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第五章 完全なる推理
完全なる推理
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「え? わたしが?」
わたしが綿貫の犯行を証明しただって?
それは一体何の冗談だ?
否、冗談なんかではない。
城ケ崎九郎がそんな意味のない戯言を言う筈がないことは、わたしが一番良く知っている。
城ケ崎は本気だ。
「この推理ゲームの良く出来ている点は、密室トリックが解ければ館からの脱出方法の謎も同時に解けるところだ。このゲームは殺人事件の真相を推理するゲームであると同時に、館からの脱出ゲームでもあったわけだ」
「そんなことはどうでもいいです。それより、わたしが犯人を証明したって一体どういうことですか?」
「やれやれ、まァいい、説明してやろう」
城ケ崎はそう言うと、勿体つけるように左手で眼鏡を押さえる。
「…………」
こっちとしては探偵の迂遠過ぎる説明にいい加減うんざりしているところなのだが、当の城ケ崎は何処吹く風である。
「では、ここでオレの回答権を使用する」
「え!?」
わたしには城ケ崎が何を言っているのか理解出来なかった。
言葉の内容は分かっても、それが何を意味する言葉なのかがさっぱり分からない。
城ケ崎は何をしようとしているのか?
「先生、一体何を?」
「回答権を使用する、と言ったのだ」
城ケ崎はわたしの反応を楽しんでいるようだった。
「……言っている意味が分かりません。回答権を使うには、その場に生存者が全員揃っていなければならないのですよ?」
それは最初に説明されたルールだ。
だがこの場には、切石も飯田もいない。
回答権は使えない筈だ。
「だから、これで全員なのだよ。切石勇魚と飯田円は既に死亡している。今ここには生存者が全て揃った状況なのだよ」
「え」
そんな馬鹿な。
あの切石と飯田が死んだ!?
「まさか、そんなことが……」
突然過ぎて、感情が追いつかない。
わたしが気絶している間に一体何があったというのか?
「実力が不足した探偵が命を落とすことなんざ別段珍しくもない。あの二人が死んだことは当然の帰結だろう。お前が気に病むようなことではない」
「そ、そんな言い方!」
城ケ崎の無神経な発言に、わたしはつい声を荒げた。
しかし城ケ崎は全く意に介さず、淡々と自身の推理を語り続ける。
「切石と飯田は二人とも首を切断された状態で絶命していた。前の三人と全く同じ死に方だ」
「まさか」
とくん、と胸が高鳴った。
何か嫌な予感がする。
その先を聞きたくない。
不吉な胸騒ぎ。
わたしは重要な何かを見落としている。
それでいて、それが決定的に手遅れであることを、わたしは既にもう知っているのだ。
「理解出来たか? これが完全なる推理であるということが」
「…………ええ」
――そう。
これは、完全なる推理だ。
これ以上の推理はこの世に存在しない。
「二人を殺したのは、わたしだったのですね?」
「そういうことだ」
「…………」
わたしは全てを理解した。
わたしは探偵たち全員に、残酷館を一周する何者かの足跡についての情報を与えた。
全ては犯人を突き止め、館から脱出する為のことだった。
しかし、切石と飯田はとうとう謎を解くことが出来なかったのだ。
「謎が解けなかった二人がその後どんな行動に出たかは想像に難くない。お前から得た情報から、二人は犯人が再び館の外に現れる可能性に賭けた。翌日がゲーム最終日であることを考えれば、それ以外には生き残る方法がない。犯人が誰かさえ突き止めることが出来れば、最悪でもここから出る方法くらいは聞き出せると踏んだのだろう。幸い、ここなら拷問器具には事欠かないしな」
そして、切石と飯田は換気窓から首を出して外を見張った。
――それが不破や鮫島の命を奪った断頭台であるとも知らずに。
「疑り深いお前の為に一応証拠も見せておこう」
そう言って城ケ崎が冷蔵庫から取り出したのは、切断された切石勇魚と飯田円の頭部だ。
二人は苦悶に満ちた表情でわたしを睨みつけている。
「うッ」
わたしは二人の首を直視することが出来ず、すぐに視線を反らした。
――わたしだ。
――わたしの所為だ。
――自分が助かりたがったばかりに。
――二人を殺したのは、わたしだ。
「オレは昨夜、一晩中屋上で館が下降するのを待っていた。ずっと走り回っていないと凍死する程寒かったよ。二人の首は残酷館の外で拾ってきたものだ。館が下降する仕掛けは自動で作動する。午前零時ピッタリに動くよう設定されていることも確認済みだ。
切石と飯田に殺人トリックを見破ることが出来なかったのは、オレたちよりも先、約束の集合時間だった二十五日の午前零時より前に館に到着していたからだ。ゲームの参加者で実際に残酷館の消失と出現を目の当たりにしたのは、オレたちだけだった」
「…………」
城ケ崎のそんな言葉は、今は全く耳に入らなかった。
――わたしの所為で。
――わたしの所為で、二人の人間が命を落とした。
「眉美、お前に二人の死の責任があるわけではない。気にするな」
「しかし!」
気にしないわけがない。
わたしが我が身可愛さに二人に足跡のことを話さなければ、こんなことにはならなかったのだ。
そう簡単に割り切れる筈がないではないか。
「それにお前のやったことが、そう悪い結果に繋がったわけでもない。事実、こうして犯人を追い詰めることが出来たのだからな。切石と飯田が死んだのは密室トリックを解くことが出来なかったからだ。これはトリックを知らなかったからこそ起きた事故だ。だがしかし、トリックを知っている犯人が死ぬことだけは絶対にない。あり得ないんだ。
つまり、現在生き残っているという事実が密室トリックを知っていたという確固たる証拠になる。単純な消去法だ」
探偵は犯人に向かって、真っ直ぐ人差し指を突きつける。
「綿貫リエ、犯人はお前以外にあり得ない」
わたしが綿貫の犯行を証明しただって?
それは一体何の冗談だ?
否、冗談なんかではない。
城ケ崎九郎がそんな意味のない戯言を言う筈がないことは、わたしが一番良く知っている。
城ケ崎は本気だ。
「この推理ゲームの良く出来ている点は、密室トリックが解ければ館からの脱出方法の謎も同時に解けるところだ。このゲームは殺人事件の真相を推理するゲームであると同時に、館からの脱出ゲームでもあったわけだ」
「そんなことはどうでもいいです。それより、わたしが犯人を証明したって一体どういうことですか?」
「やれやれ、まァいい、説明してやろう」
城ケ崎はそう言うと、勿体つけるように左手で眼鏡を押さえる。
「…………」
こっちとしては探偵の迂遠過ぎる説明にいい加減うんざりしているところなのだが、当の城ケ崎は何処吹く風である。
「では、ここでオレの回答権を使用する」
「え!?」
わたしには城ケ崎が何を言っているのか理解出来なかった。
言葉の内容は分かっても、それが何を意味する言葉なのかがさっぱり分からない。
城ケ崎は何をしようとしているのか?
「先生、一体何を?」
「回答権を使用する、と言ったのだ」
城ケ崎はわたしの反応を楽しんでいるようだった。
「……言っている意味が分かりません。回答権を使うには、その場に生存者が全員揃っていなければならないのですよ?」
それは最初に説明されたルールだ。
だがこの場には、切石も飯田もいない。
回答権は使えない筈だ。
「だから、これで全員なのだよ。切石勇魚と飯田円は既に死亡している。今ここには生存者が全て揃った状況なのだよ」
「え」
そんな馬鹿な。
あの切石と飯田が死んだ!?
「まさか、そんなことが……」
突然過ぎて、感情が追いつかない。
わたしが気絶している間に一体何があったというのか?
「実力が不足した探偵が命を落とすことなんざ別段珍しくもない。あの二人が死んだことは当然の帰結だろう。お前が気に病むようなことではない」
「そ、そんな言い方!」
城ケ崎の無神経な発言に、わたしはつい声を荒げた。
しかし城ケ崎は全く意に介さず、淡々と自身の推理を語り続ける。
「切石と飯田は二人とも首を切断された状態で絶命していた。前の三人と全く同じ死に方だ」
「まさか」
とくん、と胸が高鳴った。
何か嫌な予感がする。
その先を聞きたくない。
不吉な胸騒ぎ。
わたしは重要な何かを見落としている。
それでいて、それが決定的に手遅れであることを、わたしは既にもう知っているのだ。
「理解出来たか? これが完全なる推理であるということが」
「…………ええ」
――そう。
これは、完全なる推理だ。
これ以上の推理はこの世に存在しない。
「二人を殺したのは、わたしだったのですね?」
「そういうことだ」
「…………」
わたしは全てを理解した。
わたしは探偵たち全員に、残酷館を一周する何者かの足跡についての情報を与えた。
全ては犯人を突き止め、館から脱出する為のことだった。
しかし、切石と飯田はとうとう謎を解くことが出来なかったのだ。
「謎が解けなかった二人がその後どんな行動に出たかは想像に難くない。お前から得た情報から、二人は犯人が再び館の外に現れる可能性に賭けた。翌日がゲーム最終日であることを考えれば、それ以外には生き残る方法がない。犯人が誰かさえ突き止めることが出来れば、最悪でもここから出る方法くらいは聞き出せると踏んだのだろう。幸い、ここなら拷問器具には事欠かないしな」
そして、切石と飯田は換気窓から首を出して外を見張った。
――それが不破や鮫島の命を奪った断頭台であるとも知らずに。
「疑り深いお前の為に一応証拠も見せておこう」
そう言って城ケ崎が冷蔵庫から取り出したのは、切断された切石勇魚と飯田円の頭部だ。
二人は苦悶に満ちた表情でわたしを睨みつけている。
「うッ」
わたしは二人の首を直視することが出来ず、すぐに視線を反らした。
――わたしだ。
――わたしの所為だ。
――自分が助かりたがったばかりに。
――二人を殺したのは、わたしだ。
「オレは昨夜、一晩中屋上で館が下降するのを待っていた。ずっと走り回っていないと凍死する程寒かったよ。二人の首は残酷館の外で拾ってきたものだ。館が下降する仕掛けは自動で作動する。午前零時ピッタリに動くよう設定されていることも確認済みだ。
切石と飯田に殺人トリックを見破ることが出来なかったのは、オレたちよりも先、約束の集合時間だった二十五日の午前零時より前に館に到着していたからだ。ゲームの参加者で実際に残酷館の消失と出現を目の当たりにしたのは、オレたちだけだった」
「…………」
城ケ崎のそんな言葉は、今は全く耳に入らなかった。
――わたしの所為で。
――わたしの所為で、二人の人間が命を落とした。
「眉美、お前に二人の死の責任があるわけではない。気にするな」
「しかし!」
気にしないわけがない。
わたしが我が身可愛さに二人に足跡のことを話さなければ、こんなことにはならなかったのだ。
そう簡単に割り切れる筈がないではないか。
「それにお前のやったことが、そう悪い結果に繋がったわけでもない。事実、こうして犯人を追い詰めることが出来たのだからな。切石と飯田が死んだのは密室トリックを解くことが出来なかったからだ。これはトリックを知らなかったからこそ起きた事故だ。だがしかし、トリックを知っている犯人が死ぬことだけは絶対にない。あり得ないんだ。
つまり、現在生き残っているという事実が密室トリックを知っていたという確固たる証拠になる。単純な消去法だ」
探偵は犯人に向かって、真っ直ぐ人差し指を突きつける。
「綿貫リエ、犯人はお前以外にあり得ない」
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