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三章

リュカside2

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「何ぼんやりと突っ立ってるんですか~リュカ様~?」

ノアが魔法を使える…そのことにリュカは唖然としていた。

魔法を使うにはある程度の地位がないとほぼ不可能なのだ。


貴族ですらも物覚えが悪ければ使うことのできない魔法。

しかも、移動魔法…それは、一度使うだけでも体力の消耗が凄まじいものである。

そんな魔法を奴隷が?しかもノアの様子を見るに、全く息切れなどはしていない。

もしかすると、ノアは貴族だったのかもしれない。

だとしたら、どうして奴隷に…?
本当にこのノアという男は謎が多すぎる。

「ん…?リュカ様ぁ~。リュカ様ぁ?」

(こんな人を敵に回したら…死ぬ…。)

「ー何考えてるんですかぁ~!

ーあ、やっと目、合いましたねぇ~!」

「…の、ノアちゃん…。入ろっか!」

(この人には敵わない…)

そう理解したリュカはノアからの好感度を上げることに専念すると決意した。

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