34 / 234
番外編【年始年末】2初詣~私が知り合いに出会う確率~
しおりを挟む
私の実家では、毎年、大みそかの夜12時を回って、日付が新年に変わる頃、深夜の神社に初詣に行くことにしていた。大鷹さんに伝えると、大鷹さんもそれで構わないと言ってくれた。
「いつもは適当に初詣は夜に行ったり、昼間に行ったりとバラバラでしたからどちらでもいいです。」
「新年まで。後1分です。」
テレビの中で、年越しのカウントライブが始まる。そろそろだと私と大鷹さんは初詣の準備をする。外は真冬の深夜。ジーパンにダウンを着て、マフラー、手袋を装備して、準備は整った。色気が皆無だが、誰に会うわけでもないので、温かさ重視の装備で問題はない。
「新年、あけましておめでとうございます!」
テレビで年が明けたことが告げられる。私たちも挨拶をしようと大鷹さんを見ると、ずいぶんうれしそうな顔をしていた。
「あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。」
「こちらこそ、今年もよろしくお願いします。」
「ずいぶんうれしそうですが、そんなに年明けってうれしいものですか。」
「紗々さんと年を越せてうれしいんですよ。それに、『今年も』ということは、また一年一緒に居てくれるということでしょう。」
「いや、そこまで深い意味では……。」
「もしかして、すでに新しい男でも見つけて……。」
「そんなわけないでしょう。それに、見つけるのは大鷹さんの相手で、私ではありません。」
そんな会話をしながら、私たちは家を出る。外はやはり、年末寒波というだけあって、冷たい風が吹いていたが、私の心は反対にぽかぽかと温かかった。
家の近くにある、歩いて10分くらいの神社に到着すると、すでに初詣をする人でにぎわっていた。
お賽銭を入れて、手を合わせて祈願する。まずは、健康に一年を過ごせますように。健康が第一である。身体が健康でこそ、物事がしっかりとこなせるというものだ。
「大鷹さんにいい相手が見つかりますように。」
いくつも願うのは欲張りだろうが、念のため、これも祈願した。今年、来年とずっと大鷹さんと一緒に年を越せたらなと思うのだが、それでは大鷹さんのためにはならないことはわかっている。
いい相手が見つかり次第、別れを切り出すのだ。そう、心に誓い、今年も健康で過ごそうと思った。
大鷹さんも必死に何かを祈願していた。いったい何を祈願しているのやら。まさか、私と別れずにずっと一緒に過ごせますように、とかだったら恥ずかしすぎる。これは単なる私のうぬぼれだ。自分は別れるために祈っているのに、相手が自分と一緒に居られますようにと願っているのをうれしく思うのは、さすがにクズ過ぎる。
甘酒をもらい、火のそばで温まっていると、大鷹さんに声をかける人々が次々と現れる。
「あけましておめでとう。嫁さんはどうした?」
「あけましておめでとう。一人ならこれからオールしようぜ。」
「一人なら私と一緒にどうかしら。」
この神社はそこまで有名でもないのに、どうしてこんなに大鷹さんの知り合いに遭遇するのだろうか。「イケメン歩けば、何とやら」の再来である。
それにしても、誰もかれもが、大鷹さんが一人で初詣に来ていると思い込んでいる。私はそんなに影が薄いのだろうか。
ふてくされて、スマホを眺める。しかし残念というか、当然というか、私に新年の挨拶が来ることはなかった。わかっていたことだが、それでも少しの寂しさを感じた。
大鷹さんは、遭遇した知り合いに一言一言、返事をしている。すぐに終わりそうにないので、先に家に帰って寝てしまおうか。スマホで時間をつぶしてもいいが、新年の挨拶が届かないスマホを眺めているのはむなしすぎる。
「大鷹さん、私は先に……。」
帰りますと声をかけようとしたが、その言葉は遮られた。
「もしかして、倉敷か。」
ふむ、私が知り合いに会う確率など、大鷹さん、いや、世間一般の人から比べたら、万に一つもないのだが、なぜかその万に一つの確率が訪れてしまった。暗闇で見えづらかったが、倉敷というのは、あまりない名字であり、おそらく、その声は私に向けられているのだろう。
「ええと、どちら様ですか。」
「やっぱり、倉敷だ。オレだよオレ。中学と高校が同じだっただろう。竹内だよ。」
思い出した。そんな奴もいた。ただし、ほとんど話したこともなければ、学校が一緒ということだけで、接点はなかったはずだ。
面倒くさい奴に出会ってしまった。
竹内という中学と高校が同じだった男性と出会ったのはいいが、何を話したらいいのか皆目見当がつかない。相手はどんな意図があって私に声をかけてきたのだろうか。
「ああ、久しぶり。10年以上ぶりだよね。よく、私のことがわかったね。」
「まあ、オレ、人の顔を覚えるのが得意だから。」
「そうだったね。確か、先生を目指していたんだよね。」
「紗々さん、やっと人が途切れました。今のうちに帰りましょう。」
竹内君との会話の最中に大鷹さんが割り込んできた。大した会話をしていたわけではないので、竹内君に挨拶をして、帰ろうとした。
「ということで、私は帰りますので。竹内君もよい年を過ごせますように。では。」
「お、おう。」
竹内君は驚いた顔をしていた。当然だろう。そもそも、私に彼氏というものが存在したことはない。それなのに、現在、私の隣には旦那がいるのだ。驚くのも無理はない。なんだか無性にいい気分だった。
夜の暗い道を大鷹さんと颯爽と歩いていると、大鷹さんが不機嫌な声を出して、私に問いただす。
「あの男性は誰ですか。まさか、紗々さんの元カレとか……。」
「私がそんな浮ついたリア充生活を送っていたと思っていたとでも。」
「疑っているわけではありませんが。」
「もしかして、妬いているのですか。」
「悪いですか。」
「いえいえ。竹内君はただの中学、高校の同級生ですよ。接点はなかったはずですが、顔くらいは知っていました。なぜ、声をかけてきたのか謎ですが。」
ああ、これが私でなければ、面白かったのに。例えば、これが二次元の話だったなら。
「実は、オレは前からおまえのことが好きだったんだ。」
「そう、私も好きだった。でも、もう遅いよ。だって私は……。」
「結婚していても構わない。オレが今の旦那よりいいと証明すればいいだけだろう。」
「でも……。」
「お前に今こうして出会えてのは運命だ。オレにチャンスをくれないか。」
そう、こんな感じで話が進んでいく。相手も実は結婚していたが、結婚生活は冷え切っていて、離婚秒読み状態だった。
旦那もいい人だが、久しぶりに出会った彼への思いは捨てきれなかった。二人の間で揺れる主人公。
「ああ、これはたぎるわあ。性別は男→女←男でもいいけど、男だけでも行けるわあ。」
「……。妄想ならいいですが、実際にそんなことが起きたら、泥沼展開ですよねそれ。」
そうならないことを祈ります。まあ、紗々さんに限ってそれはないでしょうが。
いつものごとく、大鷹さんの声は私の耳には聞こえていなかった。空には星が広がり、とてもいい天気だった。
「いつもは適当に初詣は夜に行ったり、昼間に行ったりとバラバラでしたからどちらでもいいです。」
「新年まで。後1分です。」
テレビの中で、年越しのカウントライブが始まる。そろそろだと私と大鷹さんは初詣の準備をする。外は真冬の深夜。ジーパンにダウンを着て、マフラー、手袋を装備して、準備は整った。色気が皆無だが、誰に会うわけでもないので、温かさ重視の装備で問題はない。
「新年、あけましておめでとうございます!」
テレビで年が明けたことが告げられる。私たちも挨拶をしようと大鷹さんを見ると、ずいぶんうれしそうな顔をしていた。
「あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。」
「こちらこそ、今年もよろしくお願いします。」
「ずいぶんうれしそうですが、そんなに年明けってうれしいものですか。」
「紗々さんと年を越せてうれしいんですよ。それに、『今年も』ということは、また一年一緒に居てくれるということでしょう。」
「いや、そこまで深い意味では……。」
「もしかして、すでに新しい男でも見つけて……。」
「そんなわけないでしょう。それに、見つけるのは大鷹さんの相手で、私ではありません。」
そんな会話をしながら、私たちは家を出る。外はやはり、年末寒波というだけあって、冷たい風が吹いていたが、私の心は反対にぽかぽかと温かかった。
家の近くにある、歩いて10分くらいの神社に到着すると、すでに初詣をする人でにぎわっていた。
お賽銭を入れて、手を合わせて祈願する。まずは、健康に一年を過ごせますように。健康が第一である。身体が健康でこそ、物事がしっかりとこなせるというものだ。
「大鷹さんにいい相手が見つかりますように。」
いくつも願うのは欲張りだろうが、念のため、これも祈願した。今年、来年とずっと大鷹さんと一緒に年を越せたらなと思うのだが、それでは大鷹さんのためにはならないことはわかっている。
いい相手が見つかり次第、別れを切り出すのだ。そう、心に誓い、今年も健康で過ごそうと思った。
大鷹さんも必死に何かを祈願していた。いったい何を祈願しているのやら。まさか、私と別れずにずっと一緒に過ごせますように、とかだったら恥ずかしすぎる。これは単なる私のうぬぼれだ。自分は別れるために祈っているのに、相手が自分と一緒に居られますようにと願っているのをうれしく思うのは、さすがにクズ過ぎる。
甘酒をもらい、火のそばで温まっていると、大鷹さんに声をかける人々が次々と現れる。
「あけましておめでとう。嫁さんはどうした?」
「あけましておめでとう。一人ならこれからオールしようぜ。」
「一人なら私と一緒にどうかしら。」
この神社はそこまで有名でもないのに、どうしてこんなに大鷹さんの知り合いに遭遇するのだろうか。「イケメン歩けば、何とやら」の再来である。
それにしても、誰もかれもが、大鷹さんが一人で初詣に来ていると思い込んでいる。私はそんなに影が薄いのだろうか。
ふてくされて、スマホを眺める。しかし残念というか、当然というか、私に新年の挨拶が来ることはなかった。わかっていたことだが、それでも少しの寂しさを感じた。
大鷹さんは、遭遇した知り合いに一言一言、返事をしている。すぐに終わりそうにないので、先に家に帰って寝てしまおうか。スマホで時間をつぶしてもいいが、新年の挨拶が届かないスマホを眺めているのはむなしすぎる。
「大鷹さん、私は先に……。」
帰りますと声をかけようとしたが、その言葉は遮られた。
「もしかして、倉敷か。」
ふむ、私が知り合いに会う確率など、大鷹さん、いや、世間一般の人から比べたら、万に一つもないのだが、なぜかその万に一つの確率が訪れてしまった。暗闇で見えづらかったが、倉敷というのは、あまりない名字であり、おそらく、その声は私に向けられているのだろう。
「ええと、どちら様ですか。」
「やっぱり、倉敷だ。オレだよオレ。中学と高校が同じだっただろう。竹内だよ。」
思い出した。そんな奴もいた。ただし、ほとんど話したこともなければ、学校が一緒ということだけで、接点はなかったはずだ。
面倒くさい奴に出会ってしまった。
竹内という中学と高校が同じだった男性と出会ったのはいいが、何を話したらいいのか皆目見当がつかない。相手はどんな意図があって私に声をかけてきたのだろうか。
「ああ、久しぶり。10年以上ぶりだよね。よく、私のことがわかったね。」
「まあ、オレ、人の顔を覚えるのが得意だから。」
「そうだったね。確か、先生を目指していたんだよね。」
「紗々さん、やっと人が途切れました。今のうちに帰りましょう。」
竹内君との会話の最中に大鷹さんが割り込んできた。大した会話をしていたわけではないので、竹内君に挨拶をして、帰ろうとした。
「ということで、私は帰りますので。竹内君もよい年を過ごせますように。では。」
「お、おう。」
竹内君は驚いた顔をしていた。当然だろう。そもそも、私に彼氏というものが存在したことはない。それなのに、現在、私の隣には旦那がいるのだ。驚くのも無理はない。なんだか無性にいい気分だった。
夜の暗い道を大鷹さんと颯爽と歩いていると、大鷹さんが不機嫌な声を出して、私に問いただす。
「あの男性は誰ですか。まさか、紗々さんの元カレとか……。」
「私がそんな浮ついたリア充生活を送っていたと思っていたとでも。」
「疑っているわけではありませんが。」
「もしかして、妬いているのですか。」
「悪いですか。」
「いえいえ。竹内君はただの中学、高校の同級生ですよ。接点はなかったはずですが、顔くらいは知っていました。なぜ、声をかけてきたのか謎ですが。」
ああ、これが私でなければ、面白かったのに。例えば、これが二次元の話だったなら。
「実は、オレは前からおまえのことが好きだったんだ。」
「そう、私も好きだった。でも、もう遅いよ。だって私は……。」
「結婚していても構わない。オレが今の旦那よりいいと証明すればいいだけだろう。」
「でも……。」
「お前に今こうして出会えてのは運命だ。オレにチャンスをくれないか。」
そう、こんな感じで話が進んでいく。相手も実は結婚していたが、結婚生活は冷え切っていて、離婚秒読み状態だった。
旦那もいい人だが、久しぶりに出会った彼への思いは捨てきれなかった。二人の間で揺れる主人公。
「ああ、これはたぎるわあ。性別は男→女←男でもいいけど、男だけでも行けるわあ。」
「……。妄想ならいいですが、実際にそんなことが起きたら、泥沼展開ですよねそれ。」
そうならないことを祈ります。まあ、紗々さんに限ってそれはないでしょうが。
いつものごとく、大鷹さんの声は私の耳には聞こえていなかった。空には星が広がり、とてもいい天気だった。
0
あなたにおすすめの小説
学園の美人三姉妹に告白して断られたけど、わたしが義妹になったら溺愛してくるようになった
白藍まこと
恋愛
主人公の花野明莉は、学園のアイドル 月森三姉妹を崇拝していた。
クールな長女の月森千夜、おっとり系な二女の月森日和、ポジティブ三女の月森華凛。
明莉は遠くからその姿を見守ることが出来れば満足だった。
しかし、その情熱を恋愛感情と捉えられたクラスメイトによって、明莉は月森三姉妹に告白を強いられてしまう。結果フラれて、クラスの居場所すらも失うことに。
そんな絶望に拍車をかけるように、親の再婚により明莉は月森三姉妹と一つ屋根の下で暮らす事になってしまう。義妹としてスタートした新生活は最悪な展開になると思われたが、徐々に明莉は三姉妹との距離を縮めていく。
三姉妹に溺愛されていく共同生活が始まろうとしていた。
※他サイトでも掲載中です。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
義姉妹百合恋愛
沢谷 暖日
青春
姫川瑞樹はある日、母親を交通事故でなくした。
「再婚するから」
そう言った父親が1ヶ月後連れてきたのは、新しい母親と、美人で可愛らしい義理の妹、楓だった。
次の日から、唐突に楓が急に積極的になる。
それもそのはず、楓にとっての瑞樹は幼稚園の頃の初恋相手だったのだ。
※他サイトにも掲載しております
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
身体だけの関係です‐三崎早月について‐
みのりすい
恋愛
「ボディタッチくらいするよね。女の子同士だもん」
三崎早月、15歳。小佐田未沙、14歳。
クラスメイトの二人は、お互いにタイプが違ったこともあり、ほとんど交流がなかった。
中学三年生の春、そんな二人の関係が、少しだけ、動き出す。
※百合作品として執筆しましたが、男性キャラクターも多数おり、BL要素、NL要素もございます。悪しからずご了承ください。また、軽度ですが性描写を含みます。
12/11 ”原田巴について”投稿開始。→12/13 別作品として投稿しました。ご迷惑をおかけします。
身体だけの関係です 原田巴について
https://www.alphapolis.co.jp/novel/711270795/734700789
作者ツイッター: twitter/minori_sui
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる