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衝撃の事実と結末
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『西園寺桜華は京都ではなく、この近くの大学にこの春から通いだした。京都にいる西園寺桜華は偽物だ。理由をお前に話す必要はない。彼女には能力者に能力を奪わせる仕事をさせている。能力者が最近、暴れているので、その能力者の力を奪い、これ以上、能力者が事件を起こさないようにするのが目的だと、仕事内容を説明しておく。お前はそのまま事件を起こした能力者を殺していけばいい。我は彼女に犯人についての情報を時折伝える。そのうちに彼女は犯人がお前だと気づくだろう。お前は彼女が接触してくるまで能力者を殺し、子供の幽霊を作り続けることができる。良い話だとは思わないか。』
もし、この話が本当に実現できたとして、どうしてこうも回りくどいことをして西園寺桜華という人物を殺そうとするのだろうか。瀧は能力を使い、少年がどのような能力を持っているのか確認した。しかし、なぜか少年からは何も読み取ることができない。
今まで能力を使って相手の力が何であるか読み取れなかったことはない。いったい、この少年は何者なのだろうか。もしや、自分はとんでもない相手と約束をして力を与えられたのではないだろうか。そんな不安が押し寄せてきた。しかし、それすらも少年にはお見通しのようだった。
『お主の言いたいことはわかるが、我の正体は決して怪しいものではない。お主が我の能力を読めないのは当たり前だ。我は人間ではないのだからな。それ以外のことはここでは言えない。ただ、西園寺桜華を殺してくれた暁には話してやってもいいがな。』
瀧はもう後戻りできないところまで来てしまったと考え、少年の言う通りに殺人を繰り返した。少年の依頼通り、西園寺さんが接触してきたときにはためらわずに殺した。そして、今までしてきたように子供の幽霊にしてしまった。
少年は時たま、瀧の前に姿を現し、計画がどんな風に進んでいるか確認していた。西園寺さんを殺した後にも彼は瀧の前に姿を現した。
『瀧といったか。お前のお蔭でようやくこれで契約が終わりを告げた。一応、感謝の意を表しておこう。これでやっと我は自由の身だ。人間の生は短いとはいえ、こう何代もにわたって縛り付けられていれば、長くも感じるものか。』
それを最後に、それ以降は瀧の目の前に姿を見せなくなった。しかし、瀧はその後も殺人を辞めることはなかった。そして、これまで通り、子供の幽霊を作り出そうとしたが、それがかなうことはなかった。
どうやら少年との契約は、西園寺桜華という人物を殺すまでというものだったようだ。西園寺さんを殺してからというもの、能力者を殺しても魂を取り出すことはできなかった。力が失われたとわかった瀧は、急に自分が犯した罪を自覚した。そして、警察に自首しようとしたが、警察署の前まで来ては引き返した。
話を終えると、突然瀧は苦しみだした。そして、血を吐いて倒れてしまった。慌てて駆け寄ると瀧はすでに死んでいた。あまりにもあっけない最期である。警察に突き出し、罪を叱り償ってもらおうと思っていたのに死んでしまってはどうしようもない。
しかし、瀧の死は突然すぎる。私からの質問に答え、全部話し終えてからの死。誰かが、瀧の死をコントロールしたということか。おそらく、瀧に力を与えた人物が関係しているのだろう。なんとなくだが、そう思った。ということは、この近くに瀧に殺しを依頼した人物はいるということか。
「死んでしまったのか。この男は。死んでしまったのは仕方ない。ところでお主、いますぐこの部屋から出た方がよいぞ。」
私が呆然とその場に立ち尽くしていると、その場に九尾が現れた。そして、この寺を燃やすと言い出した。九尾が言うには、この寺には幽霊たちのせいで良くない気がたまっていて、このままだとこの町全体に影響を及ぼすほどの邪気になってしまうとのこと。私はよく理解できないまま、九尾の言う通り、地下室からでて、寺の外に逃げ出した。
九尾がしつこく寺の外に私を逃がそうとするので、地下室に瀧を置いてきてしまった。
