39 / 48
39嘘の関係
しおりを挟む
「まさかあいつが荒島先生と爛れた関係だったなんて」
「甲斐が年上好きとは知らなかった」
「まさか、甲斐が教師と恋仲だったなんて」
クラスは甲斐と荒島の欠席の件で盛り上がっていた。
明寿が三人を準備室に閉じ込めた事件から二日後には、教師たちが口にしなくても、自然と噂が広まっていた。普段休まない人間が二人も休んでいるのだ。彼らに何らかの関係があるのを疑うのも無理はない。そして、荒島には赴任当初から黒い噂もあった。そのため、安直に荒島と甲斐を結びつける噂が広まったという訳だ。
(まあ、噂は私が広めたんだけど)
実際に荒島と関係があったのは明寿である。彼らの噂を広めることで明寿が得るメリットは多い。甲斐へ精神的なダメージを与えられること、同時に荒島にも同様のダメージを与えて明寿との関係を断つことができる。
『一年の甲斐と英語の荒島が恋仲らしい』
『今、彼らが休んでるのは、その関係がばれたからだって』
『放課後、準備室でヤッテたみたいだ』
担任との放課後の話し合いを終えた次の日、明寿は精力的に噂を広めることにした。噂など顔が知られていない赤の他人に小声で吹聴するだけで、面白いように広まっていく。
「白石君って、甲斐と親しかったよな。荒島先生とのこと、知っていたか?」
明寿が甲斐と親しくしていたことで、クラスメイトが噂を広めた当人にその話題を振ってきた。あまりにもうまくいきすぎて、笑いたくなるがぐっとこらえる。
「さあ、私も甲斐君とは親しいと思っていたけど、何も聞いていなかったなあ」
あたかも今、クラスメイトの話で初めて知ったかのような驚いた反応をする。
「そういえば、白石君って荒島先生と仲良くなかった?補習を受けていたみたいだけど」
「確かに受けていたけど、いたって普通の補習だったよ。授業でわからないところを教えてもらうとか」
「そうだよね。白石君、マジメだもんね」
「そうそう、白石君が荒島先生と……なんて、ありえないでしょ」
明寿が荒島の補習を受けていたことをクラスメイトは知っていた。とはいえ、普段の明寿の授業態度や生活態度を比較して、疑いは晴れたらしい。そんなうわべだけの行動でだまされるとは、まだまだ彼らは子供だ。
(清水については、事務員だから噂にならないな)
クラスメイトが口にするのは、荒島と甲斐のことだけだった。事務員のことは話題に上がらない。やはり、生徒と接点の少ない事務員は影が薄いのだろう。噂も荒島と甲斐のことだけしか広めていないから当然かもしれない。
だれも、甲斐の真の恋人が事務員の清水だと気付く者はいなかった。クラスメイトの大半は甲斐と荒島が生徒と教師の禁断の関係に発展していたことに興味を持っていた。
(面白いほどにうまくいった)
それなのに、なぜあまり心が晴れないのだろうか。とはいえ、あとは仕上げを佐戸がしてくれるだろう。甲斐にとって、一番効果的な復讐だろう。
「誰にだって秘密にしたいことの一つや二つあるでしょう?荒島先生のことは、友達の私にも言いたくないことだったんだよ」
「まあ、甲斐ってなんだかよく分からない奴だからな」
「確かに、クラスの人気者だったけど、実はあいつのこと、何も知らないな」
「情報通ではあったけど、あれってどうやって手に入れていたんだろうな」
明寿の言葉に疑問を抱くクラスメイトはいなかった。
「面白い事件が起きたよねえ」
「おい、不謹慎だぞ。まあ、僕たちからしたら興味深いのは事実だが」
放課後、明寿はミステリー研究部に顔を出した。視聴覚室にはすでに部長と多田が椅子に座って雑談をしていた。
「こんにちは。何だか楽しそうな話をしていたようですが」
明寿が挨拶すると、二人は急に表情を変えて席を立って詰め寄ってくる。
「白石君は、何か知ってるよね?これは僕の勘だけど」
「こらこら、いきなり主語もなしに問い詰めてはだめだよ。白石君が困って」
「甲斐君のことですよね。僕も気になっていました」
多田の暴走に部長が苦笑しながら止めようとしたが、それを明寿は遮った。なんとなく、今回の件をミステリー研究部の彼らがどう読み解くのが気になった。
