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第8章
再び(3)
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「とにかく……ただでさえ、エミルドは坊やを守りながら闘っていたの。そのせいで魔力も無駄に消費してきたの。いつしか魔魂の枯渇が近づき、自分の身体もひととしての魂も魔力に変え……でも結局、それでも足りずに魔魂をも使い果たしてエミルドは死んだの」
悪魔女が語る、過去の真実。
シロクさんはそれを、ずっと黙って聞いていた。
更衣室で、「ライドで悪魔女と戦った時、魔法で片足を吹き飛ばされた」とシロクさんはあたしに話した。それは、今悪魔女が話した内容とは食い違う。ということは……どちらかが間違っているということ――もしかしたら彼が話してくれたことは、他の誰かに植え付けられた記憶なのだろうか。さっき、大臣が彼にしたように。
でも、他人によって記憶が消されたり増やされたり、そんなことがあっていいの? 自分の信じていたことが間違っていたとなれば、あたしなら相当混乱すると思う。
国にどんな事情があろうと、全くひどい話だ。
どうにも腹の虫が収まらなくなり、あたしは穴の影から飛び出した。
「……それでも、あなたがエミルドさんの命を奪ったことには変わりないわ。あなたの身勝手な行動が、すべての元凶なんだから!」
目を細め、悪魔女がこちらに冷めた視線を投げる。
「ふん……人間ごときが、偉そうなの」
あたしは歯噛みした。
悔しい。そう感じるのは、悪魔女が憎いからだけではない。実際、彼女の言う通りだからだ。あたしはここにいるだけで、なにもできていない。それが分かっているから、言い返せない。
あたしの可能性は無限なのに……ここにあるはずの可能性を、まだ見つけられていない。
「まあ、何とでも言うがいいの。言ったところで、お前たちではガルドに勝てないの……だって、そうなの。そもそも、今の坊やにその武器が正常に扱えるの? 魔魂を消滅させる機能が発動しなければ、そんなのただの野暮ったい剣なの」
にやつく悪魔女に、シロクさんはここにきて以来はじめての言葉を発した。
「……機能しているかどうか、その身体で味わってみればいい」
地面を蹴り、飛び上がって切り付ける。悪魔女は手のひらを下に向け、魔法の膜で防御した。
突如として、あたしの横にいるレオッカの手元から、向こう側の壁際――つまり、シロクさんのいる壁際まで届く、高さ二メートル、幅一メートルほどの橋が出現する。石製で、欄干には花の彫刻が施された美しい作りだ。
「やだやだ。無謀な知り合いって世話がやけるよねぇ」
天を仰ぎ、レオッカがため息を吐く。
シロクさんは橋の上に降り立ち、再度悪魔女を狙って刃をふるった。またもやバリアに阻まれたものの、今度はそのまま押し込んでいく。
メキ……メキ……メキッ……!
見る見るうちに、透明だったバリアの色が濁っていく。悪魔女の身体は徐々に後退し、背中が壁に付いた。ついに、彼女を守る魔法の膜が、花火のごとく砕け散る。悪魔女は一瞬目を丸くして、すぐに正面を向いたまま右の方向へ逃げようと動く。
逃すまいと、シロクさんは魔女の喉のあたりを素手で掴み、そのまま壁に押し付けた。
「ぐぅっ……!」
悪魔女の顔が苦しげに歪む。その腹へ、シロクさんは躊躇いなく剣を打ち込んだ。
「やった……!」
思わず、あたしは声を上げる。
しかし、彼が捕らえたのは抜け殻だけだった。悪魔女の身に着けていた服の一部だけを巻き込み、剣は壁にめり込んでいる。
シロクさんの黒眼が、天井の隅に動く。そこには、灰色の煙が渦を巻いて溜まっていた。煙の中から、ぽたぽたと赤黒い滴がいくつも垂れてくる。床に落ちた滴は、膨れ上がって形を変えた。ドクロの顔を持ち下半身は四足の獣、という黒い謎の物体が、いくつもいくつも生まれていく。ざっと見積もっても、百体以上の大家族。
あたしとレオッカの視線が交わる。
(「悪いドラゴンから大好きなあの子を助けるときだけに使う、血液人形の魔法」……!)
それは自分の血を原料に、自分の敵を攻撃する人形を作り出すという魔法だ。エミルドさんの魔法書、1057ページにも載っている。
煙から血が垂れた、ってことは、あの煙が悪魔女ってこと?! あたしは漂う気体へと変身した悪魔女を睨みつけ……って、あれ? 天井の煙が、きれいさっぱり消えている。
「あ……悪魔女がいない……?! 逃げられた?!」
あたしの声を合図にしたかのように、無数の黒ドクロ獣がシロクさんに飛びかかった。
シロクさんはそれらをまとめて魔魂葬剣で斬る。斬られた黒ドクロ獣は、カタカタと頭を上下に動かしながらじんわり消えた。しかし四、五匹消したところで、彼らは大家族だ。廊下はまだ黒い色彩で埋まっている。橋を渡り、こちらにも大量の血人形が向かってきた。レオッカは「この橋、僕の! 勝手に渡るべからず!」と言いながら魔法で光る弾を放つ。
シロクさんは武器で、レオッカは魔法で、それぞれ次々に血人形を消していく。
あたしは――……また、見ているだけ。情けないし、申し訳ない。けれど、動かずに邪魔をしないことが、あたしにできる最善の策だった。
消して消して消して、ようやく、最後の一体をシロクさんが斬る。完全に消失する様をその眼で確認し、彼はこちらに歩いてきた。両耳に手を当てて目を閉じているレオッカの傍らで、立ち止まる。
「……レオッカ、ひとつ頼みがある」
「集中してるの、邪魔しないで。今、悪魔女の居場所を探ってるから。気配を消してはいるけど、魔魂を封じ込めたわけじゃないから分かるはず……」
代わりに、というわけではないけれど、あたしがシロクさんに歩み寄る。
「シロクさん……その、なにから話していいか……助けに来てくれて、ありがとうございます」
「……いや……マトリも、無事で良かった」
相変わらずの無表情。でも、なんだかほっとする。いてくれるだけで心強いというか。
「にしても、さすがですね。悪魔女をあれほど追いつめるなんて」
「……そうだと良いんだが……悪魔女は全力ではなかったのかもしれない。過去に大魔法使いと渡り合ったという割には、それほど大きな力は感じられなかった」
「え……」
閉じていたレオッカの目が、大きく開いた。
「――見つけた!」
「……どこだ。ライドか?」
シロクさんが気にかけるのも当然だ。ライドといえば、かつて悪魔女が総べていた場所。彼女にとってはホームとも言える。
「ううん、そんなに遠くない……あれ? 遠くないどころか、すっごく近いよ。ここのドアから見て5時の方向に、約……50メートルの地上……裏庭?」
レオッカの言葉に、あたしは耳を疑った。
「う、裏庭?! お城の?! そんな近くに逃げてどうするの?!」
「僕が魔法使いである限り、どこに逃げても同じといえば同じだけどね。空間移動の魔法もあるし、魔魂の気配で見つけることもできるし……とにかく、行ってみよう。マトリも一緒に来て。残りのひとは自力でよろしく!」
あたしの手に優しく触れ、レオッカは本日二度目の空間移動を実行した。
あ、あのレオッカ? 「残りのひと」って、シロクさんしかいないんだけど……。
悪魔女が語る、過去の真実。
シロクさんはそれを、ずっと黙って聞いていた。
更衣室で、「ライドで悪魔女と戦った時、魔法で片足を吹き飛ばされた」とシロクさんはあたしに話した。それは、今悪魔女が話した内容とは食い違う。ということは……どちらかが間違っているということ――もしかしたら彼が話してくれたことは、他の誰かに植え付けられた記憶なのだろうか。さっき、大臣が彼にしたように。
でも、他人によって記憶が消されたり増やされたり、そんなことがあっていいの? 自分の信じていたことが間違っていたとなれば、あたしなら相当混乱すると思う。
国にどんな事情があろうと、全くひどい話だ。
どうにも腹の虫が収まらなくなり、あたしは穴の影から飛び出した。
「……それでも、あなたがエミルドさんの命を奪ったことには変わりないわ。あなたの身勝手な行動が、すべての元凶なんだから!」
目を細め、悪魔女がこちらに冷めた視線を投げる。
「ふん……人間ごときが、偉そうなの」
あたしは歯噛みした。
悔しい。そう感じるのは、悪魔女が憎いからだけではない。実際、彼女の言う通りだからだ。あたしはここにいるだけで、なにもできていない。それが分かっているから、言い返せない。
あたしの可能性は無限なのに……ここにあるはずの可能性を、まだ見つけられていない。
「まあ、何とでも言うがいいの。言ったところで、お前たちではガルドに勝てないの……だって、そうなの。そもそも、今の坊やにその武器が正常に扱えるの? 魔魂を消滅させる機能が発動しなければ、そんなのただの野暮ったい剣なの」
にやつく悪魔女に、シロクさんはここにきて以来はじめての言葉を発した。
「……機能しているかどうか、その身体で味わってみればいい」
地面を蹴り、飛び上がって切り付ける。悪魔女は手のひらを下に向け、魔法の膜で防御した。
突如として、あたしの横にいるレオッカの手元から、向こう側の壁際――つまり、シロクさんのいる壁際まで届く、高さ二メートル、幅一メートルほどの橋が出現する。石製で、欄干には花の彫刻が施された美しい作りだ。
「やだやだ。無謀な知り合いって世話がやけるよねぇ」
天を仰ぎ、レオッカがため息を吐く。
シロクさんは橋の上に降り立ち、再度悪魔女を狙って刃をふるった。またもやバリアに阻まれたものの、今度はそのまま押し込んでいく。
メキ……メキ……メキッ……!
見る見るうちに、透明だったバリアの色が濁っていく。悪魔女の身体は徐々に後退し、背中が壁に付いた。ついに、彼女を守る魔法の膜が、花火のごとく砕け散る。悪魔女は一瞬目を丸くして、すぐに正面を向いたまま右の方向へ逃げようと動く。
逃すまいと、シロクさんは魔女の喉のあたりを素手で掴み、そのまま壁に押し付けた。
「ぐぅっ……!」
悪魔女の顔が苦しげに歪む。その腹へ、シロクさんは躊躇いなく剣を打ち込んだ。
「やった……!」
思わず、あたしは声を上げる。
しかし、彼が捕らえたのは抜け殻だけだった。悪魔女の身に着けていた服の一部だけを巻き込み、剣は壁にめり込んでいる。
シロクさんの黒眼が、天井の隅に動く。そこには、灰色の煙が渦を巻いて溜まっていた。煙の中から、ぽたぽたと赤黒い滴がいくつも垂れてくる。床に落ちた滴は、膨れ上がって形を変えた。ドクロの顔を持ち下半身は四足の獣、という黒い謎の物体が、いくつもいくつも生まれていく。ざっと見積もっても、百体以上の大家族。
あたしとレオッカの視線が交わる。
(「悪いドラゴンから大好きなあの子を助けるときだけに使う、血液人形の魔法」……!)
それは自分の血を原料に、自分の敵を攻撃する人形を作り出すという魔法だ。エミルドさんの魔法書、1057ページにも載っている。
煙から血が垂れた、ってことは、あの煙が悪魔女ってこと?! あたしは漂う気体へと変身した悪魔女を睨みつけ……って、あれ? 天井の煙が、きれいさっぱり消えている。
「あ……悪魔女がいない……?! 逃げられた?!」
あたしの声を合図にしたかのように、無数の黒ドクロ獣がシロクさんに飛びかかった。
シロクさんはそれらをまとめて魔魂葬剣で斬る。斬られた黒ドクロ獣は、カタカタと頭を上下に動かしながらじんわり消えた。しかし四、五匹消したところで、彼らは大家族だ。廊下はまだ黒い色彩で埋まっている。橋を渡り、こちらにも大量の血人形が向かってきた。レオッカは「この橋、僕の! 勝手に渡るべからず!」と言いながら魔法で光る弾を放つ。
シロクさんは武器で、レオッカは魔法で、それぞれ次々に血人形を消していく。
あたしは――……また、見ているだけ。情けないし、申し訳ない。けれど、動かずに邪魔をしないことが、あたしにできる最善の策だった。
消して消して消して、ようやく、最後の一体をシロクさんが斬る。完全に消失する様をその眼で確認し、彼はこちらに歩いてきた。両耳に手を当てて目を閉じているレオッカの傍らで、立ち止まる。
「……レオッカ、ひとつ頼みがある」
「集中してるの、邪魔しないで。今、悪魔女の居場所を探ってるから。気配を消してはいるけど、魔魂を封じ込めたわけじゃないから分かるはず……」
代わりに、というわけではないけれど、あたしがシロクさんに歩み寄る。
「シロクさん……その、なにから話していいか……助けに来てくれて、ありがとうございます」
「……いや……マトリも、無事で良かった」
相変わらずの無表情。でも、なんだかほっとする。いてくれるだけで心強いというか。
「にしても、さすがですね。悪魔女をあれほど追いつめるなんて」
「……そうだと良いんだが……悪魔女は全力ではなかったのかもしれない。過去に大魔法使いと渡り合ったという割には、それほど大きな力は感じられなかった」
「え……」
閉じていたレオッカの目が、大きく開いた。
「――見つけた!」
「……どこだ。ライドか?」
シロクさんが気にかけるのも当然だ。ライドといえば、かつて悪魔女が総べていた場所。彼女にとってはホームとも言える。
「ううん、そんなに遠くない……あれ? 遠くないどころか、すっごく近いよ。ここのドアから見て5時の方向に、約……50メートルの地上……裏庭?」
レオッカの言葉に、あたしは耳を疑った。
「う、裏庭?! お城の?! そんな近くに逃げてどうするの?!」
「僕が魔法使いである限り、どこに逃げても同じといえば同じだけどね。空間移動の魔法もあるし、魔魂の気配で見つけることもできるし……とにかく、行ってみよう。マトリも一緒に来て。残りのひとは自力でよろしく!」
あたしの手に優しく触れ、レオッカは本日二度目の空間移動を実行した。
あ、あのレオッカ? 「残りのひと」って、シロクさんしかいないんだけど……。
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