章を追加。2026/1/13の朝4時頃より公開開始予定。 2026/1/5:『おちゃ』の章を追加。2026/1/12の朝4時頃より公開開始予定。 2026/1/4:『かみ』の章を追加。2026/1/11の朝4時頃より公開開始予定。 2026/1/3:『おかのうえからみるけしき』の章を追加。2026/1/10の朝8時頃より公開開始予定。 2026/1/2:『そうしき』の章を追加。2026/1/9の朝4時頃より公開開始予定。 2026/1/1:『いえい』の章を追加。2026/1/8の朝4時頃より公開開始予定。 2025/12/31:『たこあげ』の章を追加。2026/1/7の朝4時頃より公開開始予定。 ※こちらの作品は、小説家になろう、カクヨム、アルファポリスで同時に掲載しています。

怪異語り 〜世にも奇妙で怖い話〜

ズマ@怪異語り
ホラー
五分で読める、1話完結のホラー短編・怪談集! 信じようと信じまいと、誰かがどこかで体験した怪異。

【⁉】意味がわかると怖い話【解説あり】

絢郷水沙
ホラー
普通に読めばそうでもないけど、よく考えてみたらゾクッとする、そんな怖い話です。基本1ページ完結。 下にスクロールするとヒントと解説があります。何が怖いのか、ぜひ推理しながら読み進めてみてください。 ※全話オリジナル作品です。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

処理中です...