「話が早くて助かるよ。それで、白石君は甲斐君と同じクラスだったよね?あんなことする子だと思う?僕は、彼がそんな軽率な行動をとるような子だとは思わない」
「僕はその甲斐って子は知らないけど、荒島先生の噂なら知っている。あの噂通りだってわけだ」
明寿たちはいったん、席に着くことにした。部長と多田が隣同士に座り、明寿は彼らの正面の席に座った。この配置は、二人から尋問を受けているかのような気分になる。甲斐たちを準備室に閉じ込めたのは明寿だが、彼らはそれを知らない。どう明寿と結びつけるだろうか。彼らは明寿が思う以上に鋭い視点がある。
「そういえば、白石君も荒島先生の補習を受けて居たよね。先生から何かされなかった?」
「私は大丈夫だよ」
多田が明寿に質問する。実際には全然大丈夫ではない。不純異性交遊を教師と生徒がしていたと知れ渡れば、大問題になる。しかし、明寿の口からはすらすらと嘘が出る。
「ずいぶんと熱心に補習を受けていたみたいだったけど?」
多田は不満そうにしていたが、部長の不破もまた、明寿の言葉を信用していないようだ。明寿を見つめる視線が嘘だと訴えている。
明寿は荒島が赴任してきてからずっと、放課後、部活がない日は補習を受けていた。甲斐との事件が発覚して、明寿を不審に思わない方がおかしい。とはいえ、証拠がない限り、荒島との関係が違法であること、甲斐たちを閉じ込めた犯人が明寿だと決めつけることはできない。
「本当に何もなかったよ。甲斐君と荒島先生がそうなってしまったことは、本当に残念だよ。甲斐君と荒島先生がどうしてあんな風になってしまったのか、私は不思議でならないよ」
「別に僕たちは白石君と荒島先生が放課後、実際に何をしていたのか、誰かに話すことはないけどさ」
多田が前かがみになり明寿の顔を覗き込む。その瞳は面白いことを見つけたかのように輝いている。
「僕は白石君と甲斐君が同じクラスで親しいことは知っているからね。だからこそ、今の君の発言に違和感を覚えるよ」
あまりにもスラスラと言葉が出て来たので、怪しまれたようだ。部長もまた、あごに手を当てて何やら考え込んでいる。
「そういえば、荒島先生と甲斐君以外に今回の件はもう一人、被害者がいたみたいだけど、白石君はその人とはどういう関係なの?確か、うちの学校の事務員だったよね」
彼等はやはり、クラスメイト達とは違って、情報をしっかりと集めている。さて、どう答えたら怪しまれずにすむだろうか。明寿は正直に答えるかどうか迷っていた。
実際のところ、明寿と事務員の清水は大した関係ではない。荒島のようにただれた関係ではないので、ただの事務員と生徒という関係と言ってしまえば、それが真実となる。ただし、甲斐が絡んでくると話は別だ。部長も多田もその辺の詳しい関係が知りたいに違いない。
「誰にも言わないって約束してくれるなら、話してもいいですよ」
誰かに話したところで、明寿が今回の件で不利になることはない。そもそも、今回の件は荒島が未成年に手を出したことが大きな問題となる。そのほかの些細なことは、明寿と荒島の関係が暴露されることでうやむやになるはずだ。それでも、明寿は二人に口外しないことを約束させる。
「それって、かなりやばい関係ってこと?もしかして、荒島先生と清水さんと白石君の三角関係で、それに甲斐君が乱入してきたって感じ?」
「部員のそんな女性関係は聞きたくないけど、でもまあ」
【気になります!】
二人の声がきれいにハモりを見せた。明寿は大きな溜息をはく。
(まあ、彼らが誰かに言いふらすということはないだろう)
自分と荒島と清水の三角関係ということは、否定したい。荒島とはただの肉体関係だけで、清水に至っては手も出していないし、好きでも何でもない。ただ、甲斐の復讐の為に利用しただけの女だ。
「最初に言っておきますが、先生たちとは三角関係でも何でもありません。私は既に心に決めた人がいますから」
たとえもうこの世にいなくなっても、明寿の心は自分の妻に捧げている。この先誰に出会っても、その心が動かされることはない。【新百寿人】として生まれ変わった彼女が亡くなった今、明寿が愛する女性はこの世界に一人も存在しない。
部長と多田は明寿の真剣な言葉に黙って頷いた。明寿は二人の誤解を解くために、甲斐と清水の関係を話すことにした。
「甲斐が年上好きとは知らなかった」
「まさか、甲斐が教師と恋仲だったなんて」
クラスは甲斐と荒島の欠席の件で盛り上がっていた。
明寿が三人を準備室に閉じ込めた事件から二日後には、教師たちが口にしなくても、自然と噂が広まっていた。普段休まない人間が二人も休んでいるのだ。彼らに何らかの関係があるのを疑うのも無理はない。そして、荒島には赴任当初から黒い噂もあった。そのため、安直に荒島と甲斐を結びつける噂が広まったという訳だ。
(まあ、噂は私が広めたんだけど)
実際に荒島と関係があったのは明寿である。彼らの噂を広めることで明寿が得るメリットは多い。甲斐へ精神的なダメージを与えられること、同時に荒島にも同様のダメージを与えて明寿との関係を断つことができる。
『一年の甲斐と英語の荒島が恋仲らしい』
『今、彼らが休んでるのは、その関係がばれたからだって』
『放課後、準備室でヤッテたみたいだ』
担任との放課後の話し合いを終えた次の日、明寿は精力的に噂を広めることにした。噂など顔が知られていない赤の他人に小声で吹聴するだけで、面白いように広まっていく。
「白石君って、甲斐と親しかったよな。荒島先生とのこと、知っていたか?」
明寿が甲斐と親しくしていたことで、クラスメイトが噂を広めた当人にその話題を振ってきた。あまりにもうまくいきすぎて、笑いたくなるがぐっとこらえる。
「さあ、私も甲斐君とは親しいと思っていたけど、何も聞いていなかったなあ」
あたかも今、クラスメイトの話で初めて知ったかのような驚いた反応をする。
「そういえば、白石君って荒島先生と仲良くなかった?補習を受けていたみたいだけど」
「確かに受けていたけど、いたって普通の補習だったよ。授業でわからないところを教えてもらうとか」
「そうだよね。白石君、マジメだもんね」
「そうそう、白石君が荒島先生と……なんて、ありえないでしょ」
明寿が荒島の補習を受けていたことをクラスメイトは知っていた。とはいえ、普段の明寿の授業態度や生活態度を比較して、疑いは晴れたらしい。そんなうわべだけの行動でだまされるとは、まだまだ彼らは子供だ。
(清水については、事務員だから噂にならないな)
クラスメイトが口にするのは、荒島と甲斐のことだけだった。事務員のことは話題に上がらない。やはり、生徒と接点の少ない事務員は影が薄いのだろう。噂も荒島と甲斐のことだけしか広めていないから当然かもしれない。
だれも、甲斐の真の恋人が事務員の清水だと気付く者はいなかった。クラスメイトの大半は甲斐と荒島が生徒と教師の禁断の関係に発展していたことに興味を持っていた。
(面白いほどにうまくいった)
それなのに、なぜあまり心が晴れないのだろうか。とはいえ、あとは仕上げを佐戸がしてくれるだろう。甲斐にとって、一番効果的な復讐だろう。
「誰にだって秘密にしたいことの一つや二つあるでしょう?荒島先生のことは、友達の私にも言いたくないことだったんだよ」
「まあ、甲斐ってなんだかよく分からない奴だからな」
「確かに、クラスの人気者だったけど、実はあいつのこと、何も知らないな」
「情報通ではあったけど、あれってどうやって手に入れていたんだろうな」
明寿の言葉に疑問を抱くクラスメイトはいなかった。
「面白い事件が起きたよねえ」
「おい、不謹慎だぞ。まあ、僕たちからしたら興味深いのは事実だが」
放課後、明寿はミステリー研究部に顔を出した。視聴覚室にはすでに部長と多田が椅子に座って雑談をしていた。
「こんにちは。何だか楽しそうな話をしていたようですが」
明寿が挨拶すると、二人は急に表情を変えて席を立って詰め寄ってくる。
「白石君は、何か知ってるよね?これは僕の勘だけど」
「こらこら、いきなり主語もなしに問い詰めてはだめだよ。白石君が困って」
「甲斐君のことですよね。僕も気になっていました」
多田の暴走に部長が苦笑しながら止めようとしたが、それを明寿は遮った。なんとなく、今回の件をミステリー研究部の彼らがどう読み解くのが気になった。
「話が早くて助かるよ。それで、白石君は甲斐君と同じクラスだったよね?あんなことする子だと思う?僕は、彼がそんな軽率な行動をとるような子だとは思わない」
「僕はその甲斐って子は知らないけど、荒島先生の噂なら知っている。あの噂通りだってわけだ」
明寿たちはいったん、席に着くことにした。部長と多田が隣同士に座り、明寿は彼らの正面の席に座った。この配置は、二人から尋問を受けているかのような気分になる。甲斐たちを準備室に閉じ込めたのは明寿だが、彼らはそれを知らない。どう明寿と結びつけるだろうか。彼らは明寿が思う以上に鋭い視点がある。
「そういえば、白石君も荒島先生の補習を受けて居たよね。先生から何かされなかった?」
「私は大丈夫だよ」
多田が明寿に質問する。実際には全然大丈夫ではない。不純異性交遊を教師と生徒がしていたと知れ渡れば、大問題になる。しかし、明寿の口からはすらすらと嘘が出る。
「ずいぶんと熱心に補習を受けていたみたいだったけど?」
多田は不満そうにしていたが、部長の不破もまた、明寿の言葉を信用していないようだ。明寿を見つめる視線が嘘だと訴えている。
明寿は荒島が赴任してきてからずっと、放課後、部活がない日は補習を受けていた。甲斐との事件が発覚して、明寿を不審に思わない方がおかしい。とはいえ、証拠がない限り、荒島との関係が違法であること、甲斐たちを閉じ込めた犯人が明寿だと決めつけることはできない。
「本当に何もなかったよ。甲斐君と荒島先生がそうなってしまったことは、本当に残念だよ。甲斐君と荒島先生がどうしてあんな風になってしまったのか、私は不思議でならないよ」
「別に僕たちは白石君と荒島先生が放課後、実際に何をしていたのか、誰かに話すことはないけどさ」
多田が前かがみになり明寿の顔を覗き込む。その瞳は面白いことを見つけたかのように輝いている。
「僕は白石君と甲斐君が同じクラスで親しいことは知っているからね。だからこそ、今の君の発言に違和感を覚えるよ」
あまりにもスラスラと言葉が出て来たので、怪しまれたようだ。部長もまた、あごに手を当てて何やら考え込んでいる。
「そういえば、荒島先生と甲斐君以外に今回の件はもう一人、被害者がいたみたいだけど、白石君はその人とはどういう関係なの?確か、うちの学校の事務員だったよね」
彼等はやはり、クラスメイト達とは違って、情報をしっかりと集めている。さて、どう答えたら怪しまれずにすむだろうか。明寿は正直に答えるかどうか迷っていた。
実際のところ、明寿と事務員の清水は大した関係ではない。荒島のようにただれた関係ではないので、ただの事務員と生徒という関係と言ってしまえば、それが真実となる。ただし、甲斐が絡んでくると話は別だ。部長も多田もその辺の詳しい関係が知りたいに違いない。
「誰にも言わないって約束してくれるなら、話してもいいですよ」
誰かに話したところで、明寿が今回の件で不利になることはない。そもそも、今回の件は荒島が未成年に手を出したことが大きな問題となる。そのほかの些細なことは、明寿と荒島の関係が暴露されることでうやむやになるはずだ。それでも、明寿は二人に口外しないことを約束させる。
「それって、かなりやばい関係ってこと?もしかして、荒島先生と清水さんと白石君の三角関係で、それに甲斐君が乱入してきたって感じ?」
「部員のそんな女性関係は聞きたくないけど、でもまあ」
【気になります!】
二人の声がきれいにハモりを見せた。明寿は大きな溜息をはく。
(まあ、彼らが誰かに言いふらすということはないだろう)
自分と荒島と清水の三角関係ということは、否定したい。荒島とはただの肉体関係だけで、清水に至っては手も出していないし、好きでも何でもない。ただ、甲斐の復讐の為に利用しただけの女だ。
「最初に言っておきますが、先生たちとは三角関係でも何でもありません。私は既に心に決めた人がいますから」
たとえもうこの世にいなくなっても、明寿の心は自分の妻に捧げている。この先誰に出会っても、その心が動かされることはない。【新百寿人】として生まれ変わった彼女が亡くなった今、明寿が愛する女性はこの世界に一人も存在しない。
部長と多田は明寿の真剣な言葉に黙って頷いた。明寿は二人の誤解を解くために、甲斐と清水の関係を話すことにした。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説

10年間の結婚生活を忘れました ~ドーラとレクス~
緑谷めい
恋愛
ドーラは金で買われたも同然の妻だった――
レクスとの結婚が決まった際「ドーラ、すまない。本当にすまない。不甲斐ない父を許せとは言わん。だが、我が家を助けると思ってゼーマン伯爵家に嫁いでくれ。頼む。この通りだ」と自分に頭を下げた実父の姿を見て、ドーラは自分の人生を諦めた。齢17歳にしてだ。
※ 全10話完結予定

「君の為の時間は取れない」と告げた旦那様の意図を私はちゃんと理解しています。
あおくん
恋愛
憧れの人であった旦那様は初夜が終わったあと私にこう告げた。
「君の為の時間は取れない」と。
それでも私は幸せだった。だから、旦那様を支えられるような妻になりたいと願った。
そして騎士団長でもある旦那様は次の日から家を空け、旦那様と入れ違いにやって来たのは旦那様の母親と見知らぬ女性。
旦那様の告げた「君の為の時間は取れない」という言葉はお二人には別の意味で伝わったようだ。
あなたは愛されていない。愛してもらうためには必要なことだと過度な労働を強いた結果、過労で倒れた私は記憶喪失になる。
そして帰ってきた旦那様は、全てを忘れていた私に困惑する。
※35〜37話くらいで終わります。

愛されない花嫁はいなくなりました。
豆狸
恋愛
私には以前の記憶がありません。
侍女のジータと川遊びに行ったとき、はしゃぎ過ぎて船から落ちてしまい、水に流されているうちに岩で頭を打って記憶を失ってしまったのです。
……間抜け過ぎて自分が恥ずかしいです。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
『 ゆりかご 』 ◉諸事情で非公開予定ですが読んでくださる方がいらっしゃるのでもう少しこのままにしておきます。
設樂理沙
ライト文芸
皆さま、ご訪問いただきありがとうございます。
最初2/10に非公開の予告文を書いていたのですが読んで
くださる方が増えましたので2/20頃に変更しました。
古い作品ですが、有難いことです。😇
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
" 揺り篭 " 不倫の後で 2016.02.26 連載開始
の加筆修正有版になります。
2022.7.30 再掲載
・・・・・・・・・・・
夫の不倫で、信頼もプライドも根こそぎ奪われてしまった・・
その後で私に残されたものは・・。
・・・・・・・・・・
💛イラストはAI生成画像自作

番から逃げる事にしました
みん
恋愛
リュシエンヌには前世の記憶がある。
前世で人間だった彼女は、結婚を目前に控えたある日、熊族の獣人の番だと判明し、そのまま熊族の領地へ連れ去られてしまった。それからの彼女の人生は大変なもので、最期は番だった自分を恨むように生涯を閉じた。
彼女は200年後、今度は自分が豹の獣人として生まれ変わっていた。そして、そんな記憶を持ったリュシエンヌが番と出会ってしまい、そこから、色んな事に巻き込まれる事になる─と、言うお話です。
❋相変わらずのゆるふわ設定で、メンタルも豆腐並なので、軽い気持ちで読んで下さい。
❋独自設定有りです。
❋他視点の話もあります。
❋誤字脱字は気を付けていますが、あると思います。すみません。

記憶を失くした悪役令嬢~私に婚約者なんておりましたでしょうか~
Blue
恋愛
マッツォレーラ侯爵の娘、エレオノーラ・マッツォレーラは、第一王子の婚約者。しかし、その婚約者を奪った男爵令嬢を助けようとして今正に、階段から二人まとめて落ちようとしていた。
走馬灯のように、第一王子との思い出を思い出す彼女は、強い衝撃と共に意識を失ったのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる