8 / 100
8.差別化
しおりを挟むそうして未来の皇帝と約束した日が来たわけだが。
「うーん、こまった……」
「どうしたんですか?」
「きんとれのまえに、じこしょうかいしなきゃいけねぇことはおぼえてたんだが……」
「あ、そういえばまえにしませんでしたね。しつれいしました。ぼくは、ディオ・セバールだいさんおうじです」
「お、おお、ありがとな……。ついでにあたいのなまえわかるか?」
「…………………え?」
一瞬固まった未来の皇帝ことディオ。やっぱりそうなるよな。まさか自分の名前を忘れたんですか?そんなわけ……ないですよね?とディオが目で語るのがわかる。そのまさかなんだよなぁ……前世での自分の名前ならわかるんだが。
「おじょうさまとばかりいわれてじぶんのフルネームがわかんねぇんだよ……あ、おじょうさまがあたいのなまえか?」
「さすがにちがいますね」
「だよなぁ」
おう……めっちゃ呆れられてるのがわかるぞ?いや、私でもそうなるだろうけど。いくら勉強から逃げてたとはいえ名前くらい知っとかないとさすがにやべぇもんなぁ。
「ルルリア・サブレこうしゃくれいじょうでしたよね」
「おお……!すげぇな、しってたのか!」
「まあ、こんやくしゃのなまえですし……」
「わ、わりぃ……あたい、あんたのなまえしらなかった……」
「じぶんのなまえをわすれるかたにきたいはしてませんから、だいじょうぶですよ?」
「うぐ……」
そりゃそうだ。なんだろう、胸が痛い。
「でも、これからはおぼえてくれるとうれしいです」
「お、おう!ディオだよな!」
「!………ええ、そうです」
一瞬驚いた顔をされたが、間違ってなかったようだ。さすがにさっき聞いた名前を忘れるほどバカじゃない。
「じぶんはともかく、ディオのなまえはわすれねぇよ!」
名前呼ばれただけでなんかすっげぇ嬉しそうにされちゃあ寧ろ忘れられないしな。なんか顔がいいからいちいち反応が可愛く見えるし。
「じぶんのなまえもわすれないようにしましょうよ……」
「わすれたときはディオにじこしょうかいたのむ。かわりに、あたいがディオのじこしょうかいしてやるよ!」
「はは……っじこしょうかいはじぶんでするものですよ?」
耐えきれなかったとばかりに笑いながらも最もなことを言うディオ。やっぱ人の楽しそうに笑う姿を見るのは好きだ。何よりディオは気のせいか会った時からどうも自分を抑え込んでいるように見えたから。やっぱ神様が言ってた髪の色のせいなのかもしれない。黒髪なんて前世じゃ一番多い色だったっつーのに。外見でとやかく言うやつはろくなのがいないのを私は知っている。
「こんやくしゃなんだからたがいのじこしょうかいぶんどってもいいだろ?きょうゆうざいさんてきななんかでさ」
「じこしょうかいが、きょうゆうざいさんってきいたことないですよ?はははっだめだ、おなかいたいっ」
「そんなおもしろいかー?」
まあ笑うのはいいこととはいえ、ディオは笑いすぎな気がしなくもない。何がディオをそこまで笑わせたのかはわからないが、しばらくディオが落ち着くまで目的の筋トレができることはなかった。
「うーん、こまった……」
「どうしたんですか?」
「きんとれのまえに、じこしょうかいしなきゃいけねぇことはおぼえてたんだが……」
「あ、そういえばまえにしませんでしたね。しつれいしました。ぼくは、ディオ・セバールだいさんおうじです」
「お、おお、ありがとな……。ついでにあたいのなまえわかるか?」
「…………………え?」
一瞬固まった未来の皇帝ことディオ。やっぱりそうなるよな。まさか自分の名前を忘れたんですか?そんなわけ……ないですよね?とディオが目で語るのがわかる。そのまさかなんだよなぁ……前世での自分の名前ならわかるんだが。
「おじょうさまとばかりいわれてじぶんのフルネームがわかんねぇんだよ……あ、おじょうさまがあたいのなまえか?」
「さすがにちがいますね」
「だよなぁ」
おう……めっちゃ呆れられてるのがわかるぞ?いや、私でもそうなるだろうけど。いくら勉強から逃げてたとはいえ名前くらい知っとかないとさすがにやべぇもんなぁ。
「ルルリア・サブレこうしゃくれいじょうでしたよね」
「おお……!すげぇな、しってたのか!」
「まあ、こんやくしゃのなまえですし……」
「わ、わりぃ……あたい、あんたのなまえしらなかった……」
「じぶんのなまえをわすれるかたにきたいはしてませんから、だいじょうぶですよ?」
「うぐ……」
そりゃそうだ。なんだろう、胸が痛い。
「でも、これからはおぼえてくれるとうれしいです」
「お、おう!ディオだよな!」
「!………ええ、そうです」
一瞬驚いた顔をされたが、間違ってなかったようだ。さすがにさっき聞いた名前を忘れるほどバカじゃない。
「じぶんはともかく、ディオのなまえはわすれねぇよ!」
名前呼ばれただけでなんかすっげぇ嬉しそうにされちゃあ寧ろ忘れられないしな。なんか顔がいいからいちいち反応が可愛く見えるし。
「じぶんのなまえもわすれないようにしましょうよ……」
「わすれたときはディオにじこしょうかいたのむ。かわりに、あたいがディオのじこしょうかいしてやるよ!」
「はは……っじこしょうかいはじぶんでするものですよ?」
耐えきれなかったとばかりに笑いながらも最もなことを言うディオ。やっぱ人の楽しそうに笑う姿を見るのは好きだ。何よりディオは気のせいか会った時からどうも自分を抑え込んでいるように見えたから。やっぱ神様が言ってた髪の色のせいなのかもしれない。黒髪なんて前世じゃ一番多い色だったっつーのに。外見でとやかく言うやつはろくなのがいないのを私は知っている。
「こんやくしゃなんだからたがいのじこしょうかいぶんどってもいいだろ?きょうゆうざいさんてきななんかでさ」
「じこしょうかいが、きょうゆうざいさんってきいたことないですよ?はははっだめだ、おなかいたいっ」
「そんなおもしろいかー?」
まあ笑うのはいいこととはいえ、ディオは笑いすぎな気がしなくもない。何がディオをそこまで笑わせたのかはわからないが、しばらくディオが落ち着くまで目的の筋トレができることはなかった。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説

