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俺が殺した
犯人の名前
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しばらく隠れたまま動けなかった。
死体もなくなり、奴がもう戻ってくることはないだろうと、安心したのかもしれない。腰が抜けたというのかな。
そう思うと早々に引き返して行ったあのガキ、すごいな…。
「なんだったんだアイツ…。」
なんて考えていると、そのガキが戻って来た。すでに血溜まりだけになり、死体がなくなっていることに驚いているようだった。ガキはあいつが落とした"CRY"を拾い、写真を撮ってまた走り去った。
"どんな神経してんだ…。"
この場所に写真撮りに戻って来たのか。…なんてガキだ。
俺は自分を落ち着かせ、最初に3人を見かけた時の様子を思い出してみた。
藤宮と佐川の様子を見た限りでは、あいつにかなりイラついていたようだったし、危害を加えるつもりだったに違いない。それがまさかあんなヒョロい奴にやり返された上に殺されちまうとは、本人たちも思いもしなかったろうな。
そういえば、殴りかかる前に佐川がなんか叫んでたよな。
「…はどこだ?」
みたいなことを言ってたな。何かをあいつに聞こうとしているようだった。
俺は後輩に連絡をとった。あの2人が死んだことはひとまず伏せて、藤宮と佐川に絡みのある長髪の生徒が、三木堂にいるか聞いてみた。
「…あぁー居ますね。最近は学校に来てなかったっすけど、その2人を含んだ3人グループで絡みがあった…高柳って奴が。」
「高柳っていうのか。絡みって…どんな絡みだ。」
「その3人が、高柳をいじめてたらしーっすよ。なんか、すげぇえぐいレベルでやってたらしいっす。」
「…いじめか。」
「はい。特にその3人の中でも侠山って奴がやばくて。」
「…きょうやま…?」
思い出した。佐川は
「侠山はどこだ?」
そう言っていた。あの2人は侠山を探してたんだ。それで高柳に行き着いたってことか…?探らねぇと…。
「そいつの家、知らないか?」
「家はさすがに…。」
「じゃあその高柳にツレは?」
「いえ、もう完全にクラスで孤立してたらしいんで、ツレなんていなかったと思います。」
「…そうかぁ。」
「あ、けど最近クラブであいつに似た奴を見たって話は聞いたっすよ。」
「そうか…わかった。」
…ここでクラブかよぉ~。
俺はあそこじゃ、今やバリバリのお尋ね者だからなぁ。でも行かなきゃ分からねぇもんな。
その日から俺はニットを被りメガネをかけて変装し、クラブへ潜入した。
誰かに話しかけてしまえばミロクだとバレるかもしれない。仕方なく俺は隅っこで大人しく周りを観察し続けた。
3日目の夜だった。情報は特になくクラブミュージックに揺られていると、あの殺害現場に現れたガキがツレと紛れ込んで来るのを見かけた。かなり驚いたが、売人2人がトイレに入っていくのを追いかける姿を見て、あいつらも何かを嗅ぎ回っているんだと気づいた。なにかあいつらなりの情報を持っているかもしれない。
俺は奴らのそばへ陣取り、様子を見ることにした。ところがすぐにあいつらは売人に気づかれたようで、仕方なく出ていくことにした。
「おぉー!おつかれぃー!!」
「え…あ!ミロク…!」
俺はその瞬間走り出したガキの顔を見ると、奴も俺を見ていた。ガキ2人は一気に客の間を駆け抜けてクラブを出て行った。
俺も帽子と歯抜けをすぐにのしてクラブを出た。周りを探してみたが、見つかりはしなかった。
「くそぉ…!」
死体もなくなり、奴がもう戻ってくることはないだろうと、安心したのかもしれない。腰が抜けたというのかな。
そう思うと早々に引き返して行ったあのガキ、すごいな…。
「なんだったんだアイツ…。」
なんて考えていると、そのガキが戻って来た。すでに血溜まりだけになり、死体がなくなっていることに驚いているようだった。ガキはあいつが落とした"CRY"を拾い、写真を撮ってまた走り去った。
"どんな神経してんだ…。"
この場所に写真撮りに戻って来たのか。…なんてガキだ。
俺は自分を落ち着かせ、最初に3人を見かけた時の様子を思い出してみた。
藤宮と佐川の様子を見た限りでは、あいつにかなりイラついていたようだったし、危害を加えるつもりだったに違いない。それがまさかあんなヒョロい奴にやり返された上に殺されちまうとは、本人たちも思いもしなかったろうな。
そういえば、殴りかかる前に佐川がなんか叫んでたよな。
「…はどこだ?」
みたいなことを言ってたな。何かをあいつに聞こうとしているようだった。
俺は後輩に連絡をとった。あの2人が死んだことはひとまず伏せて、藤宮と佐川に絡みのある長髪の生徒が、三木堂にいるか聞いてみた。
「…あぁー居ますね。最近は学校に来てなかったっすけど、その2人を含んだ3人グループで絡みがあった…高柳って奴が。」
「高柳っていうのか。絡みって…どんな絡みだ。」
「その3人が、高柳をいじめてたらしーっすよ。なんか、すげぇえぐいレベルでやってたらしいっす。」
「…いじめか。」
「はい。特にその3人の中でも侠山って奴がやばくて。」
「…きょうやま…?」
思い出した。佐川は
「侠山はどこだ?」
そう言っていた。あの2人は侠山を探してたんだ。それで高柳に行き着いたってことか…?探らねぇと…。
「そいつの家、知らないか?」
「家はさすがに…。」
「じゃあその高柳にツレは?」
「いえ、もう完全にクラスで孤立してたらしいんで、ツレなんていなかったと思います。」
「…そうかぁ。」
「あ、けど最近クラブであいつに似た奴を見たって話は聞いたっすよ。」
「そうか…わかった。」
…ここでクラブかよぉ~。
俺はあそこじゃ、今やバリバリのお尋ね者だからなぁ。でも行かなきゃ分からねぇもんな。
その日から俺はニットを被りメガネをかけて変装し、クラブへ潜入した。
誰かに話しかけてしまえばミロクだとバレるかもしれない。仕方なく俺は隅っこで大人しく周りを観察し続けた。
3日目の夜だった。情報は特になくクラブミュージックに揺られていると、あの殺害現場に現れたガキがツレと紛れ込んで来るのを見かけた。かなり驚いたが、売人2人がトイレに入っていくのを追いかける姿を見て、あいつらも何かを嗅ぎ回っているんだと気づいた。なにかあいつらなりの情報を持っているかもしれない。
俺は奴らのそばへ陣取り、様子を見ることにした。ところがすぐにあいつらは売人に気づかれたようで、仕方なく出ていくことにした。
「おぉー!おつかれぃー!!」
「え…あ!ミロク…!」
俺はその瞬間走り出したガキの顔を見ると、奴も俺を見ていた。ガキ2人は一気に客の間を駆け抜けてクラブを出て行った。
俺も帽子と歯抜けをすぐにのしてクラブを出た。周りを探してみたが、見つかりはしなかった。
「くそぉ…!」
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