死に戻り悪役令息は二人の恋を応援…するはずだった…。

三章

リュカside

リュカside

震えて何も考えられない頭で考える。

『一緒にお風呂に入ろう』

確か彼はそう言っていた気がする。



それを思い出したリュカは彼と風呂に入るための準備をしていた。


本当は彼と入るつもりなど微塵もなかったが、


彼に歯向かうと何をされるか分からない。という恐怖心から、彼に逆らうことは出来なかった。

ーそれくらい、彼の目は恐ろしかったのだ。　　　


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「ノアちゃん…いる？」　

「…………」　

返事がなかったので扉を開いた。

「えっ…？」

そこにはノアがいた。

だが、いつもと様子が違う。

彼は真面目な顔をして机に向かっていたのだ。


「な、何してるの？ノアちゃん。」

彼は机に向かっていただけで、何もおかしなことはしていないが、リュカからすれば、

『ノアが真顔で机に向かっている。』

この光景自体が異質であった。

(いつもの様子と全然違う)

いつものニコニコした様子は演技なのか…それとも、こちらの様子が演技なのか…。リュカにはもう何も分からない。


リュカが困惑していると、ノアが急にいつもの様子でリュカの方へ歩いてきた。


「おやぁ～？リュカ様ぁ～！ちゃんと約束守ってくれたんですねぇ～！僕、感激しましたよ！

ではでは入りに行きましょぉ～！」


そう言ってノアは見たこともない魔法を使って、リュカと共に風呂場へと瞬間移動した。