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EP1 木霊の踊り場
03 爆散するエルフのキャンプ
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明朝の出来事だった。
いきなり外から暴風が吹き荒れると同時に――シェルターが文字通り爆散した。
幸い異様な風の音で起きて〈強化〉をかけておいたため服がちょっと焦げて吹き飛ばされるだけですんだのだが……。
「グオ――」
「眠りの途中だがワイバーンだ! この――うるせー!」
ワイバーンの咆吼が耳をつんざく。本当にうるさいなあ!
俺はとっさに立ち上がって空間から小ぶりな剣を取り出す。分類としては小剣に近い。長剣から〈クラフト〉を使って小剣に変化させ、強化している。
風を切る音とともに竜は滑空して下降。こちらに交錯する段階で……かわしながら剣を振り下ろす!
キィン、と甲高い音を鳴らして刀身だけが中空に浮かぶ。……堅いなあ!
探索者やモンスターなどは魔力の膜を張っている。その膜は魔力が多く、密度が高ければ一定以下の攻撃を弾くことができる。
ジャイアントトードのものは余裕で切り裂けたがこいつは格が違いすぎるってことだ。
『うわ、生きてる』
『ワイバーンのブレスをマトモに喰らってジャージがちょっと焦げているだけなの怖くない?』
「心配してくれてありがと! ……手持ちの武器じゃちょっと厳しいね」
俺が限界以上に強化できるといっても物質としての格が大きく下回ればぶつかり負ける。
そしてその格ってのは魔力の多寡……つまりどこのダンジョンで生まれたかが重要なんだ。
そこらへんのダンジョンで拾った鉄で鍛えた剣で倒せるのはせいぜいトードより少し上の敵。このワイバーンに勝ちたければもっと上位の素材を用意するしかないということだ。
『詰んでない?』
『〈クラフト〉があるってことは他のスキルも生産寄りなんだろう。だからまだ詰んでないよ』
『ガチガチに生産のビルドで冥境に挑めているってのがもう恐怖なんだけど』
レベルが下のダンジョンで採れた鉄を使ったものが負ける。ならば冥境で採れる素材を使えば理論の上では勝ちの目が出てくる。
俺は細い木に駆け寄って即座に〈クラフト〉を使う。すぐに採れて使えるもの……それは冥境の木で作った投げ槍だ。
削り出しただけの槍を握り、思い切り振りかぶって――投げる!
「ガア――!」
投げた槍は運良くワイバーンの目に突き刺さる。痛みによる狂乱か、竜はそこかしこにブレスを連発するがこちらには一切当たらない。
「よし、これでトドメだ――!」
余裕を持って槍を作製して、それをぶん投げる。しかしワイバーンの皮膚に当たった槍は刺さらずに跳ね返されることに。
見たところ魔力差も当然あるが、そもそも物質としての強度なども足りてないようだ。柔らかいところに刺さればその限りではないってところか。
狂乱状態に陥ったワイバーンがブレスや体当たりで木々をなぎ倒していくが、こっちはそんなことお構いなしだ。
要するに、少なくとも速度か質量があればあの防御は突破できる。ならそれ相応の武器を作るまでである。
〈クラフト〉で周囲の木の伐採も任せ、魔力にあかせて工数を省略していく。ワイバーンが落ち着きを取り戻したようでこちらに襲いかかってくる。
「間に合え……!」
大量の魔力を注ぎ込んで心臓はバクバクと早鐘を打ち、頭痛で思考がぼやけてくる。バリスタの完成とともにそれを発射し……ワイバーンの巨体がこちらに迫ってくる。
衝撃ののちに視界が回転。
あ、これ吹き飛ばされてるな。
きりもみ回転のまましたたかに地面に身体を打ち付ける。
熟練の探索者であっても結構なダメージが入るのだが、これも能力のおかげで難なく耐えられる身体にはなっている。
『タフすぎない?』
『でもたまにいるよ、異様に堅いやつ』
「いてて……。部員のみんなおはよう。ちょっと魔除けの効力が弱かったから襲われたみたいなので、今日は拠点を強化しようと思います」
◆
ワイバーンの死骸を広場に運ぶべきか迷い、俺はその場で解体することにした。
「〈クラフト〉は解体もやろうと思えばやれるので今回はそっちでやります。解体技術の腕が鈍ってもいけないから定期的にスキルを使わずにやりたいけれど」
解体した肉や骨、革などを〈収納〉していく。
牛や馬より大きい動物……いや、魔物の場合、当然ながら使える部位も多いので〈収納〉で異空間に納めるのも結構大変である。
「てかワイバーンの体表は鱗で覆われているって思ってたけどこれ皮だわ。……なめすか」
肉は〈収納〉して、骨や皮はまだ使いどころがあるので地面に置いておく。
『有鱗目なんだね、ワイバーン。トカゲ革とかワニ革の財布とかあるよ』
『迷宮の魔物をきちんと分類できるのかな』
『そこは学者先生の仕事だろうし……』
〈クラフト〉で省ける工数には発酵などの時間もある。そこらへんの葉っぱなどをかき集め、なめすための液剤を作る。
今回は製作に必要な時間を早めるだけにしておいて、あとは自動作成できるようにしておく。
衣食住において必要なのはワイバーンの革だけではなく骨もそうだ。
護法灰と呼ばれる、物質に存在する魔力を利用した魔除けも作らなければならない。
今回、ワイバーンの急襲があったのはひとえにジャイアントトードの護法灰では魔除けとしての効果が薄かったからだ。
これからの安全のためにもなるべく強いモンスターも狩っておいて、安全を買っておきたい。
『スキルで解体し続ければいいんじゃないの?』
「知識、技術として自身に備わるタイプのスキルであれば体力と時間だけで済むんだけれど、〈クラフト〉は魔力依存だからいざというときに使えないとね」
錆び付きやすい技能とリソースの管理はしっかりやっていかないと冗談抜きで死に直結する。
パーティを組んで役割分担ができるのであれば自分の職能だけこなしていればいい。だけどまあソロだからなあ……。
「ソロでダンジョンに潜るなら覚えられることはなんでも覚えたほうがいい……と思ってる」
選択肢の数が多すぎてとっさに判断できなくなることもあるけどね。
護法灰を作り、ベースキャンプの周囲に撒いていく。日ごとに効力が落ちていくので定期的に更新をしなければならない。あとはワイバーンを遙かに上回るモンスターが出てきても魔除けによる簡易結界は崩壊してしまう。なので徐々に強いやつも狩っていかなければなあ……。
安全を確保したあとは石のかまどをもう一度組み直す。
朝食を食べたら探索に行くかー。
お、今日も結構スパチャが入ってきてるな。
ワイバーンの急襲が呼び水になったのかリスナー数も初日とは段違いだ。
「みなさんスパチャありがとうございます。テントと護法灰を作ってから辺りの探索に行ってきます!」
いきなり外から暴風が吹き荒れると同時に――シェルターが文字通り爆散した。
幸い異様な風の音で起きて〈強化〉をかけておいたため服がちょっと焦げて吹き飛ばされるだけですんだのだが……。
「グオ――」
「眠りの途中だがワイバーンだ! この――うるせー!」
ワイバーンの咆吼が耳をつんざく。本当にうるさいなあ!
俺はとっさに立ち上がって空間から小ぶりな剣を取り出す。分類としては小剣に近い。長剣から〈クラフト〉を使って小剣に変化させ、強化している。
風を切る音とともに竜は滑空して下降。こちらに交錯する段階で……かわしながら剣を振り下ろす!
キィン、と甲高い音を鳴らして刀身だけが中空に浮かぶ。……堅いなあ!
探索者やモンスターなどは魔力の膜を張っている。その膜は魔力が多く、密度が高ければ一定以下の攻撃を弾くことができる。
ジャイアントトードのものは余裕で切り裂けたがこいつは格が違いすぎるってことだ。
『うわ、生きてる』
『ワイバーンのブレスをマトモに喰らってジャージがちょっと焦げているだけなの怖くない?』
「心配してくれてありがと! ……手持ちの武器じゃちょっと厳しいね」
俺が限界以上に強化できるといっても物質としての格が大きく下回ればぶつかり負ける。
そしてその格ってのは魔力の多寡……つまりどこのダンジョンで生まれたかが重要なんだ。
そこらへんのダンジョンで拾った鉄で鍛えた剣で倒せるのはせいぜいトードより少し上の敵。このワイバーンに勝ちたければもっと上位の素材を用意するしかないということだ。
『詰んでない?』
『〈クラフト〉があるってことは他のスキルも生産寄りなんだろう。だからまだ詰んでないよ』
『ガチガチに生産のビルドで冥境に挑めているってのがもう恐怖なんだけど』
レベルが下のダンジョンで採れた鉄を使ったものが負ける。ならば冥境で採れる素材を使えば理論の上では勝ちの目が出てくる。
俺は細い木に駆け寄って即座に〈クラフト〉を使う。すぐに採れて使えるもの……それは冥境の木で作った投げ槍だ。
削り出しただけの槍を握り、思い切り振りかぶって――投げる!
