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番外編【突然の出来事】2原因は○○だと思われる
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謎の発疹は夜にはすっかりなくなった。かゆみも同時に治まり、いったい夕方の発疹とかゆみは何だったのだろうと首をかしげることになった。
「原因として考えられるのは、ヤッパリ昼に食べた寿司、ですかね?」
夕食は私を考慮して、冷やしうどんとなった。二人でうどんを食べていると、大鷹さんが私の発疹の原因を考えていた。確かに大鷹さんの言う通り、原因はそれしか考えられない。珍しく寿司を食べて、身体が拒否反応でも示したのだろうか。
「いずれにせよ、週明けに皮膚科に行って見てもらったほうがいいかもしれませんね」
「そうですね」
面倒くさいが、行くしかない。寿司を食べたことが原因だとわかっても、どのネタがダメだったのかはわからない。
「ネットで調べてみると、紗々さんの症状からして、これだとは思うんですが……」
大鷹さんはさっそく、私の症状を原因となる寿司(魚)と関連させてスマホで調べている。私たちは夕食時にスマホの使用は禁止していない。机の上にスマホを置いていることも多い。食事中は会話を楽しむので使うことはめったにないが、今は非常事態だ。私もスマホで調べようとしたが、大鷹さんがスマホの画面を私に見せてくれたので、それを見ることにした。
「魚アレルギー?」
「いえ、たぶんアレルギーではない気がします。こっちの方が紗々さんの症状と似ていると思いませんか?」
大鷹さんが見せてくれたスマホの画面には、魚アレルギーの記事が載っていたが、その下に聞きなれない言葉の説明があった。
「仮性アレルギー、ヒスタミン中毒……」
どちらも初めて聞く言葉だが、記事を読んでいくうちに私の症状と似ていると言った、大鷹さんの言葉の意味を理解する。
魚アレルギー、ではないらしい。そもそも、魚アレルギーだとしたら、特定の魚を食べてすぐに症状が出るようだ。私の場合、蕁麻疹のような謎の発疹は食べてから数時間後に現れた。そのため、大鷹さんはアレルギーではないと判断したようだ。
仮性アレルギーとは、アレルギーに似た症状は出るが、アレルギーではないという、ややこしい症状のことらしい。読み進めていくうちに原因が徐々に明らかになる。
「要は、魚の鮮度が悪かったということですね。でも、なんで大鷹さんには症状が出なかったんでしょう?」
「紗々さんの体調が悪かったのかもしれないです。やっぱり、健康的な生活には運動、つまり適度な外出が大事だということです」
勝手に大鷹さんがうんうんと納得している。最近、すぐに健康や運動、外出に関する話題に結びつけようとするので、いい加減、やめて欲しい。とはいえ、私としても今の生活が良いとは思っていないので、なかなか言い返せないところもある。言い返したい気持ちをぐっと我慢する。
ちなみに魚の中に含まれる「ヒスタミン」という物質が鮮度の低い青魚には多く含まれていて、それに反応してアレルギーに似た症状を起こす。これを「ヒスタミン中毒」というらしいが、これが今回の私の症状によく似ていた。
とはいえ、勝手に素人判断してしまうのは良くない。仕方ないのでしっかりと今日のことを検証するため、明日、仕事帰りに皮膚科を受診することにした。
本当に症状は一時的なことで、食欲には問題はない。夕食の冷やうどんはしっかり完食した。風呂場で全身を確認したが、身体の発疹はきれいになくなっていた。身体に異常は見られない。人間の身体とは不思議なものだ。休日は病院が休みなので、土日中、かゆいという最悪な事態はなくなった。
夕食後、自室に戻った私は、パソコンを開いて小説を執筆しようと椅子に座る。この前、AIに書かせた【監禁もの】について、私が自分でも書くと宣言したが、どうにもやる気が出ない。さて、どうしたらいいものか。
「魚アレルギーとか、仮性アレルギー、ヒスタミン中毒……」
やる気が出ないのに、パソコンの前に座っているのはつらい。とりあえず、現実逃避もかねて、大鷹さんが夕食時に調べてくれた情報を頼りに、自分でも再度、謎の発疹の正体について調べてみる。
「なるほど、抗ヒスタミン剤の服用がいいのか。あとは、血液検査をすると、魚アレルギーかそうでないかがわかるのか……」
今まで、アレルギーに対して無縁の生活を送ってきた。ここにきて、嫌いな食べ物以外で食べられないものが出てくるとは難儀なことだ。いや、アレルギーではなかったら、禁止する必要はない、のかもしれない。
きっと、久しぶりの寿司で浮かれて食べ過ぎたのが原因だ。大鷹さんに言われた通りに、少し控えておけばよかった。そう思いながらも、それを実行できたかというと、無理な気がした。意思が弱い人間なのだ。私は。
そこで私は思いつく。今度のネタはこれでいこう。自分の経験がもとになっているし、現実味もあるし、他の人もあえてネタにはしないだろう。
「アレルギーの男と無知な男」
病気を扱うときは最新の注意を払う必要がある。間違った情報を与えないことも大切だ。週明けに私は皮膚科に行くので、その辺は問題ないだろう。
急にやる気が出てきた。検索画面は閉じて、さっそく小説の執筆画面を開いた私はプロットを書きだすことにした。
「原因として考えられるのは、ヤッパリ昼に食べた寿司、ですかね?」
夕食は私を考慮して、冷やしうどんとなった。二人でうどんを食べていると、大鷹さんが私の発疹の原因を考えていた。確かに大鷹さんの言う通り、原因はそれしか考えられない。珍しく寿司を食べて、身体が拒否反応でも示したのだろうか。
「いずれにせよ、週明けに皮膚科に行って見てもらったほうがいいかもしれませんね」
「そうですね」
面倒くさいが、行くしかない。寿司を食べたことが原因だとわかっても、どのネタがダメだったのかはわからない。
「ネットで調べてみると、紗々さんの症状からして、これだとは思うんですが……」
大鷹さんはさっそく、私の症状を原因となる寿司(魚)と関連させてスマホで調べている。私たちは夕食時にスマホの使用は禁止していない。机の上にスマホを置いていることも多い。食事中は会話を楽しむので使うことはめったにないが、今は非常事態だ。私もスマホで調べようとしたが、大鷹さんがスマホの画面を私に見せてくれたので、それを見ることにした。
「魚アレルギー?」
「いえ、たぶんアレルギーではない気がします。こっちの方が紗々さんの症状と似ていると思いませんか?」
大鷹さんが見せてくれたスマホの画面には、魚アレルギーの記事が載っていたが、その下に聞きなれない言葉の説明があった。
「仮性アレルギー、ヒスタミン中毒……」
どちらも初めて聞く言葉だが、記事を読んでいくうちに私の症状と似ていると言った、大鷹さんの言葉の意味を理解する。
魚アレルギー、ではないらしい。そもそも、魚アレルギーだとしたら、特定の魚を食べてすぐに症状が出るようだ。私の場合、蕁麻疹のような謎の発疹は食べてから数時間後に現れた。そのため、大鷹さんはアレルギーではないと判断したようだ。
仮性アレルギーとは、アレルギーに似た症状は出るが、アレルギーではないという、ややこしい症状のことらしい。読み進めていくうちに原因が徐々に明らかになる。
「要は、魚の鮮度が悪かったということですね。でも、なんで大鷹さんには症状が出なかったんでしょう?」
「紗々さんの体調が悪かったのかもしれないです。やっぱり、健康的な生活には運動、つまり適度な外出が大事だということです」
勝手に大鷹さんがうんうんと納得している。最近、すぐに健康や運動、外出に関する話題に結びつけようとするので、いい加減、やめて欲しい。とはいえ、私としても今の生活が良いとは思っていないので、なかなか言い返せないところもある。言い返したい気持ちをぐっと我慢する。
ちなみに魚の中に含まれる「ヒスタミン」という物質が鮮度の低い青魚には多く含まれていて、それに反応してアレルギーに似た症状を起こす。これを「ヒスタミン中毒」というらしいが、これが今回の私の症状によく似ていた。
とはいえ、勝手に素人判断してしまうのは良くない。仕方ないのでしっかりと今日のことを検証するため、明日、仕事帰りに皮膚科を受診することにした。
本当に症状は一時的なことで、食欲には問題はない。夕食の冷やうどんはしっかり完食した。風呂場で全身を確認したが、身体の発疹はきれいになくなっていた。身体に異常は見られない。人間の身体とは不思議なものだ。休日は病院が休みなので、土日中、かゆいという最悪な事態はなくなった。
夕食後、自室に戻った私は、パソコンを開いて小説を執筆しようと椅子に座る。この前、AIに書かせた【監禁もの】について、私が自分でも書くと宣言したが、どうにもやる気が出ない。さて、どうしたらいいものか。
「魚アレルギーとか、仮性アレルギー、ヒスタミン中毒……」
やる気が出ないのに、パソコンの前に座っているのはつらい。とりあえず、現実逃避もかねて、大鷹さんが夕食時に調べてくれた情報を頼りに、自分でも再度、謎の発疹の正体について調べてみる。
「なるほど、抗ヒスタミン剤の服用がいいのか。あとは、血液検査をすると、魚アレルギーかそうでないかがわかるのか……」
今まで、アレルギーに対して無縁の生活を送ってきた。ここにきて、嫌いな食べ物以外で食べられないものが出てくるとは難儀なことだ。いや、アレルギーではなかったら、禁止する必要はない、のかもしれない。
きっと、久しぶりの寿司で浮かれて食べ過ぎたのが原因だ。大鷹さんに言われた通りに、少し控えておけばよかった。そう思いながらも、それを実行できたかというと、無理な気がした。意思が弱い人間なのだ。私は。
そこで私は思いつく。今度のネタはこれでいこう。自分の経験がもとになっているし、現実味もあるし、他の人もあえてネタにはしないだろう。
「アレルギーの男と無知な男」
病気を扱うときは最新の注意を払う必要がある。間違った情報を与えないことも大切だ。週明けに私は皮膚科に行くので、その辺は問題ないだろう。
急にやる気が出てきた。検索画面は閉じて、さっそく小説の執筆画面を開いた私はプロットを書きだすことにした。
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