私が寺の外を出るのと同時に九尾は炎を寺に向かって放った。寺は青白い炎を上げて燃え上がり、火がおさまるころにはそこには寺は跡形もなくなっていた。瀧の遺体もそのまま炎に焼かれて消失してしまった。
寺の外には雨水君と佐藤さんと翼君と狼貴君がいた。みんな無事に寺の外に逃げていたようだ。なんだかよくわからないまま、今回の事件は幕を閉じたのだった。
もし、この話が本当に実現できたとして、どうしてこうも回りくどいことをして西園寺桜華という人物を殺そうとするのだろうか。瀧は能力を使い、少年がどのような能力を持っているのか確認した。しかし、なぜか少年からは何も読み取ることができない。
今まで能力を使って相手の力が何であるか読み取れなかったことはない。いったい、この少年は何者なのだろうか。もしや、自分はとんでもない相手と約束をして力を与えられたのではないだろうか。そんな不安が押し寄せてきた。しかし、それすらも少年にはお見通しのようだった。
『お主の言いたいことはわかるが、我の正体は決して怪しいものではない。お主が我の能力を読めないのは当たり前だ。我は人間ではないのだからな。それ以外のことはここでは言えない。ただ、西園寺桜華を殺してくれた暁には話してやってもいいがな。』
瀧はもう後戻りできないところまで来てしまったと考え、少年の言う通りに殺人を繰り返した。少年の依頼通り、西園寺さんが接触してきたときにはためらわずに殺した。そして、今までしてきたように子供の幽霊にしてしまった。
少年は時たま、瀧の前に姿を現し、計画がどんな風に進んでいるか確認していた。西園寺さんを殺した後にも彼は瀧の前に姿を現した。
『瀧といったか。お前のお蔭でようやくこれで契約が終わりを告げた。一応、感謝の意を表しておこう。これでやっと我は自由の身だ。人間の生は短いとはいえ、こう何代もにわたって縛り付けられていれば、長くも感じるものか。』
それを最後に、それ以降は瀧の目の前に姿を見せなくなった。しかし、瀧はその後も殺人を辞めることはなかった。そして、これまで通り、子供の幽霊を作り出そうとしたが、それがかなうことはなかった。
どうやら少年との契約は、西園寺桜華という人物を殺すまでというものだったようだ。西園寺さんを殺してからというもの、能力者を殺しても魂を取り出すことはできなかった。力が失われたとわかった瀧は、急に自分が犯した罪を自覚した。そして、警察に自首しようとしたが、警察署の前まで来ては引き返した。
話を終えると、突然瀧は苦しみだした。そして、血を吐いて倒れてしまった。慌てて駆け寄ると瀧はすでに死んでいた。あまりにもあっけない最期である。警察に突き出し、罪を叱り償ってもらおうと思っていたのに死んでしまってはどうしようもない。
しかし、瀧の死は突然すぎる。私からの質問に答え、全部話し終えてからの死。誰かが、瀧の死をコントロールしたということか。おそらく、瀧に力を与えた人物が関係しているのだろう。なんとなくだが、そう思った。ということは、この近くに瀧に殺しを依頼した人物はいるということか。
「死んでしまったのか。この男は。死んでしまったのは仕方ない。ところでお主、いますぐこの部屋から出た方がよいぞ。」
私が呆然とその場に立ち尽くしていると、その場に九尾が現れた。そして、この寺を燃やすと言い出した。九尾が言うには、この寺には幽霊たちのせいで良くない気がたまっていて、このままだとこの町全体に影響を及ぼすほどの邪気になってしまうとのこと。私はよく理解できないまま、九尾の言う通り、地下室からでて、寺の外に逃げ出した。
九尾がしつこく寺の外に私を逃がそうとするので、地下室に瀧を置いてきてしまった。
私が寺の外を出るのと同時に九尾は炎を寺に向かって放った。寺は青白い炎を上げて燃え上がり、火がおさまるころにはそこには寺は跡形もなくなっていた。瀧の遺体もそのまま炎に焼かれて消失してしまった。
寺の外には雨水君と佐藤さんと翼君と狼貴君がいた。みんな無事に寺の外に逃げていたようだ。なんだかよくわからないまま、今回の事件は幕を閉じたのだった。
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