「ガア――!」
投げた槍は運良くワイバーンの目に突き刺さる。痛みによる狂乱か、竜はそこかしこにブレスを連発するがこちらには一切当たらない。
「よし、これでトドメだ――!」
余裕を持って槍を作製して、それをぶん投げる。しかしワイバーンの皮膚に当たった槍は刺さらずに跳ね返されることに。
見たところ魔力差も当然あるが、そもそも物質としての強度なども足りてないようだ。柔らかいところに刺さればその限りではないってところか。
狂乱状態に陥ったワイバーンがブレスや体当たりで木々をなぎ倒していくが、こっちはそんなことお構いなしだ。
要するに、少なくとも速度か質量があればあの防御は突破できる。ならそれ相応の武器を作るまでである。
〈クラフト〉で周囲の木の伐採も任せ、魔力にあかせて工数を省略していく。ワイバーンが落ち着きを取り戻したようでこちらに襲いかかってくる。
「間に合え……!」
大量の魔力を注ぎ込んで心臓はバクバクと早鐘を打ち、頭痛で思考がぼやけてくる。バリスタの完成とともにそれを発射し……ワイバーンの巨体がこちらに迫ってくる。
衝撃ののちに視界が回転。
あ、これ吹き飛ばされてるな。
きりもみ回転のまましたたかに地面に身体を打ち付ける。
熟練の探索者であっても結構なダメージが入るのだが、これも能力のおかげで難なく耐えられる身体にはなっている。
『タフすぎない?』
『でもたまにいるよ、異様に堅いやつ』
「いてて……。部員のみんなおはよう。ちょっと魔除けの効力が弱かったから襲われたみたいなので、今日は拠点を強化しようと思います」
◆
ワイバーンの死骸を広場に運ぶべきか迷い、俺はその場で解体することにした。
「〈クラフト〉は解体もやろうと思えばやれるので今回はそっちでやります。解体技術の腕が鈍ってもいけないから定期的にスキルを使わずにやりたいけれど」
解体した肉や骨、革などを〈収納〉していく。
牛や馬より大きい動物……いや、魔物の場合、当然ながら使える部位も多いので〈収納〉で異空間に納めるのも結構大変である。
「てかワイバーンの体表は鱗で覆われているって思ってたけどこれ皮だわ。……なめすか」
肉は〈収納〉して、骨や皮はまだ使いどころがあるので地面に置いておく。
『有鱗目なんだね、ワイバーン。トカゲ革とかワニ革の財布とかあるよ』
『迷宮の魔物をきちんと分類できるのかな』
『そこは学者先生の仕事だろうし……』
〈クラフト〉で省ける工数には発酵などの時間もある。そこらへんの葉っぱなどをかき集め、なめすための液剤を作る。
今回は製作に必要な時間を早めるだけにしておいて、あとは自動作成できるようにしておく。
衣食住において必要なのはワイバーンの革だけではなく骨もそうだ。
護法灰と呼ばれる、物質に存在する魔力を利用した魔除けも作らなければならない。
今回、ワイバーンの急襲があったのはひとえにジャイアントトードの護法灰では魔除けとしての効果が薄かったからだ。
これからの安全のためにもなるべく強いモンスターも狩っておいて、安全を買っておきたい。
『スキルで解体し続ければいいんじゃないの?』
「知識、技術として自身に備わるタイプのスキルであれば体力と時間だけで済むんだけれど、〈クラフト〉は魔力依存だからいざというときに使えないとね」
錆び付きやすい技能とリソースの管理はしっかりやっていかないと冗談抜きで死に直結する。
パーティを組んで役割分担ができるのであれば自分の職能だけこなしていればいい。だけどまあソロだからなあ……。
「ソロでダンジョンに潜るなら覚えられることはなんでも覚えたほうがいい……と思ってる」
選択肢の数が多すぎてとっさに判断できなくなることもあるけどね。
護法灰を作り、ベースキャンプの周囲に撒いていく。日ごとに効力が落ちていくので定期的に更新をしなければならない。あとはワイバーンを遙かに上回るモンスターが出てきても魔除けによる簡易結界は崩壊してしまう。なので徐々に強いやつも狩っていかなければなあ……。
安全を確保したあとは石のかまどをもう一度組み直す。
朝食を食べたら探索に行くかー。
お、今日も結構スパチャが入ってきてるな。
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