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続編~中学校編②~
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「じゃあ、テストを返していくぞ。そうだ、今回のテストだが、満点を取った生徒がいる。個人情報だから、誰かとまでは言わないが、おめでとう。」
最初に返ってきたテストは、国語だった。国語の教科担は、定年間近と噂される男性教師だった。名簿順に名前が呼ばれ、呼ばれたクラスメイトが返事をして、先生の元に歩いていく。
「中里。」
オレの名前が呼ばれ、返事をして、席を立つ。先生から答案を受け取る際、特に悪い点数でも良い点数でもなかったのか、先生からコメントはなかった。点数を確認すると、前回のテストよりも点数は上がっていたが、満点ではないし、大して良い点数でもなかった。
「福島。」
「ハイ。」
くそ女の番が来た。くそ女は、外面用のかわいい声で返事をして席を立つ。先生の元にたどりついて答案をもらうと、すぐに自分の席に戻る。答案をもらう際に、先生にこっそりと言葉をかけられていた。オレは、たまたま席替えの際に、一番前の席になってしまったため、その言葉を聞いてしまった。
「福島、今回のテスト、調子でも悪かったのか。今までになく、悪い点数だったぞ。まあ、赤点ほどでもないから、次のテストは頑張れよ。」
「あははは。私にだって、調子の悪い日はありますよ。」
笑いながらも、目は笑っておらず、くそ女はごまかしていた。
「別府。」
いよいよ、別府えにしの答案が返ってくる番となった。彼女も他のクラスメイト同様に返事をして、答案をもらいに先生の元に歩いていく。
「よく頑張ったな。」
先生は一言、彼女に言葉をかけた。彼女は少しだけ嬉しそうに微笑むが、すぐに無表情になり、ありがとうございますと、お礼を述べて、席に戻っていく。
「これで、全員の答案が返せたようだな。今回のテストは、教科書の題材も難しかったが、みな、よく頑張っていたおかげで、平均点は結構良かったぞ。」
先生が今回のテストの総評をした。そして、テストの点数に不備がないかの確認を始めた。数人が先生に点数間違いを指摘して、点数を訂正してもらっていた。オレもくそ女も、別府えにしも、答案に不備はなかった。
それからも、続々とテストが返却された。別府えにしは、宣言通り、本気で学年一位を狙っていたようで、他の教科の先生にも、頑張ったなと褒められていた。
英語では、スペルミスがなければなあと、先生に苦笑されながらも、先生の嬉しそうな顔を見れば、点数が満点に近かったことが伺えた。社会でも、漢字のミスがなければ、まったく、しっかりと漢字は覚えておけよと言われていた。こちらも、先生は嬉しそうな表情を浮かべていた。理科でも同じように、しっかりと見直せば、満点も夢じゃないぞとのコメントを先生からもらっていた。
全教科が返却されたのは、テストが終わった次の週の火曜日だった。最後に返されたのは、オレが一番苦戦した数学のテストだった。
「ええ、今回のテストは、文章題が多かったみたいで、皆さん、苦戦したみたいですね。ですが、その中でも、しっかりとテスト勉強をしてくれた人もいたみたいで、先生はうれしいです。」
先生は、ちらりと別府えにしの方を見た気がした。数学でも、彼女は良い点数をはじき出したようだ。
他の教科と同じように名簿順に、クラスメイトの名前が呼ばれ、次々と答案が返されていく。
オレの名前が呼ばれて、答案を取りにいくと、先生から厳しい言葉をもらった。
「中里君。もし、次のテストでもこの点数だと、進学希望の高校、危ないかもしれませんよ。」
テストを受けたときにも、やばいなと思っていたが、点数はかなりひどかった。
「次は頑張ります。」
テストの点数を改めて自分の席で確認すると、確かになかなかにやばい点数だった。オレが自分の点数にショックを受けているうちに、彼女たちのテストは返されたようだ。
「こ、これは。で、でも今回は、難しかったから、平均点も低いし、まあ、こんなものでしょ。」
「良かった。これなら、何とか一位をとれそうです。」
くそ女と別府えにしのテストの点数に対する反応は正反対だった。くそ女はオレと同様に、かなりやばい点数だったようで、慌てて皆に点数が悪かったことを言い訳していた。それに対して、別府えにしは、ほうっと安堵のため息を吐いていた。
すべてのテスト結果が返ってきて、クラスは今回のテスト結果に湧いていた。
「今回のテスト、結構難しかったよな。」
「まったく、本当に、難しかった。」
「来年受験だと考えると、もっと勉強しなくちゃなと思うよね。」
自分たちのテスト結果に盛り上がるが、中学校のテストと言ったら、テストの順位も気になるところだ。
「それで、今回は、誰が一位になると思う。」
「そりゃ、隣のクラスのあいつだろ。あいつ、塾に通っているらしくて、そこでも、結構いい順位らしいぞ。」
「いやいや、うちのクラスにも、一位を取るって、意気込んでるやつがいるだろ。」
「別府さんのことか。いやいや、さすがにそれはないでしょ。」
盛り上がっていたテストの結果発表によって、オレの人生が大きく変わることになるとは、この時は、思ってもみなかった。
最初に返ってきたテストは、国語だった。国語の教科担は、定年間近と噂される男性教師だった。名簿順に名前が呼ばれ、呼ばれたクラスメイトが返事をして、先生の元に歩いていく。
「中里。」
オレの名前が呼ばれ、返事をして、席を立つ。先生から答案を受け取る際、特に悪い点数でも良い点数でもなかったのか、先生からコメントはなかった。点数を確認すると、前回のテストよりも点数は上がっていたが、満点ではないし、大して良い点数でもなかった。
「福島。」
「ハイ。」
くそ女の番が来た。くそ女は、外面用のかわいい声で返事をして席を立つ。先生の元にたどりついて答案をもらうと、すぐに自分の席に戻る。答案をもらう際に、先生にこっそりと言葉をかけられていた。オレは、たまたま席替えの際に、一番前の席になってしまったため、その言葉を聞いてしまった。
「福島、今回のテスト、調子でも悪かったのか。今までになく、悪い点数だったぞ。まあ、赤点ほどでもないから、次のテストは頑張れよ。」
「あははは。私にだって、調子の悪い日はありますよ。」
笑いながらも、目は笑っておらず、くそ女はごまかしていた。
「別府。」
いよいよ、別府えにしの答案が返ってくる番となった。彼女も他のクラスメイト同様に返事をして、答案をもらいに先生の元に歩いていく。
「よく頑張ったな。」
先生は一言、彼女に言葉をかけた。彼女は少しだけ嬉しそうに微笑むが、すぐに無表情になり、ありがとうございますと、お礼を述べて、席に戻っていく。
「これで、全員の答案が返せたようだな。今回のテストは、教科書の題材も難しかったが、みな、よく頑張っていたおかげで、平均点は結構良かったぞ。」
先生が今回のテストの総評をした。そして、テストの点数に不備がないかの確認を始めた。数人が先生に点数間違いを指摘して、点数を訂正してもらっていた。オレもくそ女も、別府えにしも、答案に不備はなかった。
それからも、続々とテストが返却された。別府えにしは、宣言通り、本気で学年一位を狙っていたようで、他の教科の先生にも、頑張ったなと褒められていた。
英語では、スペルミスがなければなあと、先生に苦笑されながらも、先生の嬉しそうな顔を見れば、点数が満点に近かったことが伺えた。社会でも、漢字のミスがなければ、まったく、しっかりと漢字は覚えておけよと言われていた。こちらも、先生は嬉しそうな表情を浮かべていた。理科でも同じように、しっかりと見直せば、満点も夢じゃないぞとのコメントを先生からもらっていた。
全教科が返却されたのは、テストが終わった次の週の火曜日だった。最後に返されたのは、オレが一番苦戦した数学のテストだった。
「ええ、今回のテストは、文章題が多かったみたいで、皆さん、苦戦したみたいですね。ですが、その中でも、しっかりとテスト勉強をしてくれた人もいたみたいで、先生はうれしいです。」
先生は、ちらりと別府えにしの方を見た気がした。数学でも、彼女は良い点数をはじき出したようだ。
他の教科と同じように名簿順に、クラスメイトの名前が呼ばれ、次々と答案が返されていく。
オレの名前が呼ばれて、答案を取りにいくと、先生から厳しい言葉をもらった。
「中里君。もし、次のテストでもこの点数だと、進学希望の高校、危ないかもしれませんよ。」
テストを受けたときにも、やばいなと思っていたが、点数はかなりひどかった。
「次は頑張ります。」
テストの点数を改めて自分の席で確認すると、確かになかなかにやばい点数だった。オレが自分の点数にショックを受けているうちに、彼女たちのテストは返されたようだ。
「こ、これは。で、でも今回は、難しかったから、平均点も低いし、まあ、こんなものでしょ。」
「良かった。これなら、何とか一位をとれそうです。」
くそ女と別府えにしのテストの点数に対する反応は正反対だった。くそ女はオレと同様に、かなりやばい点数だったようで、慌てて皆に点数が悪かったことを言い訳していた。それに対して、別府えにしは、ほうっと安堵のため息を吐いていた。
すべてのテスト結果が返ってきて、クラスは今回のテスト結果に湧いていた。
「今回のテスト、結構難しかったよな。」
「まったく、本当に、難しかった。」
「来年受験だと考えると、もっと勉強しなくちゃなと思うよね。」
自分たちのテスト結果に盛り上がるが、中学校のテストと言ったら、テストの順位も気になるところだ。
「それで、今回は、誰が一位になると思う。」
「そりゃ、隣のクラスのあいつだろ。あいつ、塾に通っているらしくて、そこでも、結構いい順位らしいぞ。」
「いやいや、うちのクラスにも、一位を取るって、意気込んでるやつがいるだろ。」
「別府さんのことか。いやいや、さすがにそれはないでしょ。」
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