月並みニジゲン

urada shuro

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第七章

涙(1)

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 美術室を出たルチカは、加藤という美術部唯一の男子部員をつかまえ、手近な教室に連れ込んだ。
 麻乃花も立ち会い、美術部の内情を尋ねる。
 加藤が言うには、ウラハは女子部員の大半から、ずっといやがらせを受けていたらしい。

 陰口。からかうようなあだ名をつけられる。作品への落書き。ウラハの私物を捨てる。ネットへの悪口の書き込み。
 なかでも、特に悪質だったのは、ウラハが男子美術部員全員と関係を持っているという噂を校内中に流されたことだった、と加藤は話した。

「そのせいで、それまで四人いた男子部員が、オレをのぞいて全員部活やめたんです。オレもやめたかったけど、一応、受験のこともあるからやめられなくて……でも、嘘なんですよ、そんな噂。オレらのなかで、槻南とやったやつなんてひとりもいないです。槻南って近よりがたいし、まともに口聞いたこともないぐらいないんですから。それなのに、学校中のやつから白い目で見られて、たまったもんじゃないですよ。オレらも噂の出どころはわかってるんで、主犯のあいつらを問いつめたんですけど……」

 あいつら、というのは、ボブヘアの女子部員と、メガネの女子部員のことらしい。

「けど、完全にこっちの負けでした。証拠もないのに名誉棄損だ、とか大騒ぎするあいつらに永野がキレて、バッグを投げつけた一部始終が、録音されてたんです。今度は暴力だ、訴える、とかってあいつら言い出しやがって……挙句の果てには、音声を公開されたくなかったら、謝れ、二度と口出しするな、って脅されましたよ。信じられます? そんな人間がいるですよ。なんでオレたちが謝んなきゃなんねえんだよ……!」

 加藤はぐっと両の拳を握った。

「そ、そんなことが……でも彼女たち、どうしてそこまで……」

 麻乃花は眉をよせ、声を詰まらせる。

「知りませんよ。前に永野からブスとか言われたから、根に持ってるんでしょ。槻南のことだって、どうせただの逆恨みですよ。目立ってて生意気で画家経験もあって美人な槻南を気に入らなかったんじゃないですか。みんなが部活をやめたあとも、槻南の悪い噂はばんばん流れたし……今度は美術部員だけじゃなくて、野球部やサッカー部のやつとも寝てるとか、つい最近も入学したての新入生に手ぇ出したとか……でも、全部嘘だと思います。あいつら腐ってますから。オレ、槻南って性格怖ぇから苦手だけど、あいつらに比べたら可愛く思えます。さっき槻南があいつを蹴り飛ばしたときも、正直せいせいしました」

 加藤はこれまでの美術部の出来事を、知っているかぎりすべて話してくれた。話を終え、加藤が教室を出ていく。その顔は、どこかスッキリとして見えた。

 ルチカは、なにも気づいていなかった自分にショックを受けた。
 彼女が「ニジゲン」と呼ばれていたことも、光校掲示板の死の書き込みが自分への悪口ではなかったことも、はじめて知った。
 さっきまで「槻南虹子」が「ウラハ」の偽名だと思っていたが、実は逆であったこともいま知った。

 そばにいたのに、なにも知らなかった。

 混乱しているが、とにかく落ち着き、頭を整理しようと努めてみる。
 とりあえず、あの脅迫文の内容は嘘だった。
 ウラハさんは、いろんな異性と関係を持ってはいない。
 僕は、遊ばれていたわけではない。

 ……でも、じゃあ、なんで僕にキスをしたんだろう。
 遊びじゃないなら、本気だったということだろうか。
 本気でキスをするということは、彼女は僕を好きなのだろうか。

「まさか、あの虹子ちゃんがうちの学校にいたなんて……」

 ぽそり、と、麻乃花がつぶやく。
 ルチカはなんの反応もせず、相変わらず黙って考え込んでいる。

「あの……それで、鈍条崎くんは結局、槻南さんとどういう関係なの……? 美術部の揉めごととは、関係ないの?」

 聞きづらそうな顔で問いかける麻乃花に、ルチカはなにも答えなかった。
 助手ルールは、すでに破ってしまっている。
 それでも、ウラハとの関係を、他人に話す気にはなれない。
 しかしその一方で、胸のなかは叫び出しそうなほど言いたいことでいっぱいだった。

「先生」
「は……はいっ?!」

 麻乃花のからだがびくっと跳ねる。

「先生は、好きじゃないひとにキスしたりしますか?」

 ウラハの名前は出さず、ずっと疑問に感じていたことを口にした。
 どうしても知りたいことなのに、ひとりではどうにも答えは導き出せそうもない。
 これ以上抱え込んでいては、頭が破裂しそうだった。

「えっ……?! どどどどうしたの、急にっ……」
「好きなひとにしかしないものですか? それとも、好きじゃないひとにもするものなんですか?」

 唐突な質問に、麻乃花の鼓動は速まり、顔が紅潮する。

 この状況だもの、もしかして、槻南さんとのことかしら……。

 麻乃花は追求したい気持ちで胸が疼いたが、輝きのない瞳でこちらを見つめる我が生徒に問うこともできず、ぐっとこらえて冷静に質問の答えを考えた。

 自分の経験談から言えば、つき合った男性としかキスはしたことがない。しかし、学生時代に参加した合コンで、同級生が出会ったばかりの男と、その場のノリでキスをしているところを見たことがあった。

「……わ、わたしはしないけど……でも……まあ……ひとによるんじゃないかしら…? 育ったお国柄とか、そのときの状況にもよると思うし……一概には言えないというか……わ、わたしはしないけどね。ほ、ほんとよ……!」

 ルチカは顔をしかめた。
 その答えでは、結局、ウラハさんが僕のことを好意的に見ているのかそうではないのか、まったくわからない。

「キスは、好き嫌いの基準にならないということですか?」
「えっ……?! えー……と、そう……言えることも……ある……かも、しれない……わね……?」
「そう……ですか」

 僕には一大事だったのに、世の中ではそんなものだったなんて。
 どこか残念な気持ちで、深くため息をつく。

 ……それなら、ウラハさんが僕にいろいろなことを隠していた理由はなんだろう。
 隠すことで、僕をどうしたかったのだろう。
 僕は、好きなひとには、思いをさらけ出したくなる。

 ウラハさんの気持ちがわからない。
 好きでもない人間になら、本当のことを話さなくてもいいと思ったのだろうか。

「……じゃあ、隠しごとをするのって、どんな気持ちのときですか? 好きなひとには、隠しごとはしたくないですよね?」
「えっ……? か、隠しごと……?」

 矢継ぎ早に投げかけられる質問に、麻乃花は困惑し、いっそう鼓動を速くした。
 しかし、ここでしっかりしなければ、自分がいまここに存在する価値などない。
 なんせ、なんらかの悩みを抱えているであろう生徒が、教師である自分に相談をしてくれているのだ。
 麻乃花は深呼吸をし、頭のなかをフル回転させて、質問の答えをさがした。

「そ……そうね……そうできれば理想的だとは思うけど……好きなひとにだからこそ、隠しごとをしてしまうこともあるんじゃないかな……?」
「……え?」
「す……好きなひとに良く思われたいな……もっと好かれたいな……っていう思いで、自分の気持ちを相手に合わせてしまう、みたいな……た、例えば、好きな彼の趣味に合わせて、本当は興味のないサッカーを好きだって言ってみたり……好みじゃないプレゼントをもらっても、大袈裟に喜んでみたり……たしかに隠しごとはないほうがいいんでしょうけど、そういう類のことなら、人間関係を築くうえで、みんなやってしまうことなんじゃないかしら……」

 麻乃花は腕を組み、一昨年のクリスマスを思い出していた。

 歌手志望でもないのに、何故か自作の曲入りディスクをプレゼントしてくれた元カレ。
 正気ですか、と思いながら、喜んだふりをしたわたし……。

「恋は盲目」なんて、よく言ったものだ。

 あのころは若かった。麻乃花は遠い目になる。

「……あの、そういうことじゃなくて……僕が聞きたいのは、自分の名前とか、昔のこととか、環境を隠す、ってことです。そんなこと、好きなひとにしますか? 仲良くない相手になら、するんですか?」

 ルチカの言葉に、麻乃花の目は丸くなった。
 まるで、結婚詐欺の被害者のような発言だ。
 この子はいったい、槻南さんとどんなおつき合いをしていたの……?
 気になることが増えていくが、麻乃花は平静を装って考える。

「う……うーん……そ、そうね……もし、なにか事情があれば……好きなひとにでも隠してしまうこともあるかもしれないわね」

 ルチカは、え、と声を漏らし、眉をひそめる。

「ほ、ほら、例えばね……お姫様が一般人になりすまして、雑誌記者と恋に落ちて……でも、身分があかせなくて悩む、みたいな……あ、あと、家では質素に暮らしてるのに、プライドが高いせいで人前では華やかな身なりをして、セレブのように振る舞っている女性が……ある男性とセレブパーティーで恋に落ちたはいいけど、いまさら自分が貧乏だって言い出せない、どうしよう……とか……」

 言いながら、麻乃花ははっとした。
 どちらも、映画やドラマで見た設定だ。
 これが、生徒の疑問に対する教師の答えでいいのだろうか。
 現実味のない例えしかできない自分が恥ずかしくなり、頬が熱くなる。

「……なんでですか? 僕は、好きなひとには、自分のことを全部知ってほしいって思います」
「えっ……う、うーん……そうね……鈍条崎くんのそういう考えは、まっすぐでいいと思うわ。でも……みんながみんな、そうはなれないのよ。多かれ少なかれ、人間には大抵、他人には隠したい悩みやコンプレックスがあるものだしね……それを打ち明けて、もし相手を失望させてしまったら……もし、嫌われて、大切なひとが去っていってしまったら……そう思うと、怖くて言えないことだって……きっとあるんじゃないかしら」

 麻乃花はまた、過去の自分を思い出した。今度は、高校生のときの自分だ。

「わ……わたしもね……前にも話したけど、高校生のころ……不器用ですぐ備品を壊すから、学校で変なあだ名をつけられて、みんなからからかわれてたの。いまでこそ、こうして話せるようになったけど……でも当時のわたしは、そのことを親や中学時代の友達には打ち明けられなかった……かっこ悪い自分を、大切なひとたちに知られたくないって思ってたの。昔からよく、いじめられたら誰にでもいいから助けを求めなさいって、学校とかテレビとかでも言うでしょ……? わたしも、いまはそうしたほうがいいって思うわ。けど……あのころは実際に口に出すことって、わたしには難しいことだったのよ。自分が他人からバカにされてるなんて、恥ずかしいし情けないし悲しく思えて……思春期のわたしには言えなかったのよね」

 麻乃花はうつむき、小さく溜め息をつく。
 そして自分を見つめるルチカが、まだ怪訝そうな顔をしていることに気がつくと、困ったように眉をさげ、微笑した。

「……ねえ、鈍条崎くん。わたし、鈍条崎くんみたいに、なんでも打ち明けられることって、とても勇気のあることだと思うわ」

 ルチカは首をひねった。

「え……僕は、思ったことは言いたいだけです。僕だって、辛いことがあったのを打ち明けるのは辛いです。でも、聞いてほしいって思うから、言いたいんです。別に、勇気なんて出してません」
「うん……あなたにとっては、そうなのかもしれないけど……でも、わたしみたいな人間からすれば、悩みを話すのは勇気がいることなの。どんなに困った状況にあっても、それを打ち明けられないひとだっているのよ……」

 言い終わると同時に、放送が流れた。麻乃花を職員室へと呼び出す放送だ。
 教室を出ていく前に、麻乃花は彼女にしてはめずらしく、強い眼差しでルチカを見た。

「……鈍条崎くんと槻南さんの間になにがあったのかはわからないけど……あなたたちがこれまで親密だったなら、わたしは鈍条崎くんには、彼女とちゃんと話し合ってほしいと思ってるわ。それでもし……彼女のしたことを許せるなら、いまの彼女を受け入れてあげてほしいの。口で言うほど、簡単なことじゃないかもしれないけど……」
「受け入れる……って、認める……理解するっていうこと、ですよね」

 ルチカは以前、ウラハがそう言っていたことを思い出した。説明は受けたものの、「受け入れる」ということがどんな状態なのか、いまだにはっきりはわからない。

「そうね。彼女がどうしてほしいのか、気持ちを汲んで、受け止めてあげて」
「気持ちを……? 気持ちを受け止める、っていうのも、受け入れるっていうことなんですか?」
「え? そう……じゃないかしら、『受け入れる』って。わたし国語の教師じゃないから、正確な意味は言えないけど……とにかく、いまの槻南さんには、そうしてくれるひとが必要だと思うの。困ったことがあったら、ひとりで悩まずにわたしにも相談してね」

 そう言うと、麻乃花は心残りのある表情で教室をあとにした。
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