妖刀使いがチートスキルをもって異世界放浪 ~生まれ持ったチートは最強!!~

創伽夢勾

文字の大きさ
上 下
46 / 133
2章:神の種と迷宮都市

42:辱めを受けました

しおりを挟む
 俺たちがギルドに着くと、まず受付に向かった。受付嬢は俺を見ると、ぺこりと頭を下げた。

「こんにちは、先日は名乗りもせず、すみませんでした。私はあなた方の担当になりました。フェルと言います。これからよろしくお願いします。今回はダンジョンですか?」

 この前担当してくれた受付の人だった。
 俺たちの目的が分かっているため、てきぱき作業を進めていく。

「パーティーカードに登録いたしましたので、それを見せるだけでダンジョンには入れます」
「ありがとうございます」

 俺はそう言って、ギルドの中を横切り、横の扉から迷宮区の受付へと向かう。
 俺は目立つ存在らしく、ギルドを横切る時も、周りの特に男どもの視線を感じた。

 迷宮区の方へ向かうと、勧誘者が何人か受付より前の位置に陣取っていた。
 よくある「俺はあれができるから、同行させてくれ!」とか、道案内や、罠解除できる奴を探しているグループとかそんなんだ。
 そしてそいつらは俺らを見ると、残念そうな顔をする奴、なんで子供がこんなところにいるんだ? と言いたげな顔をしている奴。どちらにしろ歓迎されてるような雰囲気ではなかった。
 そして俺は二人を連れて受付の方へ向かうが、1つのグループが止めようとしてくる。

「おい、餓鬼ども、ここはお前らみたいなやつが来るとこじゃないぞ?」

 口調は悪いが一応心配はしているようだ。
 こういう対応はめんどくさいので、さっさと終わらせることにする。
 俺はギルドカードを取り出し、男に見せる。それを見た男は固まった。そこに書かれていたのは間違いなく、Cランクという文字だったからだ。

「はぁ? お前みたいな餓鬼がCランクだと? 嘘だろぉ」
「え? 俺まだDなんだけど……」

 男二人は、大きく肩を落とした。そしてこういってくる。

「Cランクでもダンジョンに女二人を一緒に連れて行くのはどうかと思うぜ? どうだ、俺らとパーティ組まないか?」

 厚意で接してきているのは、分かっている。だが俺には見せられないものがある。だから断るしかないのだ。

「すまない、俺たちは遠慮する」

 俺がそういうと。男たちは「そうか、なんかあったら誘ってくれ」と言って俺たちから離れ、元の位置に戻っていった。

 俺たちはそんな集団をスルーして、受付のところへ向かう。罠解除はどこかで使っているところをコピーすればいいだろう。

「ダンジョンは初めてですか? 軽く説明しますが?」

 さっきのやり取りが見えていた、受付の人は俺をCランク冒険者として扱う。

「だいたいのことはわかってる。出入りについてだけ教えてくれ」

 事前にダンジョンについては、ティナに聞いている。後は出入りぐらいだ。

「分かりました。ダンジョンはただいま、67階層まで攻略されています。入るところそこの転移門から、一度行ったことある階層ならどこからでも始められます。脱出するときはそこからしか脱出できませんので、1層攻略するか、撤退する選択肢しかありませんのでご注意を」

 なるほど、まぁ天星ノ瞳が、あるから迷うことはないけどな。

「最初は当然1層からとなります。魔物は討伐部位をギルドにお持ちいただければ結構です」

 俺は頷き、転移門の方へ向かって歩き出した。


 俺たちは転移門に乗り、1階層へと転移した。

「ここが、ダンジョンの中か」

 そこは、迷宮と言われるだけあって、道は複雑で、あちらこちらに曲がり角がある。部屋への道もあるのだろう。

「とりあえず確認だ。俺たちの目的は技術の向上とちょっとした金稼ぎだ。安全第一で、何かあったらすぐに俺のところまで来い、何とかしてやる」

 元々、1階層程度では俺がやらなくても大丈夫だと思っている。だから俺がするのは敵の発見と道案内だ。ノワールに戦闘はさせず、俺の見つけた敵を連れてきてもらうつもりだ。

「わかりました」
「はい、あの……ご主人様?」

 ティナはすぐに了承し、フロンはもじもじしながら、俺を呼ぶ。
 まぁ、理由はわかっている、吸血だ。吸血鬼は血を吸わないとどんどん弱体化してしまう。吸血してから数時間が一番力が発揮できるのだ。だが、俺は言わなきゃさせてやらない。察して声をかけてやる優男でもないのだ。

「どうしたフロン?」

 だから俺は知らないように聞いてやった。横でティナが笑いをこらえている。

「だから……そのぉ」
「ん?聞こえないぞ」

 今にも泣きそうだ。流石に勘弁してやろう。
 そっとフロンに近づき、肩をもって抱き寄せた。契約の時と似た様な態勢だ。

「悪かった、意地悪しすぎた」
「もぅ、ご主人様わかってたくせに」

 ちょっと涙声そこがまた可愛くて、つい虐めたくなってしまう。
 そして俺はそのままフロンの頭を自分の方のところまでもっていく。そして少しの痛みとともに、魔力が吸われていく感覚に襲われた。その時

《伍瞳:夢偽ノ瞳オネイロスの開眼を確認、妖術と統合。夢偽ノ瞳の派生から妖術の進化形。妖忌術を取得しました》

 は? これで開眼? 何が理由だろうか。

《それも含めて、解析を始めます》

 すると、魔力の吸われる感覚がなくなり、フロンがもたれかかってくる。そして、顔をあげる。
 そこには顔を蕩けさせて、「ごしゅじんさまぁ~」と言ってくるフロンがいた。
 そこまでおいしいのだろうか? そして俺はそっとフロンの頭を撫でた。

 いよいよ、ダンジョンだ。油断はせず行こう。

――――――――――――――――――――――――
 ステータス更新

『ユウ・ツキカゲ 男
 年齢 :16
 種族 :人種
 職  :妖魔師
 属性 :UNKNOWN
 スキル:剣術 刀術 短剣術 体術 棒術 魔法剣 妖忌術 火魔法 風魔法 光魔法 闇魔法 言語 読解 無詠唱 意思疎通 テイム 竜紋 影移動 隠蔽 夜目 覇気
 ユニーク:
 黙示録

 漆夜視ノ神眼
 ・壱瞳:月詠ノ瞳
 ・弐瞳:視影ノ瞳
 ・参瞳:天星ノ瞳
 ・肆瞳:神判ノ瞳
 ・伍瞳:夢偽ノ瞳
 ・陸瞳:????
 ・漆瞳:????

 生贄ノ棺

 耐性 :斬耐性 幻術無効
 状態 :妖呪
 武器 :妖刀 天叢雲剣 
 防具 :黒霧のコート
     黒鬼のマフラー
 従魔 :ノワール』 
しおりを挟む
感想 118

あなたにおすすめの小説

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです

飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。 だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。 勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し! そんなお話です。

スキル盗んで何が悪い!

大都督
ファンタジー
"スキル"それは誰もが欲しがる物 "スキル"それは人が持つには限られた能力 "スキル"それは一人の青年の運命を変えた力  いつのも日常生活をおくる彼、大空三成(オオゾラミツナリ)彼は毎日仕事をし、終われば帰ってゲームをして遊ぶ。そんな毎日を繰り返していた。  本人はこれからも続く生活だと思っていた。  そう、あのゲームを起動させるまでは……  大人気商品ワールドランド、略してWL。  ゲームを始めると指先一つリアルに再現、ゲーマーである主人公は感激と喜び物語を勧めていく。  しかし、突然目の前に現れた女の子に思わぬ言葉を聞かさせる……  女の子の正体は!? このゲームの目的は!?  これからどうするの主人公!  【スキル盗んで何が悪い!】始まります!

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する

高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。 手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。

異世界転生~チート魔法でスローライフ

玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。 43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。 その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」 大型連休を利用して、 穴場スポットへやってきた! テントを建て、BBQコンロに テーブル等用意して……。 近くの川まで散歩しに来たら、 何やら動物か?の気配が…… 木の影からこっそり覗くとそこには…… キラキラと光注ぐように発光した 「え!オオカミ!」 3メートルはありそうな巨大なオオカミが!! 急いでテントまで戻ってくると 「え!ここどこだ??」 都会の生活に疲れた主人公が、 異世界へ転生して 冒険者になって 魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。 恋愛は多分ありません。 基本スローライフを目指してます(笑) ※挿絵有りますが、自作です。 無断転載はしてません。 イラストは、あくまで私のイメージです ※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが 少し趣向を変えて、 若干ですが恋愛有りになります。 ※カクヨム、なろうでも公開しています

集団転移した商社マン ネットスキルでスローライフしたいです!

七転び早起き
ファンタジー
「望む3つのスキルを付与してあげる」 その天使の言葉は善意からなのか? 異世界に転移する人達は何を選び、何を求めるのか? そして主人公が○○○が欲しくて望んだスキルの1つがネットスキル。 ただし、その扱いが難しいものだった。 転移者の仲間達、そして新たに出会った仲間達と異世界を駆け巡る物語です。 基本は面白くですが、シリアスも顔を覗かせます。猫ミミ、孤児院、幼女など定番物が登場します。 ○○○「これは私とのラブストーリーなの!」 主人公「いや、それは違うな」

お前じゃないと、追い出されたが最強に成りました。ざまぁ~見ろ(笑)

いくみ
ファンタジー
お前じゃないと、追い出されたので楽しく復讐させて貰いますね。実は転生者で今世紀では貴族出身、前世の記憶が在る、今まで能力を隠して居たがもう我慢しなくて良いな、開き直った男が楽しくパーティーメンバーに復讐していく物語。 --------- 掲載は不定期になります。 追記 「ざまぁ」までがかなり時間が掛かります。 お知らせ カクヨム様でも掲載中です。

いきなり異世界って理不尽だ!

みーか
ファンタジー
 三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。   自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!

処理中です...