異世界陸軍活動記

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「もらったー!」
 隙だらけの相手の後ろから切りかかる、しかし相手は後ろに目でもあるかのように、軽々と体を半転させ回り込み、練習用の刀を頭に軽くぶつけてきた

 コツン!
「あいたーっ!」


「‥‥‥‥お前は喋らないと攻撃できないのか?」
 あきれ顔の剣技の先生

「いやだって、絶対決まったと思ったんですよ」

「だからと言って、後ろから攻撃するのに声を出す奴があるか、それと前から言ってるだろう? 『打ち合うな、魔法を使え』って、お前は来た時から変なこだわりとか持ってるからな、声を出すのもお前なりのこだわりなのか?」

「自分のこだわりというか、元いた国がそうだったので」

「お前の国の兵士達は背後から攻撃する時声を出すのか?」

「そんなバレるようなことはしませんよ」

「だったら何でやるんだ!」

 怒られてしまった・・・まぁ確かにスナイパーだとか歩兵とかで声を出す人はいないだろうけど、でも声を出す『作品』とかあるからね。



 ◆
  
 軍学校に入学し2年目を迎えた
 
 剣技を教えてくれた先生ともマンツーマンだったせいか、かなり仲良くなった、こうやって冗談もいえるようになってる
 
 学年が1つ上がったことで後輩も出来た、

『竜騎士のように乗って飛ぶことのできる召喚獣を持った人間が、軍学校に入った』
 という情報が国中に広まっていたため、召喚隊に配属される才能を持っていたにもかかわらず、に先行隊に志願する者もいた。

 2年目を迎えて変わったことは他にもある、刀だけではなく槍や弓なども授業に取り入れるようになった、槍の方はやたらと勧められたから
 
 弓に関してだが、この世界の魔法の常識として、同じ属性の魔法にそれと同じ威力の属性魔法をぶつけると相殺されまた魔力に戻り大気に散っていくという、『火』には『火』という具合に
 
 しかしその属性とは別の属性の魔法をぶつけると爆発する、属性同士の相性も存在し、魔法によっては大爆発を起こす事もある。

 その魔法どうしの応酬の中、弓を挟むことにより相手に対してフェイントをかけることが出来る、相手を惑わして判断を鈍らせることが出来る、こちらの世界でも銃は存在するが、銃の弾と違い、弓の場合放つギリギリまで矢に触れられ魔力を流すことが出来るので、そこそこ威力も高くなる。
 
 仲間に守られながら距離を取り、後方で戦う先行隊の召喚者には重要な武器となる、当たらなくても牽制になれば十分なのだ。

 
 そして2年目を迎えて始めたことがもう一つ、それは「鍛冶」だ、本格的に軍に所属すると軍から武器・装備を支給される、ただ軍の方からは自分で武器や防具を制作したり、手入れをすることを推奨されている、
 
 理由としては、一流の軍人になると本人の手に合った武器の形、防具の形があり、それに合わせた手入れの仕方も変わってくる、自分の命を守るための武器も手入れできないようではまだ未熟。

 と理由付けされているが、実際のところは

『 本人たちが勝手にやってくれれば軍は金がかからない 』というのが本音だ

 修理に使う金属や魔石の費用は結構馬鹿にならない、それを兵士たちに負担させようということだ。

 ただそれだけではない、今自分に剣技を教えてくれている先生が教えてくれたことがある。
 元兵士として前線で戦っていた先生は、鍛冶に必要な最低限の魔法『分離』が使えなかった、
 
 魔力を流す事を前提として作られているこの世界の武器は、武器に魔鋼石という魔力を伝える事の出来る金属が流し込まれている、それにより魔力を武器に込め攻撃が出来るのだ。

 しかし欠けたり折れたりして打ち直しが必要な時、一度流し込んだ魔鋼石を取り除く作業が必要になる、そのために必要なのが『分離』だ。
 これをしないでまた溶かそうとすると、完成したときに出来るのは脆いだけの武器になる。
 『分離』が出来ない先生は仕方なく、軍に所属する鍛冶士のところに持っていくのだが、先生曰く

「あいつらは腕が悪い癖に態度だけはデカいから気に食わん!」

 優秀な鍛冶士というのは個人で店を開いており、軍にいる鍛冶士は個人で店を開けるほどの能力がない鍛冶士だそうだ、
優秀な個人の鍛冶士に直してもらいたいが、そういう所にはお偉いさんや、階級の高い兵士の予約でいっぱいで直してもらえない、しかも金額が高い。

 最初に軍で支給される武器は、軍にいる鍛冶士が作っているから脆く折れやすい、との評判だ。

 先生の体験談だと、刀の柄頭つかがしら(刀を持つ所のお尻の方)に戦闘時必要だからという理由で天然の魔石を使った飾りを付けていた、それをそのまま修理に出したら勝手に毟り取られたりとか、その事で文句を言ったら

「お前たち兵士に武器の何が分かるんだ! 武器の事ならワシらの方が詳しいんだ! 余計なことをぬかすな!!」

 と言われたそうな
 武器のことが詳しいはずなのに、ポキポキ折れるような武器を作る鍛冶士には頼るな、自分でやれるならやった方がいい、という先生の教えで自分の刀を作る練習を始めた。

 軍が武器や防具の手入れを、兵士本人たちにさせることを推奨しているだけあって、軍学校にも鍛冶の施設があり場所を貸し出してくれる、金属や魔鉱石、魔石(人工物)などの材料などもある、具体的には折れた剣や防具だ、





 
「そういえばハヤト、鍛冶の方は順調か?」

「この前初めての1本が出来ましたよ、剣ですが」

「ちょっと見せてみろ」
 先生が出来を見てくれると言うので、『収納』から出来上がった剣を見せる、ここで俺なりのこだわりがある。

 頭の高さ辺りに武器を出現させる、横から『にゅっ』と出るようにするのがポイントだ、そのままだとストンと床に落ちるが、出た瞬間に下から風魔法を使い武器に風を当てる。
 武器の極めて近い場所から風を出すことで、『風』魔法を使っているように見えないようにする、そうすると見ている人にはゆっくりと下っているように見えるのだ。
 これには同じ学年の、剣技の授業がある生徒たちには大絶賛された、無駄だけどなんだかカッコイイと評判だ

 ゆっくりと降りてきた剣の柄を掴み、「どうぞ」と先生に渡す

「お前は また変なこだわりを出して‥‥‥‥」
 ちょっとだけ呆れたよ、と言いたげな顔をして渡された剣を取る
 
「両刀の剣か鋳造物だな」

 ハイと頷く
「一応剣の中の空気を『抽出』魔法で取り出しているので、気泡は含まれてないと思います」

 ゆっくりと回すように剣を見る、研ぎ具合から剣自体に曲がりがないか確認していく
「うん、初めてにしては上出来だと思う、俺は作ったことがないからはっきりとは言えないがな、まだ軍の鍛冶士には遠いが、コツコツやってればあんな奴らが作るやつよりもいいのが出来るようになる。
 俺の経験上の話だが、俺の軍学校の同期の奴らの方が軍の鍛冶士よりも上手い、だからあきらめなかったらお前もそうなるだろう」

「頑張ります」

「よし、ではこっちも頑張ろうか?」
 先生は練習用の剣を持ちニッコリとほほ笑んできた

「う・・うす」



 ◇

「たまにはそっちから来てみろ、一発でも入れられたら今日は終わりでいいぞ」

「では自分から行きます、というか時間的にもう終わりです」
 言い終わると同時に先生に向かって雷撃を放つ、『雷』の魔法はどの属性の魔法よりも射出速度が速い

「うっと!」
 瞬時に先生は丸い直径1メートルほどの壁を『土』魔法で作成する、それに雷撃が当たり爆発、土の壁が吹き飛ぶ。

 こういう時、先生はその場所にはもういない、雷撃を放った直後には俺は次の魔法を用意していた。自分周りにドーナツ状に水を配置しそれを回転させ、それを解き放った    
 
 バシャ!

 俺の左後方からの音。

「土よ壁となれ!」
 音のした場所に『土』魔法を詠唱、同時に音のした場所に右から払うように切りかかった

 土魔法発動直後、更に『風』魔法を用意する

 切りかかった先には先生がいる、先生の右手には土で出来た壁が存在し、俺と同じく右から払うような構えをしていたが右手にある壁のせいで刀を振るえなくなっていた、そこに俺の刀が左から挟み撃ちになるように振るわれる、

「ふん!」
 先生は刀で対処するのを諦め後ろに飛びのいた、
 先生が後ろに飛ぶという予想をしていた俺は、そのまま刀を振りぬく、その直後刀の後ろに隠しておいた『風』魔法が斬撃のように飛び出す。
 
 先生からは刀を振るったぐらいにしか見えないはず
 先生が後ろに飛び、着地したと同時に風魔法が当たる事になる、気づかれても風の斬撃の対処をしなければならない、そうすれば体制が必ず崩れる、
 追撃のため先生に向かって今度は左から払うように刀を構え突っ込む。

「もらったー!」
 勝利を確信し叫ぶ、

 だが

 先生の足が着地して瞬間、先生の姿が見えなくなり、気が付くと低い体制のまま俺の胴を打っていた

「ぐふぅぅ゛ー!」
 痛みで悶絶する、今まで受けた攻撃の中でダントツに痛い

「お前は喋らないと攻撃出来ないのか」
 またまたあきれ顔の先生

「刀で勝負するなと言ったろう? 最後も突っ込んでくるんじゃなくて雷撃でも放っておけばよかったんだ、もっと魔法を使え、‥‥‥‥ただ、挟み込んでからの『風』魔法の追撃、あれはなかなかよかったぞ、最後俺が『身体強化』の魔法使った位だからな」

 リーンゴーン  リーンゴーン
 俺が悶絶していると終了の鐘が鳴った

「時間だな、丁度いい、今日はここまでだ。次の授業まで今日のどこが悪かったのか反省して改善するように、以上」

 今日もいい仕事したと言わんばかりの顔で帰っていく先生


 痛すぎてうごけない・・・・
 練習用の刀で打たれ、身動きが取れないでいると

「あれー先輩じゃーないっすか!」

 ぞろぞろと3人の厳つい顔の男達が近寄ってくる

「何してんすか?」

「は、腹が、いたい‥‥‥‥」
 一人だけ横になって倒れている俺を、パッと見ガラの悪い3人組が囲んでいる、周りから見たらどう思うか。

「怪我っすか?俺魔法使うっすよ」
 手が光り出し、それが俺のお腹の辺りに沈んでいく、怪我ではないので、瞬時に痛みが引いていく。

「ふーっ、助かったよ死ぬかと思った」

「怪我なら医務室の方に行った方がいいんじゃないすか? 一回ちゃんと見てもらった方が」

「いや、練習用の刀でやられただけだから大丈夫だ」

「練習用の刀なら死ぬわけは無いんっすけどねぇ?」

 目の前にいるのは今年入学した1年の3人組だ、召喚隊に入れるのに先行隊に志願した者達

 オールバックの奴が「ドルバ」口ひげの奴が「ポンドラス」天然パーマの奴が「ユーロス」だ。
 ドル・ポンド・ユーロの欧米ズと俺は心の中で呼んでいる。

「それで、何でここで死んでたんすか?」

「それがねぇ、剣技の先生に本気を出させてしまったみたいで」

「「「ええっ!マジすか!!」」」

 この三人はどうやら俺に憧れて先行隊に入ったらしく、俺に対してやたらと持ち上げてくる。
「凄いじゃないっすか!」
「あの先生やたらと強くて俺たち3人がかりでも駄目だったんすよ!?」
「流石先輩っすよ!」
 こういう風に持ち上げられるもの悪くはない、むしろもっと高く上げて欲しい

「あの先生の本気ってどんな感じの攻撃とかしてきたんすか?」
 興奮気味に聞いてくる、欧米ズ

「今日初めてね強化の魔法を使ってきたんだよね、風の魔法を使った瞬間に強化の魔法で懐に入られてね」

「「「えっ!」」」

「ん? 何どうした?」
 驚いたかい?

「あ、あぁ、いえ、何でもないっす‥‥‥‥」
 何やら歯切れが悪い

「いや、俺の経験上そういう反応の時は何か隠しているときだぞ?」
 漫画の知識です

「いやぁ‥‥そのぉ‥‥‥‥」

「別に怒ったりしないから言ってごらん、ん?ん?」
 あまりにもしつこく聞いたせいか、欧米ズは観念し理由を話してくれた。

「あの先生はっすね、しょっちゅう強化の魔法とか使ってるんですよ‥‥‥‥『身体強化』の魔法を使うのは普通の事で‥‥‥‥その」

「ん??んん゛っ!?」

「いや! あの!先輩が弱いとか、そういうことじゃないっすからね!」

「あ、ああ‥‥‥‥うん」




 ◇




 先輩のハヤトと別れ、歩いているガラの悪い欧米ズ
「先輩、かなり凹んでいたな‥‥」

「でもほら、先輩はここに来て初めて刀を握ったんだろ? しかたねーよそんなの」

「そうだなー、俺らがもうちょい気の効いたこと言ってあげられたらよかったんだけどな」

「ああ、あんまり凹んでたから逆に言えなかったんだよなー」

「「「はぁ~」」」

 ハヤトを傷つけてしまったと、凹んでいる欧米ズの耳に、聞いたことのある声が入ってきた


「それで今年の先行隊の子達の剣技はどうですか」
 そこには先生が二人一人は自分達やハヤトにも教えている剣技の先生だった、

「ええ、今年の先行隊の子たちは剣技もかなりうまいですよ、刀の振りを始め、攻撃・受け・流し、どれを取っても 平均以上ですね、元々剣技の経験も少しあるみたいですから、かなりこれからの成長も期待できます」
 
 どうやら自分達の事と気づいた欧米ズは、評価が高い事に嬉しくなる

「それは良かった、2年と3年の子達も順調ですか?」

「はい、3年の子達もこのままいけば4年目の軍の仮入隊には問題ないでしょう」

「2年の面白‥‥ゴホン、ハヤトの方は」

「彼はここに来て初めての剣技ですから、基礎自体がまだ体についていません、今年の1年の子達と比べても、攻撃・受け・流し、すべてにおいて劣っています」

 それを陰で聞いていた欧米ズは、やるせない気分になっていたペガサスを召喚できるハヤトに憧れて先行隊に志願したのに自分たちの聞いている側でハヤトの欠点を指摘されているからだ

「そうですか・・・」
 話を聞いていたもう一人の先生も少しだけ残念そうな顔をした

「ただし」

「ん?ただし?」

「ハヤトは先行隊志望の召喚者としては、最も相応しい剣技を身に付けつつあります」

「「「 !!! 」」」
 下を見てうつ向いていた欧米ズが、はッ!と顔を上げる

「1年3年の子達は剣技というのを理解していますなので彼らのする剣技とは、他の兵士のする剣技と一緒なんです、だから動きが読みやすく捌きやすいんです、彼らが強化の魔法を使えばこっちも使えばいい、動きが分かるから強化の魔法を使ってここに一撃叩き込めばいい、それで済みます。

 ただハヤトの場合、兵士の剣技ではなく召喚者の剣技、相手に近寄らせないために魔法を多用し、相手の攻撃の先を読み攻撃の手を封じる、そうしている間に他の仲間が助けに来るのを待つ、つまり召喚者としての絶対に生き残らなければいけないという義務を果たすための剣技なんです、なので、ハヤトはまったく問題はありません。」

「おお! そうでしたか、劣っていると言ったから駄目だと思いましたよ」
 心から安心した顔をするもう一人の先生

「劣っていますがハヤトは普通に攻撃も凄いですよ、今日も本当にヒヤッとしましたよ、からめ手が凄いというか‥‥‥‥ここ10年で、これだけびっくりしたことはありませんでしたからね、刀の後ろに風魔法の斬撃を隠して放ってくるんですよ、つい強化の魔法を使って全力で胴に一撃当ててしまいましたからね」

 剣技の先生の言葉に欧米ズは互いに顔を見合わせ、一斉に笑顔になる3人、そしてその場から3人は離れていった。

 やっぱり自分たちが尊敬するハヤトは凄かったと、3人は認識し更に尊敬度を高めていった

    

 2年後の出来事があるまでは。




 一方のハヤトはというと


「ちくしょぉー!」
 夜中までベッドで悶えていた

(剣技の先生に本気を出させてしまったみたいで) ドヤ顔
(先生に本気を出させてしまったみたいで) ドヤ顔
(出させてしまったみたいで) ドヤ顔

「消えたい消えたい消えたい!!」
 今年№1の恥をさらしてしまったさっきの自分を、殴ってやりたい気持ちでいっぱいだった

「俺を見ないで、もう俺を無視して下さい!」

 そんなハヤトを迷惑そうな顔で無視する鳩時計のポッポが窓際にいた。
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