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理想の妻像
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高輪さんが忙しいのは本当だったようだ。いや、疑っていたわけではないけれど、納得したというべきか。彼から夕方に電話があって、一緒に夕食を食べたかったけれど時間が取れなくなったと言われた。
『本当は駅に迎えにも行きたかったんだけど……どうしても抜けられなくてね』
「いえいえ、そんな! お仕事お忙しいのに、迷惑はかけられませんから」
『迷惑じゃなくて、俺が行きたかったんだよ』
「う……」
甘く優しく感じる言葉に、なんて返せばいいのかわからなくて口ごもったけど、動揺をからかわれることもなく通話は切られたので、本当に忙しかったらしい。
食事はルームサービスでもホテル内でも好きに食べてと言われたけれど、多分全部高輪さんにお会計がいきそうな予感がしたのでホテルの外に出てファミリーレストランで気軽に済ませた。
驚いたのはその後だ。コンビニに寄って部屋まで戻ってきたら、部屋の前に高輪さんが立っていた。
「高輪さん?」
声をかけると、彼はどこかに電話をしていたところだったようで、片手にスマホを持っている。
「今やっと一区切りついてね。ちょっと顔が見られたらと思って。何度か連絡したんだけど」
「本当ですか? すみません、ファミレスからゆっくり歩いてたから気づかなくて……」
高輪さんの近く、部屋の前まで来てカードキーを急いで出した。一瞬だけ迷ったけれど、すぐにロックを解除する。いくら覚悟が出来ていないとはいえ、彼が手配してくれたホテルで今の今まで忙しく仕事をしていた人を部屋に入れないという選択肢はなかった。彼の様子はいつも通りスマートで背筋もしゃんとしていたけれど、疲労感というのはそこはかとなく滲み出るものである。
「どうぞ、入ってください。お食事はされたんですか?」
「いいの? 入って」
彼は、正しく私の迷いを感じ取っている。
だけど私の覚悟云々よりも、疲れているのにわざわざ顔を見に来てくれた彼の方が優先だった。
「……嫌がることはしないと言ってくれたので、信じてます」
そう言うと、彼の表情が緩んで崩れる。苦笑気味の微笑みだったけれど、少しだけ嬉しそうに見えた。
「そう言われると、裏切れないな」
「信じてますとってもとっても」
一応、念押ししておくことも忘れない。
部屋に入ってソファを勧めると、彼が腰を下ろしてすぐに無意識だろう深いため息が聞こえた。
「大丈夫ですか?」
思わずそう聞いてしまうくらいに疲れたため息だったのだ。
「いや、ごめん。つい」
「構わないですけど、お食事は?」
もしも何も食べてないならルームサービスをと思ったけれど、彼は「いらない」と首を振ったのでとりあえずコーヒーを淹れることにする。
「忙しいと、食欲が湧かない」
「体壊しますよ?」
カプセルタイプのコーヒーマシンから、すぐに良い香りが広がってカップに注がれる。ふたつ作ってひとつはミルク入りに、ブラックの方をソファに座る彼に手渡した。そして私は、隣ではなく向かいのソファに座る。
しょんぼりと眉を八の字にした、その表情は少しだけ可愛かった。
そんな一面を見ると、親近感が湧いたりもするから不思議だ。彼と私では世界が違い過ぎてわかり合えるところも少ないように感じているけれど、それがただの思い込みかもしれないと思わせてくれる。
「素敵な部屋を手配していただいて、ありがとうございます」
しょげた顔の彼についこちらから声をかけると、「どういたしまして」とすぐにいつもの調子に戻る。切り替わりの早さに気が抜けて、くすりと笑った。
「お忙しいんですから、明日でもよかったのに。今日もまだ帰れないんですか?」
今はもう二十時を過ぎている。一区切り、とさっき言っていたということはまた仕事に戻らなければいけないということだ。
「ここの支配人とまだ少し話すことがあってね。時間がすれ違ったおかげで七緒さんに会う時間が出来たんだけど。ちゃんと話がしたかったから」
「話ですか?」
「契約書のことで」
「あ」
契約書と言えば、婚姻契約書のことだ。忙しそうにしていた二カ月間だったが、ちゃんと考えていてくれたらしい。
彼と一緒に考えた内容を思い出しながら、コーヒーをローテーブルに置いて背筋を伸ばす。
「友人の弁護士に相談したんだけど、あの内容じゃ公正証書はまず許可が下りないそうだよ」
「そうなんですか……」
彼はすまなさそうな顔をしていたが、そうなるかもしれないと予想もしていた。公正証書なんて本格的なものまで望んでいたわけではないので、寧ろ本当に相談してくれたことにびっくりする。
非常識な内容だというのに、なんだか申し訳ない。普通、婚前で作る公正証書というと、多分内容はいざというときの財産分与とか不貞行為があった場合の慰謝料とか、そういうことなのだろうに。
「生活感のある内容だと、家事の割合とかそういうのは通るらしいけどね」
「婚姻関係の維持に前向きな内容だと、問題ないってことなんでしょうか」
公証人は、証書を作成する際にあらゆる角度から法的に問題無いかを確認する。逆に、若干不公平な内容であっても双方の合意があり法的に問題なければ、許可されるらしい。
だから、作成する際には相手に遠慮しないできちんと希望を伝えた方がいい、と経験者のコラムで書いてあった。
「もしかして、ちょっと調べた?」
「はい、あれから気になって」
「真面目だなあ。俺なんか友人に聞く一方だったけどね」
そう言って彼は笑うけれども、残念ながら私にはそういうことに詳しい友人がいない。
「で、法的効力は弱くなるけど、私署証書認証というのがあって……」
説明を聞いていると、内容を詳細に検証することがないから比較的認められやすいらしい。ただ、それでも認証されるかどうかは約束できないと弁護士の友人は言ってたそうだ。
それなら文章を変えて『片方から離婚の要望があれば話し合いに応じること』など協議することを前提にした内容にするか。その文章の本来の意味を当人たちがわかっていれば良いのでは、など。
婚前契約、しかも離婚を前提においた契約についてこんなに現実的に、しかも高輪さんが意外に真剣に話すことになるとは思わなかったが最終的に私が言った。
「法的効力というよりも、私と高輪さんの間で約束があれば、私はそれで良いと思ってるんですが……」
「そう? 七緒さんは甘いなあ」
「でも第三者の立ち合いが可能ならそうしたいです」
「……七緒さんはしっかりしてるなあ」
事情を知る人は少ない方がいいので、既に相談したらしい弁護士の友人が良いかと思ったのだが、彼はなんと秘書に頼むと言った。
『本当は駅に迎えにも行きたかったんだけど……どうしても抜けられなくてね』
「いえいえ、そんな! お仕事お忙しいのに、迷惑はかけられませんから」
『迷惑じゃなくて、俺が行きたかったんだよ』
「う……」
甘く優しく感じる言葉に、なんて返せばいいのかわからなくて口ごもったけど、動揺をからかわれることもなく通話は切られたので、本当に忙しかったらしい。
食事はルームサービスでもホテル内でも好きに食べてと言われたけれど、多分全部高輪さんにお会計がいきそうな予感がしたのでホテルの外に出てファミリーレストランで気軽に済ませた。
驚いたのはその後だ。コンビニに寄って部屋まで戻ってきたら、部屋の前に高輪さんが立っていた。
「高輪さん?」
声をかけると、彼はどこかに電話をしていたところだったようで、片手にスマホを持っている。
「今やっと一区切りついてね。ちょっと顔が見られたらと思って。何度か連絡したんだけど」
「本当ですか? すみません、ファミレスからゆっくり歩いてたから気づかなくて……」
高輪さんの近く、部屋の前まで来てカードキーを急いで出した。一瞬だけ迷ったけれど、すぐにロックを解除する。いくら覚悟が出来ていないとはいえ、彼が手配してくれたホテルで今の今まで忙しく仕事をしていた人を部屋に入れないという選択肢はなかった。彼の様子はいつも通りスマートで背筋もしゃんとしていたけれど、疲労感というのはそこはかとなく滲み出るものである。
「どうぞ、入ってください。お食事はされたんですか?」
「いいの? 入って」
彼は、正しく私の迷いを感じ取っている。
だけど私の覚悟云々よりも、疲れているのにわざわざ顔を見に来てくれた彼の方が優先だった。
「……嫌がることはしないと言ってくれたので、信じてます」
そう言うと、彼の表情が緩んで崩れる。苦笑気味の微笑みだったけれど、少しだけ嬉しそうに見えた。
「そう言われると、裏切れないな」
「信じてますとってもとっても」
一応、念押ししておくことも忘れない。
部屋に入ってソファを勧めると、彼が腰を下ろしてすぐに無意識だろう深いため息が聞こえた。
「大丈夫ですか?」
思わずそう聞いてしまうくらいに疲れたため息だったのだ。
「いや、ごめん。つい」
「構わないですけど、お食事は?」
もしも何も食べてないならルームサービスをと思ったけれど、彼は「いらない」と首を振ったのでとりあえずコーヒーを淹れることにする。
「忙しいと、食欲が湧かない」
「体壊しますよ?」
カプセルタイプのコーヒーマシンから、すぐに良い香りが広がってカップに注がれる。ふたつ作ってひとつはミルク入りに、ブラックの方をソファに座る彼に手渡した。そして私は、隣ではなく向かいのソファに座る。
しょんぼりと眉を八の字にした、その表情は少しだけ可愛かった。
そんな一面を見ると、親近感が湧いたりもするから不思議だ。彼と私では世界が違い過ぎてわかり合えるところも少ないように感じているけれど、それがただの思い込みかもしれないと思わせてくれる。
「素敵な部屋を手配していただいて、ありがとうございます」
しょげた顔の彼についこちらから声をかけると、「どういたしまして」とすぐにいつもの調子に戻る。切り替わりの早さに気が抜けて、くすりと笑った。
「お忙しいんですから、明日でもよかったのに。今日もまだ帰れないんですか?」
今はもう二十時を過ぎている。一区切り、とさっき言っていたということはまた仕事に戻らなければいけないということだ。
「ここの支配人とまだ少し話すことがあってね。時間がすれ違ったおかげで七緒さんに会う時間が出来たんだけど。ちゃんと話がしたかったから」
「話ですか?」
「契約書のことで」
「あ」
契約書と言えば、婚姻契約書のことだ。忙しそうにしていた二カ月間だったが、ちゃんと考えていてくれたらしい。
彼と一緒に考えた内容を思い出しながら、コーヒーをローテーブルに置いて背筋を伸ばす。
「友人の弁護士に相談したんだけど、あの内容じゃ公正証書はまず許可が下りないそうだよ」
「そうなんですか……」
彼はすまなさそうな顔をしていたが、そうなるかもしれないと予想もしていた。公正証書なんて本格的なものまで望んでいたわけではないので、寧ろ本当に相談してくれたことにびっくりする。
非常識な内容だというのに、なんだか申し訳ない。普通、婚前で作る公正証書というと、多分内容はいざというときの財産分与とか不貞行為があった場合の慰謝料とか、そういうことなのだろうに。
「生活感のある内容だと、家事の割合とかそういうのは通るらしいけどね」
「婚姻関係の維持に前向きな内容だと、問題ないってことなんでしょうか」
公証人は、証書を作成する際にあらゆる角度から法的に問題無いかを確認する。逆に、若干不公平な内容であっても双方の合意があり法的に問題なければ、許可されるらしい。
だから、作成する際には相手に遠慮しないできちんと希望を伝えた方がいい、と経験者のコラムで書いてあった。
「もしかして、ちょっと調べた?」
「はい、あれから気になって」
「真面目だなあ。俺なんか友人に聞く一方だったけどね」
そう言って彼は笑うけれども、残念ながら私にはそういうことに詳しい友人がいない。
「で、法的効力は弱くなるけど、私署証書認証というのがあって……」
説明を聞いていると、内容を詳細に検証することがないから比較的認められやすいらしい。ただ、それでも認証されるかどうかは約束できないと弁護士の友人は言ってたそうだ。
それなら文章を変えて『片方から離婚の要望があれば話し合いに応じること』など協議することを前提にした内容にするか。その文章の本来の意味を当人たちがわかっていれば良いのでは、など。
婚前契約、しかも離婚を前提においた契約についてこんなに現実的に、しかも高輪さんが意外に真剣に話すことになるとは思わなかったが最終的に私が言った。
「法的効力というよりも、私と高輪さんの間で約束があれば、私はそれで良いと思ってるんですが……」
「そう? 七緒さんは甘いなあ」
「でも第三者の立ち合いが可能ならそうしたいです」
「……七緒さんはしっかりしてるなあ」
事情を知る人は少ない方がいいので、既に相談したらしい弁護士の友人が良いかと思ったのだが、彼はなんと秘書に頼むと言った。
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