11 / 29
一章
リュカに会いに2
しおりを挟む
「いらないんですか?こんなに美味しいのに…」
「……………」
暫く黙ったあと、僕は頷いた。
「「………………」」
僕とノアの間に沈黙が流れた。
ー流れてしまった。
「「……………………………」」
ー気まずい。
「…あ!あれ?何か揉め事でしょうか?」
ノアが何処かを指で指している。
「ん?どこ?」
ノアが指を指した先を目で追う。そこにいたのは…
「ちょっと!止めてよ!離して!」
「ーーーーー」
「…………は?ねぇ!ちょっと、止めて!奴隷になんかなんないって!」
「ーーーーーーーー」
「嫌だ!…嫌だ!貴族に買われるなんて嫌!貴族なんて嫌い!」
リュカがいた。 リュカの腕を掴み無理矢理引きずっているのは、丸々太ったデブな貴族。デブの方は何を言っているのかあまり聞こえない。
「…あれは、無視しとくべきですね…違うとこ行きま…って、トワ様!?」
「……あの!困ってますよ!止めてあげてください!」
「…………あ?…って、トワちゃん?」
何で僕の名前を知っているんだ…?そう思いデブの顔を良く見る。
「?…って、あ~!何か見たことある顔!…誰だっけ?」
はて…?どこかで見たことがあるんだが……誰?
「トワちゃん…俺の甥だろ?親戚なのに見たことある顔って…。ひどくない?」
甥…つまりこいつは僕を虐待していた奴の弟…叔父だ。
ーそんな奴、会いたくない。
「なるほど!僕を虐待してた奴の兄弟?分かった!さよなら!」
そう言い、僕はリュカの手を掴んで立ち去ろうとするーが、
「トワちゃん?何か誤解してるかもしれないから一応言っておくが、この子はセフレ……男と一日寝ることでお金を稼いでたんだ。んでー」
話が長い。
「この子に酷いことしようとしてた事実は変わりません。言い訳しないでください。さよなら。」
「…いや、あの、簡潔に説明するよ!この子は睡眠不足で倒れる寸前だったから、奴隷として良い貴族に買われた方が良いと思ったんだ!最悪俺が買おうとも思ってたんだ!なぁ?」
本当か?…そう思いリュカの方を見るとうんうんと頷いていた。
「なるほど。分かりました。んじゃ、この子僕が買いますので、お金あげます。はい。」
適当な数の札束を雑に彼の手に置く。
「はい。リュカ…あ、これ君の名前ね。君はこれから殿下の…」
「好き!…名前まで付けてくれるなんて…
ーリュカ、貴方のことが好きになりました!」
「……へ?…え、え?」
「トワちゃん…、トワちゃんなら買われても良いよ。今まで貴族のことは嫌いだったけど…トワちゃんなら良い。よ。」
そう言い、僕の手を恋人繋ぎで握るリュカ。
上目遣いでこちらを見上げてくる。
ー可愛すぎない?
というか、どうしてこんなことに~?!
「……………」
暫く黙ったあと、僕は頷いた。
「「………………」」
僕とノアの間に沈黙が流れた。
ー流れてしまった。
「「……………………………」」
ー気まずい。
「…あ!あれ?何か揉め事でしょうか?」
ノアが何処かを指で指している。
「ん?どこ?」
ノアが指を指した先を目で追う。そこにいたのは…
「ちょっと!止めてよ!離して!」
「ーーーーー」
「…………は?ねぇ!ちょっと、止めて!奴隷になんかなんないって!」
「ーーーーーーーー」
「嫌だ!…嫌だ!貴族に買われるなんて嫌!貴族なんて嫌い!」
リュカがいた。 リュカの腕を掴み無理矢理引きずっているのは、丸々太ったデブな貴族。デブの方は何を言っているのかあまり聞こえない。
「…あれは、無視しとくべきですね…違うとこ行きま…って、トワ様!?」
「……あの!困ってますよ!止めてあげてください!」
「…………あ?…って、トワちゃん?」
何で僕の名前を知っているんだ…?そう思いデブの顔を良く見る。
「?…って、あ~!何か見たことある顔!…誰だっけ?」
はて…?どこかで見たことがあるんだが……誰?
「トワちゃん…俺の甥だろ?親戚なのに見たことある顔って…。ひどくない?」
甥…つまりこいつは僕を虐待していた奴の弟…叔父だ。
ーそんな奴、会いたくない。
「なるほど!僕を虐待してた奴の兄弟?分かった!さよなら!」
そう言い、僕はリュカの手を掴んで立ち去ろうとするーが、
「トワちゃん?何か誤解してるかもしれないから一応言っておくが、この子はセフレ……男と一日寝ることでお金を稼いでたんだ。んでー」
話が長い。
「この子に酷いことしようとしてた事実は変わりません。言い訳しないでください。さよなら。」
「…いや、あの、簡潔に説明するよ!この子は睡眠不足で倒れる寸前だったから、奴隷として良い貴族に買われた方が良いと思ったんだ!最悪俺が買おうとも思ってたんだ!なぁ?」
本当か?…そう思いリュカの方を見るとうんうんと頷いていた。
「なるほど。分かりました。んじゃ、この子僕が買いますので、お金あげます。はい。」
適当な数の札束を雑に彼の手に置く。
「はい。リュカ…あ、これ君の名前ね。君はこれから殿下の…」
「好き!…名前まで付けてくれるなんて…
ーリュカ、貴方のことが好きになりました!」
「……へ?…え、え?」
「トワちゃん…、トワちゃんなら買われても良いよ。今まで貴族のことは嫌いだったけど…トワちゃんなら良い。よ。」
そう言い、僕の手を恋人繋ぎで握るリュカ。
上目遣いでこちらを見上げてくる。
ー可愛すぎない?
というか、どうしてこんなことに~?!
112
本当に筆が遅く、内容もゴミだし、文章下手くそですが、読んでくださり、本当にありがとうございます。感想などあればコメントください。もっとこうした方がいいなどあれば書いてくださると出来る範囲であれば改善します。
お気に入りに追加
206
あなたにおすすめの小説
悪役令息の七日間
リラックス@ピロー
BL
唐突に前世を思い出した俺、ユリシーズ=アディンソンは自分がスマホ配信アプリ"王宮の花〜神子は7色のバラに抱かれる〜"に登場する悪役だと気付く。しかし思い出すのが遅過ぎて、断罪イベントまで7日間しか残っていない。
気づいた時にはもう遅い、それでも足掻く悪役令息の話。【お知らせ:2024年1月18日書籍発売!】

私は悪役令息らしいですが、問題は周囲にあると思います。
白鳩 唯斗
BL
NL、BLどっちも行ける方向けです。登場キャラは精神終わってるキャラが多くなる予定。
狂ったお話が書きたいです。
主人公の本性は少し後から出てきます。

悪役令息、皇子殿下(7歳)に転生する
めろ
BL
皇子殿下(7歳)に転生したっぽいけど、何も分からない。
侍従(8歳)と仲良くするように言われたけど、無表情すぎて何を考えてるのか分からない。
分からないことばかりの中、どうにか日々を過ごしていくうちに
主人公・イリヤはとある事件に巻き込まれて……?
思い出せない前世の死と
戸惑いながらも歩み始めた今世の生の狭間で、
ほんのりシリアスな主従ファンタジーBL開幕!
.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚
HOTランキング入りしました😭🙌
♡もエールもありがとうございます…!!
※第1話からプチ改稿中
(内容ほとんど変わりませんが、
サブタイトルがついている話は改稿済みになります)
大変お待たせしました!連載再開いたします…!
もしかして俺の主人は悪役令息?
一花みえる
BL
「ぼく、いいこになるからね!」
10歳の誕生日、いきなりそう言い出した主人、ノア・セシル・キャンベル王子は言葉通りまるで別人に生まれ変わったような「いい子」になった。従者のジョシュアはその変化に喜びつつも、どこか違和感を抱く。
これって最近よく聞く「転生者」?
一方ノアは「ジョシュアと仲良し大作戦」を考えていた。
主人と従者がおかしな方向にそれぞれ頑張る、異世界ほのぼのファンタジーです。
今世はメシウマ召喚獣
片里 狛
BL
オーバーワークが原因でうっかり命を落としたはずの最上春伊25歳。召喚獣として呼び出された世界で、娼館の料理人として働くことになって!?的なBL小説です。
最終的に溺愛系娼館主人様×全般的にふつーの日本人青年。
※女の子もゴリゴリ出てきます。
※設定ふんわりとしか考えてないので穴があってもスルーしてください。お約束等には疎いので優しい気持ちで読んでくださると幸い。
※誤字脱字の報告は不要です。いつか直したい。
※なるべくさくさく更新したい。

転生悪役モブは溺愛されんで良いので死にたくない!
煮卵
BL
ゲーム会社に勤めていた俺はゲームの世界の『婚約破棄』イベントの混乱で殺されてしまうモブに転生した。処刑の原因となる婚約破棄を避けるべく王子に友人として接近。なんか数ヶ月おきに繰り返される「恋人や出会いのためのお祭り」をできる限り第二皇子と過ごし、婚約破棄の原因となる主人公と出会うきっかけを徹底的に排除する。
最近では監視をつけるまでもなくいつも一緒にいたいと言い出すようになった・・・やんごとなき血筋のハンサムな王子様を淑女たちから遠ざけ男の俺とばかり過ごすように仕向けるのはちょっと申し訳ない気もしたが、俺の運命のためだ。仕方あるまい。
俺の死亡フラグは完全に回避された!
・・・と思ったら、婚約の儀の当日、「私には思い人がいるのです」
と言いやがる!一体誰だ!?
その日の夜、俺はゲームの告白イベントがある薔薇園に呼び出されて・・・
ラブコメが描きたかったので書きました。

R指定はないけれど、なんでかゲームの攻略対象者になってしまったのだが(しかもBL)
黒崎由希
BL
目覚めたら、姉にゴリ推しされたBLゲームの世界に転生してた。
しかも人気キャラの王子様って…どういうことっ?
✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻
…ええっと…
もう、アレです。 タイトル通りの内容ですので、ぬるっとご覧いただけましたら幸いです。m(_ _)m
.
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる