人狼ゲーム『Selfishly -エリカの礎-』

半沢柚々

文字の大きさ
上 下
368 / 389
『腸』――17日目

178.『朝の時間(3)』

しおりを挟む

有栖川 直斗
「…………あのさ、ちょっといいか?」

間宮 果帆
「…………ああ」


全員
「……………………」


有栖川 直斗
「あ、あのさ!
 俺、…………霊媒師なんだ」

白百合 美海
「……………………!」
**(…………直斗くんが……?)**

小田切 冬司
「……………………!」
**(驚いたふりをしてみたはいいけど…………。
 正直、バカなんじゃないの?
 なんでこのタイミングで…………)**

本堂 空太
「……………………直斗が」

小田切 冬司
「…………なんでこのタイミングなの?
 …………目黒くん、人狼だった?」

有栖川 直斗
「いや、…………村人だった」

小田切 冬司
「だったら、なんでこのタイミングで言うの?
 大人しく潜伏しててよ。意味がない」

有栖川 直斗
「…………意味がないってなんだよ?」

小田切 冬司
「…………普通、霊媒師ってのは、
 人狼が特定できたときに名乗り出るものなんだよ。
 …………危険に身を晒すだけだよ、無駄な行為だ」

有栖川 直斗
「無駄ってなんだよ?
 目黒は…………村人だったのに、
 俺たちが殺したんだぞ……ちくしょう……」

小田切 冬司
「…………それこそ目黒くんの死が犬死になる」

有栖川 直斗
「で、でも…………っ」

竜崎 圭吾
「……………………」

有栖川 直斗
「とにかく…………あいつ、村人だったから。
 …………それはみんなにわかっててほしくて」

乃木坂 朔也
「…………そうだったのか」

有栖川 直斗
「……………………」

本堂 空太
「……………………」
(目黒は村人だった…………。
 誰も、直斗が本物かどうかなんて問わなかった。
 …………人狼は、まだ、3人残っているんだ……)





【残り:12人】
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

[完結]いらない子と思われていた令嬢は・・・・・・

青空一夏
恋愛
私は両親の目には映らない。それは妹が生まれてから、ずっとだ。弟が生まれてからは、もう私は存在しない。 婚約者は妹を選び、両親は当然のようにそれを喜ぶ。 「取られる方が悪いんじゃないの? 魅力がないほうが負け」 妹の言葉を肯定する家族達。 そうですか・・・・・・私は邪魔者ですよね、だから私はいなくなります。 ※以前投稿していたものを引き下げ、大幅に改稿したものになります。

一輪の廃墟好き 第一部

流川おるたな
ミステリー
 僕の名前は荒木咲一輪(あらきざきいちりん)。    単に好きなのか因縁か、僕には廃墟探索という変わった趣味がある。  年齢25歳と社会的には完全な若造であるけれど、希少な探偵家業を生業としている歴とした個人事業者だ。  こんな風変わりな僕が廃墟を探索したり事件を追ったりするわけだが、何を隠そう犯人の特定率は今のところ百発百中100%なのである。  年齢からして担当した事件の数こそ少ないものの、特定率100%という素晴らしい実績を残せた秘密は僕の持つ特別な能力にあった...

探偵幼稚園クロウ 三つの謎に挑む

トマト
ミステリー
探偵幼稚園クロウ 体育館の怪 踊る人体模型 三つの短編をまとめました。

もう人気者とは付き合っていられません

花果唯
BL
僕の恋人は頭も良くて、顔も良くておまけに優しい。 モテるのは当然だ。でも――。 『たまには二人だけで過ごしたい』 そう願うのは、贅沢なのだろうか。 いや、そんな人を好きになった僕の方が間違っていたのだ。 「好きなのは君だ」なんて言葉に縋って耐えてきたけど、それが間違いだったってことに、ようやく気がついた。さようなら。 ちょうど生徒会の補佐をしないかと誘われたし、そっちの方に専念します。 生徒会長が格好いいから見ていて癒やされるし、一石二鳥です。 ※ライトBL学園モノ ※2024再公開・改稿中

月の後宮~孤高の皇帝の寵姫~

真木
恋愛
新皇帝セルヴィウスが即位の日に閨に引きずり込んだのは、まだ十三歳の皇妹セシルだった。大好きだった兄皇帝の突然の行為に混乱し、心を閉ざすセシル。それから十年後、セシルの心が見えないまま、セルヴィウスはある決断をすることになるのだが……。

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

因果応報以上の罰を

下菊みこと
ファンタジー
ざまぁというか行き過ぎた報復があります、ご注意下さい。 どこを取っても救いのない話。 ご都合主義の…バッドエンド?ビターエンド? 小説家になろう様でも投稿しています。

僕は君を思うと吐き気がする

月山 歩
恋愛
貧乏侯爵家だった私は、お金持ちの夫が亡くなると、次はその弟をあてがわれた。私は、母の生活の支援もしてもらいたいから、拒否できない。今度こそ、新しい夫に愛されてみたいけど、彼は、私を思うと吐き気がするそうです。再び白い結婚が始まった。

処理中です...