こども病院の日常
moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。
18歳以下の子供が通う病院、
診療科はたくさんあります。
内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc…
ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。
恋愛要素などは一切ありません。
密着病院24時!的な感じです。
人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。
※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。
歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。

会社の上司の妻との禁断の関係に溺れた男の物語
六角
恋愛
日本の大都市で働くサラリーマンが、偶然出会った上司の妻に一目惚れしてしまう。彼女に強く引き寄せられるように、彼女との禁断の関係に溺れていく。しかし、会社に知られてしまい、別れを余儀なくされる。彼女との別れに苦しみ、彼女を忘れることができずにいる。彼女との関係は、運命的なものであり、彼女との愛は一生忘れることができない。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【Vtuberさん向け】1人用フリー台本置き場《ネタ系/5分以内》
小熊井つん
大衆娯楽
Vtuberさん向けフリー台本置き場です
◆使用報告等不要ですのでどなたでもご自由にどうぞ
◆コメントで利用報告していただけた場合は聞きに行きます!
◆クレジット表記は任意です
※クレジット表記しない場合はフリー台本であることを明記してください
【ご利用にあたっての注意事項】
⭕️OK
・収益化済みのチャンネルまたは配信での使用
※ファンボックスや有料会員限定配信等『金銭の支払いをしないと視聴できないコンテンツ』での使用は不可
✖️禁止事項
・二次配布
・自作発言
・大幅なセリフ改変
・こちらの台本を使用したボイスデータの販売
男性向け(女声)シチュエーションボイス台本
しましまのしっぽ
恋愛
男性向け(女声)シチュエーションボイス台本です。
関西弁彼女の台本を標準語に変えたものもあります。ご了承ください
ご自由にお使いください。
イラストはノーコピーライトガールさんからお借りしました

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる