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第0話 この世界の理
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この世界はステイツ。いわゆる異世界である。だが魔法はない。あるのは『導具』と人々を襲う魔獣のみ…
『導具』が人類にもたらされたのは今から192年前。その頃の人類は魔獣に怯えながら暮らしていた。その様子を眺めていた神は不憫に思ったのか、それともただの気まぐれか、魔獣と互角に戦えるだけの力を持ち、持ち主の人生を導く道具、『導具』をランダムに取り出せる宝箱、パンドラをそれぞれの国に与えた。その力は絶大で、非力な人間でも魔獣と戦い、勝つことができた。神が言うには
「そのパンドラから『導具』を取り出せるのは16歳以上だけだ。そして一人一つしか取り出すことはできない。使い方は『導具』を手に入れると同時に分かる仕組みだ。それでは上手くやるのだぞ」
とのことだ。その後人類は『導具』を使い魔獣を倒し、発展していき、国の基盤がしっかりした頃、『導具』を手に入れるのは16歳の誕生日だと決まった。その中で人々は『導具』の中での強弱にランクをつけ始めた。そのランクの基準は
ランクX…災害レベルの魔獣に勝てる。
ランクA…大型魔獣に勝てる。
ランクB…中型魔獣に勝てる。
ランクC…小型魔獣に勝てる。
ランクD…戦いには向かない。
である。そしてステイツにある国の一つ、ディアラの首都シユウドにある王国騎士団にはランクA以上の『導具』を持つ者しか入団することは不可能であり、だからこそ小さな子供のほとんどが王国騎士団に入ることを夢に見て16歳の誕生日に絶望する。それほどにランクA超えはレアなのだ。ランクXに至っては国内に三人しかいないのだから…
さて、場所は変わってここはトルオ。シユウドから遠く離れた田舎町だ。そして今まさに『導具』を手に入れるため首都シユウドに向かう馬車に乗る少年がいた。
「ハァー、めんっどくせー…萎えんだけど。俺『導具』いらねーから引きこもらせてくれよー」
……少年の名前はカルラ。この物語の、主人公である…
『導具』が人類にもたらされたのは今から192年前。その頃の人類は魔獣に怯えながら暮らしていた。その様子を眺めていた神は不憫に思ったのか、それともただの気まぐれか、魔獣と互角に戦えるだけの力を持ち、持ち主の人生を導く道具、『導具』をランダムに取り出せる宝箱、パンドラをそれぞれの国に与えた。その力は絶大で、非力な人間でも魔獣と戦い、勝つことができた。神が言うには
「そのパンドラから『導具』を取り出せるのは16歳以上だけだ。そして一人一つしか取り出すことはできない。使い方は『導具』を手に入れると同時に分かる仕組みだ。それでは上手くやるのだぞ」
とのことだ。その後人類は『導具』を使い魔獣を倒し、発展していき、国の基盤がしっかりした頃、『導具』を手に入れるのは16歳の誕生日だと決まった。その中で人々は『導具』の中での強弱にランクをつけ始めた。そのランクの基準は
ランクX…災害レベルの魔獣に勝てる。
ランクA…大型魔獣に勝てる。
ランクB…中型魔獣に勝てる。
ランクC…小型魔獣に勝てる。
ランクD…戦いには向かない。
である。そしてステイツにある国の一つ、ディアラの首都シユウドにある王国騎士団にはランクA以上の『導具』を持つ者しか入団することは不可能であり、だからこそ小さな子供のほとんどが王国騎士団に入ることを夢に見て16歳の誕生日に絶望する。それほどにランクA超えはレアなのだ。ランクXに至っては国内に三人しかいないのだから…
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「ハァー、めんっどくせー…萎えんだけど。俺『導具』いらねーから引きこもらせてくれよー」
……少年の名前はカルラ。この物語の、主人公である…
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