親子の縁

陽菜乃

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第一章 (中学生)

母の死

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 その時は突然にやってきた。

 急に教室のドアが勢いよく開けられた。

 みんなが何事かと言うふうな表情でドアの方を見ると、息を切らしながら焦った表情で担任の立花先生が立っていた。 

 「花巻先生すみません、」
 と言いながら、立花先生と花巻先生が隅の方で話していた。

 すると花巻先生は私を見て話し出した。

 「三浦さん今すぐに帰る準備をして職員室に行きなさい」 

 「え…」
 私が止まったのを見てもう一度急かす様に今度は立花先生が言った。

 「鞄を持って一緒に職員室に行きますよ」

 「え、あ、はい」
 そこで先生は椛が固まってしまって動くことができないので、鞄を持って椛を立たせると職員室に向かって歩き出した。

 2人が出ていってから、教室は少しの間騒然とした雰囲気だったが、授業をしていた先生はそのまま授業を始めた。


____________


 椛が職員室に着いてから迎えに来た立花先生が真っ青になりながら話し出した。

 「三浦さん、落ち着いて聞いてね」

 「はい」

 最初こと冷静に話を聞いていた椛も聞いていくうちに段々と真っ青になって行った。

 「貴方のお母さんが倒れられて救急車で新川病院に運ばれたのやだから今から保健の菅原先生に付き添ってもらって行きなさい。」

 「え...。」

 話を聞いた椛はまたも固まってしまった。
 その様子にきずかす立花先生は話を続けた。

 「ごめんなさいね、先生これからまだ授業があるから付き添ってあげられないのやだから菅原先生と早くいってらっしゃい。」

 立花先生は椛の様子にきずかずまたも急かして早く行くよううながした。その時保健の菅原先生が息を切らしながら走って職員室の前まで来てくれた。それから立花先生と少し話してからすぐに菅原先生と学校の車で新川病院に向かった。


____________


 病院に着くと先生はすぐに椛を受付のベンチに座らせ、先生が受付の人に母がどこにいるのか聞きに行ってくれた。だが段々と菅原先生の表情が暗くなって言った。
 それを見た椛は先生に近ずき話し終わっていた先生に話しかけた。

 「先生母はどこにいるんですか」

 急に話しかけたので先生はびっくりしてしまい大きく後ろに後ずさった。

 「あ、ああ、そうね行きましょう」

 そう言うと先生は顔をひきつらせながら椛を安心させるように無理に笑顔を作って案内してくれた。
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