21 / 40
Ⅱ Gambler
2-7 遺恨
しおりを挟む
魔王事件。
その名を耳にした事のある多くの者は、それを一つの病院が丸々消え去った原因不明の怪事件として認識している。
そんな事件が魔王の名を冠するようになったのは、事件跡に一人発見された少年がうわ言のように『魔王』の単語だけを呟いていたため、らしい。
その少年とは他でもない遊馬宗耶、この俺であり、そして魔王とはおそらく佐久間謳歌の事。断言できないのは、そのような事を口走った記憶、正確には事件当時から少しの間の記憶が俺にはないからだ。
ただ、覚えている事もある。
病院、それも大病院と呼んで差し支えの無い規模の建造物が跡形もなく消え去ったという異常性と、俺の命名になるのだろう奇抜な名称。興味本位で語られるには十分過ぎる材料の揃った魔王事件は、だが俺の人生の中で間違いなく最悪の出来事でもあった。
病院が消え去った。それはつまり、その場にいた医師や患者、見舞客といった人々の消失、あるいは死亡をも意味する。
当時、あの場所にいた人間で生き残ったのは、事件の原因となった謳歌と、そして俺のたった二人。
そして、病院と共に消えた大多数の被害者の中には、俺と謳歌、由実の共通の親友、四人の内の一人だった桐原勇奈も含まれていた。
「正確には、俺はあの事件で友人を一人失った。遺族のような、とはそういった意味だ」
副会長も、おそらく俺達と同じなのだろう。
だが、彼の見も知らぬ友人の消失は、今の今まで俺にとって欠片の意味もなかった。
あの日、俺達には二つの変化が起きた。一つは、日に日に弱り続けていた謳歌が全快した事。もう一つは、勇奈がこの世界から消えた事。
そして、俺にとってのあの事件はそれだけのものでしかなかった。謳歌の消し飛ばした病院の中で勇奈以外の大勢の被害者が消え去っていた事など、意識の端に留めすらしていなかったのだと今になって気付いてしまった。
「お前が魔王に最も近く、あれを大切に思っているのは知っている」
だが、今、俺の目の前にはその大勢の被害者の内の一人であるという副会長がいる。
その言葉の通り謳歌を大切に思っている俺、そしてかつてはそうであったはずの由実とは違い、副会長にとっての謳歌はただの加害者。抱いた感情は復讐心でしかない。
「それが気に喰わないというのは、ああ、たしかにエゴだろう」
要するに、副会長が俺を嫌っていたのは、魔王事件を引き起こした元凶である佐久間謳歌の幼馴染であり、友人である俺への八つ当たりにも似た感情から。如何にして謳歌と魔王事件の関係を確信したのかはわからないが、それが純然たる事実である以上、副会長の怒りを削ぐ事はできない。
「しかし、あれを放置しておけないというのは、エゴだけでなく義務でもある。あれがまた、同じような悲劇を引き起こさないなどと誰が言える?」
そして、俺が副会長を嫌っていた理由は、この男が謳歌への殺意を隠そうともしていなかったからだったのだ。それが、今になって初めてわかった。
「だから俺は負けるわけにはいかない、負けない、と。素晴らしい、ご立派ですね」
だが、そんな事情がこの場において何の意味があるだろう。
「……何が言いたい?」
「冗談じゃない、知ったこっちゃない。こんなのふざけてる」
副会長の復讐心も、俺が自分達しか眼中になかった事も、どちらが正しくどちらが間違っているのかなんて事も、どんな背景も戦いの結果を左右してはならない。
俺は勝ったんだ。力で劣っていても、油断に付け込んだとしても、策を弄した結果としての勝利を手に入れたはずなんだ。いくら催眠が脳への干渉だからといって、精神論で打ち破られるような事が許されるわけがない。
「何を言おうと、お前にも魔王の討伐には付き合ってもらう。それが約束だ」
だってこれでは、このまま終わるようでは――
「あんたは、勇者じゃない」
――まるで、副会長が正しく、主人公で、そして勇者みたいじゃないか。
「離せ、伏せろ、倒れろ、回れ!」
畳み掛けるように口にした命令に、副会長の手の力がわずかに緩む。
「……なっ!」
それだけでは俺が逃れるには足りない、そう思っていた副会長の口から驚愕の声。
「踊れ、走れ、投げろ、寝ろ、噛め、叫べ!」
副会長の手を振り払い、思い付いた命令を片っ端から口にしながら懐に潜り込む。
「無駄な真似をっ!」
残った右手が俺の側頭部へと襲い来る。だが、この位置なら俺の方が早い。
「痺れろッ……てのは意味あんのかな」
突き出したスタンガンが副会長の首に接触するのとほぼ同時、左からの衝撃に頭が大きく揺らされ、思わずその場に膝をつく。
だが、それだけ。スタンガンの電極は副会長の首に接触したまま離れない。
「催眠に抵抗するのに意識を向け過ぎて、頭はまともに回らなかったみたいですね」
催眠で縛られていた体に電流まで流されては魔法剣士も形無しか、体の制御を完全に失った副会長が足元から倒れ込む。
「悪いけど、根性で勝てるのは勇者だけって相場が決まってるんで」
俺にとっての勇者は、あの日消えてしまった勇奈一人だけだ。そして、それは俺も例外ではない。俺が副会長に勝てたのは、ひとえに俺の策が上手くいったからに過ぎない。
曰く、自己催眠。
催眠の魔眼、それが見られる事によって発動するなら、目にした者なら自分自身すらも催眠に掛ける事が可能なはず。副会長の眼鏡に反射した自分の目を見つめる事で、俺は自分に身体のリミッターを外す催眠を掛け、拘束に抗うだけの力を生んでいた。
すでに疲れで上手く回らない頭ではその理屈がどこまで正しいのかわからないが、少なくとも俺はそうやって勝ったつもりであり、決して火事場の馬鹿力、ひいては正義の心などは勝因には成り得ないと言い張ってやる。
「……この期に及んで手加減なんかしなければ、俺が負けてたのかもしれませんけど」
深く、深く、絶対に催眠が解けないように副会長の目を覗き込み、その瞼が閉じられるまで優に十秒を過ごした後、思いっきりその頭を突き飛ばす。
なぜだか、副会長への嫌悪は以前よりは薄れていた。殺そうとまでは思えないが、それでも健闘をたたえてやるほど性格は良くない。
もう俺の声も届かない副会長を背に、嫌いな男と至近距離で顔を突き合わせた気分の悪さ、副会長と自分への苛立ち、そして耐え難い疲労を唾と共に吐き捨てた。
その名を耳にした事のある多くの者は、それを一つの病院が丸々消え去った原因不明の怪事件として認識している。
そんな事件が魔王の名を冠するようになったのは、事件跡に一人発見された少年がうわ言のように『魔王』の単語だけを呟いていたため、らしい。
その少年とは他でもない遊馬宗耶、この俺であり、そして魔王とはおそらく佐久間謳歌の事。断言できないのは、そのような事を口走った記憶、正確には事件当時から少しの間の記憶が俺にはないからだ。
ただ、覚えている事もある。
病院、それも大病院と呼んで差し支えの無い規模の建造物が跡形もなく消え去ったという異常性と、俺の命名になるのだろう奇抜な名称。興味本位で語られるには十分過ぎる材料の揃った魔王事件は、だが俺の人生の中で間違いなく最悪の出来事でもあった。
病院が消え去った。それはつまり、その場にいた医師や患者、見舞客といった人々の消失、あるいは死亡をも意味する。
当時、あの場所にいた人間で生き残ったのは、事件の原因となった謳歌と、そして俺のたった二人。
そして、病院と共に消えた大多数の被害者の中には、俺と謳歌、由実の共通の親友、四人の内の一人だった桐原勇奈も含まれていた。
「正確には、俺はあの事件で友人を一人失った。遺族のような、とはそういった意味だ」
副会長も、おそらく俺達と同じなのだろう。
だが、彼の見も知らぬ友人の消失は、今の今まで俺にとって欠片の意味もなかった。
あの日、俺達には二つの変化が起きた。一つは、日に日に弱り続けていた謳歌が全快した事。もう一つは、勇奈がこの世界から消えた事。
そして、俺にとってのあの事件はそれだけのものでしかなかった。謳歌の消し飛ばした病院の中で勇奈以外の大勢の被害者が消え去っていた事など、意識の端に留めすらしていなかったのだと今になって気付いてしまった。
「お前が魔王に最も近く、あれを大切に思っているのは知っている」
だが、今、俺の目の前にはその大勢の被害者の内の一人であるという副会長がいる。
その言葉の通り謳歌を大切に思っている俺、そしてかつてはそうであったはずの由実とは違い、副会長にとっての謳歌はただの加害者。抱いた感情は復讐心でしかない。
「それが気に喰わないというのは、ああ、たしかにエゴだろう」
要するに、副会長が俺を嫌っていたのは、魔王事件を引き起こした元凶である佐久間謳歌の幼馴染であり、友人である俺への八つ当たりにも似た感情から。如何にして謳歌と魔王事件の関係を確信したのかはわからないが、それが純然たる事実である以上、副会長の怒りを削ぐ事はできない。
「しかし、あれを放置しておけないというのは、エゴだけでなく義務でもある。あれがまた、同じような悲劇を引き起こさないなどと誰が言える?」
そして、俺が副会長を嫌っていた理由は、この男が謳歌への殺意を隠そうともしていなかったからだったのだ。それが、今になって初めてわかった。
「だから俺は負けるわけにはいかない、負けない、と。素晴らしい、ご立派ですね」
だが、そんな事情がこの場において何の意味があるだろう。
「……何が言いたい?」
「冗談じゃない、知ったこっちゃない。こんなのふざけてる」
副会長の復讐心も、俺が自分達しか眼中になかった事も、どちらが正しくどちらが間違っているのかなんて事も、どんな背景も戦いの結果を左右してはならない。
俺は勝ったんだ。力で劣っていても、油断に付け込んだとしても、策を弄した結果としての勝利を手に入れたはずなんだ。いくら催眠が脳への干渉だからといって、精神論で打ち破られるような事が許されるわけがない。
「何を言おうと、お前にも魔王の討伐には付き合ってもらう。それが約束だ」
だってこれでは、このまま終わるようでは――
「あんたは、勇者じゃない」
――まるで、副会長が正しく、主人公で、そして勇者みたいじゃないか。
「離せ、伏せろ、倒れろ、回れ!」
畳み掛けるように口にした命令に、副会長の手の力がわずかに緩む。
「……なっ!」
それだけでは俺が逃れるには足りない、そう思っていた副会長の口から驚愕の声。
「踊れ、走れ、投げろ、寝ろ、噛め、叫べ!」
副会長の手を振り払い、思い付いた命令を片っ端から口にしながら懐に潜り込む。
「無駄な真似をっ!」
残った右手が俺の側頭部へと襲い来る。だが、この位置なら俺の方が早い。
「痺れろッ……てのは意味あんのかな」
突き出したスタンガンが副会長の首に接触するのとほぼ同時、左からの衝撃に頭が大きく揺らされ、思わずその場に膝をつく。
だが、それだけ。スタンガンの電極は副会長の首に接触したまま離れない。
「催眠に抵抗するのに意識を向け過ぎて、頭はまともに回らなかったみたいですね」
催眠で縛られていた体に電流まで流されては魔法剣士も形無しか、体の制御を完全に失った副会長が足元から倒れ込む。
「悪いけど、根性で勝てるのは勇者だけって相場が決まってるんで」
俺にとっての勇者は、あの日消えてしまった勇奈一人だけだ。そして、それは俺も例外ではない。俺が副会長に勝てたのは、ひとえに俺の策が上手くいったからに過ぎない。
曰く、自己催眠。
催眠の魔眼、それが見られる事によって発動するなら、目にした者なら自分自身すらも催眠に掛ける事が可能なはず。副会長の眼鏡に反射した自分の目を見つめる事で、俺は自分に身体のリミッターを外す催眠を掛け、拘束に抗うだけの力を生んでいた。
すでに疲れで上手く回らない頭ではその理屈がどこまで正しいのかわからないが、少なくとも俺はそうやって勝ったつもりであり、決して火事場の馬鹿力、ひいては正義の心などは勝因には成り得ないと言い張ってやる。
「……この期に及んで手加減なんかしなければ、俺が負けてたのかもしれませんけど」
深く、深く、絶対に催眠が解けないように副会長の目を覗き込み、その瞼が閉じられるまで優に十秒を過ごした後、思いっきりその頭を突き飛ばす。
なぜだか、副会長への嫌悪は以前よりは薄れていた。殺そうとまでは思えないが、それでも健闘をたたえてやるほど性格は良くない。
もう俺の声も届かない副会長を背に、嫌いな男と至近距離で顔を突き合わせた気分の悪さ、副会長と自分への苛立ち、そして耐え難い疲労を唾と共に吐き捨てた。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
東京異世界派遣 ーー現場はいろんな異世界!依頼を受けて、職業、スキル設定して派遣でGO!
大濠泉
ファンタジー
当社《東京異世界派遣株式会社》では、転送機で異世界へ派遣しております。
細胞サイズまで情報化して転送しますので、厳密に言えば、転送するたびに存在としては死んでから再生することになります。
さらに、体内に埋め込まれたナノマシンによって、異世界での現地適応を果たしておりますから、派遣依頼に応じて設定した〈勇者〉とか〈聖女〉〈魔法使い〉といった役割を全うしてもらいます。
ちなみに、〈俺様キャラの男〉や、〈ホスト狂いの女〉を派遣することになってしまったのは、バイト募集に応じてくれたのが、この二人だけだったからであって、他意はありません。あしからず。
※勘違い系コメディーです。
※小説家になろう・カクヨムにも投稿しています。
ドラゴンさんの現代転生
家具屋ふふみに
ファンタジー
人が栄え、幸福に満ちた世界。それを遠くから見届け続けた始祖龍のレギノルカは、とても満足していた。
時に人に知恵を与え。
時に人と戦い。
時に人と過ごした。
この世に思い残す事などほぼ無く、自らの使命を全うしたと自信を持てる。
故にレギノルカは神界へと渡り……然してそこで新たなる生を受ける。
「……母君よ。妾はこの世界に合わぬと思うのだが」
これはふと人として生きてみたいと願ったドラゴンさんが、現代に転生して何だかんだダンジョンに潜って人を助けたり、幼馴染とイチャイチャしたりする、そんなお話。
ちなみに得意料理はオムライス。嫌いな食べ物はセロリですって。
イジメられっ子は悪役令嬢( ; ; )イジメっ子はヒロイン∑(゚Д゚)じゃあ仕方がないっ!性格が悪くても(⌒▽⌒)
音無砂月
ファンタジー
公爵令嬢として生まれたレイラ・カーティスには前世の記憶がある。
それは自分がとある人物を中心にイジメられていた暗黒時代。
加えて生まれ変わった世界は従妹が好きだった乙女ゲームと同じ世界。
しかも自分は悪役令嬢で前世で私をイジメていた女はヒロインとして生まれ変わっていた。
そりゃないよ、神様。・°°・(>_<)・°°・。
*内容の中に顔文字や絵文字が入っているので苦手な方はご遠慮ください。
尚、その件に関する苦情は一切受け付けませんので予めご了承ください。
聖女の地位も婚約者も全て差し上げます〜LV∞の聖女は冒険者になるらしい〜
みおな
ファンタジー
ティアラ・クリムゾンは伯爵家の令嬢であり、シンクレア王国の筆頭聖女である。
そして、王太子殿下の婚約者でもあった。
だが王太子は公爵令嬢と浮気をした挙句、ティアラのことを偽聖女と冤罪を突きつけ、婚約破棄を宣言する。
「聖女の地位も婚約者も全て差し上げます。ごきげんよう」
父親にも蔑ろにされていたティアラは、そのまま王宮から飛び出して家にも帰らず冒険者を目指すことにする。
転生幼女の怠惰なため息
(◉ɷ◉ )〈ぬこ〉
ファンタジー
ひとり残業中のアラフォー、清水 紗代(しみず さよ)。異世界の神のゴタゴタに巻き込まれ、アッという間に死亡…( ºωº )チーン…
紗世を幼い頃から見守ってきた座敷わらしズがガチギレ⁉💢
座敷わらしズが異世界の神を脅し…ε=o(´ロ`||)ゴホゴホッ説得して異世界での幼女生活スタートっ!!
もう何番煎じかわからない異世界幼女転生のご都合主義なお話です。
全くの初心者となりますので、よろしくお願いします。
作者は極度のとうふメンタルとなっております…
【完結】魔王様、溺愛しすぎです!
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
「パパと結婚する!」
8万年近い長きにわたり、最強の名を冠する魔王。勇者を退け続ける彼の居城である『魔王城』の城門に、人族と思われる赤子が捨てられた。その子を拾った魔王は自ら育てると言い出し!? しかも溺愛しすぎて、周囲が大混乱!
拾われた子は幼女となり、やがて育て親を喜ばせる最強の一言を放った。魔王は素直にその言葉を受け止め、嫁にすると宣言する。
シリアスなようでコメディな軽いドタバタ喜劇(?)です。
【同時掲載】アルファポリス、カクヨム、エブリスタ、小説家になろう
【表紙イラスト】しょうが様(https://www.pixiv.net/users/291264)
挿絵★あり
【完結】2021/12/02
※2022/08/16 第3回HJ小説大賞前期「小説家になろう」部門 一次審査通過
※2021/12/16 第1回 一二三書房WEB小説大賞、一次審査通過
※2021/12/03 「小説家になろう」ハイファンタジー日間94位
※2021/08/16、「HJ小説大賞2021前期『小説家になろう』部門」一次選考通過作品
※2020年8月「エブリスタ」ファンタジーカテゴリー1位(8/20〜24)
※2019年11月「ツギクル」第4回ツギクル大賞、最終選考作品
※2019年10月「ノベルアップ+」第1回小説大賞、一次選考通過作品
※2019年9月「マグネット」ヤンデレ特集掲載作品
異世界薬剤師 ~緑の髪の子~
小狸日
ファンタジー
この世界では、緑の髪は災いを招く「呪いの子」と呼ばれていた。
緑の髪の子が生まれる時、災害が起きると言われている。
緑の髪の子は本当に災いを招くのだろうか・・・
緑の髪の子に隠された真実とは・・・
剣と魔法の世界で、拓は謎に立ち向かう。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる