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Ⅳ Cheat
4-12 決闘の終わり
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「……止めた、のか?」
アルバトロスの口から漏れた呟きは、観客の疑問と不満の声に紛れて消える。
決闘の真っ只中、闘技場を駆け巡っていた雷は、突如として周りを取り囲む客席へと飛び込んだ。正確には、飛び込んだ先は客席の上側に飛び出た飾りだが、圧し折れ、落ちたそれが人を優に十数人の人間を内包できるほどの巨大質量であったため、客席への被害を防ぐ為に警備の魔術師が三人掛かりで対処にあたっていた。
「…………」
立ち位置を変えながら、しかし展開した自己への隠蔽魔術は解除しない。多少距離が開こうとも、雷は客席からアルバトロスの位置までなら瞬間で詰め得る。暴発に見える行動が隙を作り出す為の罠だとしたら、無防備を晒すと同時に首が飛んでもおかしくはない。
「中止、決闘は中止です!」
奇妙な硬直状態は、早口な男の声によって打ち破られた。
あくまで競技ではない決闘、勝敗を決める規則などは存在しないが、一応の主催者であるマレストリ王国側としては観客に被害を出すわけにはいかない。決闘を行っていた一方の姿が消えてしまった以上、単純に見世物としても成立せず、避難を呼びかけるアナウンスの声に、超満員の群衆の半数ほどが我先にと席を立つ。
「アルバトロス卿、避難を!」
「そういうわけにもいくまい。まだ、決着は着いていない」
巨大な黒の盾を掲げた五人からの兵がアルバトロスを守ろうと闘技場に歩み寄るも、白の魔術師の姿は虚像。返答の声を最後に、像は薄れて消えていった。
「アルバトロス卿!?」
「我はあれを追う。後の事は任せた」
続いた声の発生源は、闘技場の出入口の一つ。だが、アルバトロス本人はそれとは別の出入口から外に出ていた。
警備や観客の視線を置き去りに、髪、目、服と色を黒に染めながら扉を潜る。足取りは決して早くはなく、しかし滞りもなく、膨大な人の中を逆行してただ一点へと向かう。
「――やはり、お前だったか」
「……やっほ、アルバ。また、会えたね」
辿り着いたのは、雷の直撃した真下、真っ先に観客が退避した客席の一角。落下し崩れた石飾りの影から、アンナの力無い声が響いた。
「……挨拶などしている場合ではないだろう」
一見、赤装束に紛れているが、アンナの肩口には大きく裂けた傷があり、そこから溢れ出す赤は今も装束の赤を塗り替え続けている。対称的に、顔からは血の色が失せ、なんとか浮かべた笑みはどこまでも青白い。
「大丈夫、このくらいじゃ……死にはしないから。血は大方止まったし……これ以上悪くはならないよ」
立ち上がりかけ、しかし体勢を崩したアンナをアルバトロスが支える。
「無理をする必要はない。休んでいろ」
「優しい、ね。……うん、そうだね、やっぱり休んでよう、かな」
補助を受けながら腰を下ろし、アンナは深く息を吐く。
「この様子だと……決闘は、中止になっちゃった感じ?」
「相手がいなければ決闘にならない、という事だろうな」
「だよね」
問答の後、わずかに間が空く。
「何も聞かないの? どうして怪我したのかとか、何してたのかとか……それ以前に、何をどこまで知ってるのかとか」
それを埋めたのは、アンナの声だった。
「聞いてほしいのか?」
「……そう、だね。こうなった以上、私はアルバの味方をしたい、かな」
「なるほど、その言葉は信じよう。だが、全てを聞く余裕はない上、その必要もない」
アルバトロスには、すでに大方の状況への推測が付いていた。そして、アンナの現状はその推測をより明確なものとしていた。
「そっか。じゃあ……やっぱり、全部知ってたんだ」
「いや、俺とて全知ではない。ただ、覚えていただけだ」
「あはは……それ、同じだよ」
「お前にとってはそうかもしれないな。だが、俺にとっては違う」
力無く笑うアンナへと、アルバトロスは静かに首を振る。
「ニグルか?」
「……そう。全部、仕組んだのはニグル。まぁ、私も……協力はしてたけど」
「そうか」
「それだけで、いいの?」
「ああ、今はそれだけ確認できれば十分だ」
アルバトロスには現状への推測が付いている。ゆえに、これからの行動を決定するには最も重要な一点を確認できればそれで十分。
「ちぇっ……もう少し話したかったけど、それなら最後に一つだけ」
腰を上げ、踵を返しかけたアルバトロスの腕に、アンナの指が触れる。歩みを引き止めるにはあまりに弱いその力に、しかしアルバトロスは止まり、振り返った。
「これ、あげる。アルバが持ってるべき……だと思うから」
腕を掴むのとは逆の手、差し出されたアンナの左手の中には一本の短剣が握られていた。
「……不要だが、受け取っておくと――」
短剣を受け取る刹那、剣の柄を握ろうとしたアルバトロスの手がアンナへと大きく引き寄せられ――
「――――」
耳元から、小さな囁きが流し込まれた。
「…………」
その囁きを最後に短剣を手放したアンナは、まるでそれが動力源であったかのように身体を支える力を失い、その場へと倒れ込む。
「……また会おう、アンナ」
最後の言葉への返答ではなく再会の約束を口にし、アルバトロスはその場を後にした。
アルバトロスの口から漏れた呟きは、観客の疑問と不満の声に紛れて消える。
決闘の真っ只中、闘技場を駆け巡っていた雷は、突如として周りを取り囲む客席へと飛び込んだ。正確には、飛び込んだ先は客席の上側に飛び出た飾りだが、圧し折れ、落ちたそれが人を優に十数人の人間を内包できるほどの巨大質量であったため、客席への被害を防ぐ為に警備の魔術師が三人掛かりで対処にあたっていた。
「…………」
立ち位置を変えながら、しかし展開した自己への隠蔽魔術は解除しない。多少距離が開こうとも、雷は客席からアルバトロスの位置までなら瞬間で詰め得る。暴発に見える行動が隙を作り出す為の罠だとしたら、無防備を晒すと同時に首が飛んでもおかしくはない。
「中止、決闘は中止です!」
奇妙な硬直状態は、早口な男の声によって打ち破られた。
あくまで競技ではない決闘、勝敗を決める規則などは存在しないが、一応の主催者であるマレストリ王国側としては観客に被害を出すわけにはいかない。決闘を行っていた一方の姿が消えてしまった以上、単純に見世物としても成立せず、避難を呼びかけるアナウンスの声に、超満員の群衆の半数ほどが我先にと席を立つ。
「アルバトロス卿、避難を!」
「そういうわけにもいくまい。まだ、決着は着いていない」
巨大な黒の盾を掲げた五人からの兵がアルバトロスを守ろうと闘技場に歩み寄るも、白の魔術師の姿は虚像。返答の声を最後に、像は薄れて消えていった。
「アルバトロス卿!?」
「我はあれを追う。後の事は任せた」
続いた声の発生源は、闘技場の出入口の一つ。だが、アルバトロス本人はそれとは別の出入口から外に出ていた。
警備や観客の視線を置き去りに、髪、目、服と色を黒に染めながら扉を潜る。足取りは決して早くはなく、しかし滞りもなく、膨大な人の中を逆行してただ一点へと向かう。
「――やはり、お前だったか」
「……やっほ、アルバ。また、会えたね」
辿り着いたのは、雷の直撃した真下、真っ先に観客が退避した客席の一角。落下し崩れた石飾りの影から、アンナの力無い声が響いた。
「……挨拶などしている場合ではないだろう」
一見、赤装束に紛れているが、アンナの肩口には大きく裂けた傷があり、そこから溢れ出す赤は今も装束の赤を塗り替え続けている。対称的に、顔からは血の色が失せ、なんとか浮かべた笑みはどこまでも青白い。
「大丈夫、このくらいじゃ……死にはしないから。血は大方止まったし……これ以上悪くはならないよ」
立ち上がりかけ、しかし体勢を崩したアンナをアルバトロスが支える。
「無理をする必要はない。休んでいろ」
「優しい、ね。……うん、そうだね、やっぱり休んでよう、かな」
補助を受けながら腰を下ろし、アンナは深く息を吐く。
「この様子だと……決闘は、中止になっちゃった感じ?」
「相手がいなければ決闘にならない、という事だろうな」
「だよね」
問答の後、わずかに間が空く。
「何も聞かないの? どうして怪我したのかとか、何してたのかとか……それ以前に、何をどこまで知ってるのかとか」
それを埋めたのは、アンナの声だった。
「聞いてほしいのか?」
「……そう、だね。こうなった以上、私はアルバの味方をしたい、かな」
「なるほど、その言葉は信じよう。だが、全てを聞く余裕はない上、その必要もない」
アルバトロスには、すでに大方の状況への推測が付いていた。そして、アンナの現状はその推測をより明確なものとしていた。
「そっか。じゃあ……やっぱり、全部知ってたんだ」
「いや、俺とて全知ではない。ただ、覚えていただけだ」
「あはは……それ、同じだよ」
「お前にとってはそうかもしれないな。だが、俺にとっては違う」
力無く笑うアンナへと、アルバトロスは静かに首を振る。
「ニグルか?」
「……そう。全部、仕組んだのはニグル。まぁ、私も……協力はしてたけど」
「そうか」
「それだけで、いいの?」
「ああ、今はそれだけ確認できれば十分だ」
アルバトロスには現状への推測が付いている。ゆえに、これからの行動を決定するには最も重要な一点を確認できればそれで十分。
「ちぇっ……もう少し話したかったけど、それなら最後に一つだけ」
腰を上げ、踵を返しかけたアルバトロスの腕に、アンナの指が触れる。歩みを引き止めるにはあまりに弱いその力に、しかしアルバトロスは止まり、振り返った。
「これ、あげる。アルバが持ってるべき……だと思うから」
腕を掴むのとは逆の手、差し出されたアンナの左手の中には一本の短剣が握られていた。
「……不要だが、受け取っておくと――」
短剣を受け取る刹那、剣の柄を握ろうとしたアルバトロスの手がアンナへと大きく引き寄せられ――
「――――」
耳元から、小さな囁きが流し込まれた。
「…………」
その囁きを最後に短剣を手放したアンナは、まるでそれが動力源であったかのように身体を支える力を失い、その場へと倒れ込む。
「……また会おう、アンナ」
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