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Ⅰ Brave
1-7 寝床
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「あの、本当にすいませんでした……」
椿が自らの言葉に負けないくらい申し訳無さそうな顔で頭を下げる。その謝罪の対象は憤慨していた由実か、それとも由実からの流れ弾で心に傷を負った俺か。
椿はどうしても俺と由実を恋人にしたかったようで、その誤解を解くのに優に十分は掛かった。その間中ずっと幼馴染の口から放出されていた俺と恋人に成り得ない理由という名目の罵詈雑言の数々は、俺が俺を保つ事すら困難になるほど酷なものだったのだが。
「いや、そこまで謝られるような事では……」
先程までの自らの拒絶を忘れたかのように、由実は椿の謝罪に気にしていないような素振りをとる。むしろお前が俺に謝れ。
「話が逸れたけど、他に質問はない?」
そうなると俺も、努めて気にしない素振りで会話を再開するしかない。くそぅ、こっちだってお前と恋人なんて頼まれても願い下げだ、この貧乳女め。
「そうですね……その、ゲームが行われる日とか時間は決まってるんですか?」
「ああ、それは正確には決まってはいないかな。謳歌からの予告の紙が来て、そこに書いてある時間にゲームが始まる事になる」
一応予告が来る事には来るのだが、ゲームの開始日時に法則性はまるで無い。完全に謳歌に振り回される構図が、そのままこのゲームの在り方でもあった。
「なるほど、じゃあもう一つだけ」
俺の返事を、椿はまたしても簡単に受け入れる。物分かりが良いのはいい事だが、それも過ぎるとどこか不自然に感じるというのは捻くれているだろうか。
「こっちから佐久間さんの方に攻め込む事はできないんですか?」
「あら、意外に好戦的だね」
「いえ、そういうわけじゃ……」
照れたように顔を伏せる椿の問いは、だがもっともなものだと言えるだろう。
「ルール上はしてもいいけど、多分その機会は無い。そうであって欲しい、かな」
しかし、俺としてはその問いにはただ首を振っておきたかった。
「そうですか」
俺の曖昧な答えにも、椿は追及一つしない。重ねて質問するのは気が引けるのか、それとも実はまともに聞いていないのだろうか。
「さて、と。質問ももう無さそうだし、そろそろいいかな。実はまだ眠くって」
「えっ、と、そうですね……」
ここに来て、初めてと言ってもいい椿の曖昧な返事。
何か聞き辛い事があるのかもしれないが、正直なところ本当に眠くてたまらない俺としては、さっさとそれを口にしてくれるか、今日のところは抱え込んだまま帰って欲しい。
「まぁ、今夜は帰りたくないって言うならそれはそれでいいけど」
「本当ですか!?」
適当に退却を促すための冗談は、なぜか椿に好意的に受け取られる。助けを求めて由実に視線を向けると、困ったような、あるいは申し訳無さそうな苦笑を浮かべていた。
「その、だな。この子は自分の家も忘れてしまっているようなんだ」
「いやいや、それこそ生徒手帳に住所くらい書いてあるだろ」
計ったように椿の差し出した生徒手帳を手に取り、前から順に目を通す。
「……書いてない、な」
個人情報欄は自主記入のようで、そこには当然のように何も書き込まれていない。辛うじて裏表紙から学年・クラス・名前がわかるだけだ。たしかに生徒手帳とはそんなものなのかもしれないが、ならばスリーサイズはどこに書いてあったというのか。まさか生徒会室で直接計ったとでもいうのだろうか。
「じゃあ、携帯で家にでも掛ければいいんじゃないか?」
一応提案はしたものの、先程と同じように即座に携帯を差し出す椿の様子からあまり期待はできない。
「連絡先が謳歌しかないな……」
まさか知人が謳歌一人しかいないわけでもないだろう。だとすれば、記憶喪失も含めここまで全てが謳歌の仕業、与えられた情報も謳歌に都合のいいものだけという事か。
「それで、帰る家がわからないから俺の家に泊めてはどうか、って事になったのか」
「まぁ、簡単に言えばそうなる」
しかし、だからと言って俺が椿の滞在を許可するかと言えばそれは別の話だ。
「由実の家じゃ駄目なのか?」
「友達を泊める、と言うにしてもこう急にでは許してもらえるかは微妙だ。仮に許しが出たとしても、そう何日も泊め続ける訳にはいかないだろう」
生徒会連中はもちろん、由実の家にも普通に両親がいる。両親と離れ一人暮らしをしている俺の家が椿の宿泊場所の候補として上がるのは、妥当なところではあった。
「ホテルにでも泊まればいいんじゃないか?」
「それは、その、あまりお金を持っていないので……」
椿の財布に入っていたのは、たしか一万と四千円程度。高校生が持ち歩く額としてはそれなりだが、それでも宿泊施設で何泊もできるほどではない。
「謳歌に責任を持って預かってもらうのは……無理か」
「そもそも、なぜ宗耶はそんなにこの子を家に泊めるのを拒んでいるんだ? むしろ喜ぶかとすら思っていたんだが」
「まぁ、正直そこまで嫌というほどでは無いんだけど」
由実や謳歌といった幼馴染の美少女を昔から見慣れた俺にとっても、胸部に肉を蓄えた美少女は貴重な存在だ。椿が俺の家に泊まる事は必ずしもマイナスな事ばかりではない。
「俺よりもむしろ、椿さんが嫌なんじゃないか?」
「いえ、私は遊馬さんが泊めてくれるなら嬉しいです」
そして、何故だかこの少女は、最悪の初対面だった俺に対して悪い印象を抱いてはいない。それどころか、自意識過剰でなければむしろ好かれているようにすら見える。
だが、だからこそ生じる問題もある。
「……俺は俺の一切の行動に責任を持たないぞ」
由実と椿が俺をどう評価しているか知らないが、俺は自分の人格、自制心を全く信頼してはいない。この警告が俺の精一杯の良心だ。
「まぁ、たしかにそういった面において宗耶は一切信頼できないな」
「そういう事だから、とりあえず由実の家にでも泊まった方がいいんじゃないかな」
由実の失礼な発言を追い風に、話を結末に導く。そろそろ目を開いているのが精一杯で考えるのもだるい。一旦は由実の家に泊まらせて、後の事は後で考えればいいだろう。
「じゃあ、私も宗耶の家に泊まる事にしよう」
「……うん、もうとりあえずそれでいいか」
話は終わったと油断していたからだろうか、それとも由実があまりに自然に俺の発言をスルーしたからか、どちらにせよ俺は由実の言葉に首を縦に振ってしまっていた。
「よし、ではそういう事で決まりだな」
「いいんですか? その、ありがとうございます」
そして、今からそれを撤回する気力も流れもすでに失われている。
「……とりあえず俺は寝るから。夕飯が出来たら起こしてくれ」
「ああ、ゆっくり眠るといい」
全ての問題を先送りにして、俺は諦めの中で目を閉じて倒れ込んだ。
椿が自らの言葉に負けないくらい申し訳無さそうな顔で頭を下げる。その謝罪の対象は憤慨していた由実か、それとも由実からの流れ弾で心に傷を負った俺か。
椿はどうしても俺と由実を恋人にしたかったようで、その誤解を解くのに優に十分は掛かった。その間中ずっと幼馴染の口から放出されていた俺と恋人に成り得ない理由という名目の罵詈雑言の数々は、俺が俺を保つ事すら困難になるほど酷なものだったのだが。
「いや、そこまで謝られるような事では……」
先程までの自らの拒絶を忘れたかのように、由実は椿の謝罪に気にしていないような素振りをとる。むしろお前が俺に謝れ。
「話が逸れたけど、他に質問はない?」
そうなると俺も、努めて気にしない素振りで会話を再開するしかない。くそぅ、こっちだってお前と恋人なんて頼まれても願い下げだ、この貧乳女め。
「そうですね……その、ゲームが行われる日とか時間は決まってるんですか?」
「ああ、それは正確には決まってはいないかな。謳歌からの予告の紙が来て、そこに書いてある時間にゲームが始まる事になる」
一応予告が来る事には来るのだが、ゲームの開始日時に法則性はまるで無い。完全に謳歌に振り回される構図が、そのままこのゲームの在り方でもあった。
「なるほど、じゃあもう一つだけ」
俺の返事を、椿はまたしても簡単に受け入れる。物分かりが良いのはいい事だが、それも過ぎるとどこか不自然に感じるというのは捻くれているだろうか。
「こっちから佐久間さんの方に攻め込む事はできないんですか?」
「あら、意外に好戦的だね」
「いえ、そういうわけじゃ……」
照れたように顔を伏せる椿の問いは、だがもっともなものだと言えるだろう。
「ルール上はしてもいいけど、多分その機会は無い。そうであって欲しい、かな」
しかし、俺としてはその問いにはただ首を振っておきたかった。
「そうですか」
俺の曖昧な答えにも、椿は追及一つしない。重ねて質問するのは気が引けるのか、それとも実はまともに聞いていないのだろうか。
「さて、と。質問ももう無さそうだし、そろそろいいかな。実はまだ眠くって」
「えっ、と、そうですね……」
ここに来て、初めてと言ってもいい椿の曖昧な返事。
何か聞き辛い事があるのかもしれないが、正直なところ本当に眠くてたまらない俺としては、さっさとそれを口にしてくれるか、今日のところは抱え込んだまま帰って欲しい。
「まぁ、今夜は帰りたくないって言うならそれはそれでいいけど」
「本当ですか!?」
適当に退却を促すための冗談は、なぜか椿に好意的に受け取られる。助けを求めて由実に視線を向けると、困ったような、あるいは申し訳無さそうな苦笑を浮かべていた。
「その、だな。この子は自分の家も忘れてしまっているようなんだ」
「いやいや、それこそ生徒手帳に住所くらい書いてあるだろ」
計ったように椿の差し出した生徒手帳を手に取り、前から順に目を通す。
「……書いてない、な」
個人情報欄は自主記入のようで、そこには当然のように何も書き込まれていない。辛うじて裏表紙から学年・クラス・名前がわかるだけだ。たしかに生徒手帳とはそんなものなのかもしれないが、ならばスリーサイズはどこに書いてあったというのか。まさか生徒会室で直接計ったとでもいうのだろうか。
「じゃあ、携帯で家にでも掛ければいいんじゃないか?」
一応提案はしたものの、先程と同じように即座に携帯を差し出す椿の様子からあまり期待はできない。
「連絡先が謳歌しかないな……」
まさか知人が謳歌一人しかいないわけでもないだろう。だとすれば、記憶喪失も含めここまで全てが謳歌の仕業、与えられた情報も謳歌に都合のいいものだけという事か。
「それで、帰る家がわからないから俺の家に泊めてはどうか、って事になったのか」
「まぁ、簡単に言えばそうなる」
しかし、だからと言って俺が椿の滞在を許可するかと言えばそれは別の話だ。
「由実の家じゃ駄目なのか?」
「友達を泊める、と言うにしてもこう急にでは許してもらえるかは微妙だ。仮に許しが出たとしても、そう何日も泊め続ける訳にはいかないだろう」
生徒会連中はもちろん、由実の家にも普通に両親がいる。両親と離れ一人暮らしをしている俺の家が椿の宿泊場所の候補として上がるのは、妥当なところではあった。
「ホテルにでも泊まればいいんじゃないか?」
「それは、その、あまりお金を持っていないので……」
椿の財布に入っていたのは、たしか一万と四千円程度。高校生が持ち歩く額としてはそれなりだが、それでも宿泊施設で何泊もできるほどではない。
「謳歌に責任を持って預かってもらうのは……無理か」
「そもそも、なぜ宗耶はそんなにこの子を家に泊めるのを拒んでいるんだ? むしろ喜ぶかとすら思っていたんだが」
「まぁ、正直そこまで嫌というほどでは無いんだけど」
由実や謳歌といった幼馴染の美少女を昔から見慣れた俺にとっても、胸部に肉を蓄えた美少女は貴重な存在だ。椿が俺の家に泊まる事は必ずしもマイナスな事ばかりではない。
「俺よりもむしろ、椿さんが嫌なんじゃないか?」
「いえ、私は遊馬さんが泊めてくれるなら嬉しいです」
そして、何故だかこの少女は、最悪の初対面だった俺に対して悪い印象を抱いてはいない。それどころか、自意識過剰でなければむしろ好かれているようにすら見える。
だが、だからこそ生じる問題もある。
「……俺は俺の一切の行動に責任を持たないぞ」
由実と椿が俺をどう評価しているか知らないが、俺は自分の人格、自制心を全く信頼してはいない。この警告が俺の精一杯の良心だ。
「まぁ、たしかにそういった面において宗耶は一切信頼できないな」
「そういう事だから、とりあえず由実の家にでも泊まった方がいいんじゃないかな」
由実の失礼な発言を追い風に、話を結末に導く。そろそろ目を開いているのが精一杯で考えるのもだるい。一旦は由実の家に泊まらせて、後の事は後で考えればいいだろう。
「じゃあ、私も宗耶の家に泊まる事にしよう」
「……うん、もうとりあえずそれでいいか」
話は終わったと油断していたからだろうか、それとも由実があまりに自然に俺の発言をスルーしたからか、どちらにせよ俺は由実の言葉に首を縦に振ってしまっていた。
「よし、ではそういう事で決まりだな」
「いいんですか? その、ありがとうございます」
そして、今からそれを撤回する気力も流れもすでに失われている。
「……とりあえず俺は寝るから。夕飯が出来たら起こしてくれ」
「ああ、ゆっくり眠るといい」
全ての問題を先送りにして、俺は諦めの中で目を閉じて倒れ込んだ。
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