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第15話 買物中の一幕
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「――っくく、ははっ! 立花君。君は何を笑って、ははは!」
「主任こそ! あはは!」
こんなにも声を出して笑ったのはどれくらいぶりだろうか。
そう考えると姉妹が来て以来、透の気は張りっぱなしだったのかもしれない。
信号が青に変わる頃には、透も奏もひとしきり笑い終えたあとだった。
「……君は女性との交際経験があるのか?」
不意の問いかけに透は戸惑う。
不審がられてると察したのか、慌てて奏は質問の意図を説明する。
「わ、私だけ知られては不公平だろう。こういう場合は秘密を教えあって、互いに口外しないことを約束するものだ」
なんだか違うような気もするが、透がそう言ったところで押し切られそうな気がした。
知られると命に関わるような話でもないので、嘘をつかず素直に教える。
「ありませんよ。恥ずかしながら、年齢イコール彼女いない歴です。男版の処女ですね」
奏が吹き出す。
「男版の処女というのは、つまり童貞のことだろう。変な言い方をするな」
普段を見ていれば下ネタは絶対的に却下しそうなのだが、こうして笑ってくれるのかと、透は驚きと同時に新鮮さを覚えた。
二年も一緒に働いているとはいえ、職場での姿しか見たことがない。当たり前といえば当たり前なのだが。
黙った透を不思議がり、横目で見た奏が「車に酔ったのか?」と心配してくれる。
「いや。主任って実は楽しい女性だったんだなと実感してただけです」
「何だそれは」
また奏は吹き出す。
「私だって人間だ。笑いもすれば照れもする。職場では意識的に見せないようにしているがな」
正当な判断である。誰もが職場で戸松修治のごとく本能を全開にして働いていたら、秩序も何もなくなる。
「立花君も意外と芯の強い人間だったんだな。状況に流されやすい男性だと思っていた」
「だから今回の一件もただ流されてるだけじゃないかと、あれだけ心配してくれたんですね」
「まあな。仕事と私生活は別物とはいえ、本音では望んでない苦労を受け入れようとしているのなら両者にとって不幸にしかならないからな」
だが透は自らの意思で姉妹の受け入れを決めた。
今のところではあるがなんとか上手く――まではいかないかもしれないが、それなりに暮らせているような気がする。
もちろん、綾乃や奏の助けがあってこそだが。
「なんとか頑張ってみます。俺の妹らしいですからね」
「そうか。よし、着いたぞ」
奏に頼んで連れて来てもらったのは、自宅から車で二十分程度のところにあるホームセンターだった。
都会の店舗と比べれば大型とはいえないが、様々な商品を比較的安価で購入できる。
きちんとした布団店で購入すると高いので、多少質が悪くともホームセンターで調達することに決めたのだ。
寝具コーナーへ行くと、敷布団や掛布団。それにセットとなったものが置いてあった。
「こういう店舗はあまり競合店として見ないから、新鮮な感じはあるな」
奏は言うように、市内には幾つか家電量販店があるので、透たちの売り場ではそちらの価格を参考して売値をつけていた。
ホームセンターでも家電を取り扱っているが、あまり有名ではないメーカーの商品が並んでいる場合が多い。
そうしたものと価格で張り合っても原価割れをするだけなので、さほど気にしないようにしている。
「主任はあまりホームセンターを利用しないんですか?」
「大抵のものは勤務先で揃うからな。二階には衣料品やそれこそ寝具も売っているし。まあ、こちらの店よりは高いだろうが」
奏は苦笑こそすれ、どうして自らが働く店で買おうとしないんだと責めたりはしなかった。
確かに自店舗で購入するという選択肢もあったのだが、店への貢献より安く買えるかもしれない可能性を優先した。店からすればろくでもない従業員だ。
「それより、こうした場所でも主任と呼ばれるのはいささか変な感じがするな」
「じゃあ、瑞沢さん……だと綾乃さんと区別つかないので、奏さんでいいですか」
「うっ――そそう、だな。べ、別に私は構わないぞ」
「どうしました、奏さん。顔が真っ赤ですよ」
「……君は私をからかっているのではないだろうな」
透にそんなつもりはまったくなかったのだが、何故かジト目で見られてしまった。
視線から逃れるように布団探しへ没頭していると、たまたま近くを通りかかった中年の女性店員が「いらっしゃいませ」と声をかけてきた。
軽くお辞儀をして応じると、営業スマイル全開で接客が行われる。もしかしたら販売ノルマを抱える寝具売り場の担当者なのだろうか。
「本日はご主人様と奥様、どちらのお布団をお探しでしょうか」
「ああ、俺のです」
「ご主人様のですね。では少し大きめのサイズがよろしいかと思います」
素直に接客を受ける透の隣で、道中に無視しかけた信号よりも顔を赤くして奏がプルプル震えていた。額が汗ばんでるようにも見える。
若干気にはなったが、まずは布団を選ぶのが先だと店員の話に耳を傾けつつも商品の見定めに集中する。
とはいっても、どれを買おうかは大体決まっていた。
敷布団と掛布団がセットで一万円のものだ。素材はたいしたことなさそうだが、座布団で眠るよりはよほど快適だろう。
決まりましたと告げ、一万円セットを手に取る。
店員は店内でもっとも高価なのを勧めたがったが、あまりにやりすぎて何も変われなくなるとマズイ。
結局は途中でありがとうございましたとお礼を言ってそばを離れた。
「さて、会計に――ん? どうしました?」
ずっと押し黙ったままだった奏に声をかけると、休火山が突然噴火したかのごとき勢いで詰め寄られる。
「き、きき君はどうして否定しないんだ。あまつさえ認めるような返事をするとは……! そ、それともまさか、君は私とそうなるのを望んでいるのか!? だ、駄目だ。私としても吝かではないのだが、世の中には順序というものがあるだろう」
「え、ええと……と、とりあえず落ち着いてください。俺、布団買っちゃいますんで」
「何だと!? 君は布団の方が大事なのか!」
もはや訳がわからない。興奮しまくりの奏を前に、ホームセンターへ来てからのことを思い返す。
雑談をしながら寝具コーナーを探し、目当ての布団を見ていると店員に話しかけられた。ここまでは何も問題がない。
中年の女性店員にご主人様と奥様、どちらの布団を探してるのか尋ねられたので透は自分のだと答えた。ここにも問題は見当た――
――るな。間違いなく、この部分だ。
自分が何を口走ったのか思い出し、透の顔面どころか全身が熱を持つ。まるでサウナにでも入ってるかのような息苦しさまで覚える。
「す、すみません。あの時は考え事に集中していて、ついうっかり返事をしてしまったんです!」
うっかりか。驚かせるな。そんな返しを予想していた。
しかし、奏の口から発せられた言葉は違った。
「そう……なのか」
「か、奏さん?」
瞬時に戻った奏の真顔からは、それまで大きく揺れ動いていた感情というものが消えていた。
「買うべき布団は決まったのだろう? なら会計をしてきたらどうだ。私は車で待っている」
「は、はい」
カツカツと靴音を鳴らして出入口へ向かう背中を、透は見送るしかなかった。
「主任こそ! あはは!」
こんなにも声を出して笑ったのはどれくらいぶりだろうか。
そう考えると姉妹が来て以来、透の気は張りっぱなしだったのかもしれない。
信号が青に変わる頃には、透も奏もひとしきり笑い終えたあとだった。
「……君は女性との交際経験があるのか?」
不意の問いかけに透は戸惑う。
不審がられてると察したのか、慌てて奏は質問の意図を説明する。
「わ、私だけ知られては不公平だろう。こういう場合は秘密を教えあって、互いに口外しないことを約束するものだ」
なんだか違うような気もするが、透がそう言ったところで押し切られそうな気がした。
知られると命に関わるような話でもないので、嘘をつかず素直に教える。
「ありませんよ。恥ずかしながら、年齢イコール彼女いない歴です。男版の処女ですね」
奏が吹き出す。
「男版の処女というのは、つまり童貞のことだろう。変な言い方をするな」
普段を見ていれば下ネタは絶対的に却下しそうなのだが、こうして笑ってくれるのかと、透は驚きと同時に新鮮さを覚えた。
二年も一緒に働いているとはいえ、職場での姿しか見たことがない。当たり前といえば当たり前なのだが。
黙った透を不思議がり、横目で見た奏が「車に酔ったのか?」と心配してくれる。
「いや。主任って実は楽しい女性だったんだなと実感してただけです」
「何だそれは」
また奏は吹き出す。
「私だって人間だ。笑いもすれば照れもする。職場では意識的に見せないようにしているがな」
正当な判断である。誰もが職場で戸松修治のごとく本能を全開にして働いていたら、秩序も何もなくなる。
「立花君も意外と芯の強い人間だったんだな。状況に流されやすい男性だと思っていた」
「だから今回の一件もただ流されてるだけじゃないかと、あれだけ心配してくれたんですね」
「まあな。仕事と私生活は別物とはいえ、本音では望んでない苦労を受け入れようとしているのなら両者にとって不幸にしかならないからな」
だが透は自らの意思で姉妹の受け入れを決めた。
今のところではあるがなんとか上手く――まではいかないかもしれないが、それなりに暮らせているような気がする。
もちろん、綾乃や奏の助けがあってこそだが。
「なんとか頑張ってみます。俺の妹らしいですからね」
「そうか。よし、着いたぞ」
奏に頼んで連れて来てもらったのは、自宅から車で二十分程度のところにあるホームセンターだった。
都会の店舗と比べれば大型とはいえないが、様々な商品を比較的安価で購入できる。
きちんとした布団店で購入すると高いので、多少質が悪くともホームセンターで調達することに決めたのだ。
寝具コーナーへ行くと、敷布団や掛布団。それにセットとなったものが置いてあった。
「こういう店舗はあまり競合店として見ないから、新鮮な感じはあるな」
奏は言うように、市内には幾つか家電量販店があるので、透たちの売り場ではそちらの価格を参考して売値をつけていた。
ホームセンターでも家電を取り扱っているが、あまり有名ではないメーカーの商品が並んでいる場合が多い。
そうしたものと価格で張り合っても原価割れをするだけなので、さほど気にしないようにしている。
「主任はあまりホームセンターを利用しないんですか?」
「大抵のものは勤務先で揃うからな。二階には衣料品やそれこそ寝具も売っているし。まあ、こちらの店よりは高いだろうが」
奏は苦笑こそすれ、どうして自らが働く店で買おうとしないんだと責めたりはしなかった。
確かに自店舗で購入するという選択肢もあったのだが、店への貢献より安く買えるかもしれない可能性を優先した。店からすればろくでもない従業員だ。
「それより、こうした場所でも主任と呼ばれるのはいささか変な感じがするな」
「じゃあ、瑞沢さん……だと綾乃さんと区別つかないので、奏さんでいいですか」
「うっ――そそう、だな。べ、別に私は構わないぞ」
「どうしました、奏さん。顔が真っ赤ですよ」
「……君は私をからかっているのではないだろうな」
透にそんなつもりはまったくなかったのだが、何故かジト目で見られてしまった。
視線から逃れるように布団探しへ没頭していると、たまたま近くを通りかかった中年の女性店員が「いらっしゃいませ」と声をかけてきた。
軽くお辞儀をして応じると、営業スマイル全開で接客が行われる。もしかしたら販売ノルマを抱える寝具売り場の担当者なのだろうか。
「本日はご主人様と奥様、どちらのお布団をお探しでしょうか」
「ああ、俺のです」
「ご主人様のですね。では少し大きめのサイズがよろしいかと思います」
素直に接客を受ける透の隣で、道中に無視しかけた信号よりも顔を赤くして奏がプルプル震えていた。額が汗ばんでるようにも見える。
若干気にはなったが、まずは布団を選ぶのが先だと店員の話に耳を傾けつつも商品の見定めに集中する。
とはいっても、どれを買おうかは大体決まっていた。
敷布団と掛布団がセットで一万円のものだ。素材はたいしたことなさそうだが、座布団で眠るよりはよほど快適だろう。
決まりましたと告げ、一万円セットを手に取る。
店員は店内でもっとも高価なのを勧めたがったが、あまりにやりすぎて何も変われなくなるとマズイ。
結局は途中でありがとうございましたとお礼を言ってそばを離れた。
「さて、会計に――ん? どうしました?」
ずっと押し黙ったままだった奏に声をかけると、休火山が突然噴火したかのごとき勢いで詰め寄られる。
「き、きき君はどうして否定しないんだ。あまつさえ認めるような返事をするとは……! そ、それともまさか、君は私とそうなるのを望んでいるのか!? だ、駄目だ。私としても吝かではないのだが、世の中には順序というものがあるだろう」
「え、ええと……と、とりあえず落ち着いてください。俺、布団買っちゃいますんで」
「何だと!? 君は布団の方が大事なのか!」
もはや訳がわからない。興奮しまくりの奏を前に、ホームセンターへ来てからのことを思い返す。
雑談をしながら寝具コーナーを探し、目当ての布団を見ていると店員に話しかけられた。ここまでは何も問題がない。
中年の女性店員にご主人様と奥様、どちらの布団を探してるのか尋ねられたので透は自分のだと答えた。ここにも問題は見当た――
――るな。間違いなく、この部分だ。
自分が何を口走ったのか思い出し、透の顔面どころか全身が熱を持つ。まるでサウナにでも入ってるかのような息苦しさまで覚える。
「す、すみません。あの時は考え事に集中していて、ついうっかり返事をしてしまったんです!」
うっかりか。驚かせるな。そんな返しを予想していた。
しかし、奏の口から発せられた言葉は違った。
「そう……なのか」
「か、奏さん?」
瞬時に戻った奏の真顔からは、それまで大きく揺れ動いていた感情というものが消えていた。
「買うべき布団は決まったのだろう? なら会計をしてきたらどうだ。私は車で待っている」
「は、はい」
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