26 / 40
第2章
7
しおりを挟む
「ねぇ、リアス」
何も反応しないリアスはずっとベッドに腰掛けいた。レーヴァンは壁に寄りかかりその様子を眺めている。
「今回の目的、分かってるよね。ハッキリ言うけど、僕は君の事なんてどうでも良い。興味もないし。君を拾ったのは僕の駒として使えると思ったからだ。もし使えないなら切り捨てるだけ…使えない駒程邪魔なモノはないからね」
レーヴァンの言葉にリアスの瞳は僅かに揺れた。
「君に機会を与えよう。僕が指示した事を遂行する事が出来ればこれからも君を僕の駒の1つとして使ってあげるよ。だが、この任務を失敗させたら…分かるよね?」
リアスはゆっくりと顔を上げるとレーヴァンを見た。これまでの偽りの笑みは何処にもなく、突き刺さる冷たい瞳だけがリアスを捉えていた。
「あぁ、そうだ。オスクも連れて行ってね」
もうオスクは必要ない。オスクの役目は国境を越える時に終わった。今は足手纏いになるだけで寧ろ邪魔になる。
リアスは囁く様に「御意」と言い、レーヴァンからの任務内容を受けた。リアスはレーヴァンを真っ直ぐに見た。そして敬意を称しお辞儀をすると部屋を出で行き、隣の部屋にいるオスクを引っ張り宿を後にした。
程なくして、グラシアノはレーヴァンの元へとやって来た。
「レー君、リアとクーが出で行ったけどどうしたの⁈」
「扉を閉めなよ、グラシアノ」
レーヴァンの口調から、偽物の兄弟ではなく主人と配下へと引き戻される。グラシアノは静かに扉を閉めた。
「レーヴァン様…先程リアスがオスクを連れ宿を出で行きましたが、これは一体何ごとですか」
グラシアノはレーヴァンを見遣ると、何時ものレーヴァンがそこにはいた。最近は偽物の兄弟の振りを続けていた為にレーヴァンとの距離はかなり近く錯覚を起こしていた。グラシアノはその事にハッとする。
レーヴァンの演技が余りにも自然でグラシアノすら騙されかけていた。分かっていた筈なのに、自分が恥ずかしいと感じる。
目的の為ならなんでもする、それがこの人だ。
優しそうな振り、楽しそうな表情、穏やかな素振り、は全て計算されたもの。この短期間の間に妙に親近感や距離が近く感じたのは…いや感じさせられていたと言うべきだろう。
「リアスはもうダメだね。使い物にならない。期待はしてなかったけど、予想以上に使えなかった」
使えなかった。レーヴァンは確かにそう言った。その言葉の意味する事は1つしかない。リアスは切り捨てられたのだ。
本来なら『使えない』そういう言い回しになる筈だが、過去形としてレーヴァンは『使えなかった』と話した。故に終わった事として処理されていると言う意味だ。
「レーヴァン様…2人は」
「グラシアノ、察しの悪い君ではないだろう。この話は終いだ。部屋に戻れ」
「…1つ、教えて下さい」
ずっと気になっていた。リアスを数合わせの為に連れて来たのは分かっていたが、オスクを何故連れて来たのかがどうしてもグラシアノには分からない。
「何故、オスクを連れて来られたのですか」
その言葉にレーヴァンは愚問だと笑った。
「嘘が4つある」
レーヴァンの話は唐突に始まった。
「その中に1つの真実を混ぜると急に他の4つの嘘は信憑性を孕んでくる。僕やグラシアノ、モデスト、リアスだけだったら隠しきれない空気がどうしても出てしまう。だがオスクと言う存在を加える事で一瞬にして僕達は『普通』になる事が出来た」
普通に見える様にする為だ。国を越える時に必ず検問がある。その時に極普通であるオスクと言う存在がどうしても必要だった。別にオスクである必要はなかったのだが、たまたまレーヴァンの目に止まったのがオスクだった。
何時もルイスの側をうろついて、正直余り良い印象は無かった。決闘の後もオスクだけはルイスを慕い続けていた。
まあ、少し興味はあったんだけどね。
レーヴァンはルイスをひたすらに慕い続けるオスクに以前から興味はあった。オスクを見ていると苛々とする。何故ルイスなのか…。愚弟は愚弟でしかない。無知で、愚かで、与えられているだけの存在の愚弟を何故慕う?レーヴァンには理解し難い。
「それだけの為に、ですか」
「それだけの為、だよ。だがかなり重要な事でもある」
レーヴァンが言っている事はよく分かる。分かるが…分かりたくない。グラシアノはレーヴァンを改めて見た。
「オスクもリアスと一緒に切り捨てたんですね…」
「いても邪魔になるだけだからね」
グラシアノはやるせない。リアスもオスクもまだまだ子供だ。そんな簡単に切り捨てるなど…。
「子供だからなに?」
まるで心を読んだ言葉にグラシアノの心臓は跳ねた。
「彼らはあれでも騎士なんだよ、グラシアノ。騎士である以上、いつでも死に触れる覚悟は持ち合わせていないといけないのにも関わらず、それを出来ていなかった。…彼らに騎士である資格はない」
レーヴァンの言葉はキツいが事実だ。反論の言葉などありはしない。だが事実だからこそ余計に辛くなる事もある。
「君達の命は主人である僕のモノだ。故に命を貰い受けた責任がある。…だから僕は、いつでも死ぬ覚悟はしているんだよ」
あの2人を連れているだけで危険の度合いは一気に上がるだろう。足を引っ張り、目的を達成する以前にレーヴァンやグラシアノ、モデストの命まで危険に晒される可能性が高い。早い段階で切り捨てるのか妥当だとレーヴァンは判断した。
オスクは自分の腕を引っ張り前を歩くリアスを呆然と見ていた。リアスは黙り込んだまま何処かへと向かっている。
「明日までにアルレットを救い出し、僕の所まで連れて来て」
レーヴァンから言われた最後の任務だ。但し絶対に遂行する事が出来ない任務、だ。出来ないと分かりきっていてレーヴァンは任務を下した。それは遠回しに切り捨てられた事を意味する。
アルレットは恐らく此の国城の何処かに囚われていると推測出来る。それはレーヴァンも分かっている筈。だが、まさか正面から堂々と乗り込む事など出来ない。故に中に侵入するには何かが必要になる。そして、その何かを掴むのにはたった1日では無理だ。
そもそも上手い事城の中に侵入出来た所で、広い城の中を怪しまれずに探し歩くのは困難だ。しかもリアスはアルレットの顔を知らない。端からリアスに此の任務を成功させる事は不可能に近い。
「リアス、さん…」
消え入る様な声でオスクはリアスを呼んだが。無反応だった。
何処へ行くのだろうか。もう直ぐ日没だ。それなのにも関わらずリアスは何故か森の中へと進んで行く。暗くなれば森の中は危険だ。
「…あの、何処に」
「……分からない」
「っ…」
リアスが急に立ち止まるのでオスクはリアスの背中にぶつかってしまった。
「分からないんだ…」
独り言の様にリアスは呟いている。生気を感じられない。全てを諦めた様な虚ろな表情だ。
「…僕は捨てられたんだ、あの方に」
リアスの瞳から一粒だけ涙が溢れた。
何も反応しないリアスはずっとベッドに腰掛けいた。レーヴァンは壁に寄りかかりその様子を眺めている。
「今回の目的、分かってるよね。ハッキリ言うけど、僕は君の事なんてどうでも良い。興味もないし。君を拾ったのは僕の駒として使えると思ったからだ。もし使えないなら切り捨てるだけ…使えない駒程邪魔なモノはないからね」
レーヴァンの言葉にリアスの瞳は僅かに揺れた。
「君に機会を与えよう。僕が指示した事を遂行する事が出来ればこれからも君を僕の駒の1つとして使ってあげるよ。だが、この任務を失敗させたら…分かるよね?」
リアスはゆっくりと顔を上げるとレーヴァンを見た。これまでの偽りの笑みは何処にもなく、突き刺さる冷たい瞳だけがリアスを捉えていた。
「あぁ、そうだ。オスクも連れて行ってね」
もうオスクは必要ない。オスクの役目は国境を越える時に終わった。今は足手纏いになるだけで寧ろ邪魔になる。
リアスは囁く様に「御意」と言い、レーヴァンからの任務内容を受けた。リアスはレーヴァンを真っ直ぐに見た。そして敬意を称しお辞儀をすると部屋を出で行き、隣の部屋にいるオスクを引っ張り宿を後にした。
程なくして、グラシアノはレーヴァンの元へとやって来た。
「レー君、リアとクーが出で行ったけどどうしたの⁈」
「扉を閉めなよ、グラシアノ」
レーヴァンの口調から、偽物の兄弟ではなく主人と配下へと引き戻される。グラシアノは静かに扉を閉めた。
「レーヴァン様…先程リアスがオスクを連れ宿を出で行きましたが、これは一体何ごとですか」
グラシアノはレーヴァンを見遣ると、何時ものレーヴァンがそこにはいた。最近は偽物の兄弟の振りを続けていた為にレーヴァンとの距離はかなり近く錯覚を起こしていた。グラシアノはその事にハッとする。
レーヴァンの演技が余りにも自然でグラシアノすら騙されかけていた。分かっていた筈なのに、自分が恥ずかしいと感じる。
目的の為ならなんでもする、それがこの人だ。
優しそうな振り、楽しそうな表情、穏やかな素振り、は全て計算されたもの。この短期間の間に妙に親近感や距離が近く感じたのは…いや感じさせられていたと言うべきだろう。
「リアスはもうダメだね。使い物にならない。期待はしてなかったけど、予想以上に使えなかった」
使えなかった。レーヴァンは確かにそう言った。その言葉の意味する事は1つしかない。リアスは切り捨てられたのだ。
本来なら『使えない』そういう言い回しになる筈だが、過去形としてレーヴァンは『使えなかった』と話した。故に終わった事として処理されていると言う意味だ。
「レーヴァン様…2人は」
「グラシアノ、察しの悪い君ではないだろう。この話は終いだ。部屋に戻れ」
「…1つ、教えて下さい」
ずっと気になっていた。リアスを数合わせの為に連れて来たのは分かっていたが、オスクを何故連れて来たのかがどうしてもグラシアノには分からない。
「何故、オスクを連れて来られたのですか」
その言葉にレーヴァンは愚問だと笑った。
「嘘が4つある」
レーヴァンの話は唐突に始まった。
「その中に1つの真実を混ぜると急に他の4つの嘘は信憑性を孕んでくる。僕やグラシアノ、モデスト、リアスだけだったら隠しきれない空気がどうしても出てしまう。だがオスクと言う存在を加える事で一瞬にして僕達は『普通』になる事が出来た」
普通に見える様にする為だ。国を越える時に必ず検問がある。その時に極普通であるオスクと言う存在がどうしても必要だった。別にオスクである必要はなかったのだが、たまたまレーヴァンの目に止まったのがオスクだった。
何時もルイスの側をうろついて、正直余り良い印象は無かった。決闘の後もオスクだけはルイスを慕い続けていた。
まあ、少し興味はあったんだけどね。
レーヴァンはルイスをひたすらに慕い続けるオスクに以前から興味はあった。オスクを見ていると苛々とする。何故ルイスなのか…。愚弟は愚弟でしかない。無知で、愚かで、与えられているだけの存在の愚弟を何故慕う?レーヴァンには理解し難い。
「それだけの為に、ですか」
「それだけの為、だよ。だがかなり重要な事でもある」
レーヴァンが言っている事はよく分かる。分かるが…分かりたくない。グラシアノはレーヴァンを改めて見た。
「オスクもリアスと一緒に切り捨てたんですね…」
「いても邪魔になるだけだからね」
グラシアノはやるせない。リアスもオスクもまだまだ子供だ。そんな簡単に切り捨てるなど…。
「子供だからなに?」
まるで心を読んだ言葉にグラシアノの心臓は跳ねた。
「彼らはあれでも騎士なんだよ、グラシアノ。騎士である以上、いつでも死に触れる覚悟は持ち合わせていないといけないのにも関わらず、それを出来ていなかった。…彼らに騎士である資格はない」
レーヴァンの言葉はキツいが事実だ。反論の言葉などありはしない。だが事実だからこそ余計に辛くなる事もある。
「君達の命は主人である僕のモノだ。故に命を貰い受けた責任がある。…だから僕は、いつでも死ぬ覚悟はしているんだよ」
あの2人を連れているだけで危険の度合いは一気に上がるだろう。足を引っ張り、目的を達成する以前にレーヴァンやグラシアノ、モデストの命まで危険に晒される可能性が高い。早い段階で切り捨てるのか妥当だとレーヴァンは判断した。
オスクは自分の腕を引っ張り前を歩くリアスを呆然と見ていた。リアスは黙り込んだまま何処かへと向かっている。
「明日までにアルレットを救い出し、僕の所まで連れて来て」
レーヴァンから言われた最後の任務だ。但し絶対に遂行する事が出来ない任務、だ。出来ないと分かりきっていてレーヴァンは任務を下した。それは遠回しに切り捨てられた事を意味する。
アルレットは恐らく此の国城の何処かに囚われていると推測出来る。それはレーヴァンも分かっている筈。だが、まさか正面から堂々と乗り込む事など出来ない。故に中に侵入するには何かが必要になる。そして、その何かを掴むのにはたった1日では無理だ。
そもそも上手い事城の中に侵入出来た所で、広い城の中を怪しまれずに探し歩くのは困難だ。しかもリアスはアルレットの顔を知らない。端からリアスに此の任務を成功させる事は不可能に近い。
「リアス、さん…」
消え入る様な声でオスクはリアスを呼んだが。無反応だった。
何処へ行くのだろうか。もう直ぐ日没だ。それなのにも関わらずリアスは何故か森の中へと進んで行く。暗くなれば森の中は危険だ。
「…あの、何処に」
「……分からない」
「っ…」
リアスが急に立ち止まるのでオスクはリアスの背中にぶつかってしまった。
「分からないんだ…」
独り言の様にリアスは呟いている。生気を感じられない。全てを諦めた様な虚ろな表情だ。
「…僕は捨てられたんだ、あの方に」
リアスの瞳から一粒だけ涙が溢れた。
1
お気に入りに追加
6,183
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が死んで満足ですか?
マチバリ
恋愛
王太子に婚約破棄を告げられた伯爵令嬢ロロナが死んだ。
ある者は面倒な婚約破棄の手続きをせずに済んだと安堵し、ある者はずっと欲しかった物が手に入ると喜んだ。
全てが上手くおさまると思っていた彼らだったが、ロロナの死が与えた影響はあまりに大きかった。
書籍化にともない本編を引き下げいたしました


夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。

愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
【完結】家族にサヨナラ。皆様ゴキゲンヨウ。
くま
恋愛
「すまない、アデライトを愛してしまった」
「ソフィア、私の事許してくれるわよね?」
いきなり婚約破棄をする婚約者と、それが当たり前だと言い張る姉。そしてその事を家族は姉達を責めない。
「病弱なアデライトに譲ってあげなさい」と……
私は昔から家族からは二番目扱いをされていた。いや、二番目どころでもなかった。私だって、兄や姉、妹達のように愛されたかった……だけど、いつも優先されるのは他のキョウダイばかり……我慢ばかりの毎日。
「マカロン家の長男であり次期当主のジェイコブをきちんと、敬い立てなさい」
「はい、お父様、お母様」
「長女のアデライトは体が弱いのですよ。ソフィア、貴女がきちんと長女の代わりに動くのですよ」
「……はい」
「妹のアメリーはまだ幼い。お前は我慢しなさい。下の子を面倒見るのは当然なのだから」
「はい、わかりました」
パーティー、私の誕生日、どれも私だけのなんてなかった。親はいつも私以外のキョウダイばかり、
兄も姉や妹ばかり構ってばかり。姉は病弱だからと言い私に八つ当たりするばかり。妹は我儘放題。
誰も私の言葉を聞いてくれない。
誰も私を見てくれない。
そして婚約者だったオスカー様もその一人だ。病弱な姉を守ってあげたいと婚約破棄してすぐに姉と婚約をした。家族は姉を祝福していた。私に一言も…慰めもせず。
ある日、熱にうなされ誰もお見舞いにきてくれなかった時、前世を思い出す。前世の私は家族と仲良くもしており、色々と明るい性格の持ち主さん。
「……なんか、馬鹿みたいだわ!」
もう、我慢もやめよう!家族の前で良い子になるのはもうやめる!
ふるゆわ設定です。
※家族という呪縛から解き放たれ自分自身を見つめ、好きな事を見つけだすソフィアを応援して下さい!
※ざまあ話とか読むのは好きだけど書くとなると難しいので…読者様が望むような結末に納得いかないかもしれません。🙇♀️でも頑張るます。それでもよければ、どうぞ!
追加文
番外編も現在進行中です。こちらはまた別な主人公です。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。