26 / 34
第26話 返却
しおりを挟む
親友の清春に、ひとしきり彼女とはいいものだと有頂天で惚気報告をし終えた大樹のスマホが、広げられたはいいが一切手のついていない参考書が散らばる勉強机で鳴り出した。
もしかしたら彼女からだろうかと考え、その言葉の響きで大樹は頬を緩ませる。
生まれて初めての恋人だ。家族も訝しむほどの舞い上がりぶりだが、それも仕方ないだろうと暴走気味の自分自身にもあえてブレーキをかけない。正確には自制できなくなっているだけだが。
「……え?」
着信画面に表示された名前は、今日から交際を始めた少女のものではなかった。
白く浮かび上がる瑞原愛美の文字に、何かを思い出したかのように心臓が大きく跳ねた。
罪悪感にも似た奇妙な感情とほんの少しの息苦しさ。思考が止まりそうになったが、無視するわけにもいかずに大樹は電話に出る。
「聞いたよ。楓と付き合えたんだってね。さっきまで散々惚気られちゃった。おめでと」
自分の事のように浮かれた声。考えてみれば、一芝居打ってまで大樹と楓の仲が進展するように仕向けたのは他ならぬ愛美だ。遠慮する必要はないのである。
(……遠慮? 一体何に? 俺は……)
言葉にできない不安が心に広がっていくも、あえて気にしないようにする。
「あたしも手助けしたかいがあるってものね」
あくまでも嬉しそうにする愛美に、ほぼ反射的に大樹は聞いてしまっていた。
「愛美はそれでいいのか?」
どうしてなのか。どのような意味を持つのか。大樹自身にもよくわからない。
気がつけばしていた問いかけに、愛美が返したのは数呼吸に渡る沈黙だった。
「……何でそんなこと聞くの?」
「……わからない」
はあと息を吐く音が受話口を通して伝わる。緊張しているような、震えているような、形容の難しいため息に心がザワめく。
けれど大樹が新たな言葉を紡ぐより先に、愛美は先ほどまでの元気を取り戻す。
「当然じゃない。前に言ったでしょ。大樹の恋を応援するって。だからこれが最後の電話。彼女がいる男の人に、他の女の子が夜に電話したらマズイもんね」
口早に言い、大樹が何も返せない間に愛美は本当におめでとうと最後にもう一度祝福して電話を切った。
ツーツーという音が、大樹の鼓膜へやけに無情に響いた。
※
青い空、青い海。
入道雲だけは白く、巻き込まれてなるものかとばかりに一際高い位置で太陽が輝く。
夏定番の景色は鮮やかで、何度見ても飽きることはない。
なのにテレビの砂嵐が漏れ出たかのようなノイズが、そこかしこに浸食しているせいで台無しだ。
穴場なのか、これほど良い場所なのに他に海水浴客はいない。
勝手に動く視界。
自分でいて、自分ではないような感覚。
瞬きを繰り返しても消えないノイズ。
うだるような暑さも、砂の熱さも感じない。雲の上を歩いているみたいな浮遊感が、現実とは違う場所にいるのだと教えてくれる。
これは夢だ。大樹は理解する。
従来の夢は起きるまでそうと気づけないはずなのに、この場に本当に立っているのかもわからない大樹には、何故かそれがはっきりと理解できる。
まさかの思いが強くなる。ここしばらくは見ていなかった例の夢と雰囲気がそっくりだった。
周囲を見渡す。やはり他に海水客はいない。海の家すらなく、ここが市内なのかも不明だ。
ノイズが一段と激しくなる。
大樹は慌てた。視界が激しくブレる。
誰もいない。
何もない。
ならばどうして、こんな夢を見るのか。
交通事故の時も、飛び降りの時も、かならず夢の主人公は大樹ではなく愛美だった。けれど今回は探しても見つからない。
声を出そうとするも、何故か口は動かない。歩き回ることさえ出来ない。ただその場から視線を動かすだけ。
得体の知れない不安と恐怖が大きくなる。何を知らせたいのか、何を見せたいのか。おぼつかない思考のままで、右に左にと見える場所を変える。
遠く離れた浜辺で、フリーバックの水色の水着を着た少女が、砂を蹴って海へ飛び込み、楽しそうというよりは没頭するように泳ぎだす。
遠目ではよくわからないが、それでも大樹にはあの女性が愛美だと理解できた。
誰もいない海でひとしきり泳いで気持ちよさそうにする少女は、今度は離れた位置にあるテトラポットのところまでいこうと手足を動かす。掻き分けられる水飛沫が空中で宝石のように煌めき、しばし大樹は目を奪われる。
悪夢ではなく、もしかして平和な結末でも見せようとしているのだろうか。
夢の終わりということでノイズの走った、見辛いテレビ番組みたいな映像になっているのだろうか。
そんなことを考えていて、ふと異変に気づく。先ほどまでと違って海に平穏が戻っているのだ。
ドクンと心臓が大きく打った。
一瞬だけ水面から顔が浮かぶ。
とても苦しそうな愛美の顔が。
伸ばした手を暴れるように動かすも、彼女の姿が大樹の視界で大きくなってこない。
大声で叫びたいのに、どうしても声が出ない。
次第に水面から、愛美が顔を出す機会が減っていき、そして、ついに浮かんでこなくなった。
無限とも思える時間、大樹はその場に立ち尽くしていた。
世界が金色に染まり、空の主役が月に交代しても、海は何事もなかったかのように雄大にそこへ存在する。寄せては引いていく波は穏やかで、呑み込まれた者の名残すら感じさせない。
救急車もヘリコプターも来ない。
大樹はずっとそこにいた。
遠くから闇が払われ、日が昇ってもそこにいた。
呆然とそこにいた。
砂浜の隅、いなくなった少女の物と思われるバッグが、寂しそうにポツンと取り残されていた。
※
いつ目が覚めたのかもわからなかった。気がつけば大樹は自分の部屋の中にいて、パジャマを例のごとく汗でぐっしょり濡らしていた。
見慣れた天井に、心底安堵させてもらえる日が来るとは夢にも思っていなかった。
「まさか……また……あいつの夢を見るなんてな……」
自殺を阻止して以降は見る機会がなくなっていたので、すっかり油断していた。不意打ち気味の悪夢は、浮かれきった心に莫大なダメージを与えた。
近くに店も道路もない砂浜。綺麗で解放感たっぷりだったが、どこまでも寂しかった。あれは愛美に隠されている心情なのだろうか。
「……さっぱりわからねえよ、ちくしょう」
鬱蒼とした気分を抱えながら身支度を整え、学校へ行こうと外へ出る。
ふと牛乳瓶箱の蓋が少しだけ開いているのに気づく。郵便入れと間違えられたのだろう。珍しいことではない。
「これ……愛美の奴、家に来たのか……?」
見覚えのあるハンカチに包まれていたのは、小さな女児の人形だった。
もしかしたら彼女からだろうかと考え、その言葉の響きで大樹は頬を緩ませる。
生まれて初めての恋人だ。家族も訝しむほどの舞い上がりぶりだが、それも仕方ないだろうと暴走気味の自分自身にもあえてブレーキをかけない。正確には自制できなくなっているだけだが。
「……え?」
着信画面に表示された名前は、今日から交際を始めた少女のものではなかった。
白く浮かび上がる瑞原愛美の文字に、何かを思い出したかのように心臓が大きく跳ねた。
罪悪感にも似た奇妙な感情とほんの少しの息苦しさ。思考が止まりそうになったが、無視するわけにもいかずに大樹は電話に出る。
「聞いたよ。楓と付き合えたんだってね。さっきまで散々惚気られちゃった。おめでと」
自分の事のように浮かれた声。考えてみれば、一芝居打ってまで大樹と楓の仲が進展するように仕向けたのは他ならぬ愛美だ。遠慮する必要はないのである。
(……遠慮? 一体何に? 俺は……)
言葉にできない不安が心に広がっていくも、あえて気にしないようにする。
「あたしも手助けしたかいがあるってものね」
あくまでも嬉しそうにする愛美に、ほぼ反射的に大樹は聞いてしまっていた。
「愛美はそれでいいのか?」
どうしてなのか。どのような意味を持つのか。大樹自身にもよくわからない。
気がつけばしていた問いかけに、愛美が返したのは数呼吸に渡る沈黙だった。
「……何でそんなこと聞くの?」
「……わからない」
はあと息を吐く音が受話口を通して伝わる。緊張しているような、震えているような、形容の難しいため息に心がザワめく。
けれど大樹が新たな言葉を紡ぐより先に、愛美は先ほどまでの元気を取り戻す。
「当然じゃない。前に言ったでしょ。大樹の恋を応援するって。だからこれが最後の電話。彼女がいる男の人に、他の女の子が夜に電話したらマズイもんね」
口早に言い、大樹が何も返せない間に愛美は本当におめでとうと最後にもう一度祝福して電話を切った。
ツーツーという音が、大樹の鼓膜へやけに無情に響いた。
※
青い空、青い海。
入道雲だけは白く、巻き込まれてなるものかとばかりに一際高い位置で太陽が輝く。
夏定番の景色は鮮やかで、何度見ても飽きることはない。
なのにテレビの砂嵐が漏れ出たかのようなノイズが、そこかしこに浸食しているせいで台無しだ。
穴場なのか、これほど良い場所なのに他に海水浴客はいない。
勝手に動く視界。
自分でいて、自分ではないような感覚。
瞬きを繰り返しても消えないノイズ。
うだるような暑さも、砂の熱さも感じない。雲の上を歩いているみたいな浮遊感が、現実とは違う場所にいるのだと教えてくれる。
これは夢だ。大樹は理解する。
従来の夢は起きるまでそうと気づけないはずなのに、この場に本当に立っているのかもわからない大樹には、何故かそれがはっきりと理解できる。
まさかの思いが強くなる。ここしばらくは見ていなかった例の夢と雰囲気がそっくりだった。
周囲を見渡す。やはり他に海水客はいない。海の家すらなく、ここが市内なのかも不明だ。
ノイズが一段と激しくなる。
大樹は慌てた。視界が激しくブレる。
誰もいない。
何もない。
ならばどうして、こんな夢を見るのか。
交通事故の時も、飛び降りの時も、かならず夢の主人公は大樹ではなく愛美だった。けれど今回は探しても見つからない。
声を出そうとするも、何故か口は動かない。歩き回ることさえ出来ない。ただその場から視線を動かすだけ。
得体の知れない不安と恐怖が大きくなる。何を知らせたいのか、何を見せたいのか。おぼつかない思考のままで、右に左にと見える場所を変える。
遠く離れた浜辺で、フリーバックの水色の水着を着た少女が、砂を蹴って海へ飛び込み、楽しそうというよりは没頭するように泳ぎだす。
遠目ではよくわからないが、それでも大樹にはあの女性が愛美だと理解できた。
誰もいない海でひとしきり泳いで気持ちよさそうにする少女は、今度は離れた位置にあるテトラポットのところまでいこうと手足を動かす。掻き分けられる水飛沫が空中で宝石のように煌めき、しばし大樹は目を奪われる。
悪夢ではなく、もしかして平和な結末でも見せようとしているのだろうか。
夢の終わりということでノイズの走った、見辛いテレビ番組みたいな映像になっているのだろうか。
そんなことを考えていて、ふと異変に気づく。先ほどまでと違って海に平穏が戻っているのだ。
ドクンと心臓が大きく打った。
一瞬だけ水面から顔が浮かぶ。
とても苦しそうな愛美の顔が。
伸ばした手を暴れるように動かすも、彼女の姿が大樹の視界で大きくなってこない。
大声で叫びたいのに、どうしても声が出ない。
次第に水面から、愛美が顔を出す機会が減っていき、そして、ついに浮かんでこなくなった。
無限とも思える時間、大樹はその場に立ち尽くしていた。
世界が金色に染まり、空の主役が月に交代しても、海は何事もなかったかのように雄大にそこへ存在する。寄せては引いていく波は穏やかで、呑み込まれた者の名残すら感じさせない。
救急車もヘリコプターも来ない。
大樹はずっとそこにいた。
遠くから闇が払われ、日が昇ってもそこにいた。
呆然とそこにいた。
砂浜の隅、いなくなった少女の物と思われるバッグが、寂しそうにポツンと取り残されていた。
※
いつ目が覚めたのかもわからなかった。気がつけば大樹は自分の部屋の中にいて、パジャマを例のごとく汗でぐっしょり濡らしていた。
見慣れた天井に、心底安堵させてもらえる日が来るとは夢にも思っていなかった。
「まさか……また……あいつの夢を見るなんてな……」
自殺を阻止して以降は見る機会がなくなっていたので、すっかり油断していた。不意打ち気味の悪夢は、浮かれきった心に莫大なダメージを与えた。
近くに店も道路もない砂浜。綺麗で解放感たっぷりだったが、どこまでも寂しかった。あれは愛美に隠されている心情なのだろうか。
「……さっぱりわからねえよ、ちくしょう」
鬱蒼とした気分を抱えながら身支度を整え、学校へ行こうと外へ出る。
ふと牛乳瓶箱の蓋が少しだけ開いているのに気づく。郵便入れと間違えられたのだろう。珍しいことではない。
「これ……愛美の奴、家に来たのか……?」
見覚えのあるハンカチに包まれていたのは、小さな女児の人形だった。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
如月さんは なびかない。~片想い中のクラスで一番の美少女から、急に何故か告白された件~
八木崎(やぎさき)
恋愛
「ねぇ……私と、付き合って」
ある日、クラスで一番可愛い女子生徒である如月心奏に唐突に告白をされ、彼女と付き合う事になった同じクラスの平凡な高校生男子、立花蓮。
蓮は初めて出来た彼女の存在に浮かれる―――なんて事は無く、心奏から思いも寄らない頼み事をされて、それを受ける事になるのであった。
これは不器用で未熟な2人が成長をしていく物語である。彼ら彼女らの歩む物語を是非ともご覧ください。
一緒にいたい、でも近づきたくない―――臆病で内向的な少年と、偏屈で変わり者な少女との恋愛模様を描く、そんな青春物語です。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

「南風の頃に」~ノダケンとその仲間達~
kitamitio
青春
合格するはずのなかった札幌の超難関高に入学してしまった野球少年の野田賢治は、野球部員たちの執拗な勧誘を逃れ陸上部に入部する。北海道の海沿いの田舎町で育った彼は仲間たちの優秀さに引け目を感じる生活を送っていたが、長年続けて来た野球との違いに戸惑いながらも陸上競技にのめりこんでいく。「自主自律」を校訓とする私服の学校に敢えて詰襟の学生服を着ていくことで自分自身の存在を主張しようとしていた野田賢治。それでも新しい仲間が広がっていく中で少しずつ変わっていくものがあった。そして、隠していた野田賢治自身の過去について少しずつ知らされていく……。
キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。
たかなしポン太
青春
僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。
助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。
でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。
「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」
「ちょっと、確認しなくていいですから!」
「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」
「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」
天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。
異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー!
※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。
※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。
彗星と遭う
皆川大輔
青春
【✨青春カテゴリ最高4位✨】
中学野球世界大会で〝世界一〟という称号を手にした。
その時、投手だった空野彗は中学生ながら152キロを記録し、怪物と呼ばれた。
その時、捕手だった武山一星は全試合でマスクを被ってリードを、打っては四番とマルチの才能を発揮し、天才と呼ばれた。
突出した実力を持っていながら世界一という実績をも手に入れた二人は、瞬く間にお茶の間を賑わせる存在となった。
もちろん、新しいスターを常に欲している強豪校がその卵たる二人を放っておく訳もなく。
二人の元には、多数の高校からオファーが届いた――しかし二人が選んだのは、地元埼玉の県立高校、彩星高校だった。
部員数は70名弱だが、その実は三年連続一回戦負けの弱小校一歩手前な崖っぷち中堅高校。
怪物は、ある困難を乗り越えるためにその高校へ。
天才は、ある理由で野球を諦めるためにその高校へ入学した。
各々の別の意思を持って選んだ高校で、本来会うはずのなかった運命が交差する。
衝突もしながら協力もし、共に高校野球の頂へ挑む二人。
圧倒的な実績と衝撃的な結果で、二人は〝彗星バッテリー〟と呼ばれるようになり、高校野球だけではなく野球界を賑わせることとなる。
彗星――怪しげな尾と共に現れるそれは、ある人には願いを叶える吉兆となり、ある人には夢を奪う凶兆となる。
この物語は、そんな彗星と呼ばれた二人の少年と、人を惑わす光と遭ってしまった人達の物語。
☆
第一部表紙絵制作者様→紫苑*Shion様《https://pixiv.net/users/43889070》
第二部表紙絵制作者様→和輝こころ様《https://twitter.com/honeybanana1》
第三部表紙絵制作者様→NYAZU様《https://skima.jp/profile?id=156412》
登場人物集です→https://jiechuandazhu.webnode.jp/%e5%bd%97%e6%98%9f%e3%81%a8%e9%81%ad%e3%81%86%e3%80%90%e7%99%bb%e5%a0%b4%e4%ba%ba%e7%89%a9%e3%80%91/
自称未来の妻なヤンデレ転校生に振り回された挙句、最終的に責任を取らされる話
水島紗鳥
青春
成績優秀でスポーツ万能な男子高校生の黒月拓馬は、学校では常に1人だった。
そんなハイスペックぼっちな拓馬の前に未来の妻を自称する日英ハーフの美少女転校生、十六夜アリスが現れた事で平穏だった日常生活が激変する。
凄まじくヤンデレなアリスは拓馬を自分だけの物にするためにありとあらゆる手段を取り、どんどん外堀を埋めていく。
「なあ、サインと判子欲しいって渡された紙が記入済婚姻届なのは気のせいか?」
「気にしない気にしない」
「いや、気にするに決まってるだろ」
ヤンデレなアリスから完全にロックオンされてしまった拓馬の運命はいかに……?(なお、もう一生逃げられない模様)
表紙はイラストレーターの谷川犬兎様に描いていただきました。
小説投稿サイトでの利用許可を頂いております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる