【R18】セフレとバイブを挿れたまま温泉旅行に行くはなし。

すずね

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 耳元で囁くアキちゃんはずるい、と思う。そんな声で囁かれたら、どうしても意識が声に集中してしまって、感じるのをやめられない。

 更にアキちゃんは「湯あみ着の上からでも分かるくらい乳首勃たせて……、変態だね。」と言って私の胸の先を撫でる。

 その声にもどうしようもなく感じてしまう。
 焦って「いや、ほら、寒かったし……」と言うと、
 「今はお湯の中に入ってるのに?」と言いながら先端を摘まみ上げる。

 今度は唇を噛んで声を堪えた。ヤバい、このままじゃヤバい……。アキちゃんの好きなようにされてしまう。

 既に私の奥は熱を持っており、どうしようもなく疼いていた。もっと触って欲しい、もっともっと身体を熱くして欲しい……。そんな考えがむくむくと湧き起こる。

 考えていたことがバレないように、「……っ、変態じゃ、ないっ……!のぼせちゃうから出るよっ!」と言って、アキちゃんの拘束から逃れるようにもがく。
 アキちゃんはより一層強く私を抱きしめて、「もうちょっと……」と言った。
 私のお尻に硬いモノが当たって身を硬くする。
 アキちゃんも興奮しているのか……と、思う。

 「アキちゃんのが変態じゃん。バカ。」と言ってみる。
 アキちゃんは私の耳元で、「俺、こういうのが好きみたい。」と言った。
 どうやらバカと言ってしまったお咎めは無いらしい。そんなこと言われたらますます動けなくなる。


 雪がまた舞ってきた。ライトに照らされてひらひらと舞い、水面に落ちて何事も無かったかのように消えてなくなる。
 アキちゃんの腕の中でしばらくその景色を楽しむ。
 まるで私とアキちゃんの関係のようだ、と思う。

 会う度にエッチして、それが終われば何事も無かったかのように過ごす。その時間は、儚くて、短い。
 ずっと一緒にいたいと思うけれど、それは叶わない。

 思わず感情に浸ってしまった。私らしくもない。

 アキちゃんに見つからないようにこっそりと涙を拭う。
 バレてはいないようだ、よかった。

 「のぼせちゃうから出るよ。」ともう一度言う。
 結構お湯の温度も高いし、肌もピリピリしてきた。色々な効能がありそうだ。

 アキちゃんは「うん。」と言って、私の手を引いて女湯への入口まで導いてくれた。
 送ってくれる辺りが優しいじゃない、と思って見直す。

 さっきのカップルも上がったようで、誰も居なくなっていた。
 二人きりだし……、アキちゃんとキスしたい、と思ってしまう。

 アキちゃんの様子をうかがうと、「また後で。」と言われ、あっさり背中を向けられてしまった。
 舞う雪は私の身体にあたり、冷たさを残してすぐに消えてしまう。

 私は女湯への扉をくぐり、再びお湯に入る。

 「アキちゃんのバカ。」と小声でつぶやく。
 いつもエロいことばっかりしてくるくせに、心を見透かしたような言動をするのに、本当に欲しいものは何一つくれない。

 勝手にときめいて、勝手にドキドキしている自分がバカみたいだ、と思う。
 何が『恋の悩みにも効能あり』だよ、効かないじゃん……と思って男湯の入り口を睨みつけて、私は脱衣所へと向かった。
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